憲法審査会ダイジェスト版/集団的自衛権問題研究会


集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第38号】(2015年9月20日)

 9月19日未明、違憲の法案が強行採決の連発の末に「成立」しました。集団的自衛権問題研究会では、川崎哲代表による以下の声明を公表しました。ぜひご一読ください。また、特別委員会での強行採決を受けての声明も発表していますので、合わせてご参照ください。

-----------------------------------
http://www.sjmk.org/?page_id=445


安保法案「成立」を受けて- 今後の4つの課題
               2015年9月19日
          川崎哲(集団的自衛権問題研究会代表)

 本日未明、参議院本会議で安保法案が「成立」した。国会前に集まる人々の声、全国に広がるデモや世論調査で示された国民の反対、野党の申し入れなどすべてを無視した強行的な手法によるものであった。この法制は、その内容のみならず、それを成立させようとする政治過程じたいが戦後日本の平和主義と民主主義を根底から揺るがしている。そのことを本研究会はもとより、多くの学者、有識者、ジャーナリストたちが警告し続けてきた。
 それにもかかわらず、法案「成立」という事態を迎えた。今後、日本の国民と政策立案者が共に向き合わなければならない課題を4つ掲げたい。
 第一の課題は、この「法案成立」の有効性を問うことである。この法案は憲法違反であることが多くの学者によって指摘されてきた。また、強行採決が無効だとの法律家の指摘もある。今後「違憲訴訟」が提起されるべきである。裁判所での徹底的な違憲審査を通じて、傷つけられた日本の立憲主義を回復していく必要がある。
 第二の課題は、安倍政権の政治責任を問うことである。40年以上にわたって歴代内閣が維持してきた憲法解釈を一内閣の閣議決定によって大転換し、反対論を押し切って法案を一気に強行採決した安倍政権に対して、国民自身が審判を下す必要がある。来年夏の参議院選挙は、この問題を争点とするものでなければならない。
 第三の課題は、この法制の施行と運用をめぐる問題である。この法制は、自衛隊が米軍等と共に海外で武力行使することを可能とするものである。しかしそれがどう実施されるかは、政府の運用しだいであるばかりでなく、国民の監視と国会の関与によって大きく左右される。

 この課題はさらに、二つの次元に分かれる。一つは、集団的自衛権の行使として自衛隊が出動し武力行使をするというシナリオである。これについては「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態」に限るとされ、さらに、「他国を防衛するための武力の行使それ自体を認めるものではない」ともされた。とすると、個別的自衛権の発動以外にいかなる状況でそのようなことが可能なのかは甚だ疑問である。政府はこの点を明確にできていない。引き続き追及が必要だ。
 もう一つは、いわゆる「平時」における自衛隊の活動の拡大に関してである。安保法制は、さまざまな事態で自衛隊がこれまでよりも格段に前面に出ることを可能にした。そのことで「戦争を未然に防ぐ」ことができるというのが、推進側の主張だ。しかし、中国、北朝鮮、国際テロなどいずれの問題をとっても、日本で法制度が変わったからといってこれらの脅威が減るわけもない。問題は、日本が実際にどのように行動するかである。その行動いかんで、脅威はむしろ高まることもあるし、衝突や戦闘の危険性を生むことさえあるのだ。
 尖閣諸島では、自衛隊の行動が迅速化される。南シナ海では、自衛隊と米軍の共同警戒活動が計画され、そこでは自衛隊による平時の米艦防護が可能とされる。さらには、自衛隊が紛争地で任務遂行のために武器を使用することが可能となり、その使用基準が策定されていく。これらの運用を一歩間違えば、自衛隊の行動自体が引き金を引いて、取り返しのつかない事態となる。たとえ戦争と宣言されない状態でも、事実上の戦死者は生まれる。その危機感をもって、今後の政府の行動を監視しなければならない。
 憲法9条は、非軍事的な問題解決を国の基本原則と宣言している。戦争防止の基本は、外交と平和的解決である。そのことは何度強調しても強調しすぎることはない。
 最後に第四の課題は、明文改憲問題である。安保法案に対する批判の中には、憲法を変えずに解釈変更で進めるその手法に対するものが強かった。ならば今後は、自衛隊が海外で活動できるようになったのだから、実態に合わせて憲法を変えようという「なし崩し」的改憲論が浮上する可能性がある。元来、安倍自民党は憲法改正を重要課題として強く掲げてきた。政権が明文改憲への歩みを加速させることは十分に予想される。
 いずれの課題に関しても、議論と意思決定の主体は、政権や国会の枠内でおさまるものではない。主権は国民にある。国会前そして全国に広がったデモの波は、日本の民主主義の積極的な可能性を示している。その動きは、世界的にも注目されている。21世紀の日本の行方を左右するこれら重要課題に関して、国民的な議論と参加型民主主義の発展が求められている。
                                          (以上)

-----------------------------------
 http://www.sjmk.org/?page_id=429
  -参院委員会強行採決-民主主義を破壊し、日本の平和を脅かす暴挙
                 2015年9月17日
       川崎哲(集団的自衛権問題研究会代表)
-----------------------------------
◆国会審議ダイジェストのバックナンバーはこちらから
   http://www.sjmk.org/?page_id=11
------------------------------------
 発行:集団的自衛権問題研究会
    代表・発行人:川崎哲
   News&Review特別版 編集長:杉原浩司
       http://www.sjmk.org/
   ツイッター https://twitter.com/shumonken/

◇『世界』8月号に当研究会の論考が掲載されています。
   http://www.sjmk.org/?p=300
◇『世界』7月号、6月号にも論考が掲載されました。
   http://www.sjmk.org/?p=194
   http://www.sjmk.org/?p=118

pageのtopへ


【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第37号】(2015年9月15日)(中央公聴会録)

 9月15日に行われた参議院特別委員会の中央公聴会のダイジェストをお送りします。ぜひご一読、ご活用ください。野党側公述人のそれぞれの持ち味を生かした意見には説得力がありました。
 報道された通り、政府与党は野党の反対を押し切って、鴻池委員長の職権による締め括り総括質疑の本日16日(水)18時~20時までの開催を決定しました。終了後に強行採決に持ち込むと見られます。本日13時~15時30分まで新横浜プリンスホテルで行われる地方公聴会終了後に国会に引き返して、そのまま強行採決までやってしまおうというのです。
 中央公聴会も地方公聴会もまさに形だけ。指摘された法案の不備を何ら修正することもなく、ただひたすら成立に向け突き進むことは到底許されません。
 横浜へ、国会へ。立憲主義と民主主義と平和主義を破壊する権力の暴走にはっきりと「NO!」の声をぶつけましょう。

 参院特別委 あす安保法案の締めくくり総括質疑(9月15日、NHK)
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150915/k10010236011000.html
 【動画】安保法案で中央公聴会、与野党推薦の公述人が意見(9月15日、TBS Newsi)
    http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2588786.html
 安保法案 中央公聴会で公述人が賛否の意見(9月15日、NHK)
   http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150915/k10010235751000.html
 【動画】安保法案 「SEALDs」奥田愛基さんらが中央公聴会に(9月15日、FNN)
   http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00303116.html
 【安保法案】SEALDs・奥田愛基さん中央公聴会に「路上に出た人々が社会の空気を変えた」(全文)(The Huffington Post)
   http://www.huffingtonpost.jp/2015/09/15/sealds-okuda-aki-speech_n_8138032.html

意見陳述全文掲載】
 「今日は、国会前の巨大な群像の中の一人として、ここにきています」
 SEALDs奥田愛基さんが参院で堂々意見陳述「安保法案」に反対を表明!
    http://iwj.co.jp/wj/open/archives/264668
 【動画】[9/16強行採決]9/15奥田愛基SEALDs公聴会(全16分)
    https://www.youtube.com/watch?v=5dsMhkj6eHk
 【写真特集】安保関連法案:国会前で連日の「強行採決絶対反対」デモ(9月15日、毎日)
    http://mainichi.jp/graph/2015/09/16/20150916k0000m040130000c/018.html
 「強行採決、絶対反対」 安保法案に連日、抗議の声(9月16日、朝日)
    http://www.asahi.com/articles/ASH9H6CY3H9HUTIL05Y.html
 【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
    http://www.sjmk.org/?page_id=349
  ※FAX、電話での要請にお役立てください!


-----------------------------------
【9月16日(水)参議院安保法制特別委員会 地方公聴会】
    ※新横浜プリンスホテル(アクセス)
     http://www.princehotels.co.jp/shinyokohama/access/
   <意見陳述(各10分)>
    13:00~13:10 伊藤俊幸(前海上自衛隊呉地方総監・海将)
    13:10~13:20 広渡清吾(専修大学教授、元東大副学長、前日本学術会議会長)
    13:20~13:30 渡部恒雄(東京財団上席研究員)
    13:30~13:40 水上貴央(弁護士)
   <質疑(各10分)>
   13:40~13:50 堀井巌(自民)
   13:50~14:00 那谷屋正義(民主)
   14:00~14:10 平木大作(公明)
   14:10~14:20 清水貴之(維新)
   14:20~14:30 井上哲士(共産)
   14:30~14:40 山田太郎(元気)
   14:40~14:50 和田政宗(次代)
   14:50~15:00 水野賢一(無ク)
   15:00~15:10 福島みずほ(社民)
   15:10~15:20 山本太郎(生活)
   15:20~15:30 荒井広幸(改革)
  ◆インターネット中継
   IWJチャンネル4 http://bit.ly/1gNf5hT
   OurPlanet-TV http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1978
-----------------------------------
【9月15日(火)参議院安保法制特別委員会 中央公聴会ダイジェスト】
   ネット中継アーカイブ
    http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
    ※カレンダーの日付(15日)をクリックしてご覧ください。


◆坂元一哉(大阪大学大学院教授)
 「安保法案は我が国の安全のための抑止力を格段に強化し、世界平和により良く貢献する考えられた法案だ。安保環境が厳しさを増す中、どうしても必要だ。国家国民を守る観点だけでなく、憲法を守る観点からも必要。国家国民を守れないと憲法も守れない。憲法を守ることなくしっかりした安保体制は作れない」
◆坂元一哉
 「中国の軍事力強化は問題だ。海を隔てた核保有の隣国が「この島は俺のものだから返せ」と言っている容易ならざる状況だ。この法案で中国の軍事力に脅かされず、隣国と互恵的に暮らせる」「ある法律が憲法違反か判断するのは最高裁の仕事だ。政府が違憲判決は下されないと判断したのは当然だ」
◆坂元一哉
 「自衛のための措置は他衛を含むからといって「一見極めて明白に違憲無効」との判断は考えにくい。憲法前文に「自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」などとあり、私は他衛の武力行使も国際的に合法で必要最小限なら可能と考えたが、法案はさらに違憲可能性は低い」
◆坂元一哉
 「国民は戦前の反省から海外派兵したくないと思っている。政府は集団的自衛権の行使を限定的に認めても、海外派兵の一般的禁止を維持している。総理も「北朝鮮や韓国で集団的自衛権を行使して戦闘参加はできない」と答弁した。参議院での全会一致の海外出動禁止決議を踏まえている」


◆濱田邦夫(元最高裁判事)
 「法案は憲法9条の範囲内ではない。最高裁が法律を違憲と判断する事例が少ないのは、「今はなき」と言うと大げさだが、内閣法制局が政府提案の合憲性を審査してきたからだ。伝統ある法制局による合憲性のチェックがほとんどなされておらず、将来の司法判断に任されてしまう」
◆濱田邦夫
 「現役裁判官に影響を及ぼすことはOBとしてやるべきでないと思うが、最近、危機感を感じて発言している。日本の民主主義の基盤が壊される。言論、報道、学問の自由が脅かされる。大学人がこれだけ立ち上がっているのは、日本の知的活動への重大な脅威を感じているから」
◆濱田邦夫
 「砂川判決と昭和47年見解は、山口繁元最高裁長官が明解に述べた通り、自衛隊が問われた判決ではないのに、それを理由とするのは非常に問題だ。防衛庁も当時「自衛行動の範囲について」との見解を出していた。外国による武力行使の対象が我が国であるのは当然だ。強引に外国による武力行使が日本に対するもの以外も含まれるとするのは、字義を操る「法匪」の悪しき例だ」
◆濱田邦夫
 「近隣諸国の日本叩きは国内事情の側面が強い。それに乗っかった海外派兵や軍備強化は、近隣国の口実となり、挑発や軍備強化の悪循環に陥る。70年で培った平和国家としての技術・経済力、調整能力を守ることがよほど重要だ。海外の人道平和目的で活動している人のみならず一般企業にもマイナスだ。得になることはない」
◆濱田邦夫
 「政治家には2種類ある。目の前の利益のみを重視する「ポリティシャン」と国家百年の計、孫子の代まで考える「ステーツマン」だ。ステーツマンとしての判断をしてほしい。国際的には論理的整合性が問題にされ得る。政治家は知性、品性、理性の尊重を。少なくともそれがあるような見せかけだけでもやってほしい。悔いを末代に残すことのないように」


◆白石隆(政策研究大学院学長)
 「8月上旬に国際政治・国際法学者で「安保法制を考える有志の会」を作り要望書を提出した。憲法問題に加え以下を提起した。1)抑止力をどう考えるか 2)日米安保体制における役割分担 3)台頭する中国への対応4)使える核を持ちつつある北朝鮮の脅威への対応 5)シーレーンの安全確保 6)アジア、世界の平和と安定 だ。憲法論、法律論だけで議論すると肝心の安全保障の議論がお留守になる」
◆白石隆
 「なぜ安保法制の整備か? 1)力のバランスの変化。中国の経済拡大。2018年には中国経済は日韓アセアンを足したよりも大きくなる 2)安保空間の拡大と軍事技術の革命。サイバー化と無人化が進み、ネットワーク中心の統合システムが重要に。相互運用性が向上し、個別的、集団的自衛権の区別は無意味になっている。3)感染症、麻薬など非伝統的な安保の拡大。破綻国家はもはや無縁でない 」


◆小林節(慶応大学名誉教授)
 「当たり前の話が国会の多数派により無視され続けている。法案が通ると海外派兵ができ、不戦から戦争状態に。「戦争法案」以外の何物でもない。それに目くじらを立てて怒るのは気持ち悪い。「一見明白に違憲無効」な法律が多数決で強行されつつある。合憲違憲論争は飽きた。これ以上語らないというスタンスになりつつある」
◆小林節
 「総理や国会が明々白々に違憲なものを平然と押し通す。憲法は主権者国民が権力担当者に課した制約。権力担当者は「雇われマダム」に過ぎない。政治家が憲法を無視するのは独裁政治の始まり。北朝鮮と同じだ。「憲法論だけ語るな、安保を忘れるな」というが、憲法を吹っ飛ばしている。裏口入学よりひどく、閉じられた門を蹴破り入るものだ」
◆小林節
 「アメリカは戦費破産国で肩代りを日本に求めている。なぜ危険を犯して破産国家を助けるのか。経済界の賛成は軍事の下請けで儲かるからと邪推してしまう。今後の選挙で国民が賢い判断をする。私はそれまで鳴き止まないつもりだ。日本は不戦の大国、平和の調整役に」

◆松井芳郎(名古屋大学名誉教授)
 「集団的自衛権の考え方の原型の一つが、海外利益を守るための戦争を主張した英国だ。また、中南米の権益を主張した米国のモンロー主義もそうだ。実は日本も満州国という教科書的な傀儡国家を作り同様の主張をした。集団的自衛権は帝国主義的権益を守るために考え出された概念だ。今日本がその方向に行くのは危険だ」
◆松井芳郎
「国連憲章51条の自衛権は基本的権利の印象を与えがちだがそうではない。慣習法上の権利を確認しただけだ。海峡の機雷封鎖は武力の威嚇だが武力攻撃ではなく、自衛権は行使できない。また、邦人が乗る米艦の例が語られるが、軍艦は合法的軍事目標であり民間人の退避は考えられない」
◆松井芳郎
「正規の国連軍はできていない。多国籍軍への協力はしばしば「国連協力」と見られるが、安保理の統制は及ばず、個々の参加国への協力に過ぎない。「後方支援」の場所的区別は意味がなく、軍事目標かどうかが問題だ。補給は軍事目標とみなされ、反撃される」
◆松井芳郎
「安保条約は米国が日本の領域外で攻撃を受けても日本は支援できない。法案によりそれが可能になる。また、一方的に守ってもらう代償として基地を提供していると説明してきたが、集団的自衛権を認めるとそれが成立しなくなる。事実上の安保改定を国会承認なく行うものだ」

◆奥田愛基(SEALDs)
 「先ほどから寝ている方が多いが聞いてほしい。僕も眠れていないので帰って寝る。SEALDsは10人ほどから始まった。10万人を超える人が国会前に集まった。全国2千ヶ所以上で数千回の抗議、累計130万人以上が路上で抗議した。その他にも集会や行動が。全国で人々が立ち上がっている」
◆奥田愛基
 「政治的無関心と言われた若い世代が、いわゆる動員的発想でなく主体的に個人として立ち上がった。「騒ぎたいだけ」「若気の至り」「一般市民のくせに」などと批判されたが、なぜ声をあげるかと言えば「不断の努力」なくして憲法や民主主義は機能しないと自覚しているからだ」

◆奥田愛基
 「私たちこそこの国の主権者であり、声をあげるのは当たり前。今やデモは珍しいものではないと空気を変えた。一人ひとりが思考し、何が正しいかを判断し、声をあげることこそ民主主義。先日、予科練で特攻隊通信兵だった方に会った。今の私たちの年齢で戦争を経験された。安保法制への強い危惧を受け止めたい」
◆奥田愛基
 「不安や反対の中での採決は戦争体験者の思いを軽んじ、70年の不戦の誓いを裏切るものだ。先の大戦で犠牲になった人々の思いをつなげたい。そうした思いを持つ国会前の巨大な群像の一人として国会に来ている。政府が説明した結果、支持率は落ち反対世論が盛り上がった。総選挙はアベノミクスが争点ではなかった。国会答弁がきちんとできない法案を作るなど聞かされてはいない」
◆奥田愛基
 「政府は法的安定性の説明を途中で放棄してしまったようだ。翌日に前日と全く違う答弁を行い、何度も速記が止まる。どうやって国民は納得すればいいのか。国民的世論はSEALDsが作り出したのではない。この状況を作っているのは紛れもなく与党の皆さんだ。答弁や首相の理解しがたい例え話を見て声をあげている」

◆奥田愛基
 「金沢の主婦が文字起こしした国会答弁が1万人にシェアされた。なぜなら不安だったからだ。なぜ夏までに通さなければならないのか、なぜ11本の法案を2本にしたのか、全く納得いかない。9月末まで会期を延ばしても国民の理解は得られなかった。結論は出た。今国会の可決は無理だ。廃案にするしかない」
◆奥田愛基
 「相対的貧困が5人に1人の超格差社会。経済成長も期待できない。政治に絶望してしまうような議会運営はやめてほしい。政治生命を賭けるというが、国民一人ひとりの生命と比べてはいけない。「義を見てせざるは勇なきなり」。冷静に把握して今国会での成立を断念することはできないのか。自由と民主主義、この国の未来のために考え直してほしい」
◆奥田愛基
 「参考にしてほしいことがある。強行採決されれば各地で声が上がり、連日国会前は溢れかえる。次の選挙にも影響を与える。野党は本当にできることを全てやったのか。新しい時代は始まっている。もう止まらない。声をあげるのは日常の一部になった。政治のことを考えるのはこの国に生きる個人の不断の努力だと、困難な4ヶ月で実感できたのが私の希望だ」
◆奥田愛基
 「どうか政治家も個人でいてほしい。たった一人の個で。一人ひとりの正しさに向かい勇気を出して判断をしてほしい。政治家とはどうあるべきか考え、民の声を聞いてほしい。勇気を振り絞り、あなたにしかできない尊い行動を。日本国憲法はそれを保障し、私はそれを支持する。困難な時代にこそ希望がある。私は自由で民主的な社会を望み安保法案に反対します」
-----------------------------------

pageのtopへ


【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第36号】(2015年9月15日)(集中質疑録)

 9月14日に行われた参議院特別委員会の集中質疑のダイジェストをお送りします。ぜひご一読、ご活用ください。
 今回の質疑では、今まで十分に議論されてこなかったPKOに関する問題が焦点になりました。PKO任務の変化に政府側が全く対応していなかった点が追及され、結局、中谷大臣はまたしても答弁撤回と謝罪に追い込まれました。
 審議すればするほど、法案の不備が次々と明らかになっています。そして、今国会成立に反対する世論はどの世論調査でも圧倒的です。こうした状態で強行採決に突き進むとは、もはや「独裁」のそしりを免れないでしょう。
本日、明日と中央公聴会、地方公聴会が続きます。採決をめぐる与野党の駆け引きも本格化しています。本当に一日一日が大切です。一人ひとりができることをやりましょう。

 安保法案:週内採決へ攻防大詰め 野党は徹底抗戦の構え(9月14日、毎日)
    http://mainichi.jp/select/news/20150915k0000m010091000c.html
 【動画】安保法案17日夜にも成立?攻防は最終局面(9月14日、TBS Newsi)
    http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2586686.html
 安保法案 今国会で採決の考え 重ねて示す(9月14日、NHK)
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150914/k10010234321000.html
 安保法案:野党、抵抗戦術を検討 「世論の理解」見極め(9月15日、毎日)
    http://mainichi.jp/select/news/20150915k0000m010131000c.html
 野党抵抗「あらゆる手段」で 安保法案近づく採決(9月13日、日経)
    http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS12H14_S5A910C1PE8000/
 【動画】国会前:安保法案反対 市民団体が大規模デモ(9月14日、毎日)
    http://mainichi.jp/movie/movie.html?id=897634767002
 【動画】「廃案!廃案!」 採決迫る安保法案、国会前で反対デモ(9月15日、朝日)
    http://www.asahi.com/articles/ASH9G5GFGH9GUTIL030.html

 【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
     http://www.sjmk.org/?page_id=349
   ※FAX、電話での要請にお役立てください!
------------------------------------
【復活】
News & Review 通常版の第10号を配信しました!
http://www.sjmk.org/?p=412  
2本の論考、
◆広がるデモ、迷走する答弁、迫る採決(川崎哲)
◆安保法制と文民統制の危機(吉田遼) をお送りします。ぜひご一読ください。


-----------------------------------
【9月15日(火)参議院安保法制特別委員会 中央公聴会】
    ※約4時間15分。NHK中継なし。
 <意見陳述(各15分)>
  13:00~13:15 坂元一哉(大阪大学大学院教授)
   13:15~13:30 濱田邦夫(元最高裁判事)
   13:30~13:45 白石隆(政策研究大学院学長)
   13:45~14:00 小林節(慶応大学名誉教授)
   14:00~14:15 松井芳郎(名古屋大学名誉教授)
   14:15~14:30 奥田愛基(SEALDs、公募人)
 <質疑(各15分)>
   14:30~14:45 上月良祐(自民)
   14:45~15:00 蓮舫(民主)
   15:00~15:15 平木大作(公明)
   15:15~15:30 川田龍平(維新)
   15:30~15:45 井上哲士(共産)
   15:45~16:00 山田太郎(元気)
   16:00~16:15 和田政宗(次代)
   16:15~16:30 水野賢一(無ク)
   16:30~16:45 又市征治(社民)
   16:45~17:00 主濱了(生活)
   17:00~17:15 荒井広幸(改革)
中継 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php


-----------------------------------
【9月16日(水)参議院安保法制特別委員会 地方公聴会】
   ※新横浜プリンスホテル(アクセス)
http://www.princehotels.co.jp/shinyokohama/access/

   <意見陳述(各10分)>
  13:00~13:10 伊藤俊幸(前海上自衛隊呉地方総監・海将)
  13:10~13:20 広渡清吾(専修大学教授、元東大副学長、前日本学術会議会長)
  13:20~13:30 渡部恒雄(東京財団上席研究員)
  13:30~13:40 水上貴央(弁護士)

   <質疑(各10分)>
  13:40~13:50 堀井巌(自民)
  13:50~14:00 那谷屋正義(民主)
  14:00~14:10 平木大作(公明)
  14:10~14:20 清水貴之(維新)
  14:20~14:30 井上哲士(共産)
  14:30~14:40 山田太郎(元気)
  14:40~14:50 和田政宗(次代)
  14:50~15:00 水野賢一(無ク)
  15:00~15:10 福島みずほ(社民)
  15:10~15:20 山本太郎(生活)
  15:20~15:30 荒井広幸(改革)
   ※独立メディアで中継予定。
-----------------------------------
【9月14日(月)参議院安保法制特別委員会 集中質疑ダイジェスト】
   ※首相出席、NHK中継あり(「片道方式」という質疑形式)
    ネット中継アーカイブ
     http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
   ※カレンダーの日付(14日)をクリックしてご覧ください。

◆佐藤正久(自民)
 「東日本大震災の前の自衛隊による訓練実施が実際の救援につながった」
 中谷「平成20年10月31日から東北方面隊主催の約1万8千人参加の大規模な「みちのくアラート」を実施した」
 佐藤「イラク派遣では一般法が存在しなかったため、特措法の成立前に調査できなかった。一般法があれば早い段階から安全対策が可能だ」「政府の案に批判、反対しているだけでは国民は守れない」
 安倍「平和は唱えるだけでは実現しない」


◆北澤俊美(民主
 「安保法制は日本とアメリカによる中国封じ込めになり、軍拡のジレンマになる。憲法違反、立法事実の崩壊、法理と政策の乖離。法制上の無理を覆い隠すために、法制上は可能なのに運用で禁止しようとすることが余りに多い。何の歯止めにもならない。自衛隊の運用は大混乱しかねない」「法案を廃案にして、改めて十把一絡げでなく出し直すか、衆院を解散して国民に信を問うべきだ」


◆大塚耕平(民主)
 「国際法の概念の一部を切り出し使うことを担保する国際法は何か?」
 岸田「各国の事情で限定するのは当然だ」
 大塚「国連に国際法の定義や解釈を行う部署はあるか?」
 岸田「国連事務局の中に法務局があるが、有権的解釈の権利はない。国際司法裁判所(ICJ)は主要な司法機関として大きな影響力がある」
 大塚「今回の判断をICJに諮ったか」
 岸田「ICJは具体的事例を持ち込むものだ」
 大塚「法務局には聞いたか?」
 岸田「あえて聞く必要のない課題。聞いていない」

◆大野元裕(民主)
 「PKO法改正でPKO5原則は厳守、担保されているのか?」
 中谷「されている」
 大野「司令官派遣については?」
 中谷「PKO法第27条で仕組みを新設した。慎重に検討して派遣する。憲法との関係で問題は生じない」
 大野「司令官について5原則はしっかり担保されるのか?」
 中谷「5原則は部隊が撤収できるもの。司令官は派遣後、国連指揮下に入る」

◆大野元裕
 「PKO5原則の「中立性」は司令官にかかるのか?」
 中谷「かかると思う。PKO部隊も中立だ」
 大野「国連ブラヒミ報告書は、PKO部隊の「普遍性」は任務の公平性を意味し、中立性とは異なるとしている。国連指揮下の要員、司令官は「各国からの指示で行動してはならない」ともある。法律のどこに普遍性に関する条文があるか?」
 中谷「普遍性と中立性が重なるものしかやらない」
 大野「どの条文にあるのか?」
◆大野元裕
 「普遍性と中立性の関係について議論して審査したか?」
 横畠長官「中立性と別個の普遍性について、議論して通したわけではない」「長官として認識していなかった。第2部の担当参事官に確認したが「審査していない」と」
 大野「このままでは自衛官が犯罪者になる法律ではないか。取り下げるべきではないか?」
 中谷「5原則に基づき個別に判断している」
◆大野元裕
 「自衛官が犯罪者になりかねない。現行PKO法でなく改正法には治安維持が含まれる。予防的に武力を行使してその任務を守ると。中谷大臣は元自衛官として今こそ体を張って自衛官を守るべきではないか?」
 中谷「この法案が成立したら十分内部で検討、検証していく」
   (「国会なめてるのか」とヤジ。中断)
 中谷「先ほどの発言は誤解を招くもので撤回したい。今後、国内法に基づき精査する」
 大野「法案を改めて精査するのなら、撤回してください」
 中谷「法案は精査しているのでこれで派遣する」
 大野「このままでは自衛官を犯罪者にするかもしれない。国連職員を含めて参考人質疑や集中審議を行ってほしい」

◆山下芳生(共産)
 「新ガイドラインは地球規模で平時から有事に至るあらゆる段階で日米共同対処するもの。現行の安保条約は日本の施政下にあるいずれか一方に対する武力攻撃に対処するもの。新ガイドラインは安保のどこに根拠があるのか?」
 安倍「条約上の義務を果たすものではない。我が国の存立を守るため行う」
 山下「安保では説明できない。事実上の安保改定だ。統幕文書は8月に防衛協力小委員会(SDC)から指示が発出、日米同盟調整メカニズム(ACM)が常設され運用開始と。発出され、運用は始まったか?」
 中谷「まだ動いておらず検討中だ」
 山下「いつ動くのか?」
 中谷「可能な限り早急に」
◆山下芳生
 「軍軍間の調整所の運用要領はできたか?」
 中谷「検討中だ」
 山下「どこにどんなイメージで何を設置するのか?」
 中谷「日米間で速やかに検討していく」
 山下「横田に置くのか?」
 中谷「検討中だ」
 山下「自衛艦隊司令部、航空総隊司令部、中央即応集団司令部はどこに?」
 中谷「それぞれ横須賀、横田、座間だ」
 山下「既に司令部は米軍基地内に置かれ一体化している」

◆山下芳生
 「日米共同作戦計画について説明を」
 中谷「日米共同計画の策定、更新にあたり関係省庁の協力を得る」
 山下「どういうことを決めるのか?」
 中谷「我が国の平和と安全に関する緊急事態への共同対処だ」
 山下「内部文書には「運用所要ならびに方策をあらかじめ特定」とある。米軍の軍事行動への「自動参戦装置」ではないか」
◆山下芳生
 「8月末から行われた米国での「ドーンブリッツ15」演習とは?」
 中谷「島しょ防衛における統合運用能力の維持を図るものだ。3自衛隊計約1000名。陸自西部方面隊320名、中央即応集団30名、AH64アパッチヘリ、CH47大型輸送ヘリ、護衛艦ひゅうが、あしがら、輸送艦くにさき、米第3艦隊、第1海兵機動展開部隊などが参加した」

◆山下芳生
 「内部文書には、2012年7月に統合幕僚監部が計画した沖縄米軍基地の日米共同使用が書かれている。検討しているのか?」
 中谷「承知していない」
 山下「河野統幕長は9月3日の会見で「キャンプシュワブ、ハンセンで共同使用を検討」と。
 中谷「「報道あると承知」を「文書あると承知」と言い間違えた」
 山下「9月3日の会見を読んだか?」
 中谷「今、手元で確認した」

◆水野賢一(無ク
 「在外邦人輸送で予防的派遣は可能か?」
 中谷「準備行為として可能だ」
 水野「間違って民間人を誤射して死亡させた場合は?」
 中谷「適正使用は違法性が阻却される。誤想防衛は過失致死罪。国外犯処罰規定は設けておらず、刑法は適用されない」
◆水野賢一
 「満州事変は石原莞爾らが引き起こしたか?」
 安倍「個々の事象についての評価は差し控えたい」
 水野「真珠湾攻撃は山本五十六らがやったとも言えないのか?」
 安倍「いちいち事象の評価は差し控えたい」
 水野「事実としての認識も言えないのか?」
 安倍「政府として歴史的出来事一つひとつを確定的には言えない」


◆福島みずほ(社民)
 「他国領域で武力行使できる「例外」の要件は?」
 安倍「新3要件に当てはまることだ」
 福島「全くわからない。要件は?」
 安倍「3番目の「必要最小限」だ」
 福島「新3要件は例外要件にはならない」
 安倍「例外は受動的かつ限定的で範囲に留まる」
 福島「他国での武力行使は違憲だ。例外がホルムズ海峡だけなら、こんな法案はいらない」
◆福島みずほ
 「イラク戦争を支持し、特措法を作った時、どういう情報で行ったか?」
 安倍「フセイン政権は累次にわたり国連決議に従わず、大量破壊兵器を保有しない証明をしなかった」
 福島「オランダは国際法違反だと検証した。今の時点で正しい戦争か?」
 安倍「妥当性は変わらない」
 福島「「正しい戦争」だと言う。ダメだ。今後も間違った戦争にいくらでも加担していく。こんな法案は許せない」


◆山本太郎(生活)
 「総理はジュネーブ諸条約をはじめ国際人道法違反には支援・協力しないと答弁された。広島・長崎への原爆、東京大空襲などは国際法違反の戦争犯罪ですね?」
 安倍「支援・協力はしない」
 山本「答えてください」
 安倍「原爆投下は人道上非道な行為だ。国際法の視点について言えば、既にサンフランシスコ講和条約を受諾している」

◆山本太郎
 「この(パネルの)方をご存知か。島袋文子おばあだ。3月に安倍総理に手紙を送ったという。読んだか?」
 安倍「拝見した。地上戦が展開され悲惨だったと。苦難の歴史を忘れてはならない」
 山本「いつ読んだのか?」
 安倍「いつかは正確ではない」
 山本「防衛省に留め置かれていたという。今日読んだのではないか」
 山本「ここで総理に手渡したい」
 鴻池委員長「ダメだ。コピーが渡っている」
 山本「総理、手紙を代読してくれないか?」
 鴻池「手元に配っている。委員長として拒否します」
◆山本太郎
 「島袋文子おばあは「全基地撤去せよと言いたい」と。多数の県民の意志を無視して強行突破か?」
 安倍「1ヶ月中断した。危険性除去では一致」
 山本「マイケル・アマコスト氏は「辺野古の必要性はない」と。アーミテージ氏は「対策あれば耳傾ける」と。言うことを聞かなくていいのか。利権がまた違うのかな」
◆山本太郎
 「北マリアナ州知事は代替地に言及している。グアムやテニアンに日本の費用で建設を提案しないのか?」
 安倍「「利権」との言葉は取り消すべきだ。名誉を傷つける言葉は控えてほしい」
 山本「おじいさまがやった1960年からの日米地位協定は主権を売り飛ばした売国条約だ。変える気はないのか?」
 鴻池「私のような問題発言をしてきた者でも「売国」は問題。理事会で議事録の精査を」
 山本「「売国条約」は訂正する。変えることを求めないのか?」
 安倍「一つひとつにコメントしない」
 山本「耳を傾けるべきだ。廃案しかない」

-----------------------------------

pageのtopへ


【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第35号】(2015年9月12日)(集中審議録)

 9月11日に行われた参議院特別委員会の集中質疑のダイジェストをお送りします。ぜひご一読、ご活用ください。
 久しぶりに安倍首相が出席しての質疑となりましたが、鴻池委員長預かりとなっていた宿題の答えは全く進歩のない落第回答でした。そして、またしても首相の「それでいいんだよ」とのヤジが。「それでいい」わけないでしょう。
 ピックアップした福山議員との応答にあるように、安倍政権は違憲の「後方支援」拡大を優先するあまり、逆に個別的自衛権を制限してしまうという転倒に陥っています。答弁は完全に破綻をきたしています。
 関連報道にもありますが、野党の要求を鴻池委員長が受け入れる形で、15日13時からの国会での中央公聴会翌日の16日(水)13時~15時30分に、新横浜プリンスホテルで地方公聴会が開催されることが決まりました。与党はその翌日の17日に委員会採決(早ければその日に緊急上程して本会議採決)を狙っていると報じられています。また、野党側も廃止法案の提出も含めて、対抗策を練っている模様です。
 本当にぎりぎりの局面です。監視と行動を強めていきましょう。

 安保法案の議論すれ違い、審議中断も(9月11日、TBS Newsi)
    http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2584685.html
 首相 安保法案 今国会での成立目指す(9月11日、NHK)
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150911/k10010230231000.html
 安保法案:官邸介入、参院が反発 地方公聴会が16日開催(9月11日、毎日)
    http://mainichi.jp/select/news/20150912k0000m010105000c.html
 安保法案:中央公聴会翌日の地方公聴会開催は異例(9月11日、毎日)
    http://mainichi.jp/select/news/20150912k0000m010066000c.html
 野党6党:「安保法案の今国会成立を阻止」の方針で一致(9月11日、毎日)
    http://mainichi.jp/select/news/20150912k0000m010055000c.html
 【政治クリップ】 安保法案、公明党の対応は(9月11日、TBS Newsi)
    http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2584676.html
 ※新横浜プリンスホテル(アクセス)
    http://www.princehotels.co.jp/shinyokohama/access/
 【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
    http://www.sjmk.org/?page_id=349
  ※FAX、電話での要請にお役立てください!
------------------------------------

【復活】
  News & Review 通常版の第10号を配信しました!
   http://www.sjmk.org/?p=412  
2本の論考、
 ◆広がるデモ、迷走する答弁、迫る採決(川崎哲)
 ◆安保法制と文民統制の危機(吉田遼) をお送りします。ぜひご一読ください。

------------------------------------
【9月14日(月)参議院安保法制特別委員会 集中質疑】
   ※首相出席、NHK中継あり
   (「片道方式」という質疑形式のため、時間は目安)

   9:00~10:27 佐藤正久(自民)
   10:27~11:22 北澤俊美(民主)
   11:22~11:52 大塚耕平(民主)
   11:52~11:54 大野元裕(民主)
    休憩
   13:00~13:28 大野元裕(民主)
   13:28~14:08 山口那津男(公明)
   14:08~14:41 片山虎之助(維新)
   14:41~15:13 山下芳生(共産)
   15:13~15:31 山田太郎(元気)
   15:31~15:48 和田政宗(次代)
   15:48~16:06 水野賢一(無ク)
   16:06~16:23 福島みずほ(社民)
   16:23~16:41 山本太郎(生活)
   16:41~16:58 荒井広幸(改革)
  中継 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

------------------------------------
【9月11日(金)参議院安保法制特別委員会 集中質疑ダイジェスト】
   ※3時間、首相出席、NHK中継。
     ネット中継アーカイブ
    http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
   ※カレンダーの日付(11日)をクリックしてご覧ください。


◆鴻池委員長預かりとなっていた8月25日の福山哲郎議員の質問について。
 安倍「自衛隊員の安全確保について、条文は各法律の性格により異なる。米軍等行動関連措置法では実施区域の策定、一時休止、中断の規定は盛り込まれていないが、後方支援であり安全確保は当然。同法4条の「合理的な範囲を超えてはならない」に隊員の安全確保の趣旨も含む。必要な安全確保措置は指針で担保する」

◆福山哲郎(民主)
 「全く納得いかない。総理は「(安全確保を含む)全ての方針が法案に忠実かつ明確に盛り込まれた」と答弁してきた。答弁修正することのない説明だ。米軍等行動関連措置法4条を安全確保と説明した答弁はあるか?」
 中谷「ございません」
 福山「4条は必要最小限度の武力行使という規定だ。総理の答弁は安全確保のイメージを振りまき、国民に誤解を与えた」
◆福山哲郎
 「米軍等行動関連措置法4条、13条の安全確保は法的義務か?」
 中谷「目的、限度を定めて安全確保措置を行うとの趣旨だ」
 福山「法的義務か?イエスかノーか?」
 中谷「政府としては義務規定の中に安全確保措置を含むと解釈」
 福山「法的義務なら、実施区域の策定や一時休止、中断規定を入れるか?」
 中谷「規定は置かないが安全確保は義務だ」
 福山「一般的な公務員の安全配慮義務か?」
 中谷「4条でわざわざ規定された」
◆福山哲郎
 「これこそ法的安定性を損なう。義務を果たしていないとして損害賠償請求されたら、法定に立つ覚悟はあるのか。総理が国民に誤解を与えている。災害で頑張っている隊員にも失礼だ。今の「義務」との答弁を訂正、撤回してください」
 中谷「しません」
 福山「総理のメンツの話じゃない。安保法制全体が崩れる。猛省を促す」

◆福山哲郎
 「日本を攻撃するA国の戦闘機に武器などを輸送するB国の民間船舶に対して、自衛隊は停戦検査は可能か?」
 中谷「できます」
 福山「では、A国の戦闘機に補給するB国補給艦に武力攻撃は可能か?」
 中谷「できません」
 福山「延々と攻撃が続きますよ」
 中谷「B国は後方支援を行っているのみで、武力攻撃を構成しなければできない」
 福山「個別的自衛権なのにそれでいいのか」
◆福山哲郎
 「平成11年4月20日に当時の高村大臣は「できる」と答弁した。答弁が変わった理由は?」
 中谷「矛盾はない。B国の行為が我が国への急迫不正の侵害と認められればできる」
 福山「武力攻撃を構成するかをどう判断するのか?」
 中谷「補給や輸送などの後方支援は武力攻撃に当たらない。A国とともに戦闘参加の場合には可能だ」
◆福山哲郎
 「B国を攻撃せず国民を放っておくのか」
 安倍「B国への先制攻撃はあってはならない」
 中谷「急迫不正の侵害と認められればできる」
 福山「政府案が後方支援で弾薬提供や給油ができるので、帳尻合わせのためにできなくなった。我が国の安全保障を犠牲にしてまで、後方支援を拡大した」
◆福山哲郎
 「あなたは大森元法制局長官の部下だった。参考人質疑で大森元長官が述べた「発進準備中の航空機への給油は武力行使との一体化の典型例」との議論は当時あったか?」
 横畠「憲法上の適否について慎重な検討を要する問題よいう認識に変わりございません」と答弁している。まさかそのような答弁をするとは考えられない」
 福山「考えられない。本当に魂を売り過ぎだ」

◆福山哲郎
 「官僚は安倍政権に雇われているのでなく国民に雇われている。事実をねじ曲げて法を通すなど考えられない。議論をしても世論の理解は深まらない。今までの法的安定性を全部崩している。申し訳ないが総理の負けだ。審議未了廃案にすべきだ。こんなに答弁をとっちらかして強行採決などない」
 安倍「間違っている。今までと全く考えを変えるものではない。いつかは決めるべきときに決めてほしい」

◆仁比聡平(共産)
 「河野統幕長の「オスプレイの不安全性を煽るのは一部の活動家だけ」との発言はとんでもない。「どこに落ちてもおかしくない。米軍は約束を守らない」との大反対の声が広がり続けている。中谷大臣は「直接内容は尋ねなかった」と。なぜ確認しないのか?」
 中谷「聴取はしたが内容をお伝えするのは相手があり差し控える。不適切なものはなかった」

◆仁比聡平
 「来年度予算に佐賀空港へのオスプレイ配備予算は未計上。地元了解が得られていないとの認識は?」
 安倍「現時点でご了解は得られていないと認識」
 仁比「統幕長は訪米時にオスプレイの整備拠点「リージョナルデポ」について、「F35(戦闘機)のリージョナル・デポが日本に決まり感謝している。オスプレイについても日本に置いていただけると更なる運用性向上になる」と要請した。記者会見では「佐賀空港での受け入れが前提か」と問われ「まだ決定していないが検討対象」と述べている」
◆仁比聡平
 「米国のF35のリージョナルデポの構想は?」
 中谷「米国は昨年12月、F35のアジア太平洋の整備拠点を日豪に設置すると決定した。機体は三菱重工愛知県小牧南工場、エンジンは東京都瑞穂工場を予定。このリージョナルデポを平成30年に設置するため、予算計上を含めて調整中だ」
◆仁比聡平
 「小牧基地がアジア太平洋地域の整備拠点となれば韓国軍機、豪州軍機も飛来、整備することになる。県民に知らされず自治体も当惑している。いかなる条約上の根拠に基づくのか?」
 中谷「防衛省設置法4条13号、1号に基づく。日本での整備対象は現時点で空自F35のみだ。他国軍機の整備は今後検討する」
◆仁比聡平
 「米国が構想する外国軍機の飛来、整備により基地の性格は一変する。勝手にやるのは認められない。統幕長はオスプレイの整備拠点も検討対象だと。どんな見通しか?」
 中谷「防衛省が目指すのはオスプレイの日米共通整備基盤だ。木更津で整備を予定している。リージョナルデポの計画はない」
 仁比「木更津とは全く概念が違う。統幕長が定期整備と混同するのはあり得ない。総理の決断で統幕長を国会に呼んでほしい」

pageのtopへ


【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第34号】(2015年9月10日)(一般質疑録)

 【動画】ふかぼり:国民の多くが反対 安保法案成立は是か非か(9月9日、FNN みんなのニュース)※SEALDsの奥田愛基さんが出演
    http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00302544.html

  【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
    http://www.sjmk.org/?page_id=349
    ※FAX、電話での要請にお役立てください!

------------------------------------
【復活】
  News & Review 通常版の第10号を配信しました!
   http://www.sjmk.org/?p=412  
 2本の論考、
  ◆広がるデモ、迷走する答弁、迫る採決(川崎哲)
  ◆安保法制と文民統制の危機(吉田遼) をお送りします。
   ぜひご一読ください。

 【紹介】
  日本平和学会が、ホームページ上で「安保法制100の論点」を発表しています。まだ作業途上ですが、日々続々と更新していくそうです。ご覧の上ご活用ください。
http://bit.ly/1hBZAgO

------------------------------------
【9月9日(水)参議院戦争法案特別委員会 一般質疑ダイジェスト】
   ※4時間、首相出席なし、NHK中継なし。
      ネット中継アーカイブ
     http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
   ※カレンダーの日付(9日)をクリックしてご覧ください。

◆冒頭、中谷大臣が8月11日(大塚耕平議員)、9月2日(白眞勲議員)の自身の答弁「劣化ウラン弾を運ぶとなりますと、相当自衛隊は危険でありますので、これは当然運ばないということで協議をしております」を撤回。「我が国として劣化ウラン弾は当然輸送しないとの前提に立って米国との間で平和安全法制全体を協議している」に差し替えてお詫び。

◆大野元裕(民主)
 「中谷大臣、再三再四のおわびと撤回、お疲れ様です。昨日、場内協議で全く合意がないのに質疑後、休憩に入り、合意もないのに理事会を開き中央公聴会を議決した。総理の「国民に丁寧に説明する」は偽りだ。政府与党は採決を見すえて国民無視で進めるのか?」
 菅「国会が決めることであり、政府としてコメントは控える」
 大野「政府は「地方を大事にする」と言っている。地方公聴会を立ててほしい」
◆大野元裕
 「なぜ弾道ミサイル防衛(BMD)能力を持たない米イージス艦を守るか?」
 中谷「能力を有しない艦も防護能力の低下した他艦を防護する」「E2D早期警戒機やTPY2(Xバンド)レーダーなど相まっている全ての部分を防護する」
 大野「相まっていれば空母艦載のFA18戦闘機も守るのか?」
 中谷「BMDの一帯に入っているか、日米協議しながら対処する」
 中谷「FA18戦闘機も守るのか?」
 中谷「存立危機事態との認定にたてばFA18は該当する」
◆大野元裕
 「空中給油機や司令艦も守るのか?」
 中谷「米軍への攻撃は存立危機武力攻撃に当たり含まれる」
 大野「総理は「BMD能力を持つBMD艦を守り限定的だ」と。実際は横須賀基地に配備された艦船を丸ごと守るものだ」
 大野「空中給油機から衛星まで全部防護できると。総理の「限定的」が全く理解できなくなった。「相まって機能」として際限なく守る対象が拡大する。法案は朝鮮半島有事に米軍を丸ごと守るもので、自衛隊を米軍の下請けにするものだ」
 中谷「(BMDは)わかりやすい一事例。米軍システム全体の防護が必要」


◆藤末健三(民主)
 「PKO協力法改正で2004年のイラク・サマーワと同じ状況での人道復興支援はできるのか?」
 中谷「ノーです。停戦合意がなくできない」
 藤末「イラク特措法のような法律を作って対応するのか?」
 中谷「特措法での対応は考えていない」
 藤末「サマーワのような場合は対応しないのか?」
 中谷「改正PKO法で実施する以外のことは考えていない」
◆藤末健三
 「サマーワのような場合、支援しないというなら、切れ目ができますよ」
 中谷「あくまでも法律の範囲内で対応する」
 藤末「シームレスではないのか?」
 中谷「改正PKO法の範囲以上は実施しない」
 藤末「評価されたイラクでの活動ができなくなるがいいのか?」
 中谷「範囲内で活動する」

 注)改正PKO法には「紛争当事者が存在しない」と見なせば「停戦合意」がなくても自衛隊を派遣できる規定が新設されている。


◆藤末健三
 「法案は自衛隊員を大きく危険にさらす。「安全確保業務」という名の治安維持で、ドイツはアフガニスタンで55人死亡した。米兵の死者3529人中、大規模作戦中は109人、治安維持活動中が3420人。治安維持は非常に危険だ。人道復興支援は行わず、検問やパトロールに送り込むのは大問題。「国際戦争支援法」と呼んでも差し支えないものだ」
◆藤末健三
 「大森元法制局長官は発進準備中の航空機への給油を「違憲」と述べた。長官当時、「法制局の参事官は「典型的な武力行使との一体化事例だ」と。外務省が給油を強く主張し、表面上「ニーズがない」で収めた」と。事実はどうか?」
 岸田「後方支援は国連憲章に照らして武力行使に該当しない。憲法違反にも当たらない」
 横畠長官「平成11年の大森長官答弁は「絶対クロだと認定はしていない。今も憲法上の適否に慎重な検討を要する」と。私もその通りの認識だ。周辺事態法からの除外はニーズがなかったからで、憲法上からではない」
◆藤末健三
 「自衛隊の内部資料の図で、もし海上自衛隊の潜水艦がA国のヘリに攻撃を受け、B国のヘリ空母がそのヘリに給油している場合、自衛隊はB国のヘリ空母を攻撃できるか?」
 中谷「B国艦船は武力攻撃を構成していないならできない」
 藤末「自衛隊員の命を守るうえで問題だ。危険にさらす答弁だ」

◆真山勇一(維新)
 「新ガイドラインと97年のものを比べると、97年は「(米軍は)打撃力の使用を伴うような作戦を含め、自衛隊の能力を補完するための作戦を実施」と。今回は言い回しが変わり、「米軍は自衛隊の作戦を支援し及び補完するための作戦を実施」となっている。日本が主で米が従と読める。自衛隊も攻撃的作戦ができるのか?」
 黒江防衛政策局長「同様の作戦を行うのではない。97年と役割は同じだ」

◆井上哲士(共産)
 「河野統幕長が訪米時の文書を「防衛省において同一のものは確認できず。記録は存在する」と。報道では「一字一句同じものは存在しない。資料には誤字が含まれていた」とも。大臣、どこがどう違うのか?」
 黒江局長「同一でなかった。米国との会談記録であり公表を前提としておらず、明らかにできない」

◆井上哲士
 「(統幕長の記録が)ほぼ同一のものだと事実上認めた。本人に聞く以外にない。国会招致が改めて必要だ」「イラクの人道復興支援では、当時イラク全土に停戦合意がないとみなしたが、停戦合意のある特定地域が対象のミッションなら、PKO改正法による自衛隊派遣は可能か?」
 中谷「国連などが特定した地域で条件に合えばできる」
◆井上哲士
 「南スーダンPKOは情勢が悪化し、停戦合意が複数回崩れている」
 中谷「反政府勢力は系統だった組織性を有していない。双方とも敵対行為の禁止で合意している」
 井上「200万人の避難民。政府の治安部隊が違法行為を行っている」
 中谷「PKOの地域での武力紛争発生は考えていない」
 井上「驚くべき答弁だ。こうした中で「宿営地の共同防衛」「駆けつけ警護」をやるのか」
◆井上哲士
 「JVCスーダン現地代表の今井(高樹)さんは「無防備な住民をテロから守るのではなく、武装した民兵が来る。つまり境界線がない。市民に向けて発砲する危険を含む」と述べている。認識は?」
 岸田「8月17日に合意文書の署名式、8月29日に大統領令で戦闘停止」
 井上「自衛隊が武力介入すれば双方から敵視され、紛争当事者になる恐れがある。日本の平和イメージを崩し、NGOの活動が困難になる」

◆山田太郎(元気)
 「なぜNSC(国家安全保障会議)の谷内局長は国会で答弁しないのか?」
 中谷「局長は常時職務に当たり答弁はさせない。総理の要請があればすぐにブリーフィングしたり、直ちに海外対応をしたり、緊急時に事務を迅速に対応したりするためだ」
 山田「今度総理から指示して来てもらいたい」


◆福島みずほ(社民)
 「河野統幕長の発言は立法府の否定であり、憲法へのクーデターだ。罷免すべきだ」
 中谷「確認できない」
 福島「「夏までに成立」と言っているんでしょ?」
 中谷「同一のものの存在は確認できません」
 福島「そういう言葉はあるのか?」
 中谷「確認できません」
 福島「防衛省が持っている文書の国会提出を」
◆福島みずほ
 「戦闘発進準備中の航空機への給油・整備、武器輸送などを民間企業が行うことはできるのか?」
 中谷「国から民間企業に協力依頼できるが、強制ではない。特に制限はないがそうした任務は自衛隊が実施する」
 福島「条文上、除外規定はない。地方公務員も入るのか?」
 中谷「地方公共団体は入ります」
◆福島みずほ
 「昨年7月1日の閣議決定の日、全国一斉に高校3年生に自衛隊員募集のダイレクトメールが送られた。防衛省の指示か?」
 中谷「各県の地方協力本部を中心に募集業務をしている。以前から実施」
 福島「平成26年度は約2千万円の経費で、80円なら約24万通で全118万人の約20%になるか?」
 中谷「お答えは困難だ」
 福島「経済的徴兵制としてやり過ぎだ。法的根拠はなくやめるべきだ」

◆主濱了(生活)
 「「戦後レジームからの脱却」は戦前への回帰ではないか。1938年の海軍大臣官房編『軍艦外務令解説』では、自衛権を行使し得る条件を「国家またはその国民に対し、急迫せる危害あること」「他に代るべき手段なきこと」「危害を排除するに必要なる程度を超えざること」としている。いかようにも解釈でき、新3要件にかなり近い」
 中谷「他に例を見ない極めて厳しい基準であり、恣意的判断の余地はない」

pageのtopへ


【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第33号】(2015年9月9日)(参考人質疑録)

 9月8日に行われた参議院特別委員会の初の参考人質疑のダイジェストをお送りします。ぜひご一読、ご活用ください。
 与党側参考人は安全保障論から安保法案を擁護、対する野党側参考人は立憲主義や過去の政府答弁の検証などの観点から、法案を批判しました。ようやく初めての参考人質疑がなされた段階であり、質疑の内容を見ても、議論が尽くされていないことは明らかです。
 しかし、質疑が終了し、維新の独自案2案の趣旨説明が終わったところで休憩となり、その後、鴻池委員長が15日13時からの中央公聴会開催を強行議決しました。自公の与党のみならず、次世代、元気、改革も賛成しました。事前の確認もない抜き打ち採決でした。いよいよ、ゴールありきの強行採決のプロセスが動き出したことになります。
 加えて、防衛省は河野克俊統合幕僚長の訪米時の会談記録文書を「同じものは省内になかった。訪米報告は存在するが、米国との関係もあり公表はできない」と見え透いた嘘を報告しました。これが「民主主義」を標榜する政府のやることでしょうか。
 審議が止まると思いきや、本日9日は午後に一般質疑が行われます。質疑を行う以上、野党には徹底的な追及を望みます。一日一日がヤマ場です。
 監視と行動を継続しましょう。

 安保法案 参院特別委 参考人質疑で賛否の意見(9月8日、NHK)
   http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150908/k10010220891000.html
------------------------------------

【復活】
  News & Review 通常版の第10号を配信しました!
http://www.sjmk.org/?p=412  
 2本の論考、
  ◆広がるデモ、迷走する答弁、迫る採決(川崎哲)
  ◆安保法制と文民統制の危機(吉田遼) をお送りします。
  ぜひご一読ください。

【紹介】
 日本平和学会が、ホームページ上で「安保法制100の論点」を発表しています。まだ作業途上ですが、日々続々と更新していくそうです。ご覧の上ご活用ください。
   http://bit.ly/1hBZAgO

------------------------------------
【9月9日(水)参議院戦争法案特別委員会 一般質疑】
    ※4時間、首相出席なし、NHK中継なし。

  13:00~13:25 大野元裕(民主)
  13:25~14:10 藤末健三(民主)
  14:10~14:40 谷合正明(公明)
  14:40~15:05 真山勇一(維新)
  15:05~15:30 井上哲士(共産)
  15:30~15:45 山田太郎(元気)
  15:45~16:00 和田政宗(次代)
  16:00~16:15 中西健治(無ク)
  16:15~16:30 福島みずほ(社民)
  16:30~16:45 主濱了(生活)
  16:45~17:00 荒井広幸(改革)
   ◆中継 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
------------------------------------
【9月8日(火)参議院戦争法案特別委員会 参考人質疑ダイジェスト】
   ネット中継アーカイブ
     http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
     ※カレンダーの日付(8日)をクリックしてご覧ください。


<参考人による意見陳述>

◆宮家邦彦(立命館大学客員教授)
 「著名な憲法学者は「外務省員は自衛隊に入り実戦を経験すべきだ」と述べた。私はクウェートで研修時にイランイラク戦争が起き、バグダッド勤務などで戦場に送られる兵士の気持ちをわずかながら知った。法案に反対する方々の主張は、およそ安全保障の本質と安保環境の変化を無視した観念論、机上の空論だ。空想的、ガラパゴス平和主義だ」

◆宮家邦彦
 「キーワードは「抑止」だ。抑止に失敗すれば悪意ある勢力は勢いづく。危機は何でも起こり得るから、あらゆる事態に対応できる法的枠組みを用意すべきだ。バグダッドのCPA(連合暫定当局)に出向したが、2004年にサマーワに陸自本体が到着後、情報や出席できる会議は格段に向上した。信頼できない部隊に待遇を与えないのは常識だ。安全保障面での相互信頼を高める努力が必要だ」
◆宮家邦彦
 「「戦争法案」「軍国主義への道」との批判があるが本当にそうか。それほど今の民主主義を信頼できないのか。法案は平均的なNATO諸国と比べてはるかに限定的な集団的自衛権の行使しかできない。主要国はネガティブリストだが、日本はポジティブリスト。既存の法改正しかできない。今までの積み重ねがあり、ネガリストの不採用は正しい」
◆宮家邦彦
 「「リスクが高まるからけしからん」との議論は命を賭ける自衛隊員に極めて失礼だ。巨大火災に「危険だから行くな」と言うのか。消防隊員と自衛隊員とどこが違うのか。法案を批判する人ほど軍事、安全保障の知識が不十分だ。典型例が「武力行使との一体化」論。わからなければ英訳すればいいが、一体化論は英訳できず国際的に通用しない。憲法学者や元法制局長官こそ、戦争地域を体験されてはいかがか」
◆宮家邦彦
 「憲法があるから国家があるのではなく、国家を守るために憲法がある。古い憲法解釈に固執して国家を守れない矛盾に気づかないのか。法案反対の委員の方々は、本当に現行法制だけで21世紀の日本を守れると思っているのか。責任ある立場の方々ほど、法案が必要だと理解されていると信じたい。現実に即した高度の政治判断を。安全保障に右も左もない。あらゆる事態に対応できる切れ目のない法制を」

◆大森政輔(元内閣法制局長官・弁護士)
 「政府は今まで、自衛隊の保有は認容できるが集団的自衛権の行使は否定すべきと、そのつど確認し堅持してきた。個別的自衛権と集団的自衛権は決して同質ではなく本質的差異がある。後者は直接的には他国を防衛するものであり、「他国防衛権」「他衛権」と呼ぶ方が適切だ」
◆大森政輔
 「集団的自衛権は個別的自衛権と本質的に異なる別次元の事象であり、「基本的な論理の枠内における合理的な当てはめ」に留まらない。我が国を取り巻く国際的な安保環境の変化を考慮しても、内閣の独断であり許容できない。閣議決定でなし得ることを超えた措置であり無効だ」
◆大森政輔
 「新3要件の第1要件の後半に「明白な危険」とあるが、「明白な」を付加しても、「危険」というのは辞書でも「危害または損害の恐れがあること」とあり、不確実な概念が本質的に含まれている。不確実性を排除するのは困難だ」
◆大森政輔
 「砂川判決では集団的自衛権を行使できるかは全く争点でない。判決の意味は、いかなる具体的争点に対してなされたかに即して決まる。政府の主張は法律学の基本理解から想定できない全くの暴論だ。国民を謝って導く結論に至ったのは極めて遺憾。内閣法制局はそれを是正しなかった」
◆大森政輔
 「法案は国際紛争への積極的関与の端緒になる恐れがある。第3国に攻撃の矛先を向けることにより、第3国が我が国に攻撃の矛先を向けるのは必定だ。「抑止力」以上に紛争に巻き込まれる恐れがある。集団的自衛権の行使を国策に採用するなら、憲法改正手続きに載せて全国民的に検討することが不可欠だ」


◆神保謙(慶応義塾大学総合政策学部准教授)
 「2つの新しい深刻な問題がある。1つは今まで法改正、時限立法による増改築工事だったが、脅威の性質が空間・領域横断的になり、制度に空間別の縦割りが多くミスマッチが生じている。2つ目は中国の台頭だ。グレーゾーン事態対処の不備。軍事パレードに見られる軍事力の急速な拡大。中国は米軍に対する拒否力を向上させている。これにより、紛争対処の方程式が変化した。これらが新安保法制策定の根拠だ」
◆神保謙
 「法案を十分に単純化できず、国民の理解を得られていない。政府与党の努力不足だ。4つのポイントがある。1つは平時と有事、低強度と高強度の隙間を埋める事。2つは安保上の地理的空間について。特に海洋安保では東シナ海、南シナ海、インド洋、中東と広域空間の戦略的重要性が拡大している。3つは米国以外の友好国との連携だ。4つは領域横断。米軍や日米同盟が中国への相対的優位性を確保し続けるには、宇宙やサイバー等での連携強化が必要だ」
◆神保謙
 「現行法案でも不十分だ。1つはグレーゾーン事態対応。海上保安庁法20条でがんじがらめになっており、武器使用権限が欠落している。2つは新3要件で集団的自衛権行使の範囲が限定され過ぎている。3つは国際平和協力法の改正。現代のPKOでは、駆けつけ警護の「受け入れ同意の安定的維持」との前提は困難になっている」

◆伊藤真(日弁連憲法問題対策本部副本部長)
 「憲法があってこその国家だ。不完全な人間が政策を実行する。それを憲法によりコントロールするのが人類の英知だ。憲法論が観念的、抽象的なのはある意味当然だ。憲法を無視して進めるのは、立憲民主主義国家としてあり得ない。強行採決による成立は許されない。ただちに廃案を」
◆伊藤真
 「国会に民主的正統性が必要だ。正当に選挙された国会議員による納得できる手続きが保障されるべきだが、最高裁が違憲状態とした選挙で選出されている。安保法制について「憲法判断は最高裁を尊重する」と言うならば、まずは違憲状態を正してから議論すべきだ。デモや世論調査に示された主権者国民、憲法制定権者の声を聴くべきだ。民意を反映する政治家は想像力を発揮すべきだ」
◆伊藤真
 「国会で十分に議論されたからこそ国民は従う。この納得感こそが民主主義を支える。それが不十分なまま、他国民の殺傷行為を行うのは自衛隊員にとっても国民にとっても悲劇だ。政府からメリットの説明しかなく、デメリットの克服の議論がなされていない。政府は、徴兵制は憲法18条違反だから違憲としているが、必要性や合理性の点で必要だとか、状況が変化したしてある日突然解釈変更することがあり得る」
◆伊藤真
 「憲法は政府に戦争する権限を与えていない。集団的自衛権の行使は政府に戦争開始の判断の権限を与えることであり、交戦権の行使に他ならない。国民が自らを危険にさらしたり、加害者になることについて、選択の権限を奪い、国民主権に反するものだ。国会議員には憲法尊重擁護義務がある。今こそ参議院の存在意義を示してほしい。国民は選挙権を最大限に行使するだろう。国民はこれからも理不尽に対して抗い続けるだろう。一人ひとりの国民は主権者としての責任を自覚しているから」


<質疑から>

◆大森政輔
 「(長官当時の周辺事態法審議の際)戦闘発進準備中の米軍機への給油について、内閣法制局参事官は典型的な(武力行使との)一体化事例だと。だから認められないと言い続けた。表面上は「ニーズがない」として収めた。「憲法上認められない」ということで議論が打ち切られた」「参事官は一騎当千の強者だ。それが資料収集し見解を長官に上げる。制度で権限を持つというより、日頃の研鑚による意見なら従おうと。普通ならそういう気持ちで仕事をしているはずだ。今回、どこがどう曲がったのか、それが十分になし得ていないのが問題だ」

◆井上哲士(共産)
 「2004年の外務省安全保障研究会の論点という、情報公開で入手した内部資料には「我々は一般法を作るとなった場合、集団的自衛権にはふれず、国際安全保障の観点から武力行使との一体化論をできるだけなきものにしていく必要がある」と書いている。当時在籍されたていたが、この文書を知っているか?」
 宮家「10年以上前に辞めている。私は関与しておらず申し述べる事はない」


◆山本太郎(生活)
 「ある国が民間人に無差別攻撃を行った場合、国際法違反の戦争犯罪か?」
 宮家「あまりに漠然とした質問でお答えしかねる」
 大森「同じだ」
 神保「国連憲章が認める個別的・集団的自衛権、国際安保措置から外れる明確な国際法違反だ」
 伊藤「国家の意志としてなされたら国際法違反だ」
◆山本太郎
 「米軍の広島、長崎への原爆投下、東京等への大空襲は国際法違反の戦争犯罪か?」
 宮家「安保法案との関係がよくわからずお答えを差し控える」
 大森「一般論として考えはあるが、在職中の答えとの関係で迷っており、ここでは控えたい」
 神保「日本も重慶爆撃を行い、連合軍もドレスデン爆撃を行った。国際規範の中で看過できないが、1940年代に国際法違反かどうかは十分に答えは出ていない」
 伊藤「国際法違反だ」
◆山本太郎
 「イラク戦争やアフガニスタン戦争で米軍は多数の民間人を殺傷した。これは国際法違反か?」
 宮家「質問の趣旨がわからず差し控えたいが、国連決議に基づく武力行使だった。個々のものを一つひとつ見ていくべきだ」
 大森「実際にどうだったか、十分把握している自信がないので確定的なお答えはいたしかねる」
 神保「アフガン戦争は米国の自衛権拡大を安保理がかなり明確に認定した。イラク戦争は明確な国際法的根拠は疑わしい」
 伊藤「国際法違反だ。劣化ウラン弾の使用など問題点が山のようにある」
pageのtopへ

集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第32号】(2015年9月5日)(一般質疑録)

 9月4日に行われた参議院特別委員会の一般質疑のダイジェストをお送りします。ぜひご一読、ご活用ください。
 今回の質疑では、河野統合幕僚長の会談記録の問題が繰り返し追及されました。中谷大臣は「調査中」を繰り返しましたが、7日月曜には存否を報告することになりました。いずれにしても極めて重大な問題であり、河野統幕長の国会招致が求められます。
 次回は8日(火)午後1時から、4人の参考人を招致しての参考人質疑が行われ、終了後に維新の党が追加提出した2法案の趣旨説明(数分)が行われます。合計で3時間50分程度の予定です。参考人や質疑者名は確定していません。
 与党は14日の週の初めに中央公聴会を入れて、16日の委員会採決、17日の本会議採決・成立を軸に日程を描いているとも報じられました。自民党総裁選の行方も絡んで、ぎりぎりの局面となります。しぶとく監視と行動を続けていきましょう。

 蓮舫氏「大臣が命令を」“幕僚長会議録”で審議紛糾(9月4日、テレ朝News)
     http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000058125.html
 イラク派遣可能か明言せず(9月4日、TBS Newsi)
     http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2579864.html
 安保法案「強引な採決阻止」 野党6党首一致(9月4日、TBS Newsi)
     http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2579425.html
 首相と自民幹事長、安保法案の早期成立方針を確認(9月4日、日経)
     http://www.nikkei.com/article/DGXLASDE04H0J_U5A900C1PP8000/
 「集団的自衛権行使は違憲」 山口繁・元最高裁長官(9月3日、朝日)
     http://www.asahi.com/articles/ASH9255ZGH92UTIL02Q.html
 首相のテレビ出演、参院委員長が不快感 安保法案の審議中(9月4日、日経)
     http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS04H5T_U5A900C1PP8000/
 特集ワイド:続報真相 安保法案、これだけの危険(9月4日、毎日夕刊)
     http://mainichi.jp/shimen/news/20150904dde012010003000c.html

 【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
     http://www.sjmk.org/?page_id=349
  ※ファックス、電話での要請にお役立てください!

------------------------------------
【9月4日(金)参議院安保法制特別委員会 一般質疑ダイジェスト】
   ※4時間、首相出席なし、NHK中継なし
     ネット中継アーカイブ
      http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
   ※カレンダーの日付(4日)をクリックしてご覧ください。


◆蓮舫(民主)
 「河野統幕長の会談記録の存否はわかったか?」
 中谷大臣「現在、防衛省が作成したかを含めて調査中だ」
 蓮舫「あったかなかったかの確認になんで2日もかかるのか?」
 中谷「現在、調査中」
 蓮舫「統幕長に会ったか?」
 中谷「はい。会って話を聞いた」
 蓮舫「自分の発言と認めたか?」
 中谷「会談は内容の公表が前提で行われたのではなく、具体的内容はお答えを差し控える」

◆蓮舫
 「君の発言かと確認したか?」
 中谷「資料の内容に関わる。現在、調査中だ」「内容の公表が前提ではなく、相手方との関係もありお答えを差し控える」
 蓮舫「統幕長の発言かどうか確認したか?」
 中谷「中身について話を聞いたが、外国とのやり取りは相手方との信頼関係がある」
 蓮舫「発言の中身に問題があると認識したか?」
 中谷「中身を精査中でありお答えを控える。内容等を一部始終確認したわけではない」
◆蓮舫
 「幕僚長は「E2Dグローバルホークの導入を決めた」と述べ、米軍幹部は「このような決定を耳にして嬉しく思う」と。この時点で予算は認められていたか?」
 中谷「中期防(中期防衛力整備計画)で4機を導入と。昨年11月21日にE2Dを選定した」
 蓮舫「予算は1月14日に初計上され、4月9日に成立した。提出も予算も決まっていないのに言明してやり取りした。これは財政民主主義の否定だ」
◆蓮舫
 「早く存否を認めるべきだ。本物だった場合、国会軽視、文民統制違反、大臣までコケにされたということだ。いつまでに出すか?」
 中谷「できるだけ早期に」
 鴻池委員長「今まで報告がないのは極めて遺憾だ。来週月曜には必ずまずは私に存否の報告をしてほしい」
 中谷「できるだけ来週早くに」
 蓮舫「本来委員長が言うものではない。大臣が部下に命令するものだ」
 中谷「そうします」
◆蓮舫
 「米軍等の武器等防護の自衛隊法95条の2に安全確保の規定はあるか?」
 中谷「「現に戦闘現場で行われるものを除き」とあり、戦闘行為に対処することはない。自衛隊員の安全確保に資する」
 蓮舫「大臣は「重要影響事態法の危険回避措置が95条の2にかかる」と答弁した」
 中谷「重要影響事態法に規定はないが、「我が国防衛に資する活動」だからだ」
 蓮舫「全く答弁に整合性がない」

◆蓮舫
 「大臣は「国や国に準ずる組織からの攻撃には武器使用できない」と答弁したが、5月の統幕内部資料には、アセット(平時の)防護で「自衛隊員が武器等防護のための武器使用が可能となる」と明記されている。どちらが正しいのか?」
 中谷「幅広い分析・研究の観点からあえて極端な例を示したものだ」

◆蓮舫
 「第三国が攻撃した場合の武器等防護は集団的自衛権の行使になり、武力行使との一体化になる。最も研究していけない事例だ」「飛んできたミサイルしか見えない現場自衛官は(それがどんなケースか)どう判断するか?」
 中谷「判断は基本的に現場指揮官だ。幅広い観点では大臣が事前に指示する」
 蓮舫「政府が判断する規定はなく、ほとんど裁量で政府が決定する。95条の2は憲法に抵触する可能性が高い。廃案にすべきだ」

◆小西洋之(民主)
 「山口繁元最高裁長官は朝日新聞のインタビューに「違憲と言わねばならない。憲法9条の解釈は規範へ昇華した。9条改正が正攻法だ。政府が何を言っているか理解できない」と述べている。最高裁長官は「憲法の番人」であり、立憲主義を守る砦だ。山口元最高裁長官の発言は間違いか?」
 中谷「現役を引退された一私人の発言にはコメントしない」
 横畠長官「いちいちコメントしない」
 菅官房長官「防衛大臣が答えた通りだ」

◆川田龍平(維新)

 「「NGO非戦ネット」をはじめ、多くのNGOが法案に反対している。駆けつけ警護を要請しているNGOはあるのか?」
 中谷「個別のNGOからの要請を確認したことはない。過去に緊急救助の要望を表明した団体はある」
 川田「名前をあげられないのは存在しないも同じだ。JVC(日本国際ボランティアセンター)スーダン代表の今井さんは「自国民を救出する軍隊派遣が逆に危険にさらす結果になる」と述べている」


◆井上哲士(共産)
 「河野統幕長の会談記録を首相らが知っていたなら政府ぐるみで国会を欺いたことになり、知らなければシビリアンコントロールを逸脱する。昨日統幕長は記者会見で「間違いか」と聞かれ「それも含めて調査中」と答え、「間違いだ」とは言わなかった。同じことを大臣も聞いたか?」
 中谷「防衛省が作成したか否か、真偽を調査中で本人に直接どうだったかは尋ねていない」
 井上「統幕長に聞いていないのか?」
 中谷「話をしたが会話の中身まで聞く時間がなかった」
 井上「基本的なことすら聞いていない」
 中谷「他国とのやり取りを含むので慎重に調査中だ」
 井上「文書の存否を聞いている。アメリカの許可がないとできないのか。どこの国の政府か?!」
◆井上哲士
 「与党勝利により夏までに終了」との発言は確かめたのか?」
 中谷「お答えは差し控える」
 井上「統幕長は会見で「自民が圧勝したので与党が成立を目指しているだろうと」「成立の可能性が高いと認識」と述べ、事実上発言を認めた。組閣の前、与党協議もしていない時に「夏までに終了」と。一体どういうことか。問題だと思わないのか?」
◆井上哲士
 「統幕長が述べた「ジブチの海外拠点の拡大」は政府方針か?」
 中谷「平成25年の(防衛計画)大綱で利用状況を踏まえて調査費を盛り込み検討するとしている。海賊対策以外にも、南スーダンPKOへの物資輸送などでジブチを利用している」
 井上「南スーダンPKOへの輸送実績は?」
 深山運用企画局長「空港を4回使用した。あと2回は自衛隊機を利用。平成25年11月、26年5月、12月、27年5月にC130輸送機2機で1~2日当地に滞在した」
◆井上哲士
 「(ジブチを)海賊対策の拠点と言いつつ、既に他にも使用している。「特に念頭において検討しているわけではない」との大臣答弁と全然違う。どうなっているのか?」
 中谷「平成25年大綱で「一層の活用へ検討」と」
 井上「活用の検討と強化は違う。実際に利用しており、先取りで進むのは極めて重大だ。河野統幕長の国会招致を改めて求める」

◆水野賢一(無ク)
 「他国の要請文は公表するのか?」
 中谷「対処基本方針に要請があったことを書く」
 水野「PKOで外務省は要請文を全く公表していない」
 岸田「要請文は相手国との関係で明らかにしていない」
 水野「安保法制懇は「明示的な要請を要件にすべき」と書いている。法案には抜けており、欠陥法案だ」
◆吉田忠智(社民)
 「河野統合幕僚長の訪米時の発言は、立法府の無視、シビリアンコントロールの無視であり、証人喚問に値する。来週の報告を聞いて、しっかり理事会で議論してほしい」
◆吉田忠智
 「台湾海峡有事は重要影響事態、存立危機事態に当たるのか?」
 中谷「個別の事例に即して客観的かつ合理的に判断する」
 吉田「はっきり答えてほしい」
 中谷「特定の国を念頭に置いていない。我が国の存立に重要な影響を与えるかどうかで判断する」
 吉田「横畠長官はどうか?」
 横畠「法は規範だ。実際の対応は個別に合理的に判断する」
 吉田「見解を整理して提出を」

◆山本太郎(生活)
 「中谷大臣は元自衛隊員でレンジャー部隊の教官をされた軍事のプロだ。総理の発言の採点をしてほしい。「ハイテク装備で固めたプロ集団であり、短期間で採用する徴兵制では、精強な部隊は作れない」はどうか?」
 中谷「そういう傾向はますます強まっている」
 山本「100点じゃないと困る」

◆山本太郎
 「元陸自レンジャー隊員の井筒高雄さんから発想を得て質問したい。自衛隊員の年齢構成はピラミッド型からビール樽型へ変わってきた。底辺の「士」、若年層が減っている理由は何か?」
 中谷「「士」は2年、4年、6年の任期制で退職する。試験を受けて「曹」になる」
◆山本太郎
 「会社で言えば平社員でピラミッドの底辺の「士」の雇用形態は、非任期制の正社員と2年、3年の任期制とがある。3月31日時点で、1年前より非任期が980人減り、任期制は2329人増えた。その原因は、自然に減ったか、わざと減らしたのか。閣議決定から戦争法案に至ることで続けることのハードルを上げてしまったからか、コストを減らし非正規を増やしたいのか」
◆山本太郎
 「超ハイテク装備で固めたプロ集団の米軍は、年21万人をリクルートし、3分の1が高卒の若者だ。約4ヶ月の訓練で素人の州兵までイラクに派兵。また、デンマークは10日間の訓練でアフガニスタンのヘルマンド州へ派兵。占領地域の拡大や治安維持のために必ず地上部隊の派兵が必要になる。総理の発言は詭弁ではないか?」
◆山本太郎
 「元統幕長は「イラク派遣で棺を持ち込んだ」と。今後の派遣でも棺を持ち込むのか?」
 中谷「昨日もジブチから隊員が帰国した。優秀で誇りを持っている」
 山本「全く答えていない。数々の派遣で用意された棺の数を出してほしい」
◆山本太郎
 「政府は覚悟ができているのか、命の重さを感じているのか。自衛隊員はもしもの時にいくら出るのかを気にしている。一般雇用契約では許されない勤務変更だ。24万人の自衛隊員にもう一度、服務の宣誓を取り直すか?」
 中谷「各級指揮官は命を預かりながら勤務している。今からやり直すまでもない」
 山本「専守防衛で入った自衛隊員への裏切りだ。廃案しかない」
pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第31号】(2015年9月3日)(一般質疑禄)
 9月2日に行われた参議院特別委員会の一般質疑のダイジェストをお送りします。ぜひご一読、ご活用ください。
 一週間ぶりの質疑でしたが、またしても何度も速記が止まり、中谷大臣は劣化ウラン弾の輸送に関する日米協議をめぐって、答弁の撤回に追い込まれました。
 また、共産党の仁比聡平議員が、河野克俊統合幕僚長が訪米し米軍幹部と会談した記録文書を入手し暴露。驚くべき暴言の数々が明らかになりました。質疑で引用された以外にも「オスプレイに関しての不完全性を煽るのは一部の活動家だけである」「沖縄県知事選時にはリバティーポリシーの実施、地域情報に配慮して頂き感謝する」など、到底許されない発言がなされていました。
 河野統合幕僚長の証人喚問は不可欠ではないでしょうか。ここでメスを入れないで法案成立を許してしまえば、とんでもないことになると思います。
 参議院特別委員会は当初、4日の一般質疑まで決まっていましたが、2日の委員会中の場内協議を経て、8日(火)13時から参考人質疑を行うことを質疑終了後に野党も賛成して議決しました。いよいよ最大の正念場にさしかかります。監視と行動を強めていきましょう。

 安保法案成立、14日以降に=衆院再可決は回避-政府・与党(9月2日、時事)
    http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2015090200757
 民主、内閣不信任案を検討=首相問責案も(9月2日、時事)
    http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2015090200379
 統幕長「夏までに法整備終了」=昨年末の訪米時に説明−共産追及(9月2日、時事)
    http://www.jiji.com/jc/zc?k=201509/2015090200731&g=pol
 共産党新たな「自衛隊内部文書」(9月2日、TBS Newsi)
    http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2578060.html
 統幕長、米に昨年末「安保法案夏までに成立」 共産追及(9月2日、朝日)
    http://www.asahi.com/articles/ASH925RHTH92UTFK01J.html
 防衛相 安保法案 趣旨伝わっていない面ある(9月2日、NHK)
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150902/k10010214031000.html
 安保法案 自民内も異論 総務会「デモ重い」意見相次ぐ(9月2日、東京)
    http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015090202000136.html

【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
    http://www.sjmk.org/?page_id=349
   ※FAX、電話での要請にお役立てください!

-----------------------------------

【9月4日(金)参議院安保法制特別委員会 一般質疑】
   ※4時間、首相出席なし、NHK中継なし
   13:00~13:30 山下雄平(自民)
   13:30~14:05 蓮舫(民主)
   14:15~14:40 小西洋之(民主)
   14:40~15:05 川田龍平(維新)
   15:05~15:30 井上哲士(共産)
   15:30~15:45 山田太郎(元気)
   15:45~16:00 和田政宗(次代)
   16:00~16:15 水野賢一(無ク)
   16:15~16:30 吉田忠智(社民)
   16:30~16:45 山本太郎(生活)
   16:45~17:00 荒井広幸(改革)
   中継 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
-----------------------------------
【9月4日(金)参議院安保法制特別委員会 一般質疑ダイジェスト】
   ※10~17時(6時間)、首相出席なし、NHK中継なし
    ネット中継アーカイブ
     http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
   ※カレンダーの日付(2日)をクリックしてご覧ください。

◆佐藤正久(自民)
 「維新案の「武力攻撃危機事態」の国際法的根拠は?」
 小野次郎(維新)「自衛権の行使だ」
 佐藤「国連憲章第51条か?」
 小野「それ以外に思いつくものがないのでそれだろうと思います」
 佐藤「思いますじゃ困る」
 佐藤「集団的自衛権か、個別的自衛権か?」
 小野「徹頭徹尾自国防衛だ。両方とも該当するとの議論がある」

◆佐藤正久
 「攻撃された国の要請、同意は必要か?」
 小野次郎「日米安保の元で従来通り、ケースごとに当局同士で打ち合わせる

 佐藤「米軍等行動関連措置法の改正案で、輸送には核兵器などが除外されているが、保管、修理、整備には除外規定がない。どうしてか?」
 小野「どういうものを整備しているか確認できる。業務の性格から明記すべきものを書いた」

◆白眞勲(民主)
 「全国300ヶ所以上で安保法案反対デモが行われた。国会周辺も大規模で驚いた。なぜ市民のうねりが最大のものとなり、様々な世代に広がったのか?」
 中谷「様々なご意見がある。趣旨が十分伝わっていない方にも説明に努めたい」
 白「お答えを」
 中谷「自らの考えを表現、行動するのは自由主義、民主主義の国で認められている。そういう趣旨のもとで行動されている」
◆白眞勲
 「核兵器の輸送に関する8月7日の答弁での、総理の「政策的選択肢のないものを議論するのはどうか」との発言は国会、国民を愚弄している。「俺たちはやりっこないから議論する必要はない」と。どう思うか?」
 中谷「国会は言論の府で発言は自由だ」
 白「安倍政権の傲慢さが露呈した」

◆白眞勲
 「小西洋之議員の質疑で総理は「アメリカと核の輸送はないと確認している」と。いつ確認したのか?」
 岸田外相「外交ルートで国務省、国防省に照会し、国務省日本部を通じて確認した」
 白「全くない話と言っておきながら、いつ確認したのか?」
 岸田「8月7日以降に」
 白「書面か口頭か?」
 岸田「質問通告がなく形は確認できていない」
 白「輸送は主体的に判断すべきもの。なぜわざわざ確認するのか?」
 岸田「核輸送の要請はない。議論があり改めて確認した」
◆白眞勲
 「井上哲士議員の「米国から依頼があれば劣化ウラン弾は輸送するか?」との質問に、大臣は「現時点で安全性は承知していない。確定的にお答えできない」と答弁した。8日後、「輸送は相当自衛隊に危険がある。当然運ばないという前提で」と。なぜ変わったのか?」
 中谷「運ばない点は一貫性がある」(速記止まる)
◆白眞勲
 「中谷大臣は大塚耕平議員に「当然(劣化ウラン弾は)運ばないということで相手先と協議している」と。いつ誰と協議したのか?」
 中谷「「協議している」は不正確な答弁だった。日米間で包括的な協議はしているが、劣化ウラン弾を明示して協議したことはない」
 白「虚偽答弁だ」
 中谷「不正確だった。劣化ウラン弾については協議していない。この点は撤回して修正したい」
 鴻池「理事会で協議し、訂正を含めて図る」
◆白眞勲
 「市街地で民間人を撃ってしまう「誤想防衛」で、「撃った自衛官に現行刑法が適用」との答弁があったが、上官命令で発砲の場合、上官は処罰対象になるか?」
 中谷「個別具体的に判断するが、共同で実行したと考えられる場合は刑法適用が考えられる」
 白「その上の司令官は処罰対象になるか?」
 中谷「上層の上官と命令した上官との関係が、共同して犯罪を実行したかどうかで判断する」
 白「上官が無罪になり得るケースがあるのはおかしい。まるで旧日本軍と同じ。『私は貝になりたい』と同じではないか」


◆藤田幸久(民主)
 「6月4日と15日の日本とイランの局長級協議で、イラン側から「ホルムズ海峡封鎖の意図はない」との発言はあったのか?」
 上村外務省中東局長「イラン大使の会見と同様のものがあった」
 藤田「会議内容を2ヶ月も大臣に報告しなかったのはなぜか?」
 上村「イランにそうした意図がないことは常に報告している」
 藤田「ホルムズ海峡については立法事実がないとの確認でいいのか?」
 岸田「特定国を想定していない」

◆前川清成(民主)
 「参議院で昨日まで77回も審議が止まり、衆議院でも111回止まった。このまま通ったら適正に執行されるのか、国民が疑問に思うのは当然だ。どうしてこんなに止まるのか?」
 中谷「幅広い観点からいろんな質問がされている」
 前川「答えが道理に合っていない。答えが変わる。答えが長いわりに理由がない」


◆仁比聡平(共産)
 「国会10万人、全国100万人大行動が行われ、人々の怒りが世代を超えて重なり合い、文字通り国会を包囲した。菅官房長官の「国民に誤解がある」との発言こそ大きな誤解だ。統幕内部文書について総理の「全く問題ない」との答弁はとんでもない。武力攻撃事態を終結させる武力攻撃とは何か、安全確保規定など、政府答弁も定まっていない」
◆仁比聡平
 「内部文書は「防衛計画への反映を見据え、政府検討を踏まえつつ、省内において検討を深化させる必要がある」と。「武力行使の範囲を検討する」とは、成立後に検討を深化させ統幕を中心に原案を定めていくとの意味か?」
 中谷「事柄の性質上、お答えを差し控えるが、一般論として法制内容の計画への反映を図るのは当然」
◆仁比聡平
 「武力行使の範囲については法案上は定まっていないということか?」
 中谷「あくまで法律で定める。統幕で法案成立後に結論を出す」
 仁比「矛盾している」「武力行使の範囲は無限定だ。「後に検討」の意味をはっきりとさせてほしい」
 中谷「範囲、内容は法律で決まっている」
 仁比「文書で示すべきだ」
◆仁比聡平
 「自衛隊法95条の2の米艦等防護で、ROE(武器使用基準)の整備をするとある。米統合作戦本部の「標準交戦規則」(SROE)は「先制的自衛」の概念を包含していると指摘されている。自衛隊が検討するROEは米軍SROEと符号しないと達成されないのではないか?」
 中谷「ただちにROEの共通化にはつながらない」
 仁比「では、いつかつながるのではないか」

◆仁比聡平
 「米艦等防護には国会承認もなく、外国軍等からの要請と、大臣が必要と認める場合だけだ。誰に対してどう下令するのか?」
 中谷「どのような内容かは成立後に検討する」
 仁比「何で関係ないことばかり答弁するのか? 質問時間をつぶすのはひどい。大臣がこんな答弁でやれるのか?!」
◆仁比聡平
 「昨日のレクチャーでは「(米艦防護の)要請は外国軍司令部から統幕に。大臣が部隊司令官に下令」と説明があった。これでいいのか?」
 中谷「事と次第でNSC(国家安全保障会議)、総理、官邸と相談し判断する」
 仁比「そんなことはどこにあるのか? その根拠は?」
 中谷「より慎重な判断確保の観点から、NSCを含めて内閣の関与を確保する」
 仁比「条文上の根拠をお答えにならない。根拠の報告を出してほしい」
◆仁比聡平
 「宮崎元法制局長官は参考人質疑で、「米国武器が我が国防衛を構成するとの評価は問題だ。米軍に自衛隊と同様の権限を約束させないと容易に違憲になる」と述べた。米軍に約束させられるか?」
 中谷「極めて受動的、限定的で武力行使と一体化しないと担保している。武力行使や戦闘には発展しない」
 仁比「エスカレートして武力行使になり得る。米軍と肩を並べて戦うのは明白な憲法違反だ」
◆仁比聡平
 「河野克俊統合幕僚長は昨年12月17日、18日に訪米し、米国防総省幹部らと会った。どなたたちと会ったのか?」
 中谷「ワーク国防副長官、デンプシー統合参謀本部議長、オディエルノ陸軍参謀総長、スペンサー空軍副参謀総長、グリナート海軍作戦部長、スイフト海軍作戦部幕僚部長らだ」

◆仁比聡平
 「私の手元に独自に入手した統幕長訪米時の結果概要を報告する防衛計画部の文書がある。オディエルノ陸軍参謀総長の「ガイドラインや安保法制は予定通り進んでいるか?何か問題はあるか?との問いに、統幕長は「与党の勝利により来年夏までに終了すると考える」と述べた。実に昨年12月に「夏までに」と述べている。大臣はどんな報告を受けたのか?」
 中谷「ご指摘の資料は確認できていないので言及は控えたい」
 仁比「来年夏までにと決まっていたのか。それとも統幕長は勝手に認識を示したのか?」
 中谷「資料がいかなるものか承知していない」
◆仁比聡平
 「この「統合幕僚長訪米時の会談の結果概要について」との平成26年12月24日付の報告書は存在するのでしょう?」
 中谷「突然の質問であり、いかなるものか承知していない」
 仁比「いつまでに確認できるか?」
 中谷「拝見して判断する」
 仁比「文書の存在と統幕長の発言について報告を出してほしい」
◆仁比聡平
 「政府は沖縄の米軍基地の自衛隊との共同使用は検討していないと3月に答弁していた。だが、河野統幕長は「キャンプハンセン、シュワブで共同使用が実現すれば、日米協力が深化し住民感情も好転するのではないか」と発言している。内局や大臣も知っていて3月に答弁したのか?」
 中谷「3月の答弁は政府として考えていないということ。確認して答弁したい」
 仁比「文書の提出を。ここで大臣に手渡したい」(手渡す)

◆又市征治(社民)
 「新ガイドラインは日米安保や憲法の枠をはみ出し、法案の履行なくして実行できない。まず国会に図るべきだ」「重要影響事態法6項の例外規定で、捜索救難活動は継続される。戦闘に巻き込まれる恐れがあるのでは?」
 中谷「原則として一時休止するが、既に救助を開始している場合、人道上の観点から継続するが、部隊の安全確保の場合に限られる」

◆山本太郎(生活)
 「八重山毎日新聞によれば、自衛官募集で戸別訪問やポスティングまでやっている。中学3年生の保護者から、「どうして個人情報を知っているのか?戸別訪問まで」との声があがっている。沖縄地方協力本部の石垣出張所長は「以前からやっている。防衛事務次官通達もある」と。だが、防衛事務次官の通達を読んでも、戸別訪問できるとは書いていない」
中谷「住民基本台帳閲覧による募集対象者情報の取得に関して説明したものであり、戸別訪問のことではない」
 山本「所長が間違っているなら指導した方がいい」

◆山本太郎
 「平成27年度沖縄地方協力本部の情報提供依頼文書では、宮古市は1年代、名護市は9年代とばらつきがあるのはなぜか?」
 中谷「過密や過疎の地域があり、規模や状況を踏まえて依頼範囲を判断した。住民基本台帳の閲覧申請書の年代のばらつきについても同様だ」
◆山本太郎
 「中谷大臣は、「徴兵制は憲法18条の「意に反する苦役」で自由と民主主義に反する」と述べ、隊員募集は「7倍以上の倍率」と自信持って答弁された。ならば、ダイレクトメールや戸別訪問は必要ない。本人や保護者の意に反するダイレクトメールや戸別訪問はやめるべきだ」
 中谷「対象者の個人情報収集拒否の意向は尊重する」
◆山本太郎
 「こっちから「やめてくれ」と言わないとやめないのか。平成26年度の高卒年齢のダイレクトメール経費は約2千万円。一通50円から80円。50円なら40万通。80円なら25万通だ。高校3年生の人口は118万人だから、40万通なら34%、25万通なら21%。全員分でなく、送る人間を選別している。4情報以外を収集しているのではないか?」
 中谷「しておりません」
 山本「何人分収集しているかの資料を一向に出そうとしない。審議が終わってから出すのではないか。速やかに提出を」
◆山本太郎
 「今後、隊員募集にマイナンバーを使うのではないか?」
 中谷「税・社会保障で使うものであり、隊員募集では利用できないし、予定もない」
 山本「使うことはないと断言を」
 中谷「幅広く人材の勧誘や確保に努めている。マイナンバーが出来たからといって方法を変更することはない」
pageのtopへ

集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第30号】(2015年8月27日)(一般質疑録)
 読んでいただければ分かる通り、今回もずさんな答弁が続出しました。誰でも分かる間違いを認めない中谷大臣。安倍首相がパネルを掲げて強調した、邦人が乗る米艦防護の物語も、すっかりメッキが剥がれてしまいました。
 この時期に至っても、政府側から何ら説得力のある答弁はありません。もう限界ではないでしょうか。
 特別委員会の今後の審議日程は未定です。8月26日の質疑後の理事懇談会でも決まりませんでした。当初、与党は28日(金)の参考人質疑を提案していましたが、野党は時期尚早と反対し、メドはたっていません。政府与党は追い詰められつつあります。明日以降どうなるのか、注視していきましょう。

 安保法案:採決日程調整大詰め 「11日まで成立」厳しく(8月26日、毎日)
   http://mainichi.jp/select/news/20150827k0000m010102000c.html?inb=tw
 “米艦防護に邦人存否は無関係”大臣答弁に野党反発(8月26日、テレビ朝日)
   http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000057518.html
 岸田外相:集団安保に参加可能…自衛権行使前でも(8月26日、毎日) 
   http://mainichi.jp/select/news/20150827k0000m010097000c.html
 【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧  
    http://www.sjmk.org/?page_id=349
   ※FAX、電話での要請にお役立てください!
-----------------------------------
8月26日(水)参議院特別委員会 一般質疑ダイジェスト】
 ※首相出席なし、NHK中継なし、約6時間
  ネット中継アーカイブ
     http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
    ※カレンダーの日付(26日)をクリックしてご覧ください。

◆小川勝也(民主)
 「他国軍の武器等防護で米艦に魚雷が撃たれたらどうするのか?」
 中谷「武力攻撃に対応するものではない」
 小川「ああでもないこうでもないと迷っている人に守ってほしいと思わない。魚雷に対してイージス艦からアスロックミサイルを撃てるのか?」
 中谷「武力の行使、威かくにならない前提で、個々のケースに応じて」
 小川「法制局がまともに機能していたらこんな法律は通らない。こんな実態のない法律を出してはダメだ」

◆大野元裕(民主)
 「自衛権の行使で在外邦人保護は出来ず、攻撃されている米艦防護もフルスペックの集団的自衛権に当たると答弁しているのに、なぜ邦人輸送中の米艦防護が限定的に集団的自衛権を行使できる新3要件に該当するか?」
 中谷「近隣で武力紛争が発生、米国も武力攻撃を受けている、攻撃国の言動から我が国への武力攻撃の恐れがある、との条件から判断する」
 大野「在外邦人は関係ないということだ」
◆大野元裕
 「存立危機事態の認定に米艦に乗っている邦人の有無は関係ないですね?」
 中谷「判断の要素の一つではあるが、絶対的なものではない」
 大野「(総理の説明は)女性や子どもを使って国民感情に訴えて、法的な立法事実を覆い隠す。これはとんでもない姑息なやり方だ。真摯に立法事実を示して理解を得るやり方とは全く違う」
◆大野元裕
 「米軍イージス艦を米軍が独自に守れる場合は、自衛艦が守る必要はないということでいいか?」
 横畠長官「どこに資源を振り向けるか、手薄な所に回る事はあり得る」
 大野「そういう3要件なのか、初めて聞いた」
 横畠「十分に米艦が防護されている状況なら、第2要件で我が国が防護する必要がない場合もある」
◆大野元裕
 「ミサイル防衛能力のない米イージス艦についても守る必要はないでいいか?」
 中谷「米国のMDでは各艦艇の機能が相まって対処し、ご指摘の艦も関連。対象になる」
 大野「総理の「日本のMDの一角である米艦」との答弁と違うのではないか。そうならば韓国のレーダー等も対象になる。しっかり議論が必要だ」

◆大塚耕平(民主)
 「限定的な集団的自衛権は国際法上の概念か?」
 岸田「どう行使するかはそれぞれの国の判断だ。概念は国際社会において存在する」
 大塚「「限定的な自国のための集団的自衛権」は国際法上に根拠はない。海外ではあたかもフルスペックかのように報道されている。根拠について統一見解を求める」
◆大塚耕平
 「先日「密接な関係にある国」を尋ねると「条約関係は必要ない。国際司法裁判所のニカラグア事件判決にある」と答弁があった。資料要求したが3ヶ月経っても届かず、「判決文にそうした根拠はない。すみません」とのファックスが来た。その後、大臣答弁は「我が国としては必ずしも条約を必要としないと判断」に変わった」
◆大塚耕平
 「法案に「存立危機武力攻撃を排除しつつ、その速やかな終結を図らなければならない」とある。この場合、超例外的に敵基地を破壊することはできるか?」
 中谷「能力を持たず想定もしていない」
 大塚「法律に義務があるのに能力がない。矛盾を放置したまま法を施行するのか。法理上できるが政策でやらないとする一方で、物理的にできないことを法で義務化している。かなり無理のある法案は提出し直すべきだ」

◆小野次郎(維新)
 「「存立危機事態は武力攻撃事態と同視すべき危機」と言いながら、我が国への武力攻撃が切迫も予測もされていないのに、何を根拠に我が国の存立が脅かされると認定するのか?」
 中谷「物資やエネルギーの途絶により国民に被害が及ぶ場合がある」
 小野「納得できない。統一見解を求める」
◆小野次郎
 「攻撃を受けた他国の同意、要請をなぜ法に明記しないのか?」
 中谷「対処方針には書き込む」
 小野「今日の新聞に「法的要件にすれば国連による集団安全保障措置など、本来は要請や同意を要しない活動への日本の参加が制約される可能性が出てくる」とある。安保理決議を理由にすることはないか?」
 岸田「そういう理由で書かないのではない。集団安全保障を理由にする場合は稀にある。」
 小野「他国の要請がなければ座して死を待つのか。法は出来損ないだ」


◆辰巳孝太郎(共産)
 「『イラク復興支援行動史』に「民間」が何度も出てくる。「本派遣では総輸送力の99%を民間輸送力に依存した」とあるが事実か?」
 中谷「大きく依存したとの表現だ。貨物機アントノフを37機利用など」。
 辰巳「民間輸送や技術者派遣の数は?」
 中谷「日本とクウェート間の輸送の概略は、要員輸送は政府専用機24回、民間機延べ100回、物資輸送では輸送艦おおすみ1回、民間船舶延べ10隻、主としてアントノフ輸送機により延べ63回だ」「技術者は平成21年8月時点で延べ39名派遣した」
 辰巳「情報公開請求により、日通が受注して民間機で輸送。アントノフ、ブリティッシュ・エアウェイズ、タイ国際航空、日航と判明した」

◆辰巳孝太郎
 「(契約書に)「装備品」と書かれているのは何か?」
 中谷「人道支援物資等だ」
 辰巳「武器弾薬は?」
 中谷「含まれる」
 辰巳「民間機が運んだか?」
 中谷「運んだが、日航だけは武器弾薬を運んでいない」
 辰巳「自衛隊はサマワに110ミリ対戦車弾、84ミリ無反動砲、12.7ミリ重機関銃などを持っていった。これらも民間航空が運んだのか?」
 中谷「契約して輸送した」辰巳「復興支援でさえこれだけ民間機が使われている。まして集団的自衛権行使や後方支援は民間協力なしにできない」
 辰巳「事実が十分明らかになっていない。総括なしの法案審議だ。民間活動の資料公開を求める」
◆辰巳孝太郎
 「民間輸送はイラク特措法19条に基づくものか?」
 中谷「基づかない」
 辰巳「契約すれば法に基づかずにできる。特措法の「安全の確保に配慮」の範疇にイラクに行った民間人は入るか?」
 中谷「含まれないが安全確保に万全を期すのは当然だ」
 辰巳「労働安全衛生法は適用されるか?」
 厚労省「原則国内で適用される」
 辰巳「保護が適用されない」

◆辰巳孝太郎
 「シカゴ条約は民間機の軍事利用を原則禁止している。安全輸送の理念に反するからだ。自衛隊や米軍がチャーターした民間機が武器輸送した場合、軍の業務に当たり、国の航空機とみなすか?」岸田「個別に判断する。平成4~5年、自衛隊が日航機で人員輸送したのは民事上のチャーター契約で民間機扱い。平成9年に米軍が全日空をチャーターしたのは、米軍の管理のもと国の航空機とみなされると判断」
◆辰巳孝太郎
 「武器弾薬の輸送は軍の業務か?」
 岸田「シカゴ条約では規定されていない」
 辰巳「どういう武器を運べばみなすのか。国か民間かの判別は大事だ。基準を明示すべきだ」
 岸田「国際機関でも統一解釈は存在しない」
 辰巳「航空法は軍需品輸送は規定していない。憲法9条によるものだ。その土台を掘り崩すのがこの法案だ」
◆辰巳孝太郎
 「新ガイドラインで港湾も「実地調査の実施で協力」と初めて明記された。どういう事か?」
 中谷「これまでも相互協力し、調査してきた。詳細は緊急時の日米の対応ぶりに関わり差し控える」
 辰巳「ウィキリークスは2008年に日米共同概念計画で23の空港、港湾を調査したと」
 中谷「不正入手して公表された文書にはコメントしない」

◆水野賢一(無ク)
「 日本の存立危機事態の認定に他国の要請が必要というのは常識的におかしい。概念そのものが壮大な論理矛盾ではないか。認定に他国の要請が必要だとどこに書いてあるか?」
 中谷「定義には含まれていない」
 水野「要請がないまま認定したら、国際法のどこに違反するのか?」
 中谷「憲法上の3要件の前提として国際法がある」
 水野「全く納得できない」
◆水野賢一
 「礒崎総理補佐官は6月18日に「他国の要請は存立危機事態の認定条件ではないが集団的自衛権の行使には必要」とツイートした。大臣答弁と違う。礒崎発言は間違っているか?」
 中谷「特段矛盾しない」
 水野「誰が見ても矛盾しているのに、「していない」と言うのはおかしい。こんな大臣にこのまま質問は続けられない」
(速記止まる)
 中谷「礒崎氏のツイートは政府と異なると言って差し支えない」
 水野「改めて礒崎氏の参考人招致を求める」


◆山本太郎(生活)
 「
防衛省が日本学生支援機構理事だった前原金一(かねいち)氏に示した、企業新人を2年間自衛隊に派遣する「インターンシッププログラムイメージ」は誰の責任、決裁で出したのか。当時の小野寺大臣は知っていたか?」
 防衛省「人事教育局人材育成課で作成した。大臣には説明していない。局長が知っていたかは未確認だ」
◆山本太郎
 「給与も自衛隊が支給する。「将来的に予備自衛官として採用も視野」とある。本人が望まないのに勤務させられる。まさに意に反する新しいタイプの徴兵制ではないか?」
 中谷「2年に限ったインターンシップであり、将来も拘束しない。具体的検討はその後行われていない」
 山本「今やっていないからいい、ではない。企業側メリットとして「自衛隊製体育会系人材を一定数」とある。そんなつもりで入った人はいない」
◆山本太郎
「本人の意に反する自衛隊勤務は憲法18条違反ではないか。今後こうした採用はないと断言を」
 中谷「徴兵制を狙うとか意に反して拘束するものではないし、そんな計画は作らせない」
 山本「前原氏が奨学金延滞者情報を求めていた件で今後も提供はないと断言を」
 下村大臣「情報提供したこともなく今後もない」
◆山本太郎
 下村大臣はテレビで「マイナンバーを活用して所得連動型奨学金制度づくりを」と。マイナンバーは米国で年間900万件を超える成りすましがあり、被害額は2兆円。延滞者リストが自衛官募集に流用されることはないと断言を。マイナンバーを使わぬ選択肢を選べるようにしてほしい」
 下村「延滞者情報は含まれておらず、利用できない。年収300万円以下は返済猶予にする。マイナンバーを使わないのは理論的に可能だが、所得証明を取って役所に出すのは煩雑ではないか」
pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第29号】(2015年8月26日)(集中質疑録)
 8月25日に行われた参議院特別委員会の集中質疑のダイジェストをお送りします。ぜひご一読、ご活用ください。
 質疑が行われるほど、法案の不備や矛盾がボロボロと明らかになっています。福山議員による安全確保規定の欠落に関する追及では、何度も速記が止まり、NHK中継はしばらく草原の動物たちの映像に切り替わりました。テレビ入り審議での長時間ストップは異例だそうです。
 同時に、政府の無責任ぶりも目に余るものがあります。イラク戦争の真実から目を背け、加害の責任に向き合わないその姿勢は許されないものです。
 26日は引き続き一般質疑が行われます。与党は28日金曜日の質疑も提案していますが、まだ決まっていないそうです。監視を強めていきましょう。

 【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
     http://www.sjmk.org/?page_id=349
    ※FAX、電話での要請にお役立てください!

-----------------------------------
【8月26日(水)参議院安保法制特別委員会 一般質疑】
   ※首相欠席なし、NHK中継なし、約6時間。

  10:00~10:45 高橋克法(自民)
  10:45~11:15 小川勝也(民主)
  11:15~11:55 大野元裕(民主)
     休憩
  13:00~13:40 大塚耕平(民主)
  13:40~14:10 杉久武(公明)
  14:10~14:44 小野次郎(維新)
  14:44~15:18 辰巳孝太郎(共産)
  15:18~15:35 井上義行(元気)
  15:35~15:52 浜田和幸(次代)
  15:52~16:09 水野賢一(無ク)
  16:09~16:26 吉田忠智(社民)
  16:26~16:43 山本太郎(生活)
  16:43~17:00 荒井広幸(改革)

    中継 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php


-----------------------------------
【8月25日(火)参議院特別委員会 集中質疑ダイジェスト】
  ※首相出席、NHK中継あり、約7時間
   ネット中継アーカイブ
     http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
   ※カレンダーの日付(25日)をクリックしてご覧ください。

◆山本一太(自民)
 「危機感を煽るべきではないが、朝鮮半島情勢は平和安全法制がいかに必要かを明らかにした」
 安倍「偶発的に何が起こるかわからない。しっかり備えをしていくべきだ」
 山本「「事後承認による政府の独走があるのでは?」との懸念があるが他国は?」
 岸田「仏は海外派遣後、3日以内に国会に通知。独は原則事前に過半数の国会議員の賛成、人員少なく限定的な場合は5%以上の議員の要請がなければ審議されたとみなす、英は基本は政府判断」
◆山本一太
 「自衛隊のミサイル部隊の展開状況、部隊編成の詳細、具体的な作戦などは特定秘密に当たるか?」
 中谷「手のうちを明らかにする場合について、指定するかどうかは個別具体的に判断するが、一般論で言えば、それらは特定秘密保護法の別表に該当し、特定秘密に指定することはあり得る」

◆福山哲郎(民主)
「8月11日の川内原発再稼働の際に総理は山梨の別荘へ行かれた。不安を抱える周辺住民に配慮はあったのか。15日午前の桜島噴火の際にも午後に別荘へ、16、17日にはゴルフをされた。避難する住民にどう思いを寄せられているのか。そして、この法案を慌てて力でやらなければいけないのか」
◆福山哲郎
 「存立危機事態における後方支援を行う米軍等行動関連措置法で、自衛隊員の安全確保の規定はどこに明記されているか?」
 中谷「安全確保の必要な措置として、武器使用及び活動の範囲を書いている」
 福山「もう一度、どこに明記されているのか?」
 中谷「一時休止、中断とか実施区域の指定に関する規定はない」
  (速記が何度も止まる)


◆福山哲郎
 「(安全確保の規定がないなら)「安全に配慮し、円滑な活動が実施できる」との中谷大臣の先日の答弁は虚偽、ないし間違いだったと撤回されるか?」
 中谷「安全に配慮し、円滑な活動が実施できる前提で後方支援を行う」
 福山「さっき「ない」って言ったじゃないですか?」
 中谷「重要影響事態法や国際平和支援法のような安全確保規定はないが、後方支援であり安全確保は当然」
    (この間、何度も速記止まる)
 鴻池委員長が「暫時休憩」を宣言。
 しばらくの「暫時休憩」後、午前11時48分頃、鴻池委員長が「再開」したものの、再度「休憩し13時に再開します」と宣言、午前の質疑は終了。


◆午後の質疑再開。冒頭、鴻池委員長から「自衛隊員の安全確保は国民の重大な関心事だ。これ以上議論が噛み合わないと後の質疑に支障が出る。委員長預かりにさせていただき、政府にはより検討を加えて善処してほしい。質疑を続行したい」と。福山議員は「受け入れたい」

◆福山哲郎
 「総理は安全確保の規定がないことを承知していたか?」
 安倍「承知していた」
 福山「知っていたなら、総理の「自衛隊員の安全確保の措置は「全ての法案に貫徹されている」「全ての方針が法案の中に盛り込まれた」との答弁は、国民に対して、「騙す」は言葉が悪いが、誤解を与えたのではないか?」
 安倍「(隊員の安全確保を含む)「北側三原則」は与党で何度も協議した。合理的に必要な限度内で行うと限定しており、隊員の安全確保についても配慮したうえで支援を行う趣旨を含むと理解している」
 福山「解釈で安全規定をやられたら自衛官はたまったものじゃない。中谷大臣の答弁を蒸し返すものだ」

◆安倍首相が着席したまま、「同じことだ」とヤジ。福山議員が抗議。首相は「趣旨として中谷大臣と同じことを述べている」と釈明するも紛糾。速記が止まり、再開後、安倍首相は「席上で「同じ答弁になる」と述べたのは撤回する」と表明。


◆福山哲郎
 「米軍等行動関連措置法は、現に戦闘が行われている場所でも実施可能だが安全確保規定がない。総理が知ていながら「安全確保の原則が貫徹」
 「自衛隊員のリスクは減る」などと述べたのは国民を騙すものだ。安全確保規定は法案の根幹。答弁を撤回し質疑をやり直すか、自衛官に「安全じゃないけど行ってください」と言うべきだ」
 中谷「役務提供の後方支援であり、性質上安全に配慮しながら行うものだ」
 安倍「指針において担保する」

◆水岡俊一(民主)
 「自衛隊法95条の1項と同様に、改正案2項の米軍等他国軍の武器等防護でも主語は「自衛官」だ。2項の武器使用の最終判断は誰が行うのか?」
 中谷「自衛隊法57条にあるように、上官の命令で武器使用をする」
 水岡「95条2項に「指揮官の命令」と書いてあるのか?」
 中谷「書いていない」
 水岡「法律に書いていないことでよければ、何でもいい事になる」

◆寺田典城(維新)
 「違憲法案だ。昔なら内閣法制局の段階で止まっていた。本来なら憲法改正すべきだ。憲法違反の法律提出は憲法99条の憲法擁護義務違反だ」
 安倍「当然合憲の法案だ」
 寺田「多数決で成立させるのは立憲主義に対するテロ行為ではないか。日本の存立危機事態だ」「中国を名指しするのは外交的失敗だ」

◆井上哲士(共産)
 「沖縄、相模原と在日米軍による事故が相次いでいる。8月12日に沖縄で墜落した米軍ヘリは当初「H60」という一般仕様のヘリと発表されたが「MH60ブラックホーク」だった。漁業関係者の不安と怒りが広がっている。日本が提供している沖縄の米軍訓練水域の漁業補償は?」
 中谷「去年が約7億4200万円」
 井上「米軍でなく水域を提供する日本が負担している」
◆井上哲士
 「ヘリが墜落した正確な場所を把握しているか?」
 中谷「ホワイトビーチ水域内だ」
 井上「漁業者は水域外だと怒っている。昨日聞いたら米に照会中だと。まだ把握していない。漁協組合長会は全会一致で抗議決議を初めて採択した。組合長は辺野古漁協の会長で「不安と恐怖を与えている」と抗議した」
◆井上哲士
 「米陸軍トップの参謀総長は「1件の出来事に過剰に反応するつもりはない。事故は時々起こる」とうそぶいた。県民の怒りを歯牙にもかけない。すぐに同型機が発着した。何の反省もなく、許すことはできない。抗議すべきだ」
 菅官房長官「引き続き米軍に情報提供と不安解消、安全な運用確保を求めている」
◆井上哲士
 「嘉手納の米特殊作戦群が20日に伊江島訓練場で突然パラシュート降下訓練をした。必要な7日前までの通報はあったのか?」
 中谷「なかった。沖縄防衛局が確認すると「事務的不備で通告できず遺憾。再発防止措置をとる」と。
 井上「ひどい話だ。6年ぶりに通告すらなく降下訓練を行った。それに抗議すらしないで、米国の要請に日本が主体的な判断などできるのか」
◆井上哲士
 「事故を起こした部隊は「ナイトストーカーズ」、闇夜に忍び寄る部隊と呼ばれ、グレナダ、湾岸、イラク等で特殊作戦に従事した。東富士で目撃されたヘリと同じか?」
 中谷「静岡県で空砲3発が発見された事案は照会中だ」
 井上「ヘリから足を投げ出しての危険な訓練が東富士で目撃された」

◆井上哲士
 「事故でケガをした陸自特殊作戦群とは? いつから訓練に参加したか?」
 中谷「約300名の選抜隊員で平成15年に習志野駐屯地に新編された。米軍ヘリ部隊との情報共有、連携要領、移乗要領の研修を平成21年度より例年実施している」
 井上「米側は「いくつかの国との特殊作戦訓練中だった」としている。
 「研修」だと言い逃れはできない」
◆井上哲士
 「米軍特殊部隊との訓練がなぜ必要か?」
 中谷「不審船の武装解除やゲリラ・特殊部隊への対処に必要だ。我が国を取り巻く安保環境が厳しさを増す中で重要な課題だ」
 井上「今回の訓練は自衛隊の海外活動拡大の先取りではないか?」
 安倍「平成21年度から実施しており法案とは関わりはない」
 井上「特殊部隊には米国内でも批判が出ている。6月6日のニューヨークタイムズ電子版のレポートは「地球規模の行き過ぎた殺害マシーン」と。国際法無視の米軍との軍事的一体化を進める法案だ。訓練をやめ、法案は廃案に」


◆中西健治(無ク)
 「水野賢一議員の質疑のフォローをしたい。存立危機事態の認定には武力攻撃を受けた国からの同意や要請は必要か?」
 中谷「武力攻撃を受けた国からの同意や要請がないまま、存立危機事態を認定することはない」
 中西「これだけ大事なことがすぐに出てこない。法律にしっかり書き込まれていないのではないか」

◆福島みずほ(社民)
 「ウィキリークスが暴露した米軍のイラク民間人虐殺のビデオがある。この実態をご存知か?」
 安倍「イラク戦争はフセイン政権が大量破壊兵器が存在しない証拠を説明せずに起きた。日本は後方支援でなく復興支援を行った」
 福島「日本が加害者になる。戦争下請け法案であり、人員、財力、リスクの肩代わりをするのではないか。法案の裏側に殺される市民がいる」
◆福島みずほ
 「現行の周辺事態法が戦闘機への給油、整備を含まないとしているのはなぜか?」
 中谷「武力行使との一体化とみなされないように」
 福島「憲法上できないとしてきたのに、できるようになるのは問題だ」
 「給油する戦闘機にクラスター爆弾などが搭載されていないことをどう確認するのか?」
 中谷「対象国の要請につき必要な調整を行い、武器弾薬を確認する」
 福島「いちいちチェックできるのか疑問だ。日本が給油した米軍機が民間人やジャーナリストを虐殺することを止められるのか」


◆山本太郎(生活)
 「ジュネーブ諸条約を批准している日本は国際人道法に違反する他国を支援しないか?」
 安倍「支援しないのは当然だ。日本が共犯者になることはない」
 山本「米軍が国際人道法違反を行ったら支援、協力しないか?」
 安倍「対象国のいかんに関わらず支援しない」
◆山本太郎
 「ジャーナリストの志葉玲さんによれば、2006年3月15日、米軍はイラク中部イシャキ村で、手錠をかけた無抵抗の11人を虐殺した。BBC等も報道した。地元の小学校教師の家で生後5ヶ月や5歳などの子ども、姪なども含まれている。家は爆破され、家畜も殺された。これは戦争犯罪ですよね?」
 安倍「承知しておらず論評は控えたい」
 山本「一般論でいいので答えてほしい」
 安倍「確認できないので答えは差し控えたい」

◆山本太郎
 「(広河隆一さんの写真を示しながら)米国は戦争犯罪常習国だ。ファルージャで米軍の学校占拠をやめてとのデモを銃撃した。2004年4月のファルージャ総攻撃ではジャーナリストを締め出し街を完全包囲。救援に向かった約40人の医療関係者のうち17人を射殺した。交戦規定は毎日のように変わり、「生きている者全て撃て」にまでなった。『冬の兵士』というDVDに詳しい。1次攻撃で7百人以上が、2次攻撃で約6千人が死亡、3千人が行方不明になった」
◆山本太郎
 「こうしたファルージャ総攻撃で子ども専用墓地まで出来た。これは戦争犯罪ですね?」
 安倍「中身を検証する材料がないのでコメントは控えたい」
 山本「当時、小泉首相はこの総攻撃を「成功させなきゃいけない」と発言した。あなたは当時反対したか?」
 安倍「どの程度事実に基づくか承知していない」
◆山本太郎
 「広島、長崎の原爆や東京など各地の大空襲で50万人以上が死亡した。総理、一般市民への無差別攻撃は戦争犯罪ですね?」
 岸田「国際法の基盤にある人道主義の精神に合致しない」
 山本「当時ジュネーブ条約はなかったがハーグ陸戦条約があり、完全な戦争犯罪だ。総理は宗主国様の事は言えないんですね」
◆山本太郎
 「米国は1776年建国以来の239年間の93%の期間で戦争を続けていると言われる国だ。日本が運んだ武器弾薬がファルージャに届いたかもしれない。法案で米軍と共に加害者になる可能性が大だ。米軍は白リン弾、クラスター弾、劣化ウラン弾などまで使用した。自衛隊は米軍の2軍ではない。過去の検証もなく任務を拡大させるわけにはいかない。第3者によるイラク戦争検証委員会を設置すべきだ」
pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第28号】(2015年8月22日)(集中質疑録) 
 8月21日に行われた参議院特別委員会の集中質疑のダイジェストをお送りします。全体で3時間と短めの質疑でした。
 冒頭質疑に立った猪口邦子議員は、かつて軍縮大使として「日本の武器輸出三原則はモラルハイグラウンド(道義的高み)」と誇っていた人ですが、安倍政権がそれを投げ捨てたことにはだんまり。質問は、岸信介氏の発言を引用するなど安倍首相を持ち上げることに終始しました。
 そして、蓮舫議員の質疑の場面で、またしても安倍首相によるヤジが飛び出しました。「そんなことどうでもいいじゃん」と。すぐに撤回しましたが、「どうでもいいとは言っていないが」など言い訳がましく、見苦しい態度でした。いったい何度繰り返せばわかるのでしょうか。
 次回は25日(火)の9時から17時まで、昼休憩をはさんでの約7時間コースで、安倍首相出席、NHKの中継が入る集中質疑が予定されています。質疑者は未確定です。また、24日(月)には参議院の予算委員会の集中質疑が行われます。引き続き注目と監視をしていきましょう。

 【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
  http://www.sjmk.org/?page_id=349
    ※FAX、電話での要請にお役立てください!

-----------------------------------
【8月21日(金)参議院特別委員会 集中質疑ダイジェスト】
  ※13時~16時、首相出席、NHK中継あり
   ネット中継アーカイブ
   http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
   ※カレンダーの日付(21日)をクリックしてご覧ください。

◆猪口邦子(自民)
 「平和安全法制は日本の平和を守り、侵略を未然に防ぎ、万が一でも日本を攻撃することは不毛だと思わせるものだ」
 安倍「相手の気持ちになることが必要だ。すき間があれば我が国が攻撃されるハードルは低くなる」
 猪口「これから一年、豊かな外交の舞台が続く。総理には自らの優れた対外発信力を生かして、日本を取り巻く外交環境を改善してほしい」


◆蓮舫(民主)
 「武藤貴也議員の離党に際して、事実確認はしたのか?」
 安倍「その立場にはない。党に関しては幹事長が責任を持ち対応する」
 蓮舫「武藤議員のケースは消費者庁が盛んに注意喚起している未公開株購入トラブルに当たるか?」
 山口俊一消費者担当相「週刊誌しか見ておらずコメントできない」
 蓮舫「総理は礒崎補佐官は更迭しない。面倒な議員は辞めさせ、仲間は守りぬく」

◆蓮舫
 「(自衛隊法改正案の米軍等他国軍の武器等防護について)米軍のステルス戦闘機や全ての戦闘機も自衛官が守れるのか?」
 中谷「それも可能だ」
 蓮舫「原子力空母も守れるのか?」
 中谷「日本の防衛に資する活動をしているという限定の中で判断していく」
 蓮舫「自衛官は守っている艦船に飛来した対艦ミサイルを迎撃できるか?」
 中谷「戦闘行為の一環ならできない。不測の事態で確認できない場合、戦闘行為でないならできる」
 蓮舫「戦闘行為じゃないミサイルはどうやって飛んでくるか?」
 中谷「国際的な武力紛争が発生しておらず周囲に兆候もない中で突発的な戦闘行為の発生は想定されない。テロリストや不審船がミサイルを使う場合は対処できる」
◆蓮舫
 「自衛隊法改正案の武器等防護の主語は「自衛官」だ。自衛隊法89条2項の自衛官が武器使用を判断する規定は準用されるか?」
 中谷「条文上は自衛官だが、自衛隊が組織行動を本旨とする特性上、指揮官が判断する」
 蓮舫「今の答弁は条文に一言も書かれていない。法案の不備だ」
◆蓮舫
 「米軍の空母を警護するとなると潜水艦からの魚雷や戦略ミサイルも撃ち返すことになる。相手から見たら外形的に集団的自衛権の行使に映るのではないか?」
 中谷「無限定ではない。武力攻撃に至らない侵害から防護するための極めて受動的かつ限定的な必要最小限の行動だ」

◆蓮舫議員の質問に対して、中谷大臣がいわゆる「野呂田6原則」を「大森6事例」と間違えたことに対して、蓮舫議員が「混同しているから時計を止めて整理を」と発言。それに対して安倍首相が「そんなことどうでもいいじゃん」とヤジ。紛糾後、首相は言い訳しながら「着席からの発言は撤回する」と表明した。

◆蓮舫
 「10本の法案をまとめたから混乱する。「切れ目がない」でなく「歯止めがない」のだ」「70年目の夏に無理して集団的自衛権の行使を優先すべきではなく、平和主義を守り抜き、失敗したアベノミクスに苦しむ国民を守るべきだ」


◆小池晃(共産)
 「中谷大臣は指示して3ヶ月も内容を把握せず、「国会審議が第一」と答弁しながら、「検討ではなく分析・研究だ」と開き直っている。こんなデタラメな言い逃れを許すのか?」
 安倍「必要な分析・研究は当然だ。大臣の指示の範囲内であり、問題があるとは全く考えていない」
 小池「自衛隊は一省庁ではなく実力組織だ。独走させてはならない。総理が「問題ない」と認めたのは、この文書と同じ立場に立ち、国民と国会を愚弄するものだ」
◆小池晃
 「6月の衆議院での質疑で、「武器等防護でROE(部隊行動基準)を改定するのか?」との宮本徹議員の問いに防衛省は「お答えは控える」と答弁。しかし、内部文書には「策定する」と書かれている」
 中谷「施行に関して必要な分析・研究に際して、ROEの策定が必要ではないかと認識したのだろう」
 小池「3ヶ月知らないでシビリアンコントロールができているとは、笑わせるんじゃないよという話だ。「(ROEの)整備を行うことが必要」と書かれており、米軍とROEを共有するのは明らかだ」
◆小池晃
 「文書には「軍軍間の調整所」とある。総理は自衛隊が軍と自認するのを良しとするのか?」
 安倍「あくまで便宜的な表現で問題があるとは考えていない」
 小池「憲法で軍を持たないという国の首相が「便宜的」だと。総理は2月に「我が軍」と言った。憲法無視であり、自衛隊内でも憲法無視の議論が行われている」

◆小池晃
 「圧倒的情報量を持つのは米軍だ。柳澤協二氏は参考人質疑で「米艦防護でも米軍の情報ネットワークをもとに動かざるを得ない。より従属を深めていく」と述べた。自衛隊が平時から共同司令部のもとに米軍の指揮下に入ることだ」
 中谷「「ミリタリー・トゥ・ミリタリー」は民主党政権次代に前原外相も使っていた。それぞれの主体的判断で国内法令に従って行うもので、米軍の指揮下に入るのは考えられない」
◆小池晃
 「文書に書かれた南スーダンPKOでの任務追加の議論についても、国会で一切説明がない。総理は「国民に丁寧に説明する」と言うが丁寧に説明したのは自衛隊内だけだ。まさに自衛隊が米軍と肩を並べて世界中で戦争参加する中身が極めて明瞭になった。東京新聞は社説で「実力組織の暴走はあってはならない」と書いた」
 安倍「その通りだ」
 小池「大臣が指示しながら3ヶ月も結果を知らずに丸投げ。中谷大臣と総理の責任は重大だ。責任者である河野克俊統合幕僚長の証人喚問を求める」

◆山本太郎(生活)

 「国民の理解は深まったか?」
 安倍「まだまだだ。誤解もある」
 山本「総理は8月10日に仕事を終えて山梨の別荘へ。11日に本委員会で審議。おかしくないか?「誰が延長したのか」のヤジが出たがその通りだ。今休んでもらっては困る。衆議院での総理の出席率は約33%。あり得ない。
 「理解を深めるために自ら説明する」は総理の言葉だ。毎回出てくるべきだ。週3回ほどの審議に1日以上は参加する意思はあるか?」
 安倍「委員会運営は委員が決めること。求めには応じる」
 山本「最高責任者の気概を感じない。総理の出席時間をもっと取るよう理事会で協議を」
pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第27号】(2015年8月20日)(一般質疑)
 8月19日に行われた参議院特別委員会の一般質疑のダイジェストをお送りします。質疑者が多くボリュームがありますが、重要な質疑ばかりですので、ぜひご一読、ご活用ください。
 統合幕僚監部の内部資料に関して、中谷大臣は完全に開き直り、「検討」ではなく「研究」だから問題ない、との詭弁を弄しました。衆議院で審議が始まったその日に、全「軍」の指揮官が勢ぞろいして、法案を前提とした運用計画を「意思統一」する。あまりの独走ぶりに戦慄を覚えます。

  内部文書は「検討」ではなく「研究」と釈明(8月19日、TBS)
    http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2566431.html
  防衛相 統合幕僚監部の文書「問題ない」(8月19日、NHK)
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150819/k10010194961000.html

 21日(金)には安倍首相出席の集中質疑が行われます。統合幕僚監部の内部資料の問題に加えて、礒崎陽輔首相補佐官の問題なども議論される見込みです。更なる注目と監視、働きかけを継続しましょう。

 【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
    http://www.sjmk.org/?page_id=349
    ※FAX、電話での要請にお役立てください!
-----------------------------------
【8月21日(金)参議院特別委員会 集中質疑】
  ※13時~16時、首相出席、NHK中継あり
  13:00~13:20 猪口邦子(自民)
  13:20~14:16 蓮舫(民主)
  14:16~14:36 佐々木さやか(公明)
  14:36~14:54 清水貴之(維新)
  14:54~15:12 小池晃(共産)
  15:12~15:20 松田公太(元気)
  15:20~15:28 和田政宗(次代)
  15:28~15:36 水野賢一(無ク)
  15:36~15:44 又市征治(社民)
  15:44~15:52 山本太郎(生活)
  15:52~16:00 荒井広幸(改革)
   ※中継 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

-----------------------------------
【8月19日(水)参議院安保法制特別委員会 一般質疑ダイジェスト】
  ※首相出席なし、NHK中継なし
     ネット中継アーカイブ
   http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
  ※カレンダーの日付(19日)をクリックしてご覧ください。

  <午前>

◆中谷大臣
 「資料は、統合幕僚監部がガイドライン・平和安全法制を丁寧に説明し、成立後に具体化していくべき検討課題をあらかじめ整理し、主要部隊の指揮官に理解してもらうため、内部部局とともに作成した。5月15日に私から省内幹部に法案の分析、研究、隊員への周知を指示した」
 「今後の検討課題を整理する際、作業スケジュールのイメージ化の観点で仮の日程を含めて記述した。成立時期を予断しているのではない。南スーダンPKOの要員には、今まで順次交代して派遣している。今後のスケジュールを機械的に示したに過ぎない。私の指示の範囲内だ」
 「資料には運用要領の策定、訓練の実施、関連規則の制定等は含まれていない。秘密に該当するものは含まれていないが、公開を前提とするものではなく、流出は遺憾だ。規則を遵守し、情報保全に万全を期すよう指示した。法案については今後も丁寧に説明していく」

◆小池晃(共産)
 「資料はどこで使われたのか?」
 中谷「5月26日に統合幕僚監部のテレビ会議で使われた。陸海空の高級指揮官にガイドラインと平和安全法制を説明した。5月25日の毎週月曜に行っている事務次官、統合幕僚長との会合で、統合幕僚長から「翌日に法案の説明をする」との説明を受けた」
◆黒江防衛政策局長
 「統合幕僚監部が開催し、統幕長も出席した。陸自は北部、東北、東部、中部、西部の各方面隊と中央即応集団。海自は自衛艦隊、横須賀、呉、佐世保、舞鶴。空自は航空総隊、支援集団、北部、中部、西部、南西航空混成ぼ各司令官。こうした部内で「メジャーコマンド」と呼ぶ司令官、代理者、スタッフが出席。約350名だ」


◆小池晃
 「衆議院で審議が始まり安倍首相が初めて説明した日に会議を行い、現在に至るまで国会に示されていない内容まで説明している。極めて重大だ。中谷大臣は前回「法案成立後に検討を始めるべき」と答弁した。「指示の範囲内」との答弁は矛盾する」
 中谷「実施部隊として研究、分析は必要であり当然だ」
◆小池晃
 「資料には「研究・分析」ではなく「主要検討事項」とある。法案の中身を先取りしており納得できない」
 中谷「項目を洗い出して検討し、厳密に使い分けている。概念イメージ図では成立前は「研究」、成立後は「検討」と。一般的に政府は、法成立の前に施行に必要な分析・研究を行う」
◆小池晃
 「国論を二分し違憲と言われている。一般的な法律の研究とは違う。「検討」事項の詳細が8ページにわたり書かれている。「軍軍間の調整所」などガイドラインにも法案にも書かれていない。これを「先取り」と言わずして何と言うのか」
 中谷「項目を列挙したに過ぎない」
 小池「詭弁だ。国会軽視、国民に説明なくやっている。独走と言わずして何と言うか」
 中谷「前回の答弁は中身を確認しておらず、一般論で発言した。原案を作成して関係部局と調整する行為には及んでいない。あらかじめ事項を整理して項目を列挙したに過ぎず、分析・研究の範囲に収まる」


◆福島みずほ(社民)
 「資料の22ページにはPKOや人道支援、選挙監視に「国際連携平和安全活動が加わりました」とある。なぜ「加わる予定です」ではなく過去形なのか?」
 中谷「閣議決定されて法案が提出されたからだ」
 福島「「加わりました」は国会軽視。未来形でないとおかしい」
◆福島みずほ
 「対案も廃案も継続審議も考えていないのは国会軽視だ。国会をなめないでほしい。7月下旬から8月中の成立というのは大臣の指示か?」
 中谷「時期は念頭にない。作業スケジュールのイメージとしてマスコミ報道等の情報に基づき作った。予断したものでなく仮の日程を記述した」
◆福島みずほ
 「丁寧に説明するならまず国会に見せるべきだ」
 中谷「いずれの省庁も閣議決定以降、政省令の検討は実施している」
 福島「南スーダンPKOで問題点を議論する前に、駆けつけ警護が「される可能性があります」というのは問題だ。現場が法律を食い破っている。何でここまで言えるのか」
◆福島みずほ
 「現行法で駆けつけ警護はなぜ禁止されているか?」
 中谷「憲法上の要請から武力の行使はしてはならないとされている」
 福島「なぜ改正するのか?」
 中谷「これまでの実績と国連PKOの必要性から」
 福島「憲法上の要請こそを重要視すべきだ。現場による先取りは問題だ」


◆山本太郎(生活)
 「中谷大臣は「現行法制定時は米軍のニーズはなかったが、ガイドライン協議でニーズが示された」と答弁した。いつ頃どんなニーズがあったのか?」
 中谷「防衛協力が進展し自衛隊の能力も向上した。日米協議でニーズが出てきた」
 山本「リクエストされたら憲法違反だった事をやるのか」
◆山本太郎
 「第3次アーミテージ・ナイレポートには「集団的自衛権の禁止は同盟にとって障害」とある。原発再稼働やTPP交渉参加、国家機密の保全、防衛装備の移転もある。新ガイドラインの日米共同発表には日本の重要な成果として、7月1日の集団的自衛権行使の閣議決定、NSCの設置、防衛装備移転三原則、秘密保護法、サイバーセキュリティー基本法や新宇宙基本計画、開発協力大綱が含まれると明記されている」
◆山本太郎
 「インド、オーストラリア、フィリピン、台湾等との連携、ホルムズ海峡への掃海艇派遣、南シナ海での日米共同の警戒監視、PKO権限の拡大、兵器共同開発など提言のほとんど全てがガイドラインと安保法制に盛り込まれた。この提言が新ガイドラインや安保法制で実現することになったとお考えか?」
岸田「民間の報告書でありコメントは控える。新ガイドラインや安保法制は自主的な取り組みだ」
◆山本太郎
 「民間シンクタンクであり偶然の一致だと。そっくりそのままの「完コピ」だ。何から何までアメリカのリクエスト通り、憲法を踏みにじってでも、国民の生活を破壊してまでも真摯に行う。これが独立国家なのか、誰の国なのか。日本政府や大企業が米国に盗聴され、オーストラリアなどとシェアされたという。間抜けとしか言いようがない」

◆山本太郎
 「いつまで没落間近の大国のコバンザメを続けるのか。もう一つの州なら大統領を選べるべきだ。いつ植民地をやめるのか、今でしょ!という話。アメリカのアメリカによるアメリカのための戦争法案には断固反対。中国の脅威を謳うなら日本の守りが薄くなる。廃案以外あり得ない」

  <午後>


◆藤田幸久(民主)
 「閣僚が熱心に答弁に立っているのに総理がゴルフとはいかがなものか。8月5日に白眞勲議員が、6月のイランとの外務省局長級協議で「抗議と遺憾の意が示された」と質問したのに対して「示されていない」との答弁があった。大臣は「承知していない」と。その後、報告は受けたか?」
 岸田「報告は受けた」
 藤田「局長級協議の議事録を出せない理由は?」
 岸田「これに限らず非公開前提の協議の公開は、我が国の信頼を損ね今後の協議に支障をきたす」
◆藤田幸久
 「8月13日に福山議員と共にイランのナザル・アハリ大使に会ったが「大使の立場を明らかにして構わない」と言われた」「6月の局長級会議の前にイラン大使が外務省を訪れた。ホルムズ海峡が事例になり、イランが対象国になったとしてやむにやまれずに。日本政府は一昨年の11月10日にイランと「航行の安全」等の共同声明を出した。外交上、事例にあげること自体が失礼で全く不当ではないか?」
 岸田「特定国が対象ではない。あらゆる事態を念頭に議論するのは重要」

◆藤田幸久
 「6月8日に外務省局長がイラン大使と会ったとの報告は受けたか?」
 岸田「受けていない」
 藤田「だからおかしな事になる。7月10日に安倍総理は「イランが機雷を敷設した段階で」などと答弁した。これは外交的には断交に近い事をやったのではないか」
 岸田「質問者が国名をあげたからだ」
 藤田「ホルムズ海峡の問題は立法事実として存在し得ない」

◆大野元裕(民主)
 「中谷大臣は5月25日に内部資料を確認しなかったと。いつ最初に確認したか?」
 中谷「前回の委員会で資料を見た時だ」
 大野「国会では6月24日の会期末までに法案を何とかしようとしていた。統幕だけは8月成立だと。どんなイメージなのか?」
 中谷「マスコミなどの情報に基づくものだ。「政府与党は8月上旬までの成立をめざす」と報じられていた。日程のイメージアップのために作った」
 大野「イメージダウンだ。あまりにも無責任だ。統合幕僚監部が勝手にスケジュールを作った。これがシビリアンコントロールか。世間ではこれを「丸投げ」と言う」
◆大野元裕
 「文書で「在外邦人輸送の基本計画の修正」と成立前に書いているのは問題ではないか?」
 中谷「緊急事態に迅速かつ適切に対応するため、不断の検討をするのは法改正の有無に関わらず行うべきもの」
 大野「「不断に」なら書く必要はない。全然コントロールできていない」

◆河野義博(公明)
 「NGOの一部から「駆けつけ警護によりテロの標的になる」との声があるが?」
 石川博崇防衛政務官「様々な意見があるが緊急時の保護の期待もある。近傍に所在する自衛隊が速やかに対応できる場合に限られ、テロの脅威が増すことは考えにくい。対象地域も限定される」


◆小池晃(共産)
 「運用要領の策定、訓練実施、関連規則の制定を「検討」と言うが、それはまさに法案の具体化だ。今回は「検討」を通り越している。苦し紛れの言い訳だ」「内容も指示の範囲内か?」
 中谷「分析、研究、周知徹底の範囲内だ」
 小池「質問に答えていない」
 中谷「内容に問題はない」
◆小池晃
 「軍軍間の調整所」とは何か?」
 中谷「既に存在する。現ガイドラインも「ミリタリー・トゥー・ミリタリー」と」
 小池「軍軍とは自衛隊と米軍か?」
 中谷「便宜的に軍軍間、いわゆる「MM」と表現している。97年の旧ガイドラインでも日米共同調整所や日米共同計画検討委で軍軍間と表現した」
◆小池晃
 「自衛隊を軍とする文書を問題ないと言うのは問題だ。調整といっても圧倒的情報量を持つのは米軍。自衛隊は米軍の指揮下に入る。新ガイドラインにも法案にも「軍軍間の調整所」なる規定はないですね?」
 黒江防衛政策局長「ブレイクダウンは我々の義務だ」
 小池「余計なことを言うな。国会でも一度も説明したことがあるのか?」
 中谷「自衛隊が米軍の指揮下に入ることはない」
 小池「国会では出ていない。言ったら国会は止まる」

◆小池晃
 「41ページに「日米共同(作戦)計画は「検討」であり対外的に明示されなかったが、今後は「策定」となり明示される」とある。政府は「計画は存在しない」と答弁してきたが、存在していたのではないか?」
 中谷「相当に精緻化された成果を計画として保持することに。隠していたとの指摘は当たらない」
◆小池晃
 「42ページの情報収集、警戒監視及び偵察(ISR)の項で「南シナ海に対する関与の検討」とある。これも大臣指示の範囲内か?」
 中谷「特定地域を対象にせず具体的計画もないが、今後検討すべき課題と答弁した。それを受けた記述だ」
 小池「審議前に作られた文書。納得できない」
◆小池晃
 「47ページに「自己保存型の武器使用はどのような場面でも憲法9条との関係で問題にならず、どのような場面でも行使できる」とある。これが防衛省の見解か?」
 中谷「その通りだ」
 小池「だから『イラク復興支援行動史』で「どんな場面でも撃て」と書かれていたのだ」
◆小池晃
 「何一つ国会で議論されていない。審議が始まった段階でこんな議論をしていた。与党も怒るべきだ。法案は国会審議で作られるもの。国会の自殺行為を認めていいのか。通過儀礼になる。見ていなかった中谷大臣こそ怒るべきだ。大臣と総理の責任は重大。統合幕僚長も証人喚問すべきだ」

◆福島みずほ(社民)
 「米軍のISIL掃討費用は1日980万ドル(12億円)でいいか?」
 岸田「7月31日時点で計35億ドル。357日で1日当たり980万ドルになる」
 福島「莫大なお金だ。年4000億円、10年で4兆円にもなる」
◆福島みずほ
 「ISIL掃討の後方支援は条文上可能か?」
 中谷「国連決議の存在に加えて、国際社会の平和と安全、国際社会の共同対処、我が国の積極的関与の3要件を満たす必要がある」
 福島「できるのか?」
 中谷「現時点で要件を満たすか判断しておらず、その必要もない」
 福島「政策論は聞いていない。以前は法的に可能と言った」
 中谷「有志連合に参加する考えはなく法成立後も不変」
 福島「判断ではなく定義を聞いている。中谷大臣のもとでは議論できない」
 中谷「法的には一般論として条文通り」
 福島「「僕はやりません」ではダメだ」
◆福島みずほ
 「弾薬やミサイルなど消耗品を提供すれば負担がかかる。後方支援には莫大な予算がかかる。一方で社会保障はバッサバッサと削っている。誰が抑制するのか?」
 中谷「必要に応じて最適に対応する。既存の経費でまかなう」
 福島「予算をこんなことに使う余裕はない」


◆山本太郎(生活)
 「砂川判決は新安保条約に影響を与えぬように、米国のリクエストで高裁をすっ飛ばして「跳躍上告」した。米軍違憲判決の翌日、マッカーサー大使が藤山外相に面会し、跳躍上告を薦めて実現した。それを示す米国の公電をご存知か?」
 岸田「米国は一般に公開文書にコメントを行わない。日本政府としてもコメントしない」
◆山本太郎
 「米公電を知っていたか?」
 岸田「砂川判決の審理過程で日米間に交渉の事実はない。ご指摘は当たらず、外務省で調べたが該当文書は存在しない」
 山本「破棄したのではないか。田中耕太郎最高裁長官自らが米国に情報を横流しした。忠犬ハチ公もビックリだ。大臣、とぼけるのってすごくないですか?」
◆山本太郎
 「1959年12月に最高裁で全員一致で米軍駐留は合憲との判決を出した。中村修二教授は「司法は腐っている」と言われたが、随分前から腐っていた。自己保身に必死な者たちによる腐った判決だ。跳躍上告が米国のリクエストだとご存知か?」
 岸田「裏付け文書は確認されていない」
◆山本太郎
 「この国の真実は海外情報に頼るしかない。秘密保護法でなおさらだ。砂川判決は米国のリクエストによる信用できぬ代物だ。集団的自衛権は判決文にも書かれていない。全く説得力がない。米国のニーズには応えて、この国の人々のニーズに応えない。米のニーズはリバランス、肩代わりだ。星条旗新聞は「米軍予算は日本の新法案が前提」と。フォーリンポリシー誌も「日本の軍事面の役割拡大はペンタゴンと防衛産業に良いニュース」と書いている。完全に利用されている。ATMをいつやめるのか」
pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第26号】(2015年8月12日)(一般質疑録)
 8月11日に行われた一般質疑のダイジェスト(一部)をお送りします。ぜひご一読、ご活用ください。
 質疑ではなんと言っても、小池晃議員による統合幕僚監部の内部文書を暴露しての追及が圧巻でした。新ガイドラインに法案が成立しないとできない内容が含まれていること。そして、法案の成立を前提とした踏み込んだ議論を統幕が進めていることが明らかになり、中谷大臣は文書の存在を「知っていた」と言っても大問題、「知らなかった」と言ってもシビリアンコントロールが問題になるという窮地に追い込まれました。
 審議は紛糾し、理事会が開かれ、野党は資料の確認を要求。結局、委員会は散会となりました。小池議員が公開した以下の資料はぜひ熟読をお薦めします。

★「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)及び平和安全法制関連法案について(自衛隊統合幕僚監部 内部文書、「取扱厳重注意」)
  http://www.jcp.or.jp/web_download/data/20150810183700620.pdf

【関連報道】
 法案成立前提の「自衛隊内部資料」めぐり紛糾(8月11日、TBS)
   http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2560861.html
 なお、11日は小池議員の前に大塚耕平(民主)、小西洋之(民主)、柴田巧(維新)の各議員による質疑がありましたが、その模様は改めてご紹介できればと思います(中継アーカイブもご覧ください)。すみません。
 また、散会したため、井上義行(元気)、和田政宗(次代)、中西健治(無ク)、福島みずほ(社民)、山本太郎(生活)、荒井広幸(改革)の各議員の質疑は行われませんでした。
今後の委員会質疑は盆明けの18日(火)以降となると見られます。
-----------------------------------
【8月11日(火)参議院安保法制特別委員会 一般質疑ダイジェスト】
 ※首相出席なし、NHK中継なし
 ネット中継アーカイブ
   http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
   ※カレンダーの日付(11日)をクリックしてご覧ください。


◆小池晃(共産)
  「5月末に作成された統合幕僚監部の内部文書に、「ガイドラインの記載内容には、既存の現行法制で可能なものと新たな法案の成立を待つ必要があるものとが区別されずに記載されている」と率直に書かれている。法案が成立しないとできない内容を、日米合意して国会審議もなしに発表したことになる。そういうことですね」
 中谷大臣「突然のご指摘だ。どういった経緯によって入手されたか確認しない限り、真贋を判断するのは困難だ」 (速記止まり、暫時休憩へ)

◆中谷大臣
 「同じ表題の資料は存在するが、細部まで確認、特定するには時間がかかる」
 小池「ガイドラインと法案の関係を示す重大文書であり根幹問題だ。それを大臣が知らないということ自体が大問題だ」「「ガイドライン及び平和安全法案を受けた今後の方向性」とある。まだ国会審議の真っ最中だ。既に統幕がこんな議論をしている。大臣はご存知か」
 中谷「即答は困難。法案審議が第一。部内で実施しているのは法案の内容を研究、分析しつつ現場の隊員により良く理解してもらうこと。審議中に法案の先取りをするのは控えるべき」
◆小池晃
 「検討していたことを知らなかったのか?」
 中谷「ガイドラインについての検討はしていい。法案の中身について組織として検討するのは当然だ」
 小池「答えになっていない」(速記止まる)
 小池「この統合幕僚監部の内部文書には「同盟調整メカニズムが常設になる」と明記され、「"軍軍間の調整所"が設置される」とある。自衛隊はいつから「軍」になったのか。ガイドラインにも法案にもこんな文書はない。これは法案の成立が前提の文書ではないか」
◆小池晃
 「一番端的なのは最後の日程表だ。8月に法案が成立。1月にキーンエッジ(演習)。2月に法施行と。南スーダンPKOの9次隊が出発して、2月からは新法制に基づく運用をする、とある。そんなことをどこで議論したのか?こんな検討が許されるのか?」
 中谷「今日、突然のご指摘。コメントはさし控えたいが、97年のガイドラインでの計画検討作業では、共同計画検討委員会において行う一方、日米安保協議委員会(2+2)が下部組織である防衛協力小委員会の補佐を受けつつ、方向性を検討。新ガイドラインでも共同計画策定メカニズムにおいて行うが「2+2」が同様の責任を負う。ご指摘は当たらない」
 小池「全く説明になっていない。PKOの延長は先週金曜に閣議決定したばかり。それが「9次隊」と書いてある。今の答弁によると防衛協力小委員会の作業は始まっているということ。法案成立が前提の議論であり、部隊編成まで含めて出されている。これは戦前の軍部の独走だ。絶対許されない。こんなものが出たままで法案の議論はできない。撤回するしかない」
 (速記止まり、暫時休憩。理事会協議へ)

◆鴻池委員長
 「平和安全法制特別委員会を再開いたします。本日はこれにて散会いたします」
pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第25号】(2015年8月6日) 
 8月5日に行われた一般質疑のダイジェストをお送りします。ぜひご一読、ご活用ください。
 8月6日の70年目のヒロシマデーを前に、「核ミサイルの輸送は法文上可能」との答弁が飛び出しました。今までも多用されてきた「法文上可能」との決まり文句は、政府に裁量を与える恐ろしい言葉だと思います。
 今後の審議については、礒崎総理補佐官の再招致をめぐって水面下での協議が続いている模様です。本日6日(木)は定例日ではないため、委員会は開催されない見込みですが、以降については未定です。

 安保関連法案:防衛相「核ミサイル輸送も法文上は可能」(8月5日、毎日)
   http://mainichi.jp/select/news/20150805k0000e010230000c.html
 他国軍支援で核兵器の輸送も法律上は可能(8月5日、TBS)
   http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2556419.html

【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
    http://www.sjmk.org/?page_id=349
     ※FAX、電話での要請にお役立てください!
-----------------------------------
【8月5日(水)参議院安保法制特別委員会 一般質疑ダイジェスト】
    ※首相出席なし、NHK中継なし
 ネット中継アーカイブ
   http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
    ※カレンダーの日付(5日)をクリックしてご覧ください。

◆北村経夫(自民)
 「今朝の東京新聞に「米艦単独行動せず」「防護根拠揺らぐ」との記事が掲載された」
 中谷「単独も複数もあり得る。日米共同海上作戦を想定して訓練しており、新ガイドラインにも「アセット防護(有事前の段階で防護し合う)協力」と明記されている。自衛隊は米艦へのミサイルや魚雷に対処する」

◆白眞勲
 「礒崎補佐官は総理にとってどんな人か?」
 中谷「総理を補佐する人」
 白「いい人ですか?」
 中谷「有能でよく勉強された立派な方だ」
 白「山谷大臣、仲はよろしいんですか?」
 山谷「誤解を招いたと真意を説明された」
 白「「法的安定性は関係ない」は直球ど真ん中だ。誤解じゃない」

◆白眞勲
 「核弾頭付ミサイルを運ぶのは法文上可能か?」
 中谷「核兵器は保有していない。米国も存在を明らかにしておらず、ACSA(物品役務相互提供協定)ではミサイルは含まない。核兵器の輸送は想定していない」
 白「法文上は可能か?」
 中谷「法文上排除していないが想定していない」
 白「大変な事だ。とんでもない」
◆白眞勲
 「安倍総理は「我が国は唯一の戦争被曝国として核兵器廃絶を主導する」と言いながら、片や戦後初めて核兵器の輸送を行える法案を通そうとしている。岸田外相はこれを知っていたか?」
 岸田「この法律の現状について、今、私自身も承知した」
 白「知らなかったんですね。被爆地広島出身の大臣として、国民に謝罪し白紙撤回すべきだ」
◆白眞勲
 「法文上、核兵器は提供できるか?」
 中谷「保有しておらず提供はあり得ない」
 白「核兵器は消耗品か?」
 中谷「弾薬に当たる」
 白「憲法上、核兵器を持つことは可能か?」
 横畠法制局長官「憲法上、保有してはならないという事ではない」
 白「驚き驚きの大変な状況になってきている」

◆白眞勲
 「「電力不足」との報道は聞いたことがないが、政府は再稼働させようとしている。安倍政権はもしかしたら独自の核抑止力を持ちたいのか?」
 中谷「我が国は非核三原則を持ち、核不拡散条約の締約国であり条約を誠実に履行する。核を持つことは決してない」
◆白眞勲
 「法案で毒ガスは運べるのか?」
 中谷「持っていないし運んだこともない」
 白「法文上、運べるのか?」
 中谷「法文上は除外していない」
 白「大量破壊兵器を含めて、この世にある全ての兵器、弾薬を運べるのか?」
 中谷「法律上、特定の物品の輸送を排除する規定はない」
 白「運ばないのは政策上の判断だ。最初から法案に「大量破壊兵器、非人道兵器は除く」とか書いておくべきではなかったのか?」
 中谷「運ぶことはあり得ないし、拒否する」
◆白眞勲
 「核ミサイル・爆弾を積んだ戦闘機に給油はできるか?」
 中谷「できる」
 白「空中給油もできるか?」
 中谷「法律上できるが政策判断として実施」
 白「核を積んだ原潜に補給できるか?」
 中谷「補給する選択肢はないが、除外規定はない」
 白「要は何でもできる」

◆白眞勲
 「後方支援について、危なくないところで運ぶなら、土地勘もある民間輸送会社に頼めばいい。私が敵なら、「危なくなったら帰る」という自衛隊を狙う」
 中谷「戦闘現場でないところで、実施区域を指定し、しっかり安全対策をとって実施する」
 白「今度はリュックに水と食糧ではなく、爆弾を背負う。リスクは高まるのではないか?」
 中谷「現在も備えている。軍事的オペレーションの中の活動だ。装備、訓練、情報を持って行い、民間では出来ない」
 白「軍事的オペレーションなら武力行使との一体化ではないか」
◆白眞勲
 「海外で医師法は通じるか?」
 塩崎厚労大臣「管轄権の範囲内に効力は限られる」
 白「衛生兵は医師、看護士免許を持つか?」
 中谷「持つ者も持たない者もいる」
 白「応急セットの数は?」
 中谷「平成23年から3年で8品目になる」
 白「装甲救急車は?」
 中谷「ない」
 白「きちんと整備するのが先だ」
◆白眞勲
 「6月19日の日本イラン局長級会議の報告は聞いているか?」
 岸田「会議の中身は今日は承知していない」
 白「ホルムズ海峡の問題でイランから抗議と遺憾の意は伝えられたか?」上村中東アフリカ局長「そういう事はない」
 白「議事録を理事会に提出を」
 「攻撃姿勢を示して今までの友好関係をぶち壊している。日本は紛争を止めに入るべきだ」

◆藤末健三(民主)
 「核兵器を搭載した原潜を防護できるか? 核を投下しようとする戦闘機に給油できるか? 核に関する修理、整備、訓練業務はできるか? 法文上これらは可能か?」
 中谷「排除する規定はないが、非核三原則があり、米国は他国に依頼しない」
 藤末「ご都合主義だ。それでは暴走を止められない」
◆藤末健三
 「我が国がA国から武力攻撃された場合、A国に公海上で武器弾薬を輸送するB国を攻撃できるのか?」
 中谷「A国には武力行使できるが、B国は後方支援のみで我が国に武力行使をしておらず、3要件を満たさないので攻撃できない」
 藤末「我が国防衛上、それでいいのか?」
◆藤末健三
 「武藤貴也議員の「戦争に行きたくないのは極めて利己的」とのツイートを見たか?」
 中谷「拝見した」
 藤末「どう思うか?」
 中谷「大学生の息子がいる。若者は真剣に国のことを考えている。若者は学びつつ真実を見つけてほしい」
 藤末「武藤議員は「戦争ではない」と説明しながら、戦争を前提に発言している。国の命令で戦争に行く事を断れなくなる。撤回するよう指導を」

◆寺田典城(維新)
 「礒崎補佐官は謝罪を通り越して発言を撤回した。言葉に責任を持って職を辞するべきだ」「違憲の疑いのある法律をなぜ法の番人である法制局が止められなかったのか? 憲法99条を遵守しているのか?」
横畠長官「法的安定性は保たれ、憲法の範囲内であり、99条の憲法遵守義務の点でも問題ない」
◆寺田典城
 「(長官に)のこのこしゃべられたんじゃ困る。法制局は「法の番人」との権威も失った。8割近い方々が「理解できない」と。賛成は3割もいない。異常だ。国民は曇りガラスを拭いても見えない」「国民が理解できない法律を通そうというのは横暴だ。謙虚になるべきだ」
 「内閣法制局はもう崩壊している。通ったら裁判を起こされる。即刻辞めた方がいい。盆休みもとれる。耐え難きを耐え、忍び難きを忍んでやっているのだろうが、普通じゃない」
◆寺田典城
 「こんなにグラグラする国会はない。危険を煽る必要はない。平和を希求するのが日本のあり方だ。安倍さんは子どもの戦争ごっこをしているようだ。兵站についても理解していない」「安倍さんに「もう降りる」と言う勇気を持つことが自民党と日本という国を救うことだ。まだ遅くない」

◆大門実紀史(共産)
 「与党は中国の「脅威」をさかんに宣伝している。他に言うことはないのか。まるで戦争前夜のような質問だ。佐藤正久議員は「南シナ海で潜水艦からミサイル発射の動きがある」と発言した。米国防総省の中国に関する年次報告には「弾道ミサイル搭載潜水艦は2015年中に配備の可能性」と。運用開始は確認されていないのではないか」
 中谷「2015年に核抑止パトロールを開始する予定とされている」

◆大門実紀史
 「中国脅威論や「巡航ミサイルトマホークを持て」などの荒唐無稽な質疑がテレビで簡単に流されている。デニス・ブレア元米太平洋軍司令官は「東アジアは軍事紛争の可能性はない。統治権をめぐる紛争であり、軍事対立より遥かに低いレベル」と発言している」
 中谷「承知しているが、米国の各種戦略文書で「緊張は増している」とも書かれている」
◆大門実紀史
 「中国は「脅威」でなく「懸念」でいいか?」
 中谷「日本は特定国を「脅威」とみなす発想に立たない」
 大門「外交的平和的手段で問題解決を追求するのが両国の国益に沿う。日中間の紛争解決は、1)平和的手段で武力や威嚇に訴えない。2)防衛分野の対話・交流を重視して不測の事態を防ぐ。との大変大事なことを確認してきた」
 岸田「中国を脅威とはみなしていない」
◆大門実紀史
 「東南アジア諸国は話し合い解決を探り、南シナ海「行動宣言」から「行動規範」という強い枠組みを作ろうとしている。日本もこのために汗をかくべきだ」
 岸田「行動宣言の完全履行と行動規範の早期策定を発言する」
 大門「戦争シミュレーションでなく米中戦略経済対話のような強固な関係作りを行うべきだ」
◆大門実紀史
 「統合幕僚監部防衛計画部の「取り扱い注意」の内部資料では、中国に対して平時から攻勢的な抑え込み戦術を行うとのシミュレーションをしている。何を考えているのか?」
 中谷「対中国の軍事的シミュレーションではない」
 大門「対中と明記されている。近隣の脅威ばかりを煽る。こんな議論をしているのは日本の国会だけだ」

◆アントニオ猪木(元気)
 「法案は違憲だと思えてきた。砂川判決の機密文書開示の本を読んだ。この公文書は重く受け止めるべきだ」
 岸田「裁判過程で日米間で交渉した事実はない。米国もコメントしていない。我が国もコメントするのは適切ではない。6月10日の衆院特別委で理事会協議事項となり、確認したが外務省で当該文書の保有は確認されていない」
 横畠「報道は承知しているが、コメントする立場にない」

◆浜田和幸(次代)
 「来年度の防衛予算は5兆円を超すとされる。F35ステルス戦闘機の導入予定は?」
 石川博崇防衛政務官「計28機を整備する。平成27年度は6機分で、1機172億円の見積もりとなっている」
◆浜田和幸
 「高額なF35より無人偵察機=ドローンをもっと活用すべきだ。ただ、データが膨大で米国も解析を一部民間に任せている。日本も自前の情報分析官が必要だ」
 中谷「新ガイドラインにも共通の情勢認識・情報共有が明記された。無人機情報の日米間共有と活用を検討していく」
◆浜田和幸
 「ロボット兵士導入の日米協力も行うべきだ。大阪大学は世界最高の4兆ワットのレーザーを開発した。米国のDARPA(国防高等研究計画局)から共同開発の提案も来ている。2050年はロボットが主役になる」
 石川政務官「自律性技術には米国も高い関心を示している。積極的に技術基盤の向上に努めていく」

◆水野賢一(無ク)
 「自衛隊が在外邦人を救出する場合、拘束した相手は捕虜ではないか?」
 中谷「捕虜ではない」
 水野「邦人が殺害された時に犯人を捕まえる権限はあるのか?」
 中谷「ない」
 水野「邦人救出の派遣には国会承認の歯止めがない。シベリア出兵のように万単位の自衛隊を送りこめるのか?」
 中谷「制限はない」

◆又市征治(社民)
 「尖閣の国有化、靖国参拝、村山談話を変更するのではと思われる認識など、憲法前文と真逆の動きをしている。安倍政権は火種をまいて戦争法案を作り、火事を大きくしようとしている」「サマワ以上に戦闘現場に近づく。相手国からは交戦国とみなされ、原発などが攻撃される恐れがある」

◆主濱了(生活)
 「法的安定性を欠いた欠陥法案であり、即座に取り下げるべきだ」「日本が攻撃した第3国と集団的自衛権のある第4、第5の国が日本に武力攻撃する可能性がある。戦争へ突入する恐れがあるが、その覚悟はあるのか?」
 中谷「新3要件という厳格な条件のもとで発動する」

◆荒井広幸(改革)
 「ドイツには議会関与法がある。存立危機事態で作る対処基本方針の中身は?」
 前田内閣審議官「経緯、認定、認定の前提となった事実、重要事項などを記載する」
 荒井「基本計画の策定は?」
 黒江防衛政策局長「活動範囲、経緯、影響、理由などを基本計画に記載する」
pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第24号】(2015年8月4日)
 8月4日に行われた集中質疑のダイジェストをお送りします。ぜひご一読ください。
質疑を重ねれば重ねるほど、安倍政権が法案を正当化するために持ち出してきた「ホルムズ海峡」「機雷掃海」「米艦防護」などの理屈がことごとく崩れ去っていきます。代わりに現れてくるのは、米軍とともに共同軍事作戦に踏み込む自衛隊の露骨な姿です。
 4日の質疑では「ミサイルも弾薬」とのあり得ない珍解釈まで飛び出しました。こうした茶番を終わらせなければいけません。
 中谷防衛相、ミサイルも「武器」に当たらず(8月4日、TBS)
   http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2555621.html
 武藤議員 ツイッター書き込み撤回しない(8月4日、NHK)
   http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150804/k10010177891000.html

【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
http://www.sjmk.org/?page_id=349

   ※FAX、電話での要請にお役立てください!

-----------------------------------
【8月5日(水)参議院安保法制特別委員会 一般質疑】
  ※首相出席なし、NHK中継なし
  10:00~10:39 北村経夫(自民)
  10:39~11:09 三宅伸吾(自民)
  11:09~11:59 白眞勲(民主)
    休憩
  13:00~13:50 藤末健三(民主)
  13:50~14:25 平木大作(公明)
  14:25~14:55 寺田典城(維新)
  14:55~15:25 大門実紀史(共産)
  15:25~15:41 アントニオ猪木(元気)
  15:41~15:57 浜田和幸(次代)
  15:57~16:13 水野賢一(無ク)
  16:13~16:29 又市征治(社民)
  16:29~16:45 主濱了(生活)
  16:45~17:01 荒井広幸(改革)
    ネット中継 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
-----------------------------------
【8月4日(火)参議院安保法制特別委員会集中質疑 ダイジェスト】
  ※首相出席、NHK中継あり、6時間54分
    ネット中継アーカイブ
      http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
  ※カレンダーの日付(4日)をクリックしてご覧ください。

◆山本一太(自民)
 「維新の対案については?」
 安倍首相「片山虎之助議員との議論を通じてわかりやすくなった。情勢認識は共通だ。次世代の党からも申し入れをいただいた」
 山本「「この国は危ない方向へ向かっている」などの情緒的意見があるが、
 総理は慎重なリアリストで冷静な戦略的アプローチをしている」
◆山本一太
 「中韓はEEZ(排他的)を管理する法律を持っている。平成25年の海洋基本計画でEEZ管理法を進めると決めたが進んでいない。武見敬三議員と協力してワーキングチームを作り、私が座長となった。議員立法を後押ししてほしい」
 安倍「提案の内容を伺い、政府として検討する」

◆山本一太
 「外国への攻撃が日本の安全に直結するケースとは?」
 安倍「ミサイル防衛の一角である米イージス艦が破壊されると、日本防衛に大きな支障がある。日本の存立が脅かされ、国民の権利が根底から脅かされることが起こり得る。これは「必要最小限度」の中に入ると判断した」
◆山本一太
 「お母さんたちに「米国の戦争に巻き込まれる。反対できない」との声がある。ミサイル防衛では米日イージス艦が米国衛星の情報をリンクして共同対処する。日米同盟が近くなり完全に機能することになる。疑問が出て
くるのは当然だ。要請があっても3要件に当てはまらない場合はしっかりNOと言えると明言を」
 安倍「憲法上できないので明確にNOを言うのは当たり前だ。3要件に当てはまっても政策的に判断する」


◆佐藤正久(自民)
 「白石隆氏ら国際政治、国際法の専門家でつくる「安全保障法制を考える有志の会」が各党・会派に要望書を提出された。そこでは「与野党の議論は極めて狭い観点からなされている」「台頭する中国や北朝鮮にどう対応するか」など重要な指摘がなされている」
 安倍「大切なご指摘だ」
◆佐藤正久
 「カンボジアやイラクで邦人から「助けてくれ」との要請を受けた際、自衛隊は現場で工夫してなんとか対処してきた」
 安倍「邦人やNGOを危険から守る法的権限がないため悩んできた。この法案で国際的にほぼスタンダードな形で駆けつけ警護などができるようになる」
◆佐藤正久
 「自衛隊が行うのは、例えば空港から輸送拠点までの「セカンドライン」を運ぶこと。そこからの「ファーストライン」は米軍が運ぶ」「米軍はイラク戦争の際、サウジにも拠点を設けたのか?」
 岸田「米軍はサウジに複数の拠点を設け、食料や部品の調達、提供を行った」
 佐藤「隣国に拠点を設けることはこれからも考えられる」
◆佐藤正久
「住民との信頼関係の構築はどのように行ってきたか?」
中谷大臣「「スーパーうぐいす嬢作戦」という声かけをして住民に親近感を持ってもらったり、「GNN」という「義理、人情、浪花節」、日本人の持つ人間的考え方をもって誠実に現地の人の心の中に浸透することなどを行ってきた」


◆小川勝也(民主)
 「昨日から今朝にかけて礒崎総理補佐官から辞表は届いたか?」
 安倍「質疑は拝見した」
 小川「届いたのか?」
 安倍「礒崎補佐官は発言を取り消した。法的安定性は重要と認識された」
 小川「参考人質疑後、補佐官と話したか?」
 安倍「話していない」
◆小川勝也
 「補佐官を務めたことがあるが、私なら身を退く。たしなめて辞任を促すのが惻隠の情ではないか?」
 安倍「「誤解される発言は注意すべき」と伝えた。発言を取り消し「法的安定性が重要」と述べた。引き続き職務にあたってほしい」
 小川「他の野党の皆さんの思いは礒崎さんに伝わっていない。質疑要求もあり、礒崎氏を参考人に再度呼ぶべきだ」
◆小川勝也
 「「炎上」というキーワードは得意ではないが、自民党の文化芸術懇話会メンバーで「戦争に反対する人は自己中心的」と発言した武藤貴也議員は、7月23日のブログで「戦後日本は憲法の三大原則を疑うことなく至高のものとしてきたが、三大原則は日本を破壊する」と書いた。自民党所属議員であり、精査して対応すべきだ」
 安倍「必要なら精査行う」
◆小川勝也
 「総理、憲法9条を読んでいただいてよろしいか?」
 安倍首相、(仕方なく)朗読。
 小川「総理は憲法9条2項はお嫌いですか?」
◆小川勝也
 「米イージス艦が単独で日本近海に来ることはあり得るか?」
 安倍「1隻で来ることはないが、詳しいことはオペレーションに関わるので控える」
 小川「米軍は自己完結型だ。日本のイージス艦に守られるのはあり得ないと認めるべきだ。また、敵地攻撃能力を持たない自衛隊は米艦を守れない」


◆櫻井充(民主)
 「ウィキリークスが暴露した盗聴問題で国家安全保障会議は開いたか?」
 安倍「民間団体の出所不明文書へのコメントは控えたい。クラッパー米国家情報長官と連絡を取り、事実関係を確認中だ」
 櫻井「フランスは国防関係閣僚会議を開き大統領同士の電話協議も行った。日本もこれくらい強い態度をとるべきだ。国家安全保障会議も開くべきだ」
◆櫻井充
 「総理はかつて憲法調査会で憲法を「日本人の心理に悪い影響を及ぼしている」と発言した。私はそう思わない。どこをそう感じるのか?」
 安倍「現行憲法は極めて短期間で米軍が案を作り出来たものだ。自分たちでもう一度新しい憲法を作る精神をとり戻そうということだ」
 櫻井「総理は「憲法前文は全く白々しいものと言わざるを得ない」とも述べている。前文には「主権が国民に存する」と書かれている。「白々しい」と言うのはおかしい」
◆櫻井充
 「朝鮮戦争でも後方支援で物搬を担った人が死亡した。ベトナム戦争でも米軍に直接雇用された4人の日本人が亡くなった。朝鮮戦争については、防衛研究所の石丸研究員が「朝鮮戦争と日本の関わり~忘れられた海上輸送」という文書を書いている。後方支援のリスクは高いのではないか?」
 中谷「朝鮮戦争もベトナム戦争も、そのケースの事実関係を責任をもってコメントできない」

◆矢倉克夫議員(公明)は「韓国によると2500~5000トンの化学兵器を保有」などとひたすら北朝鮮の核・ミサイルの「脅威」や弾道ミサイル防衛の必要性などを強調。「ある情報によれば」と出所不明の情報まで持ち出し「125万発の化学兵器弾頭が作れる」とまで言及。


◆小野次郎(維新)
 「憲法学者など専門家から「違憲」だと酷評されている。どこが理由だと思うか?」
 安倍「国際政治、安全保障の専門家からは高い評価もいただいている。6割を超える憲法学者が「自衛隊が憲法違反」と答えている、そういうことかと思うしかない」
 小野「勉強をあまりなさっていないようだ。「基本的論理の枠内にない」と専門家が言っている。「存立危機事態」の条文の「我が国の存立が脅かされる明白な危険」とは「我が国への武力攻撃」とされてきた。その脳みそ、心臓部分をカセットのように入れ替えるのは通らない、と言われている」

◆仁比聡平(共産)
 「海上幕僚監部の内部資料には、機雷掃海や米艦防護を「自衛隊法88条に基づく武力の行使として実施」と書かれている。武力の行使として行われますね?」
 中谷「そうです」
 仁比「存立危機事態で武力行使をしている場合の後方支援なのか?」
 中谷「自ら武力行使している状況だ」
◆仁比聡平
 「海上幕僚監部の内部資料に「存立危機事態における海上作戦(例)」の図もある。こうした海上作戦を考えているのか? 安全な場所で行えるか?」
 中谷「新3要件に該当すれば憲法上の問題はない」
 仁比「現に戦闘が行われる場所だ」
 中谷「安全を保して実施する」
 仁比「根拠がない」
◆仁比聡平
 「総理は機雷掃海を「静穏な状況で行う」と答弁してきた。この図ではまさに戦闘の最中で機雷掃海や米艦防護等の日米共同海上作戦を行うのではないか?」
 安倍「戦闘行為の最中で機雷掃海はできない」

 仁比「国会審議がひっくり返るような大問題だ。これが憲法9条違反でなくて何なのか。廃案しかない」

◆井上義行(元気)
 「「必要最小限度」に弾道ミサイルを入れるべきだ。国民が亡くなる前に弾道ミサイルで相手の基地を叩くべきだ」
 中谷「法理上は他に手段がない時に敵基地を叩くのは可能だが、装備体系を持たず想定もしていない」
 井上「内乱が起きた時に拉致被害者を自衛隊が救えるようにすべきだ」

◆中西健治(無ク)
 「LNG(液化天然ガス)の調達先は1位豪州、2位カタール、3位マレーシア、4位ロシア、5位インドネシアと多角化している。ホルムズ海峡への依存は2200万トンで24.4%に過ぎない。日本企業が関与するLNGプロジェクトはたくさんある。米国とカナダだけで引き取りのメドがついているものは2560万トンある。存立危機事態の第2要件に当たる可能性はない」
 中谷「石油や天然ガスの途絶の長期化は高齢者や病人などに影響する。機雷を除去するしかない」(=説得力はまったくなし)


◆福島みずほ(社民)
 「なぜ礒崎補佐官を更迭しないのか。法的安定性を最も破壊しているのは安倍総理だからだ」
 「集団的自衛権が使われた今までの14事例に「正しい戦争」はあるか?」
 岸田「「正しい」の意味がわからないが、国連安保理への報告事例だ」
 福島「瀬戸内寂聴さんは国会前で「正しい戦争なんかない。戦争とは人を殺すことだ」と話された」
 安倍「国際法上、戦争は違法化されている。集団的自衛権をフルに使える他国とは違う」

◆福島みずほ
 「恒久法にすると国会審議がなくなり、国会の関与が薄くなる。また、存立危機事態対処の防衛出動や重要影響事態の後方支援では事後承認が可能だ。国会の関与がないのではないか?」
 中谷「ご指摘はあたらない。できる限り国会承認を求めていく」
◆福島みずほ
 「クラスター爆弾や劣化ウラン弾は武器ではないか?」
 中谷「弾薬です」
 福島「ミサイルはどうか?」
 中谷「日米のACSA(物品役務相互提供協定)では相互提供の対象ではないが、あえて当てはめれば弾薬にあたる」
 福島「ミサイルも劣化ウラン弾もクラスター爆弾も全て弾薬とはインチキだ。私も法律家だが驚きだ。許してはならない」
◆福島みずほ
 「米国はサイバー攻撃に対して相手国に武力攻撃し得るとしている。日本もそうする事があり得るか?」
 中谷「法理としては考えられるが、今まで事例はなく、国際的にも様々な議論がある。見すえながらさらに検討する」
 福島「「専守防衛は変わらない」「戦争に巻き込まれない」はウソだ。国民にウソをつくことは許されない。退陣すべきだ」

◆主濱了(生活)

 「法案には存立危機事態の防衛出動など様々な大改正が入っている。これまでの防衛費では間に合わない。予算の見通しは?」
 中谷「5年間で0.8%伸ばすという計画は変わらない」
 主濱「様々な業務が増えるのに予算が増えないのはおかしい。日本防衛が希薄になる」
pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第23号】(2015年8月4日) 
 8月3日に行われた礒崎総理補佐官への参考人質疑と、一般質疑のダイジェストをお送りします。ぜひご一読ください。
 参議院ではハイペースで審議が続いています。内容的には、相変わらず政府側が追い込まれているのですが、審議時間がどんどん積み重なっていくことが心配にもなります。本日4日は首相出席で集中審議が行われます。

【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
   http://www.sjmk.org/?page_id=349
    ※FAX、電話での要請にお役立てください!
-----------------------------------
【8月4日(火)参議院安保法制特別委員会 集中質疑】
   ※首相出席、NHK中継あり、6時間54分
   9:00~9:46  山本一太(自民)
   9:46~10:31 佐藤正久(自民)
  10:31~11:26 小川勝也(民主)
  11:26~11:54 櫻井充(民主)
    休憩
  13:00~13:32 櫻井充(民主)
  13:32~14:12 矢倉克夫(公明)
  14:12~14:45 小野次郎(維新)
  14:45~15:18 仁比聡平(共産)
  15:18~15:35 井上義行(元気)
  15:35~15:52 江口克彦(次代)
  15:52~16:09 中西健治(無ク)
  16:09~16:26 福島みずほ(社民)
  16:26~16:43 主濱了(生活)
  16:43~17:00 荒井広幸(改革)
    ネット中継 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
-----------------------------------
【参考人質疑 ダイジェスト】
   ネット中継アーカイブ
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

   ※カレンダーの日付(3日)をクリックしてご覧ください。

◆礒崎陽輔 総理補佐官
 「軽率な発言で国民、与野党にご迷惑おかけした事をお詫びする。法的安定性は重要と認識している。法案の合憲性と法的安定性は確保されている。憲法との関係とともに、安保環境の変化を十分踏まえるべきという点を
 「法的安定性は関係ない」との表現で大きな誤解を与えた。発言を取り消すとともに関係者に心よりお詫びする。成立時期に関する発言も深くおわびする。補佐官として発言したことは不適切だった」

◆鴻池祥肇委員長
 「総理補佐官とはどういうお仕事をなさるのか?」
 礒崎「総理大臣を助け助言を与えることが主な仕事。国家安全保障の所管について総理に助言する」
◆鴻池祥肇
 「「この重要な法案は9月中旬にあげたい」との発言があった。同じ参議院議員として聞きたい。参議院というのは、先人が苦労して二院制にもってきて、先の大戦で、貴族院が止められなかった軍部の戦争に至った道を十分反省しながら作ってきた。衆議院と参議院は違う。衆議院の拙速を戒め、足らずを補完するのが参議院。できるだけ合意形成に近づけていく。これらが参議院の役割。参議院の審議の最中に「9月中旬にあげたい」との発言はいかがか。我々参議院は衆議院の下部組織ではない。官邸の下請けではない。このあたりを質したい」
 礒崎「参議院は衆議院のコピーではなく、一院の行き過ぎを抑制する機能を持っていると理解し、機能を強める参議院改革の議論にも参加してきた。時期的なことを申し上げたのは不適切だった」

◆福山哲郎(民主
 「総理や政府は「法的安定性を維持しながら限定容認した」と強弁してきた。補佐官であるあなたがちゃぶ台をひっくり返した。自ら職を辞するべきだ。与党からも進退論が噴出する中でなぜ居座り続けるのか?」
 礒崎「発言の最後の部分で、現実の当てはめについて、法的安定性とともに国際情勢に十分配慮すべきと言うところを「法的安定性は関係ない」と言ってしまった。法的安定性全体を否定したのではない。なんとかご理解を賜りたい」
◆福山哲郎
 「なぜ辞任しなかったのか。質問に答えてほしい。あなたは法的安定性を「そんなもの」呼ばわりしている」
 礒崎「最後の当てはめの部分で誤った発言をした。ご指導を賜り、職務に専念することで責任を果たしたい」
◆福山哲郎
 「総理から注意を受けたのはいつか。総理に進退伺はしたのか。また総理から進退の言及はあったか?」
 礒崎「火曜夕刻に総理から連絡があった。総理から「誤解を生むような発言であり注意を」と。進退についての言及はなかった」
 福山「総理もあなたもこの問題の大きさを何も感じていない」
◆福山哲郎
 「あなたは「国際情勢の変化に伴い必要最小限度の範囲が変わるということは、今まで何度も政府としても個人としても言ってきた。このことが法的安定性の内容だ」とおっしゃっているが、このことも撤回されますね?」
 礒崎「国際情勢の変化に伴って一定の配慮すべきとの部分は撤回するつも
りはない」
◆福山哲郎
 「あなたは、2015年6月号の雑誌『ジャーナリズム』で「万一の場合、戦わなければならない時もなる」と。上陸まで言及されている。必要最小限度の内容が変わると。必要最小限度がこんなにも広がることが法的安定性を損なう。これがあなたの言葉につながっている」
 礒崎「戦うというのは武力行使するとの意味で言った」
◆福山哲郎
 「雑誌であなたは「今のところ新たな解釈が憲法違反だと言ってきている人は見当たらない」と言っている。その根拠は何か。とぼけているのか。政権と異なる意見は無視するのか?」
 礒崎「感覚を言ったまで。きちんとした根拠もなく発言したのは軽率だった」

◆福山哲郎
 「あなたは2月、「憲法改正を一度味わってもらう。怖いというものでないなら、次は難しいことをやっていく」と発言した。国民は実験台か。憲法改正は味あわせるものではない」
 礒崎「憲法改正手続きを経験してもらいたいという意味。ていねいな手続きでやることを知ってほしかった。自民党の役職として発言した」
◆福山哲郎
 「あなたは2013年11月、テレビでキャスターが「秘密保護法を廃案に」と言ったことを「放送法違反だ」とツイッターでつぶやいた。報道や表現の自由への介入という認識はなかったのか?」
 礒崎「総理補佐官として具体的な発言をするのは問題があるので、今後は慎重に対応したい」
 福山「あなたは「問題がある」と。それだけでも辞任に値する。こうしたあなたの姿勢は安倍政権の姿勢にも共通する。あくまで辞任を求めていく」

-----------------------------------
【一般質疑 ダイジェスト】

◆佐藤正久(自民)
 「専守防衛の定義について。「武力攻撃」が他国へのものを含むのは、フルスペックの集団的自衛権を認めるのでは、との議論があった」
 中谷大臣「急迫不正の事態に対処するという基本的論理は新3要件でも維持されている。我が国防衛のやむを得ない自衛の措置として容認される受動的なものだ」
◆佐藤正久
 「「日本国籍を有する国民が対象」との大臣発言があった。在外邦人を守るのは責務だが、その事のみで「存立危機事態」とするのは論理に飛躍がある」
 中谷「国民とは一般にそうであるように日本国籍を有する者。在外邦人への攻撃のみで「存立危機事態」と認定して、世界の警察官になる事はない」

◆小西洋之(民主)
 「憲法の条文を変えない限りできないとしてきた解釈が、昨年7月1日で根底的に変わった。しかし、閣議決定には「法的安定性が求められる」と書いてある。礒崎発言は根底から覆すものではないか」
中谷「補佐官は発言を取り消し謝罪、撤回し法的安定性が重要と言われた」

◆小西洋之
 「閣議決定には「外国の武力攻撃」とある。誰に対すると書いていない。日本に対するものに限らず、同盟国への攻撃も含むとしており問題になった。こうした言葉遊びのようなことで集団的自衛権が解禁される。昭和47年見解に個別的自衛権と集団的自衛権が含まれていると」
「7月1日の閣議決定以前に「限定的な集団的自衛権が法理として認められる」としたものはあるか?」
 横畠長官「表明したものはない」
 小西「今のはものすごく重要な答弁だ。政府は昭和47年見解に限定的な集団的自衛権は法理として存在するとしている」
◆小西洋之
 「横畠長官、あなた自身が憲法の法的安定性を壊している。国民は「私たちの憲法が政府に奪われている」と声をあげている。あなたは以前、検察官だった。物証の問題だ。昭和47年見解を作る契機となった9月14日の審議のどこに限定的な集団的自衛権を示した部分があるのか」「内閣法制局は解釈変更に当たって法的な審査をしていない。あえていえば「クーデター」だ。事実上の審査をしなかったのは内閣法制局設置法に違反するのではないか?」
 横畠「何もしていないわけではなく、ご指摘は当たらない」
◆小西洋之
 「昭和47年見解を作る契機となった9月14日の議事録を使って、法制局が限定的な集団的自衛権について審査した部分はあるか?」
 横畠「部内資料にそれを書いた紙はない」
 小西「新3要件を作った論理の紙が1枚もない!」

◆小西洋之
 「当時の吉國法制局長官は「他国が侵略を受けている事は、まだ日本国民の生命、自由、幸福追求の権利が侵されている状態でない。外国に武力攻撃を受けた時初めて自衛の措置ができる」と。なぜ集団的自衛権の行使ができるのか?」
 横畠「当時の事実認識だ。今日の安保環境では適切に対応できない」
◆小西洋之
 「当時の高辻法制局長官は「内閣の政策的見地に盲従し、時の政府の利害に立った無節操な態度であってはならない」と述べた。あなたはこの「無節操な態度」ではないか?」
 横畠「ご指摘は当たらない」
 小西「あなたは違憲の戦争で自衛隊員や国民が命を失うのを体を張って防ぐ責任がある」
◆小西洋之
 「昭和29年の参議院本会議での「海外出動をなさざることに関する決議」について、鶴見祐輔議員の趣旨説明がある。「自衛とは不当に侵略された時の正当防衛行為。自衛とは海外に出動しないこと。憲法9条を有する限り破ってはならない。拡張解釈は危険だ」と」


◆井上哲士(共産)
 「礒崎補佐官の発言撤回は言葉だけで反省がない。一方で「国際情勢の変化に伴って必要最小限度が変わる」との発言は「撤回しない」と。ここに本音が現れている。これは政府見解と一致するのか?」
 中谷「結論部分の当てはめを行った。必要最小限度の範囲内にあることは不変だ」
◆井上哲士
 「大森法制局長官(当時)は武器提供を「最終的には需要がない。憲法上の適否について、慎重に検討すべき感触はもっている」と。武器と弾薬の区別とは?」
 中谷「弾薬は武器とともに用いられる火薬類を用いた消耗品。武器は直接武力闘争の手段として物を破壊することを目的とする機械、器具、装置」
 井上「手榴弾はどちらか?」
 中谷「火薬類を使った消耗品で弾薬として提供可能」
◆井上哲士
 「武器の提供について憲法上の判断はされたのか?」
 中谷「武力の行使との一体化については、補給、輸送は現に戦闘が行われていないところでは武器の提供は可能だと」
 井上「武器弾薬の輸送は法律上、運んでならないものはないか?」
 中谷「排除する規定はないが、いつどこで何を輸送するかについて、安全輸送できるか評価し、実施の可否を判断する」
◆井上哲士
 「非人道兵器だとして禁止が求められてきたクラスター爆弾や劣化ウラン弾も輸送できることになる。米国の政策と保有と使用の状況は?」
 岸田「劣化ウラン弾の保有状況は非公表。使用状況の詳細も承知していないが、米国は94年から95年のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争、99年のコソボ紛争で使用した。米国は環境及び健康に影響があると前提とすべきでないとの立場。クラスター爆弾も保有は非公表だが、米国は英国と共に01年から02年にかけてアフガンで、03年にイラクで使用した」

◆井上哲士
「クラスター爆弾、劣化ウラン弾とも在日米軍施設に保管されている。米国に依頼されれば日本は輸送するのか?」
中谷「劣化ウラン弾は健康等への影響について確定した結論はない。その輸送の安全性は承知しておらず輸送できるかどうか確定的に申し上げられない。クラスター弾は禁止条約締結国として事態に応じて慎重に判断する」
◆井上哲士
 「空自の輸送を違憲と判じた名古屋高裁判決は「米国の搭載品はラッピングされ中身が判断できず武器弾薬を輸送する可能性を否定できない」と。2つの非人道兵器の輸送は明確に「断る」と答弁すべきだ」
 中谷「事態に応じて慎重に判断する」
 井上「これだけ言っても「断る」と言えない。むしろ「使うのをやめろ」と言うべきだ」
◆井上哲士
 「クラスター爆弾禁止条約の署名式で当時の中曽根外相は「紛争終結後も人々の憎しみを甦らせる兵器の使用を許してはならないと痛切に感じた」と発言した。非人道兵器の輸送を断り「使うべきでない」と言うべきだ。それができないで「国際平和への貢献」と言えるのか」
 中谷「事態に応じて慎重に判断する」

◆井上哲士
 「核兵器を搭載した空母を防護することも起こり得るのではないか?」
岸田「米国は核の所在を肯定も否定もしないNCND政策をとっている。自衛隊に警護を要請することはそもそも想定されていない」
 井上「法律上は除外されない。米国はF16をF35に置き換え、通常・核兵器の運搬能力や前方展開能力を誇示している。広島出身の大臣として許されるのか?」
 岸田「米国は太平洋地域から前方配備の核を撤退させた。我が国に警護を要請することは考えられない」

◆水野賢一(無ク)
 「自衛隊法には国内では不当な武器使用の罰則がある。適用例は?」
 中谷「昭和35年から平成25年度までの55年間で38件」
 水野「海外での不当な武器使用は極めて危険なことだ。今まで海外活動で把握している不当な武器使用例は?」
 中谷「そうした例はない」
◆水野賢一
「国内で38件も不当な武器使用がある中、今後海外で「ない」と責任もっ
て言えるか?」
 中谷「服務指導などを含めて、厳正な規律の保持に努めていく」
 水野「海外活動は広がり、人数も武器使用の場面も増えるのに、罰則がないのは大きな抜け穴。検討すべきだ」
◆水野賢一
 「集団的自衛権の行使例にハンガリー動乱やプラハの春がある。「密接な関係にある他国」への武力攻撃とは外部の国によるものだけか、内戦・内紛も含まれるか?」
 岸田「我が国は内政干渉は行わない。国家以外の主体による組織的計画的な武力行使も含むが、純粋に国内関係での実力行使は含まない」

◆吉田忠智(社民)
 「他国軍の武器等防護について。武力攻撃に至らない侵害の場合も防衛大臣は許可できるか?」
 中谷「密接な協力関係にある国なら判断する」
 吉田「米軍以外とは?」
 中谷「あらかじめ特定しないが、情報収集や防衛等で密接な協力関係にある国だ」
◆吉田忠智
 「他国軍への武器等防護について、「防衛に資する活動」の定義や、使用できる武器の範囲などが答弁を聞いても極めてあいまいで不明確だ。これでは集団的自衛権の裏口入学だ」


◆山本太郎(生活)
 「戦争犯罪に協力することがあり得るかとの質問に安倍総理は協力しないと答弁した。違法な武力行使を行う国への支援、協力はないということでいいか?」
 岸田「当然の事だ」
 山本「自衛隊員はジュネーブ諸条約等に違反する国を支援しないか?」
 中谷「国連憲章違反に協力しない」
◆山本太郎
 「経済的徴兵制について。経済同友会前代表幹事の前原金一氏は、日本学生支援機構の評議会委員を務め、昨年5月の文科省検討会議で「奨学金返済滞納者に防衛省のインターンシップを。防衛省は2年コースを作ってもいいと言っている」と発言している。前原金一氏に滞納者の情報を提供したか?」
 文科省「滞納者属性調査の結果は公表したが個別延滞者の情報を前原氏に提供した事はない」
 中谷「企業の新人を2年間実習生派遣するプログラムを示した事はあるが、奨学金滞納者についての検討をした事はない。予定もない」
◆山本太郎
 「前原氏の参考人招致をすべきだ。昨年の閣議決定直後に自衛隊から高校3年生に手紙が届き、ネットで「赤紙キター」と話題になった。情報は何人分か。その情報を今後どうするのか?」
 中谷「募集目的で使用した。何名分かは集計していない。情報は1年以内に消去する」
 山本「非常に不気味なのでやめてほしい。数を把握しないのはおかしい」
◆山本太郎
 「下村大臣は奨学金一期生で奨学生の星だ。給付型奨学金は防衛省だけ。利息が付くのはサラ金と同じだ。国が武富士になってどうする。無利子化に力を貸してほしい」
 下村「認識は同じで無利子化していく。平成29年から所得連動型を検討している。年収300万以下は返還しなくていい」
pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第22号】(2015年7月29日)  
 7月29日の参議院特別委員会の集中質疑のダイジェストをお送りします。様々な角度からの鋭い質問が相次ぎました。内容を見てもわかる通り、本来なら「勝負あった」あるいは、質疑中止でしばらく空転してもおかしくないほど、政府は防戦に追われました。
 政府側に「時間を積み重ねればいい」と思わせるのではなく、一つひとつの重大な問題点をメディアや市民がさらに追及していくべきなのだと思います。
 30日も活発な論戦が繰り広げられそうです。注目と監視をお願いします。
 なお、今週の質疑は30日まで、来週は8月3日(月)13時~17時の一般質疑(首相出席なし)からスタートします。

 【動画】安保関連法案、“他国軍の支援”海自内部資料明らかに
   (7月29日、TBS)
   http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20150729-00000048-jnn-pol
 【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
http://www.sjmk.org/?page_id=349

    ※FAX、電話での要請にお役立てください!
-----------------------------------
【7月30日(木)安保法制・参議院特別委員会 質疑】

   首相出席、NHK中継あり、約7時間

   9:00~9:46  森まさこ(自民)
   9:46~10:31 塚田一郎(自民)
  10:31~11:54 広田一・前川清成(民主)
    休憩
  13:00~13:32 広田一・前川清成(民主)
  13:32~14:12 谷合正明(公明)
  14:12~14:45 真山勇一(維新)
  14:45~15:18 井上哲士(共産)
  15:18~15:35 山田太郎(元気)
  15:35~15:52 中山恭子(次代)
  15:52~16:09 中西健治(無ク)
  16:09~16:26 福島みずほ(社民)
  16:26~16:43 山本太郎(生活)
  16:43~17:00 荒井広幸(改革)
   ※ネット中継 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
-----------------------------------
【7月29日(水)安保法制・参議院特別委員会 質疑ダイジェスト】
 首相出席、NHK中継あり、約7時間
  ネット中継アーカイブ
   http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
    ※カレンダーの日付(29日)をクリックしてご覧ください。

◆西田実仁(公明)
 「昨日、存立危機事態への対応は戦争への参加か?」との質疑があった。憲法9条のもとで許される自衛措置を「戦争への参加」と呼ぶのはかなり違和感がある。あくまで自衛のための措置ではないか?」
 安倍首相「ご指摘の通りだ。国連憲章で戦争は違法化されている。集団的自衛権は国際法上正当だ」
◆西田実仁
 「昨日、先制攻撃ではないか、との質疑もあった。先制攻撃とは相手が武力行使していないのに武力行使するものでは?」
 岸田外相「集団的自衛権は他国への武力攻撃の発生が大前提だ。武力行使の違法性を阻脚するものとして認められており、先制攻撃とは全く異なる」
◆西田実仁
 「日中防衛当局間の海空連絡メカニズムとはどのようなものか? 早期運用の見通しは?」
 中谷大臣「定期会合やホットラインの開設などであり、不測の衝突を回避するためのもの。早期運用開始は日中の相互理解に資するものであり、努力していく」
◆西田実仁
 「有事にならぬように平素の対応が重要だ。互いの武器を守り合う「武器等防護」はどのような連携活動を行っている時に行うのか?」
 石川博崇防衛政務官(公明)「「我が国の防衛に資する活動」とは、弾道ミサイル警戒を含む情報収集、共同訓練、重要影響事態での輸送や補給だ」

◆小池晃(共産)
 「海上自衛隊の内部資料(6月)を見ると、日本は「武器使用」と「武力行使」を分けているが、他国では「USE OF FORCE」としか書かれていない。どういう意味か」
 岸田「武力の行使」
 安倍「自己保存のための自然権的権利としての武器使用は禁じられていない」
 小池「自衛隊自身が「武力の行使」に当たると認めている。防衛省はこれを認めるのか」
 中谷「防衛省として公表していない。入手の経緯が明らかでなくコメントできない」
 小池「国会に一度も出さない資料で内部で議論している。国会を止めていい大問題だ。正式に資料の提出を」
◆小池晃
 「法律上、運んでいけない武器はあるか? 米軍ミサイルや戦車は?」
 中谷「法律で除外していない」
 小池「ロケット弾も戦車砲弾も榴弾砲弾なども提供できるか?」
 中谷「特に排除していない」
 小池「空中給油や洋上給油もできる」
 中谷「現に戦闘が行われている現場以外で可能だ」
◆小池晃
 「(海上自衛隊の内部文書の図を示して)敵潜水艦を攻撃した米軍戦闘ヘリが給油で海自のヘリ空母に戻ってくる。そこで給油や整備をしてまた飛び立ち攻撃する。敵の魚雷の射程外ならここまでやれるというのは大変なことだ。世界中の誰が見ても、日本国民が見ても、米軍と一緒に戦争している、一体となった武力行使にしか見えない。交戦国であり明白な憲法違反だ」
 安倍「一体化しない中での後方支援だ」

◆小池晃
 「米軍資料には「兵站の部隊、設備、施設は軍事行動の格好の攻撃対象」とある。総理は兵站が現在の無秩序な攻撃に弱いと認識しているか?」
 安倍「同じ文書には「兵站の拠点で安全確保は重要な要素」ともある」
 小池「総理が言うのは古典的な話だ。実態はそんなもんじゃない」
◆小池晃
 「米軍の環境政策研究所のレポートでは、補給任務の死者はイラクで2858人、アフガンで188人。その50%が燃料、20%が水、これが実態。文書の書き出しは「戦場での燃料、水の補給は命懸け」だ。この実態を認めないのか?」
 安倍「我が国はアフガンに送っていない。諸外国の実態把握は困難だ。9条の制約や法律上の規定により、戦闘行為が発生しないと見込まれる場所を実施区域にして活動する。一括りに比較はできない」
◆小池晃
 「アフガンやイラクではIED(即席爆発装置)が路肩に仕掛けられ、多くの死傷者が出ている。総理、IEDはご存知か?」
 中谷「道路の横に仕掛けられた爆薬」
 小池「あらゆる場所が戦闘現場になる。今度は「非戦闘地域」をなくすことになる。「安全な場所だから大丈夫」は成り立たない」

◆小池晃
 「アフガン報復戦争は無辜の市民の犠牲を生んだ。2007年から2014年までに21414人が、今年4ヶ月だけで984人が死亡した。2000年と2014年のテロによる世界の死者数は?」
 平松外務省総合外交政策局長「2000年は4422人、2014年は43512人」
 小池「10倍になっている。報復戦争はテロの拡大再生産をもたらした。そういう認識はないのか?」
 安倍「テロは過激主義から発生している。アフガンがテロリストの基地になっていたら大変なことになっていた」
 小池「ISは許せないが、米国の軍事攻撃がテロを拡散したのは世界が認める事実だ」
◆小池晃
 「アフガン戦争はベトナムを超えて米国史上最長の戦争になった。今も約1万人の米軍が駐留している。作戦海域には空母打撃群や遠征打撃群が15年間繰り返し出撃してきた。ごく最近でも、カールビンソン空母打撃群は1万2千回の攻撃、50万ポンド以上の大量の爆弾を投下した。これが「集団的自衛権」の名で行われた直近の戦争だ。これが正しい戦争と言えるか?」

◆松田公太(元気)
 「世界中で安全にビジネス、文化交流できるのが日本の平和ブランドの力だ」「イラク戦争の検証と説明が不十分ではないか。英国はブレア元首相らを呼んで、テレビ中継も含めたオープンな検証を行った。オランダも日本の4ページとは異なり、500ページの報告書を作った」


◆和田政宗(次代)
 「政府案は武器使用制限が厳しすぎ、グレーゾーン事態対処も不十分だ」「抑止の観点から潜水艦に巡航ミサイル「トマホーク」を装備してはどうか。イージス艦1隻で1000発のトマホークが購入できる」
 中谷「敵基地攻撃能力は保有しておらず、想定もしていない」

◆水野賢一(無ク)
 「調査・研究の名目で自衛隊艦艇を派遣している。いくらでも拡大解釈でき、国会承認もいらない。ルールや歯止めはないのか?」
 中谷「所掌事務の遂行に必要な範囲であり、国民の権利・義務には関わらない。国際法や憲法に従い行われるもの。節度ある情報収集を行っていく」
◆水野賢一
 「「密接な関係にある他国」は国交のない国も含むか」との質問主意書に「外交関係のない国も含む」との答弁書があった。「台湾も含むか」の問いには「意味するところが困難なのでお答えできない」と。台湾も含むか?」
 岸田「あらかじめめここは該当と示すものではない」

◆水野賢一
 「自衛隊法に国外犯処罰規定を設けたのは一定評価するが、決定的な点が欠けている。武器の不当使用への 罰則がスッポリ抜けている。なぜ抜いたのか?」
中谷「ご指摘の点は不断の検討をしていく」
 水野「法律に不備がある。欠陥がありこれ以上審議できない。出し直しを要求する」
◆水野賢一
 「自衛隊は武器を持つ特性がある。今までの「1年以下の懲役」は甘過ぎる。一発の銃声から泥沼の戦争になる」「総理も大臣も問題があると言っている。出し直しを要求する」
 安倍「問題があるとは言っていない」
 水野「これ以上質問できない」
 鴻池委員長「もう時間なので、次回に継続を」

◆吉田忠智(社民)
 「自衛隊員が撤退しない、できない場合、応戦しないで拘束されたら、ジュネーブ条約上の「捕虜」ではない、無権利状態に置かれるのではないか?」
 中谷「後方支援は安全な場所で実施する。従来と安全面で変わりない。戦闘に巻き込まれることはない」
◆吉田忠智
 「SEALDsという大学生、若い人たち、子どもを持つお母さん、学者、文化人、芸能人、中年の皆さん、幅広く反対の声があがっている。元内閣法制局長官が国会で発言するようなことは今までなかった。将棋で言うと詰んでいる。新国立競技場で政治判断できたのだから、法案を撤回して出直すべきだ」

◆山本太郎(生活)
 「辺野古から6人が傍聴にいらしている。民主主義、立憲主義とは何かを明らかにしたい。4つの点から安保法制に反対する。1)9条違反の違憲立法 2)後方支援は武力行使そのもの 3)自衛隊が米軍の戦争犯罪に加担し加害者になってはいけない 4)紛争は外交と人道支援で解決する。

◆山本太郎
 「様々な事態を想定しシミュレーションしているそうだが、稼働原子炉が弾道ミサイル攻撃を受けた場合、最大でどの程度の放射性物質の放出を想定しているか」
 田中規制委員長「弾道ミサイル直撃時の対策は求めておらず想定していない。設置者への規制で対処する問題ではない」
 山本「ミサイル着弾により東電福島原発の1000分の1の放出で済むとは思えない。質問主意書でも「仮定の質問で答えられない」と。でも、この法案も仮定や想定で作っている。都合のいい時だけ「仮定」を連発して、ターゲットになる核施設の想定ができないとは、どんだけご都合主義か」
◆山本太郎
 「本気で人々の生命、財産、幸福追求権を守るのなら、一番脆弱な核施設の防御を考えるべきだ。弾道ミサイルが着弾した場合、何km圏までの避難計画を策定するのか?」大庭内閣官房審議官「特定の定量的な被害は想定していない。事態の推移等を正確に把握し範囲を決定する」
◆山本太郎
 「ミサイルが核施設に着弾しても、一度被曝していただく、実測値で測るしかないという話。こんないい加減な話はない。誰の税金で霞ヶ関や永田町がやっていけてるのか。1日3億円近くかかる国会を95日間も延長しておいて、最悪のパターンを想定していない。あきれて物が言えない」
◆山本太郎
 「地域防災計画のために規制委員会が作った基準は、東電福島原発の放出量の100分の1。これは希望的観測に過ぎない。事故が起きたら「想定外」でまた泣き寝入りか。あまりにおかしい」
 安倍「武力攻撃による大規模放出に臨機応変に対処するのは当然だ」
 山本「きちんとシミュレーションすべきだ」

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第21号】(2015年7月28日) 
 7月28日、参議院特別委員会での実質審議が始まりました。質疑のダイジェストを作りました。いつもより長めですが、ぜひご一読ください。
 自民党の「中国脅威論」頼みが鮮明になった一方で、野党からは礒崎総理補佐官の「法的安定性は必要ない」発言や衆議院での横畠法制局長官による「虚偽答弁」、また安倍首相のフジテレビでの「説明」などに対する追及が相次ぎました。さらに、岸田外相は集団的自衛権の行使が「先制攻撃」に他ならないと言及せざるを得ませんでした。
 29日は少数会派も含めて、多彩な質問者が並んでいます。引き続きしっかり監視していきましょう。

 【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
   http://www.sjmk.org/?page_id=349
   ※FAX、電話での要請にお役立てください!

-----------------------------------
【7月29日(水)安保法制・参議院特別委員会質疑】
  首相出席、NHK中継あり、9時~16時56分
   9:00~10:14 西田実仁(公明)
  10:14~11:20 片山虎之助(維新)
  11:20~11:54 小池晃(共産)
    休憩
  13:00~13:32 小池晃(共産)
  13:32~14:06 松田公太(元気)
  14:06~14:40 和田政宗(次代)
  14:40~15:14 水野賢一(無ク)
  15:14~15:48 吉田忠智(社民)
  15:48~16:22 山本太郎(生活)
  16:22~16:56 荒井広幸(改革)
    ※ネット中継 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
-----------------------------------
【7月28日(火)参議院安保法制特別委員会 質疑ダイジェスト】
 首相出席、NHK中継あり
  ネット中継アーカイブ
   http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
    ※カレンダーの日付(28日)をクリックしてご覧ください。


◆佐藤正久(自民)
 「国民や自衛隊のリスクを下げるための法案だ。東日本大震災で危機管理の大切さを改めて感じた。「憂えなければ備えなし」だった。備えが足りなかった。厳しくなった環境からいかに国民を守り、リスクを下げるか。プラカードでなく法案を掲げて議論すべきだ」
 安倍首相「衆議院では維新の党が対案を出され、議論が噛み合ったところもあった」
◆佐藤正久
 「法がないと自衛隊は動けない。安保環境が変わり、例えば北朝鮮は日本に届くミサイルを数百発保有している。平時から備え、自衛隊に訓練をしてもらうことが大事だ」
 「安保環境の変化について、国民の認識にギャップがある。ウクライナはNATOに加盟していないため、集団的自衛権の対象国とならず、クリミアはロシアに併合されてしまった」
◆佐藤正久
 「(南シナ海での中国の活動状況の写真を示しつつ)軍事施設を建設する可能性がある。日本への影響は?」
 中谷大臣「中国の海空軍のプレゼンスが増大する可能性があり、我が国の安全保障に影響を与える可能性もある。「接近拒否」という対米軍戦略も注視しながら対応を検討していく」
 佐藤「中国の東シナ海におけるガス田開発の拡大などについての見解は?」
 中谷「中国の活動は一方的な現状変更であり非常に危険だ。27年間に41倍に軍事費を拡大した。既に百回以上の領海侵入も。中国機へのスクランブルも5年前の10倍になっている」

◆佐藤正久
 「中国は防空識別圏を設定し、領空のような扱いをしている。ガス田開発の海洋プラットフォーム建設をどう見るか」
 中谷大臣「一般論として言えば、ヘリポートなどに軍事利用できる」
 佐藤「埋蔵量が多くないのに開発を拡大していることを注視すべきだ」
 佐藤「最前線で中国の領海侵犯を受けている石垣市議会が、7月14日に安保法案の今国会成立を求める意見書を可決した」
 安倍「石垣市の皆さんは安保環境の変化を肌で感じている。同盟関係をより機能させ、力による現状変更はできないと示すべきだ」
◆佐藤正久
 「朝鮮戦争は休戦中に過ぎない。国連軍後方司令部が日本にある。朝鮮戦争国連軍は何ヶ国か?」。
 岸田外相「米、豪、英、加、仏、トルコ、比、タイなど12ヶ国」
 佐藤「在韓邦人の数は?」
 岸田「約3万7千人。短期渡航者は約1万9千人であわせて5万6千人」
◆佐藤正久
 「北朝鮮のミサイルから日本を守るためにミサイル防衛が重要だ。その隙間を埋める法律を作り、平時から日米訓練を行うことが大事」
 安倍「日米イージス艦がデータリンクを行っているが、その一角が崩される場合に対処するのは、かつてはなかった状況だ」

◆佐藤正久
 「警察権で対応するというのは、ミサイルにピストルで立ち向かうようなもので非現実的だ。武力行使には武力行使で対応すべき」
 安倍「警察権だけでは自衛隊員は危険に身をさらすことになる。新3要件にもとづく対応が必要だ」
◆佐藤正久
 「日本のオイルシーレーンについて。ホルムズ海峡を一番使っているのは日本で、機雷封鎖で最も影響を受ける。石油備蓄は半年。日本の機雷掃海技術は世界トップクラスだが、実績は?」
 中谷大臣「平成3年に掃海艇派遣。34個処分し高い評価を受けた」
◆佐藤正久
 「自衛隊のB幹部の叙勲が少ない。名誉についての議論を深めてほしい」
 中谷「処遇についても心がけていきたい」
 佐藤「自衛隊員の死亡時の賞じゅつ金はイラクの場合9000万円など。もっと検討していくべき」
 中谷「不断に検討していく」
◆佐藤正久
 「新ガイドラインには「日本国民を守るため、武力の行使を伴う適切な作戦を実施」と明記されている。日本はアメリカの戦争に巻き込まれることはないと明言を」
 安倍首相「日本の主体性は完全に確立されている」


◆愛知治郎(自民)
 「60日ルールを適用してはならない。見過ごせないのは、平成20年のガソリン国会でのみなし否決。参議院は良識の府から政局の府となった」
 安倍「衆議院では熟議の末、決めるときは決めるとのことで採決された。参議院でもしっかり審議を」
◆愛知治郎
 「ここ10年で自衛隊のスクランブル発進は?」
 中谷「平成26年度は平成13年度以降で最多の943回に。平成16年度の141回の約7倍に。中国機に対しては約36倍に達している」
 愛知「中国が保有する第4世代の戦闘機の数は?」
 中谷「中国が保有するのは731機。我が国が保有するのは293機」
 愛知「バランスが悪い。だからこそ日米の抑止力強化が重要だ」


◆福山哲郎(民主)
 「国民の反対を無視して違憲法案を数の力で通過させた。反対の声が燎原の火のごとく広がっている。秘密保護法の際も「丁寧に説明する」と言いつつ、強行採決を繰り返した。今回、総理は積極的に審議に出るべきだ」
 安倍「委員会に求められれば責任を持って出ていく」
◆福山哲郎
 「自衛であれ他衛であれ、集団的自衛権の行使は戦争に参加することだと認めますね?」
 安倍「3要件に当てはまる場合に行う」
 福山「質問に全く答えていない。答えられないなら理由を。非常に不誠実だ」
 安倍「ポイントを説明している。A国の領土に上がっていき、紛争そのものを撃滅するのではない」(速記止まる)
 安倍「存立危機排除の武力行使を行う。これがお答え」(また速記止まる)
 福山「戦争に参加するかどうか、一言でお答えください」
 安倍「存立危機を排除するために行う。大規模な空爆を行うのではなく、必要な自衛措置をとること」
 福山「これでは時間の無駄だ」
 横畠法制局長官「戦争は国際法上禁止されている。戦争ではなく自衛の措置だ」
 福山「「武力行使」と明言しながら「戦争」と言わないところに安倍政権の欺瞞がある。「自衛隊のリスクは高まらない」と言ったり、「専守防衛は変わらない」と言うことに国民の怒りが広がっている」

◆福山哲郎
 「礒崎総理補佐官が「法的安定性は関係ない」「9月中旬までに法案をあげてほしい」と言った。行政と立法の区別もつかない補佐官は更迭すべきだ」
 安倍「礒崎補佐官の発言は安保環境の変化を十分踏まえるべきとの趣旨。疑念を持たれる発言は慎むべきだ」
 福山「(礒崎氏の)発言を読んだか?」
 安倍「秘書官から報告を聞いた」
 福山「総理は久々に正直に答弁された。読んでいないと。きちんと読み判断すべきだ」
 安倍「詳細に見ていないが問題のセンテンスは読んだ」
 福山「謝罪もなく他人事。本人に参考人として出てきてもらうべきだ」
◆福山哲郎
「礒崎さんは「新たな解釈が憲法に外れていると発言している人はあまり
見当たらない」と言っている。圧倒的にみんなが憲法違反と言っているの
ではないか。どこを見て政治家をやっているのか」
◆福山哲郎
 「47年見解を作った吉國法制局長官が答弁で砂川判決にふれたうえで「集団的自衛の権利は行使できない」と明言している」
 安倍「今回、基本的論理を維持しつつ当てはめを変えた」
 福山「なぜ当てはめで行使できるのか。まさに法的安定性を損なうものだ」

◆福山哲郎
 「横畠長官は衆議院で「昨年7月1日以前の国会答弁、主意書への答弁書はフルスペックの集団的自衛権をお答えしている」と答弁したが、平成16年6月の答弁書では「個別的自衛権に接着する形態の集団的自衛権行使も認められない」と明記してある。長官の答弁はおかしい」「以前から国会で何度も限定的な集団的自衛権に関わる議論はなされている。横畠長官が繰り返しているのは虚偽答弁だ。衆議院での議論はすべて無効になる。衆議院に差し戻して、答弁をやり直すべきではないか」
  (速記止まる)
 横畠長官「限定的な集団的自衛権という観念については政府として持ち合わせていなかった」
 福山「かつての答弁で否定しているのに、持ち合わせていないとはどういうことか?」
 福山「いろいろな場面で今回と同様の議論がなされてきたが、政府は明確に集団的自衛権の行使を否定してきた。横畠長官は万死に値する。辞めた方がいい。日本の憲法の法的安定性を根底から覆す。安倍政権と心中する必要はない。今辞めれば歴史は喝采する」
◆福山哲郎
 「なぜ憲法改正でやらないのか。法的にはもうダメだ。違憲なんです。砂川判決も、限定容認も崩れている」「何を言っても「合憲だ」と言うなら苦労しない。いつも同じことを繰り返す。みっともない法制局長官も含めてダメだ」

◆小川敏夫(民主)
 「フジテレビで離れに燃え移ったら日本が火を消しに行くと。建物の火を消すのが集団的自衛権か?」
 安倍「たとえ話だ。概念整理をしていただこうと思った」
 小川「武力の行使は戦争に行くこと。たとえになっていない。国民の理解を間違って誘導するものだ」

◆小川敏夫
 「総理の説明では、領海ではなく公海のみで集団的自衛権の行使を行うと。そのことは条文で規定されているか?」
 安倍「憲法に違反すると既に申し上げているので、書いていない」
 小川「ホルムズ海峡は例外だと。憲法違反とはそんなに軽いものか」「テレビでは「アメリカ家に入れない。公道でしか消化できない」と言った。例外を認めて他国領域に入れるなら、嘘の説明をしたのか。訂正ですね?」
 安倍「まさに一般に海外派兵は禁じられており、例外はホルムズ海峡における掃海だけだと何度も申し上げた」

◆大塚耕平(民主)
 「米国の先制攻撃を追認することがあり得ると総理は答弁された。また中谷大臣は我が国に武力攻撃をしていない国に武力行使することは法的に可能だと。さらに我が国への攻撃の意思にない国への攻撃も排除しないと。この法案は先制攻撃を可能にするものだ」
 岸田「趣旨を把握しかねているが、他国から武力攻撃を受けていない段階で自ら武力行使を行えば、国際法上は先制攻撃にあたる」

◆大野元裕(民主)
 「衆議院の議論を通じても公明党支持者にしっかりご理解いただいているとお考えか?」
 太田昭宏大臣「公明党を代表する立場にない。与党協議で出されてきたものだ」
 大野「公明党支持者の「政府の説明が不十分」との回答は90%を超えている」
 太田「丁寧な説明が大事だ」

pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第20号】(2015年7月27日) 
 安保法制はいよいよ参議院で審議入りしました。27日に行われた参議院本会議での質疑のダイジェストをお送りします。ぜひご一読ください。
 衆議院での強行採決直後を避けた日経、読売の世論調査でも、内閣不支持が支持を上回り、政府の説明が不十分との意見は両紙とも8割を超えています。法案への反対も増えています。「三連休でクールダウンする」との政府与党の想定は見事に外れました。
 28日、29日、30日と3日連続で特別委員会での質疑が行われます。委員会は全ての会派で構成される45人枠になり、衆議院以上の徹底審議が期待されます。市民による厳しい監視が引き続き必要です。

【資料】参議院安保法制特別委員会(計45人)メンバーの要請先一覧
   http://www.sjmk.org/?page_id=349
    ※FAX、電話での要請にお役立てください!
【関連情報】
 川崎哲のブログ:「朝まで生テレビ」でいただいたご批判に反論します
   http://kawasakiakira.at.webry.info/201507/article_11.html
 ※核兵器廃絶と安保法制に関する重要な議論が展開された7月24日深夜の番組。当研究会代表でもある川崎哲による、振り返っての追加説明と反論です。ご参照ください。

-----------------------------------
【7月28日(火)安保法制・参議院特別委員会質疑】
    首相出席、NHK中継あり、9時~17時4分
   9:00~10:58 佐藤正久(自民) 
  10:58~11:54 愛知治郎(自民)
    休憩
  13:00~13:14 愛知治郎(自民)
  13:14~14:24 福山哲郎(民主)
  14:24~15:24 小川敏夫(民主)
  15:24~16:14 大塚耕平(民主)
  16:14~17:04 大野元裕(民主)
    ※ネット中継 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
-----------------------------------
【7月29日(水)安保法制・参議院特別委員会質疑】
   首相出席、NHK中継あり、9時~16時56分
   9:00~10:14 西田実仁(公明)
  10:14~11:20 片山虎之助(維新)
  11:20~11:54 小池晃(共産)
    休憩
  13:00~13:32 小池晃(共産)
  13:32~14:06 松田公太(元気)
  14:06~14:40 和田政宗(次代)
  14:40~15:14 水野賢一(無ク)
  15:14~15:48 吉田忠智(社民)
  15:48~16:22 山本太郎(生活)
  16:22~16:56 荒井広幸(改革)
    ※ネット中継 http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
-----------------------------------
【7月27日(月)参議院本会議 安保法制質疑ダイジェスト】
   ネット中継アーカイブ
   http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
    ※カレンダーの日付(27日)をクリックしてご覧ください。


◆山本順三(自民)
 「野党は「戦争法案」「徴兵制につながる」などと情緒的な議論に終始した。これこそが国民に理解が広がらない原因だ。日米同盟の強化と抑止力を高める以外に道はない。民主党は対案を示すべきだ。民主党政権でも数多くの強行採決があった」
◆山本順三
 「現在、ほとんどの国が集団的自衛権を認めている。それならば、こうした国々は「戦争国家」なのか。日本は国際社会における役割を果たしていくべきだ。歯止めは強すぎると抑止力が弱まるジレンマがある。こうした点を考慮せずに「戦争になる」と煽る野党は無責任だ」
◆安倍首相
 「日本は何もしない、何もできないでいいのか。平和安全法制は必要不可欠だ。集団的自衛権を持つと戦争国家になるとの主張は全くの誤り。圧倒的多数の諸国から法案への支持を得ている。厳しい現実から目を背けることはできない。自衛のために必要な措置を考え抜くべきだ」

◆北澤俊美(民主)
 「憲法違反の法律案と立憲主義を理解しない総理の組み合わせが今回の安全保障法制であり、国民はノーと言っている。学生や若いお母さんたちが不安と怒りを胸に、街に繰り出している。政府は砂川判決を持ち出し珍説を作りあげた。尊敬する自民党総理たちは「集団的自衛権は憲法上行使できない」と述べてきた。歴代総理は憲法違反の発言を繰り返してきたのか」
◆北澤俊美
 「為政者が好き勝手できないように憲法がある。総理は「今は国民の理解を得られなくてもいい。法案を通して既成事実化すればいい」と言わんばかりの発言をしている。あなた(首相)に未来の民意を独占する資格はない。個別的自衛権と集団的自衛権は根本的に異なる。後者も時間が経てば合憲になるというのは知的退廃に他ならない。憲法改正を掲げ国民の信を問うのが王道だが、解釈変更という覇道を邁進している」
◆北澤俊美
 「邦人輸送中の米艦防護を主張するが、存立危機事態の認定すら、米艦が武力攻撃を受けた場合から明白な危険へと答弁が変わった。いつどのような事態で「存立危機武力攻撃」となるのか。イランの核問題の前進を見れば、ホルムズ海峡は立法事実たり得ない」
◆北澤俊美
 「将来別の内閣があなたの解釈を否定するかもしれない。憲法違反を行うことになる自衛隊員の心情をどう考えるか。国民が求めているのは対案ではなく廃案だ。10本の法案を1本にまとめておいて「さあ対案を出せ」などということには与しない」


◆北澤俊美(民主)
 「日本の強さは憲法の立憲主義と平和主義がしっかりと機能してこそだ。憲法を過去のものにしてはならない。『きけわだつみの声』は二度と編纂させない。党派に関わらず参議院の良識を見せていただきたい」
◆安倍首相
 「平和安全法制は総選挙における主要な争点の一つだった。必ずや国民の皆様に正しく理解していただけると思う。ISILに対する作戦への後方支援については、政策判断として有志連合に参加するつもりはない。人道支援を拡充し国際社会における責任を果たす」
◆安倍首相
 「邦人輸送中の米艦が武力攻撃を受ける明白な危険がある場合は、総合的に判断して存立危機事態を認定する。米艦への攻撃は「存立危機武力攻撃」に該当し得る。存立危機事態は武力攻撃事態にも該当する場合がある。具体的には状況に即して客観的合理的に判断する」
◆安倍首相
 「ホルムズ海峡での機雷掃海の他に、現時点で個別具体的なケースは想定していない。イラン核問題の前進の指摘があったが、特定の国が機雷を敷設することを想定しているわけではない。不透明性が増す中であらゆる事態に対応できるようにしておくべきだ」


◆小野次郎(維新)
 「衆議院での強行採決をどう考えるか。また60日ルールを使わないと約束するか。総理は民放に出演したが、長時間の独占番組を組ませる行為は自民党議員の「メディアに圧力を加える」発言と同様の行為ではないか。実際の行動であり一層問題がある」
◆小野次郎
 「自国防衛の集団的自衛権行使は自己矛盾であり、国際的にはまるで手品のような解釈だと見られる。被害国からの要請がなければ存立危機事態の認定ができないということで本当にいいのか。イラン政府が不快感を示している。ホルムズ海峡の想定は断念すべきだ」
◆安倍首相
 「テレビ番組については、出演依頼に応えて説明を行った。10本の法案を一覧的にまとめたものであり、バラして出し直すことは考えていない。平和安全法制は特定の国や地域を念頭に置いたものではない。具体的な言及は手の内を明らかにするもので適切でない」


◆市田忠義(共産)
 「参議院の審議を通じて、憲法違反の戦争法案であることが明々白々となった。国民の多くが違憲立法反対の意思を明白に示しつつある。総理は「PKO法の時も安保改定の時も反対論があった」と言うが、「国民はいずれ怒りを忘却する」と思っているなら、主権者を冒涜するものであり、独裁への道だ」
◆市田忠義
 「アフガンでは兵站を行っている国際部隊が多くの戦死者を出している。自衛隊が参加すれば、日本国民もまた脅威にさらされることになる。3500人もの戦死者を出したアフガンのISAFへの参加を総理は否定しなかった。今もアフガンでは42ヶ国1万3千人以上が参加しているが、米国が自衛隊に参加を求めたら拒否できるのか」
◆市田忠義
 「世界の紛争地で支援する日本の人々は「自衛隊が一人も殺していないから安全に活動できる」と述べている。宮崎元法制局長官は「集団的自衛権の行使容認は限定的と称されるものも含めて、従来の政府見解と相容れない。速やかに撤回すべき」と厳しく批判した。憲法違反の法律を提出するのは、クーデターとも言うべき法体系の破壊だ」
◆市田忠義
 「参議院は違憲立法の成立に手を貸すのかが鋭く問われている。谷垣自民党幹事長は、国会を取り巻く廃案を求める声について、「かすかに気配を感じていないわけではない」と述べたが、政府与党が耳を塞ごうとも、国民の声を遮ることはできない。国中に戦争法案反対の声を轟かせよう。稀代の悪法を廃案に追い込むため全力を尽くすことを誓う」
◆安倍首相
 「日本国民が憎悪の対象になったり、テロの対象となるとの指摘は当たらない。アフガンの支援ミッションへの参加は検討していない。新3要件を満たさなければ、米国の要請を断るのは当然だ。米国の戦争に自衛隊が参戦するようなことはない」
◆安倍首相
 「ボランティアが危機に瀕した時に自衛隊が救出することができる。今回の法制は海外の邦人の活動に資することができる。私たちは厳しい現実から目を背けることはできない。砂川判決が言う「自衛の措置」とは何かを考え抜く責任がある」

pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第19号】(2015年7月17日)
 このたびの安保関連法制の衆議院強行採決にあたり、集団的自衛権問題研究会では、代表川崎哲による声明を発表しました。ぜひご一読ください。
 後半に関連企画のご案内もあります。
-----------------------------------
【声明】
  -衆院強行採決-民主主義を脅かす独善政治を批判する

      http://www.sjmk.org/?page_id=325

                                              2015年7月16日
                                    集団的自衛権問題研究会 代表 川崎哲

 安保関連法案が本日、与党の強行採決によって衆議院を通過した。戦後日本の安保政策を大転換させるこの法案には、憲法学者らが憲法違反だと批判し、国民の過半数が反対してきた。国民の大多数が説明不足だと感じているなかでこのような強引な手法がとられたことに、強い憤りを禁じ得ない。

 この安保法制は、憲法論、手続き論から政策論に至るまで、多面にわたり深刻な問題をはらんでいる。しかし最大の問題は、政策論以前に、憲法違反が指摘されている法案を強引に押し通すという政治手法である。そこにみられる為政者の思想じたいに、この法案の危険性が如実に示されている。

 振り返れば昨年7月の閣議決定にあたって政府・与党は、「政府が勝手に憲法解釈を変えるのか」という国内外の批判に対し、「関連法制を国会で審議するから民主的プロセスは担保されている」と抗弁していた。しかるに国会審議が始まると、2カ月も経たないうちに、「国民の理解は進んでいない」と安倍首相自らが認める状況であるにもかかわらず、採決を強行した。憲法学者の批判に対して与党政治家は「学者の言う通りにしたら平和が保たれたか」と言い放った。首相は「国民の命と幸せな生活を守り抜いていく」のが「私たちの使命」だという論法で、国民の合意なき強行採決を正当化した。

 ここにみられるのは、政府と与党指導部のなかに蔓延し増長する独善主義である。国民の懸念やメディアの批判や学者の反論を最終的には無視してでも、国を治める政府・与党が全権委任を受けることができるという意識がそこにある。これは、民主主義の根幹を脅かすものである。

 今回の法制の重要な論点の一つが、まさに「民主的統制」であった。非常時において国家権力や軍事力が暴走しないために民主的統制を機能させなければいけないというのが、戦後日本の出発点だったはずである。法制を推進する政府・与党は、「限定行使であり「歯止め」が効くと強弁している。しかし、今回の衆議院での強引な手法は、法案が成立した場合の実際の運用において、「国会承認」や統制」がいかに軽視されるかを予見させるものだ。

 衆議院での審議においては、集団的自衛権の発動が認められるとする「存立危機事態」がどのような基準で認定されるのかがくり返し論じられ。しかし政府の説明はきわめて曖昧であり、ここでも「ときの政府への一任」という性格を色濃く示していたのである。

 衆議院での審議は、従来の憲法解釈との整合性や集団的自衛権の発動要件などに議論が集中したため、政策論上の妥当性についてはまだほとんど論じられていない。安全保障政策としては、自衛隊が抱える現実の危険、本当に武力紛争抑止の効果を持つのか、地域的な緊張やテロの危険をむしろ高めるのではないかといった点について十分に検討されていない。外交政策としては、周辺諸国との外交関係への影響が冷静に論じられているとは言い難い。さらに国内的には、これらの法制が実際に運用されるにあたっての自治体への影響、国民生活における制限などについては議題にすら上がっていない状況である。

 米議会に「夏までに成立させる」と約束してしまったから国会審議を急ぐというのでは、国民不在も甚だしい。参議院では上述の諸点に関する徹底的な議論が求められるのはもちろんであるが、何よりも、政府・与党がこのような独善的で一方的な手法を回し、信頼回復につとめることが第一に求められる。「今国会での成立ありき」の手法はとうてい認められない。

-----------------------------------

※来る7月22日(水)午後7時から、東京・高田馬場のピースボートにて、「徹底解説 安保法制と集団的自衛権」と題する勉強会が開催されます。(要事前予約)
  http://peaceboat.org/8545.html
   講師は当研究会代表でもある川崎哲です。

「徹底解説 安保法制と集団的自衛権」
  日時:2015年7月22日 19:00~20:00 (開場18:30)
  場所:ピースボートセンターとうきょう
     高田馬場駅 早稲田口より徒歩7分
※予約方法 http://peaceboat.org/8545.html またはお電話にて
  03-3363-7561(10:00~19:00)
  講師:川崎哲(ピースボート)
  参加費: 300円
  ふるってご参加ください。

pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第18号】(2015年7月16日)
 7月15日に行われた衆議院安保法制特別委員会の締め括り総括質疑のダイジェストをお送りします。ぜひご一読ください。衆議院で最後となってしまったこの日の質疑を見ても、到底「議論が尽くされた」などと言えないことは明白です。
 安倍首相自らが「理解は進んでいない」と答弁したにも関わらず、質疑終了後に浜田委員長が質疑の終局を諮り、賛成多数で議決された後、各討論を経て、強行採決が行われてしまいました。この歴史的な暴挙に対して、国会周辺や全国各地で強い抗議の声が上がりました。

 安保法案、衆院委で可決 与党が採決強行(7月15日、朝日)
  http://www.asahi.com/articles/ASH7G7QXDH7GUTFK01P.html

 本日16日(木)の13時からの衆議院本会議で安保法案の採決が強行されようとしています。粘り強い監視と意思表示を続けていきましょう。ここからが大切です。
  中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php

-----------------------------------
【7月15日(水)安保法制特別委員会 締め括り総括質疑 ダイジェスト】
※首相出席、NHK中継なし(信じられません)
  中継アーカイブ
  http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=45133&media_type


◆長妻昭(民主)
 「安倍総理、今日強行採決するんですか? 説明が尽くされたと考えますか? 浜田委員長、やるんですか? 今日の採決の撤回を求めます! 時間数を強調するが、後ろから紙が出て、意味のある答弁は少ない」「答弁は全てバラ色。米国で先に公約した姿勢が問題だ。防衛出動を命じられるのは総理お一人。「我が国に戦火が及ぶことがないのに、日本を侵害する意思がないのに集団的自衛権が行使できる」との答弁すらある」
◆長妻昭
 「総理が適切な歴史認識を持っているかは重要であり、安保法制と密接不可分だ。かつて「国策を誤った戦争だったか?」と総理に何度も聞いたが答えなかった。軍人が閣僚になったり、大政翼賛会を作ったりしたのは間違いだったか?」
 安倍首相「歴史的事象にいちいち論評するのは避ける」
 長妻「安保法制を使い一番重い決断をするのは総理だ。従来の内閣の立場を引き継いでいるなら、先の大戦は誤りだったと認識しているか?」
 安倍「歴代内閣の立場を引き継いでいる。同時に地域の平和に貢献するのも我々の信念。今回の法制は戦争を繰り返さないとの立場で作り上げた」

◆長妻昭
 「先の戦争は間違いだったと考えるか?」
 安倍「今の国民が指導者が言えば烏合の衆のように従うというのは国民に失礼だ。私は国民の英知を信頼している。我々は先の大戦の反省のうえに日本を作ってきた。しかし、国際情勢の変化をどうとらえるかという問いから逃れられない」


◆大串博志(民主)
 「強行採決は国会にあるまじき行為だ。総理が言う通り、国民は的確な判断力を持ち「反対」「違憲」「よくわからない」と言っている」
 安倍「理解が進んでいないのは事実で、進むように努力するが、国民の命や幸せを守り抜く責任も付託されている。60年安保やPKO法などに際にも理解は進まなかった」
◆大串博志
 「総理のように「俺たちの判断だから正しい」というのは極めて上から目線だ。菅官房長官は「ダラダラ続けてはいけない」と言ったが、ダラダラと議論をしているのは政府の方だ。総理らは答弁に詰まり、104回、計4時間24分も審議が止まった」
◆大串博志
 「昨日も日比谷野音に2万人を超える人が集まった。女性やシールズなど若い世代も将来を心配して立ち上がっている。学者や学識者、地方議会も300近くが「慎重」「反対」の意見書を提出した。世論調査でも反対が過半を大きく超え、審議が尽くされていないが8割だ。閣僚からも「理解が進んでない」との声が出ている」
◆大串博志
 「総理答弁は二転三転している。米艦への攻撃でも存立危機事態の認定が「発生」から「明白な危険」に。「存立危機武力攻撃」が何かが不明確だ。重要な点が二転三転していることに反省はないのか?」
 安倍「誤解だ。米国への攻撃が発生し我が国への攻撃が切迫し、米艦攻撃の明白な危険がある事だ。二転三転していない」


◆辻元清美(民主)
 「澤地久枝さんが、この「アベ政治を許さない」との紙を掲げようと呼びかけている。総理は見たことはありますか?」
 安倍「報道で見た」
 辻元「自民党のカフェスタの動画が削除された」
 安倍「海賊対処法に民主が反対した点について、船に辻元議員が乗っていたと言ったのは間違いだった」
◆辻元清美
 「「安倍疲れ」との言葉もある。ダラダラと言い訳するのではなく、謝るべき時に謝るべきだ。自分の言いたい事さえ言っていれば政治が前に進むというのは改めるべき。国民は憲法、国民主権、民主主義、そして戦後平和主義の「存立危機事態」だと思っている。アベ政権ではなくアベ政治をトータルに許さないと言っている」
◆辻元清美
 「この委員会は私へのヤジから始まって、私へのデマで終わらせようとするのか。個人の話ではなく、国民に対して非常に軽率であり不誠実だ。この期に及んでダラダラ言い訳するのは認められない」
◆辻元清美
 「岸田外相は「拘束された自衛隊員はジュネーブ条約上の捕虜として扱われない」と答弁したが、総理は3月、「軍人として扱われなければテロリストとして扱われる」と答弁した。総理の論理なら自衛隊はテロリストとして扱われるのか?」
 岸田「捕虜として扱われないが直ちに解放を求める。我が国の行為は違法行為ではなく適法行為でありテロリストではない」

◆辻元清美
 「イラク派遣時の黒塗り資料が出ないと審議できない。要求しても出てこない。出してもらうまで質問できない」
 中谷大臣「全面開示の方向で検討中だ」
 辻元「全部出ないと質問できない。出ないと採決できないということでいいか?」
 浜田靖一委員長「そうではない。理事会で検討していく」(騒然)
◆辻元清美
 「総理は「侵略戦争に加担する事は絶対ない」と言いながら、「侵略戦争の定義は定まっていない。見る側で違う」と言った。どうやってあなた自身が判断するのか?」
 安倍「国際法的に定かでないのというのは政府の一貫した立場だ」
 辻元「過去の戦争を国策の誤りと判断できない人に安保法制の判断ができるのか」
◆辻元清美
 「憲法違反の法律を見過ごすのか。憲法99条の憲法尊重義務に違反しないように、歴史に恥じぬように、総理は勇気をもって法案を撤回すべきだ。それが総理にできる国民の声を聞く最大のことだ」

◆下地幹郎(維新)
 「何をもって充実した審議とするのか?」
 安倍「委員会として充実したとご判断される時だ」
 下地「国民が審議を聞いて納得したかどうかだ」
  「独自案には党内でも「与党をアシストする」との懸念があったが、それを出すのが本当の野党だ。独自案の審議が3回での採決はおかしい」

◆青柳陽一郎(維新)
 「中央公聴会で与党推薦の村田(晃嗣)公述人は「地方議会からも懸念の声が。安保、外交は東京だけの問題でなく、日本全体で深く議論すべき。地方でも議論できる環境整備を」と述べた。地方議会の理解は進んでいるか?」
 安倍「理解得る努力は重要だが、国会の大きな責務もある」
◆青柳陽一郎
 「東京新聞によれば、地方議会の意見書は「反対、廃案」が124件、「慎重」が168件、「賛成」は5件のみだ。中谷大臣の地元の高知県馬路村でも全会一致で「法案の制定の中止」を求めている。それでも数の力で押し切り、修正もせず採決するのか?」

◆赤嶺政賢(共産)
 「『イラク復興支援行動史』の黒塗りの資料が未だに提出されていない。いつまでに出すのか?」
 中谷「理事会の指示に従い検討する」
 赤嶺「だったら今、理事会を開いてほしい」「イラク空自派遣の教訓の資料はいつ出るのか?」
 中谷「開示の検討中であり速やかに結論を得たい」

※この後、赤嶺議員が17日に委員会を行う動議を提出したが、起立少数で否決。直後に怒号の中、浜田委員長が各法案の質疑の終局を採決。起立多数。各案の採決前の討論に。自民党の御法川信英、柿沢未途、濱地雅一の各議員が討論。その後、野党議員が議長を囲み、多くの議員がプラカードを掲げ怒号が飛び交う中で浜田委員長が12時26分頃に強行採決。

※上記の強行採決に至る流れは、
  このアーカイブの赤嶺政賢議員の部分のうち、28分頃から最後まで。
  http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=45133&media_type

pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第17号】(2015年7月14日)
 7月13日に行われた衆議院安保法制特別委員会の中央公聴会のダイジェストをお送りします。ぜひご一読ください。なお、同日午後に行われた一般質疑のダイジェストは改めてお送りします。
 本日14日は定例日(月、水、金)ではないにも関わらず、民主、共産の反対(理事会に欠席)を押し切る形で、自民、公明、維新が午前9時~12時の一般質疑の開催を強引に決めました。維新の姿勢が相変わらず定まりません。与党は15日に締め括り総括質疑を行って採決へと突き進む構えです。
 市民の強行採決反対の声をどれほど大きく可視化できるか、正念場です。

  自民、安保15日に採決打診 民主拒否、攻防ヤマ場へ(7月13日、共同)
    http://bit.ly/1O5QAuv
-----------------------------------
【7月14日(火)安保法制特別委員会 一般質疑】
   ※3時間、NHK中継なし
  9:00~9:18  山口壮(自民)
  9:18~10:46  民主
  10:46~11:10 足立康史(維新)
  11:10~11:35 吉村洋史(維新)
  11:35~12:00 共産

  ※民主、共産の質疑者は決まっていません。欠席の可能性があります。
  ※中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
-----------------------------------
<審議ダイジェスト>
 【7月13日(月)の「安保法制」特別委員会 中央公聴会】
 ※9時~11時55分、NHK中継なし
  インターネット中継アーカイブ
   http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=45124&media_type

<公述人の意見陳述>

◆岡本行夫(自民推薦、岡本アソシエイツ代表)
 「72年見解は80年頃から変容した安保環境に適合しなくなった。外国船に混じった日本船を守れない。内閣法制局が直接的な自国防衛以外を黒としたのは適切だったのか。冷戦時は米ソ衝突以外には日本人の生命が脅かされることはなかったが、シーレーン情勢を考えても激変した。」
◆岡本行夫
 「海賊対処でも相手が国、国に準ずる組織なら護衛できなくなる。ISILの襲撃に拱手傍観というのはどう考えてもおかしい。9.11テロ後に米第7艦隊が硫黄島に退避する際、「海自の先導を」と要請があったが、「所掌事務に必要な調査・環境」との名目で海自護衛艦を出動させた。その姿は繰り返しテレビで放映され、米国民の感動を呼んだ。この法制で堂々と伴走できることになる」
◆岡本行夫
 「1987年、イランの攻撃から守るための国際護衛艦隊への参加を、通過する7割が日本船なのに、日本は集団的自衛権の行使となることを理由に断った。法案を「他国の戦争に参加するもの」と責任政党が言っているのは残念だ。ある憲法学者は「日本にテロを招く」と言ったが、テロをキリスト教国家に押し付けていいわけではない」
◆岡本行夫
 「ある憲法学者は「外務省の役人は戦地に行くべきだ」と言ったが、20数名の外交官がバグダッドで職務を全うしている。バグダッドの24ヶ国ぼ大使館に武官が駐在しているが、日本大使館には1名もいない。各国の犠牲の上に日本人の生命と安全を守ってもらってきたこの国のあり方を変える歴史的分岐点にいる」


◆小沢隆一(共産推薦、東京慈恵会医科大学教授)
 「議員が「学者は字面に拘泥する」と言ったが、字面は言葉であり文化だ。それを同時代の人々に伝えるのが立憲国家の作法。「憲法9条2項は自衛権の発動としての戦争も放棄している」との吉田首相の言葉は正当だ。安保、自衛隊の既成事実の重みで魔法のような状態が続いている」
◆小沢隆一
 「命を守るのは学者でなく政治家だというのはミスリードだ。憲法学者に閣議決定で憲法解釈を覆すことに反対する幅広い一致があることに特段の配慮をしてほしい。法案は武力行使がどの程度なら合法的に留まるかがあいまいで不明確だ。歯止めのない集団的自衛権行使につながり憲法違反だ」
◆小沢隆一
 「「直接侵略及び間接侵略」の文言の削除は安易かつ不適切だ。法案は地方公共団体や指定公共機関にも役割を押し付けるものだが、その意見を聞かずに採決するのは丁寧な審議とは言えない。地理的限定が外れ、戦闘地域以外で弾薬提供さえできる。兵站支援は武力行使の一環だ」
◆小沢隆一
 「自衛隊は捕虜としての扱いも、文民としての保護も受けない著しく不安定な地位に置かれることになる。これは「武力行使はしない」としたことによる根本矛盾だ。根拠に乏しい前提に立ち、自衛隊員の生命を著しく脅かすもの。自衛隊員の命と暮らしを守るのは政治の務めだ」
◆小沢隆一
 「自衛隊法改正案の第95条の2の他国軍の武器等防護は、平時からの事実上の同盟軍的行動だ。いつからオーストラリア軍と同盟関係になったのか、不可思議だ。武器の使用が武力行使につながる危険がある。この規定は集団的自衛権行使の前倒しであり憲法9条に反する。速やかに廃案にすべきであり、昨年7月1日の閣議決定と新ガイドラインを直ちに撤回すべきだ」

◆木村草太(維新推薦、首都大学東京法学系准教授)
 「日本国憲法のもとでは、日本への武力攻撃の着手以外の武力行使は違憲だ。「存立危機事態」の定義が漠然としており、不明確なゆえにそもそも違憲。憲法13条は個別的自衛権行使の根拠であり、自衛のためを超えるのは政府の越権行為としても違憲だ。政府に行政権や外交権はあるが、憲法に政府に軍事権を与える規定はない」
◆木村草太
 「砂川判決は米軍駐留の合憲性を判断したに過ぎず、集団的自衛権の合憲性を認めたものではない。72年見解の「急迫不正の侵害が及ぶ場合」とは我が国への武力攻撃の着手だ。法成立は看過しがたい訴訟リスクを発生させるものであり、本来、憲法改正手続きが必須だ」
◆木村草太
 「維新の党案の「武力攻撃危機事態」は武力攻撃がない段階での武力行使なら違憲。他国への攻撃を自国への攻撃着手と解釈すれば合憲だが、75年10月29日の宮沢外相答弁のように、現行法でも武力攻撃事態と見なせる。維新の案は現行法の一部を確認する条項だが、政府案の内容を明確化する意義はある」
◆木村草太
 「政府案の「我が国の存立」はあいまいであり、そもそも過不足がないかを政策的に判断できない。国会が判断基準を持てず、政府の判断を白紙で一任するものだ。国家は国民により付託された権限しか行使できない。憲法を無視した政策論は国民を無視した政策論であると自覚すべきだ」


◆村田晃嗣(公明推薦、同志社大学法学部教授)
 「法案を違憲とする憲法学者が多いが、安全保障学会では多くの専門家がかなり肯定的な反応をするのではないか。学者は憲法学者だけではない。 「存立危機事態」はあいまいだが、かなりの部分はまだ起きていないことだ。全てを定義し、あいまい性を払拭するのは難しい。国際情勢もあいまいで不明確だからだ」
◆村田晃嗣
 「「地球の裏側で戦争する」との批判があるが、自衛隊の能力が欠けている。「秘密保護法との関係で十分議論ができない」なら国会が措置を取るべきだ。法案を「戦争法案」と言う議論からは安全保障議論は深まらない。一方、「売国」というような議論も同様だ。こうした不寛容の精神を乗り越えていくべきだ」
◆村田晃嗣
 「安倍首相が訪米時に日米同盟を「希望の同盟」と言われたのは大変魅力的な表現だ。希望とは単なる欲望でなく公共性が必要。また単なる願望ではなく実現可能性が伴うもの。さらに待望ではなく主体的能動性が必要。法が成立しても沖縄という難しい問題の前進が見られないと日米同盟は前進しない」


◆山口二郎(民主推薦、法政大学法学部教授)
 「60年安保で数十万の市民が国会を取り巻き、安保条約は承認されたものの、岸首相は退陣した。自民党は国民が憲法、民主主義への愛着が強いとの教訓を汲み取り、経済発展重視の姿勢をとり、専守防衛の日本的平和路線をとった。戦後レジームは自民党が作り出した。戦後日本が他国の戦争に巻き込まれなかったのは集団的自衛権の行使を禁じたからだ」
◆山口二郎
 「領域を守るのは個別的自衛権で可能であり集団的自衛権は必要ない。安倍首相はネット番組で「一般家庭でも戸締りをすればいい。お互いに助け合い警察に通報する、これが抑止力」と説明した。近隣と助け合う点では韓国、中国抜きに町内会は構成できない。安倍首相の説明は専守防衛と地域的協力を実現するものだ」
◆山口二郎
 「日中間の紛争は非軍事的解決を求めてきた。「自国の武力行使を拡大すれば安全」は政治的に稚拙だ。法案は専守防衛を逸脱し違憲だ。国会審議で「存立危機事態」「重要影響事態」は明確に定義されず、政府は非常に大きな裁量を手にすることになる。後方支援も武力行使と一体化し違憲だ」
◆山口二郎
 「政治の劣化と民主主義の侵食が進んでいる。首相は「自分が正しい」として、まともに答えない。確信の強さは無関係だ。高村副総裁の「憲法学者は字面にこだわる」などの発言は政治権力が論理を捻じ曲げる事を含意している。自民党の「文化芸術懇話会」の議論は政権政党の変質を示した。自分の欲するように世界を解釈するのは反知性主義だ」

<質疑から>
◆岡本行夫

 「積極的平和主義は世界に誇るべき政策だ。法制定は普通の国家になる道筋。日本周辺には軍事力で世界トップ5中の3大国があるが、日本の防衛費はGDP比で世界100番目以下。日本が平和だったのは集団的自衛権の放棄が理由ではなく、日米安保により報復意思を示してきたからだ」
◆今津寛(自民)
 「私は家内や家族のためならどこにでも行く。村田さんの家が火事なら当然行く。自分だけ隣の家の火事を消さないのか?」
 木村草太「火事と武力行使を同視する比喩が成立するのか? 今の話は憲法審査会で議論すべきだ」
◆寺田学(民主)
 「ホルムズ海峡での機雷掃海の蓋然性は高くなっているのか?」
 岡本行夫「申し上げるべき情報を持っていない。政治情勢からの政策決定は説得力を持たない」
 村田晃嗣「私も知見を持たない。国際社会の変化は速いので目前での整備では遅い」
  ※二人とも答弁不能。
◆岡本行夫
 「維新の独自案を国際法違反と言い立てる人がいるが針小棒大だ。国際法専門家を呼び議論すべきだ」「法が成立しないと日本はみんなで守り合うコミュニティに参加できない。大きな安心が得られない。それが憲法が想定する「名誉ある地位」なのか」
-----------------------------------
<特別版 第16号(7月10日の集中質疑録はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=311
pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第16号】(2015年7月11日)
 7月10日に行われた安保法制特別委員会の集中質疑のダイジェストをお送りします。今回初めて、維新の対案と維新・民主共同提出の領域警備法案も同時並行で審議されました。今回もまた、政府答弁がコロコロ変わり、あいまいさも次々と露呈しました。これで「審議が尽くされた」などとは到底言えません。
 10日夕方に野党5党は党首会談を行い、強行採決に反対することで一致しました。週明け13日(月)には中央公聴会と一般質疑が行われます。一部メディアは、政府与党が維新に配慮して15日の委員会採決を一日延ばすことを検討し始めたと報じましたが、全く予断を許しません。
 週末の議員への働きかけも極めて重要になっています。

【関連情報】
 野党5党首 安保法案の強引な採決認めず(7月10日、NHK)
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150710/k10010146611000.html
 特集ワイド:続報真相 安倍さん、強行採決が「民主主義の王道」?(7月10日、毎日夕刊)
    http://mainichi.jp/shimen/news/20150710dde012010004000c.html
-----------------------------------
【7月13日(月)「安保法制」中央公聴会(衆議院第一委員会室)】
<公述人の意見陳述>
  9:00~9:15  岡本行夫(自民推薦、岡本アソシエイツ代表)
  9:15~9:30  小沢隆一(共産推薦、東京慈恵会医科大学教授)
  9:30~9:45  木村草太(維新推薦、首都大学東京法学系准教授)
  9:45~10:00  村田晃嗣(公明推薦、同志社大学法学部教授)
  10:00~10:15 山口二郎(民主推薦、法政大学法学部教授)


<公述人に対する質疑>
  10:15~10:35 今津寛(自民)
  10:35~10:55 寺田学(民主)
  10:55~11:15 柿沢未途(維新)
  11:15~11:35 岡本三成(公明)
  11:35~11:55 赤嶺政賢(共産)
   ※中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php

★NHKに重要な中央公聴会を中継するよう働きかけましょう!
    <要望先>
  (TEL)0570-066-066
  (メールフォーム) https://cgi2.nhk.or.jp/css/mailform/mail_form.cgi
  (FAX)03-5453-4000

【一般質疑(4時間)】
  13:00~13:30 岩屋毅(自民)
  13:30~13:59 伊佐進一(公明)
  13:59~14:38 横路孝弘(民主)
  14:38~15:17 緒方林太郎(民主)
  15:17~15:56 後藤祐一(民主)
  15:56~16:26 水戸将史(維新)
  16:26~17:00 宮本徹(共産)
  ※中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php

-----------------------------------
【7月10日(金)「安保法制」特別委員会質疑ダイジェスト】
  ※総括的集中質疑(7時間):首相出席、NHK中継あり
    衆議院TVアーカイブ
     http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=45120&media_type

 冒頭、岸田外相がホルムズ海峡での機雷掃海をめぐる自らの答弁について、「他国の掃海をもって第二要件(注:他に手段がない)を満たされるということはない」としたが、「満たさなくなるということはない」と答弁すべきだった、として「先の答弁を訂正しお詫び申しあげます」と表明。


◆小野寺五典(自民)
 「維新案は国際法から見てどうか?」
 秋山外務省国際法局長「自国への武力攻撃が発生していないにも関わらず武力行使を行うものであり、個別的自衛権では正当化できない。集団的自衛権または国連決議に基づく集団安全保障措置により正当化されるべきもの」
◆小野寺五典
 「維新案は国際的には先制攻撃となり問題になる。独善的な国と見られる。また、「外国からの要請」が書かれていない。これは戦前からの反省に基づかぬものだ」


◆岡田克也(民主)
 「重要影響事態法と国際平和支援法とで国会承認などに違いがあるのはなぜか?」
 安倍「重要影響事態は我が国に対するもの。まず重要影響事態法の適用を検討し、その適用のない場合にのみ、国際平和支援法の適用を検討する。同時に適用することはない。重要影響事態では緊急を要する場合がある」
 岡田「国会の事前承認は公明党が入れさせたもの。重要影響事態法と国際平和支援法の垣根は低い。総理の「世界の平和と安定なくして我が国の平和と安定なし」という論法を使って、国会の事前承認が難しいときに重要影響事態法を適用しようとするのではないか?」

◆岡田克也
 「重要影響事態法の「そのまま放置すれば我が国に対する直接の武力攻撃に至るおそれのある事態等」について、中谷大臣は「あくまでも例示で定義そのものに全く影響を与えないということか?」との質問に「ご指摘の通り」と答弁された。絞り込まれておらず、公明の努力は成功していない」
安倍「事態というのは相手のあること。これだけと言えないのは共通認識」
◆岡田克也
 「邦人輸送する米艦への攻撃についての存立危機事態は、時系列的にどこまでいけば認定されるのか?」
 安倍「米艦が攻撃される明白な危機という段階で認定が可能」
 岡田「米艦が襲われる前でもいいのか?」
 安倍「まずは米国への武力攻撃が発生しており、さらに我が国への攻撃が切迫している。米艦に対しては明白な危険の段階で認定できる」
  ※6月26日には「米艦にミサイルが発射された段階において判断することもあり得る」と答弁していた。
◆岡田克也
 「存立危機事態における「武力攻撃の着手」とは日本へのものか、米国へのものか?」
 安倍「米国への武力攻撃が発生し、さらに我が国への攻撃が切迫していると認識し得る場合だ」
 岡田「「明白な危険」は存立危機事態における防衛出動の要件だが、それが即、武力行使の要件にもなるのか? 総理の説明はごちゃごちゃで意味不明だ」
◆岡田克也
 「イラク特措法での航空自衛隊の輸送活動の具体的実績は?」
 中谷「C130H輸送機で計821回、46479名、貨物672.5トン、その内米兵は23727名」
 岡田「以前情報開示を求めたが真っ黒だった。一方で米国からのものは詳細だった。あれから10年、今出せない理由はない。情報公開を」


◆細野豪志(民主)
 「1万3千人の新自衛官を確保するには、2015年は新成人の50人に1人だが、少子化により2030年には40人に1人、2040年には30人に1人、2060年には25人に1人が入らないと確保できない」
 中谷「ここ数年、倍率は7倍で続いている。募集環境は厳しくなる中でも優秀な若者が入っている」
 細野「非常に楽観的な見通しだ。今後、奨学金のような制度を拡充して、ゆくゆくはアメリカのように実力部隊に入った後、学校に行けますよというようなことが現実にあり得る。経済的アドバンテージを与えて自衛隊に入ってもらうのは憲法18条違反か?」
 横畠法制局長官「公務員制度全体の中で整合するなら可能だ。強制でないので憲法違反ではない」
 細野「私は懸念を持つ。志願していなくても経済的理由で自衛隊に入ることをどう考えるのか。ですから、自衛隊の役割を絞り込むべきだ。自衛隊の確保は基本的には志願によるべきだと思う」
◆細野豪志
 「ISILへの後方支援について中谷大臣は「法的にあり得る」と答弁された。イラク戦争時の安保理決議678は、この国際平和支援法の国連決議に当たるのか?」
 岸田「該当し得る。ただし、決議があるだけでなく、国際社会の一員として主体的に寄与すべきかなどの要件を満たすかどうかを判断する」

◆大串博志(民主)
 「審議が尽くされていない論点がたくさんある。また、要求した政府見解も出されていないものが非常に多い。8割の国民に理解されていない中、来週の採決などあり得ない」
 安倍「議論され、時がくれば委員会で決めること」
 大串「かつて民主党政権は国民との対話集会を重ねた。こうした努力も行うべきだ」

◆長島昭久(民主)
 「7月6日産経新聞の桜井よし子さんのコラムに衝撃受けた。「中国が東シナ海のガス田開発を拡大している確かな情報がある。1年で6ヶ所から12ヶ所に増えた」と。これは事実か?」
 岸田「新たなプラットホームの建設を含む開発を確認している。強く抗議し中止を求めている」
 長島「南シナ海に目を奪われている隙にガス田開発が拡大された。こんな悠長な対応でいいのか。レーダーでも据えられたら情報が筒抜けだ」
 中谷「中国がプラットホームの軍事利用を進めると、自衛隊の活動が従来よりも把握される恐れがある」


◆辻元清美(民主)
 「昨日、院内集会で元最高裁判事からも「憲法違反ではないか」との発言があった。テレビで別の元判事で外務事務次官をされた方の「慎重に」との意見も見た。どう考えるか?」
 菅「憲法については砂川事件判決、政府見解、現憲法の範囲内で新3要件を作り提出した」

◆辻元清美
 「百田さんとの対談本で総理は「(イラクのサマワでの活動について)ここは戦闘地域になったのでお先に失礼します、オランダ軍の皆さん、頑張ってください」と言って帰国することになる。これは非常識だ」と話されている。それについて百田さんは「全く通用しません」と。総理は「そんな国と一緒にやろうと思わない」とも」
 安倍「それは今回のような後方支援活動ではない」
◆辻元清美
 「ここに『イラク復興支援行動史』という陸上幕僚監部の内部文書があり、ジャーナリストの布施祐仁さんが情報公開で入手された。私も防衛省から入手した。ここには黒塗り部分が多い。中谷大臣と同期の番匠幸一郎さんが中心に作られた。この文書は公開すべきではないか?」
 中谷「今後の参考のためにまとめたもの。不開示部分の公表も検討を始めており速やかに結論を得たい」
 辻元「イラクの問題をしっかり検証すべき。審議中に公表するよう協議を」
◆辻元清美
 「陸自内部文書を読むと、死亡時の処遇や精神疾患を患う方の処遇など出てくる。宿営地への砲撃、敵対勢力の存在、車両への爆弾事案などリアルに書かれている。番匠幸一郎さんの前書きに「イラク人道復興支援活動は純然たる軍事作戦だった」「我々がいかに幸運に恵まれたか」とある。今度は弾薬まで運ぶ兵站を行う。今度の後方支援は純然たる軍事作戦では?」
 中谷「番匠さんは「ライオンである陸自がロバのような仕事をする」と書いている。自衛隊は日頃から訓練を受けリスク管理できる存在だ」


◆穀田恵二(共産)
 「イラク派兵では14回23発のロケット弾、迫撃弾による攻撃を受け、バグダッド上空では携帯ミサイルに狙われている赤ランプが点灯し、頻繁に回避行動をとった。非戦闘地域でも危険だった。どう検証したのか?」
 安倍「経験を踏まえて、柔軟性を持ち整理していくべきだ」
◆穀田恵二
 「ここに陸自幕僚監部が作った『イラク復興支援行動史』という黒塗りでない文書がある。番匠幸一郎氏の前書きはどう書かれているか?」
 中谷「「人道復興支援活動は純然たる軍事作戦だった。本体部隊と陸幕等の総力あげた軍事作戦。軍事組織としての真価問われた任務だった」と書かれている」
◆穀田恵二
 「至近距離射撃を重視した訓練、制圧射撃訓練をした」とある。制圧射撃とは?」
 中谷「連射で一定時間、複数又は単数目標に射撃を行う事」
 穀田「防衛省規格には敵に損害を与えて戦闘力を妨害、火力で圧倒し文字通り敵を制圧する射撃、とある」
 中谷「要件を満たせば制圧射撃も可能だ」
 穀田「制圧射撃のような武器使用は、自己保存のための武器使用であるはずがない」
 中谷「突進してくる敵の足を止めるのは認められる範囲だ」
 穀田「2005年12月8日に車列が囲まれた際、弾薬装填の手前まで行った。「危ないと思ったら撃て」と言った指揮官が多かったともある」
◆穀田恵二
 「2012年、米軍主催のペルシャ湾での国際掃海訓練に参加した際の外務省資料には、イランの海峡封鎖は自らの経済活動の封鎖につながるものだとある。外務省の認識が変わったのか。機雷掃海を「限定的かつ受動的」と区別する国は他にあるのか?」
 岸田「把握していない」
 安倍「日本は憲法との関係からそう説明している。他国は武力行使するのが前提であり、説明の必要はない」
◆穀田恵二
 「政府は機雷敷設をきっかけに紛争がエスカレートした例はない、というが実際にはある。1988年4月、イランイラク戦争で米艦がイランの機雷にふれ破壊され、米軍がイランを攻撃し、イランがタンカー等を攻撃した。正式停戦前のどの時点で機雷掃海を開始するか?」
 岸田「判断は大変難しい」
 穀田「米国主催の掃海訓練への参加だけでもイランの反発を生みかねないのに、戦時下ではさらに危なくなることは明らかだ」
-----------------------------------
<特別版 第15号(7月8日の一般質疑録はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=308
pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第15号】(2015年7月8日)
 7月8日に行われた衆議院安保法制特別委員会の一般質疑のダイジェストをお送りします。ぜひご一読ください。

 国会がいよいよ緊迫してきました。維新の党と民主党は昨夜から一転して、「領域警備法案」を共同提出しました。また、維新は安保法案の対案を独自に提出しました。8日の質疑の最後に、出された法案の趣旨説明がさっそく行われました。10日の集中質疑で実質審議に入ります。なお、13日(月)午前9時から11時55分には中央公聴会が衆議院第一委員会室にて行われます。

 維新、安保対案を国会提出 「領域警備」は民主と共同で(7月8日、日経)
   http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS08H0C_Y5A700C1MM0000/
  ※維新の対案と「領域警備法案」については以下の批判をぜひご一読ください。

 「違憲立法」成立に加担する維新の党――「独自案」の本質(水島朝穂さん「今週の直言」、7月6日)
   http://www.asaho.com/jpn/bkno/2015/0706.html

 【声明】[維新独自案]法案の修正ではなく、閣議決定の見直しを(川崎哲・集団的自衛権問題研究会代表)
   http://www.sjmk.org/?page_id=283

 ★発売中の『世界』8月号に当研究会の論考が掲載されました。こちらもぜひご一読ください。
   <安全保障法制の焦点 3>
     http://www.sjmk.org/?p=300
    論点12 殺し、殺されるリスクは増大するのではないか
    論点13 なぜホルムズ海峡にそれほどこだわるのか
    論点14 中国の「脅威」はどこまでリアルな話なのか
    論点15 行政権力の肥大化は「いつか来た道」ではないか
-----------------------------------
【7月10日(金)「安保法制」特別委員会質疑】
   ※総括的集中質疑(7時間):首相出席、NHK中継あり
     衆議院インターネット中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
   9:00~9:25  小野寺五典(自民)
   9:25~9:45  上田勇(公明)
   9:45~10:45  岡田克也(民主)
  10:45~11:35 細野豪志(民主)
  11:35~12:00 大串博志(民主)
    休憩
  13:00~13:34 長島昭久(民主)
  13:34~14:08 辻元清美(民主)
  14:08~14:38 松浪健太(維新)
  14:38~15:08 村岡敏英(維新)
  15:08~15:35 井上英孝(維新)
  15:35~16:01 小熊慎司(維新)
  16:01~17:00 穀田恵二(共産)
-----------------------------------

【7月8日(水)「安保法制」特別委員会 質疑ダイジェスト】
    一般質疑(7時間):NHK中継なし
     衆議院インターネット中継(7月8日アーカイブ)
       http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=45112&media_type
◆北側一雄(公明)
 「安保環境の変化の一番の要因は軍事技術の高度化だ。北朝鮮の弾道ミサイル能力は?」
 中谷大臣「長射程化、高性能化、多様な攻撃手段の開発などをしている。核兵器の小型化、弾頭化に至っている可能性もある。対処については新ガイドラインで日米協力を強化するとしており、BMD対応イージス艦の増強や経ヶ岬(京都府京丹後市)、車力(青森県)にTPY2レーダー(Xバンドレーダー)配備などを行っている」

◆原口一博(民主)
 「宮沢財務相(当時)は平成12年(2000年)に「日本が外国で武力行使することは決して日本のためにならない」と答弁されていた。どう思うか?」
 中谷「戦争体験者の貴重な発言だ。海外派兵は一般的に必要最小限度を超えるものであり、憲法上許されない」
◆原口一博
 「1997年のガイドラインと2015年の新ガイドラインを読んだが、英文の「兵站」を和文では「後方支援」に、「双務的責任を負う」を「主体的に判断する」に、「諜報をシェア」を「情報を共有する」と訳している。言葉のニュアンスがかなり異なっている。齟齬があればオペレーションに支障をきたし、国民の理解を妨げる可能性がある。表現を改めるべきではないか」
 中谷「例えば、「後方支援」と「兵站」はどちらも作戦部隊への補給、整備、補給と内容面では共通する。97年のガイドラインで用いた表現を今回も使っている」
◆国会図書館職員
 「新ガイドラインに「戦闘捜索活動を含む捜索救助活動」とある。97年のものには「捜索救助活動」のみだ。いったん開始したら実施区域を外れてもできる書きぶりであり、法律ができないとガイドラインを実行できない」
 中谷「いずれか一方を利する状況での戦闘捜索は念頭にない」
◆原口一博
 「米兵に対しても戦闘捜索活動を行うのか?」
 中谷「重要影響事態では法律に従い支援する。自衛隊自身が戦闘捜索するのは想定しておらずできない」
 原口「法が成立しても米兵を助けないのか? それは法文のどこで担保されているのか?」
 中谷「戦闘現場では活動しないが、新3要件に該当する場合はできる」
◆原口一博
 「イラクでの空輸活動に関する名古屋高裁の判決について、「傍論だから規定されるものではない」との外相答弁がある。今回問題になっている砂川判決で判決理由と傍論はどこで区別されるのか?」
 中村最高裁総務局長「判決の文言上、外形的には区別できない」
 岸田外相「名古屋高裁の傍論は判決を導くのに必要がないのに、付随的に述べられたもの」

◆渡辺周(民主)
 「後方支援で自衛隊員はジュネーブ条約上の捕虜に当たらない」との答弁があったが、重要影響事態から存立危機事態になった場合は紛争当事国になるのではないか?」
 岸田「ジュネーブ条約上の紛争当事国だ」
 渡辺「同じ自衛隊なのにジュネーブ条約が適用されたりされなかったりする」
◆渡辺周
 「大綱や中期防は見直さないのか? 今後、合同演習を増やそうとか、同じ装備品を使おうとの要求が増えるのではないか? 法案は極東条項を超えるものであり、日米安保の見直しまで行くのか?」
 中谷「大綱、中期防は法改正の方向性と軌を一にしている」
 岸田「日米安保も極東条項も変えるつもりはない」

◆寺田学(民主)
 「他国による掃海は、第2要件(他に手段がない)を判断する際の考慮要素になるか?」
 岸田「掃海はみんなで協力するものだが、考慮要素にはなる」
 寺田「掃海の際に安全を確保する行為は必要最小限度の範囲内か?」
 中谷「武力行使に当たるものは憲法上できない」

◆辻元清美(民主)
 「沖縄での地方参考人会で「法案が成立すれば沖縄が標的にされる」との意見が多かった。沖縄の負担軽減担当大臣としてどう思うか?」
 菅官房長官「法が成立すれば日米同盟が強化され抑止力が高まる。沖縄をはじめ我が国全体が攻撃される可能性は低くなる」

◆辻元清美
 「安保法制を先取りする日米共同訓練が始まっているとの指摘もある。法案は沖縄の基地機能の強化、固定化につながる。政府は矛盾しているのではないか?」
 菅「約束通り基地負担は軽減できる」
 辻元「菅さんらは「PKO法の時も反対が多かった」などと言うが質が全く違う。元法制局長官や元自民党防衛族までが「今回はちょっと待て、ダメだ」と言っている」
 菅「いろんな意見の一つひとつには答えない」

◆辻元清美
 「国会議事堂内でもテロ対策訓練が行われた。先日中谷大臣はこの法案でテロを減らせると答弁したが認識が甘い。イラク戦争後、テロは10倍に増えた。日本でもテロは排除できないのではないか?」
 中谷「テロはいつ起こるか予測できない。国際社会が一丸となって抑止力を発揮してテロ発生を防ぐべきだ」
◆辻元清美
 「この法案はテロを呼び込むと見る国民の方が正しい」
 中谷「国際社会が協力して対処する事がテロのリスクを下げることになる」
 辻元「公海上で自衛隊艦船が爆撃されたら武力攻撃事態になるのか?」
中谷「我が国への組織的計画的な攻撃が発生したかで判断する」
辻元「それでは後方支援が一挙に戦争になりかねない」
◆辻元清美
 「安倍さんの自民党の番組での「菅くん、麻生くん」の例えは軽すぎる。国民はよほど勉強している。こんな事はやめさせるべきだ」
 菅「理解を進める一つの手法ではないか」
◆辻元清美
 「日本には54基の原発があり、核爆弾を抱え込んでいる状態だ。有事に米イージス艦は来援を含めて多数になる。日本のイージス艦は常時動けるのは3隻。米艦防護は現実的に無理だ。ユニットで動く米艦隊に自衛艦が入っていくのか? 無理がある」
 中谷「だから訓練し計画を立て安全確保していく」
◆辻元清美
 「後方支援の際にジュネーブ条約が適用されないなら、自衛隊員は「武装した文民」ということか?」
 岸田「国際人道法の原則に則って考える。拘束されたら即身柄の解放を求めていく。基本的に捕虜と同等に扱われると思う」

◆足立康史(維新)
 「民主党の枝野幹事長が7日に「(維新は)非常識だ」と発言された。我が党執行部は大人であり反論しないが私は子どもだ。「与党に手を貸すことになる」のはどちらか? 維新は採決に応じるとは決めていない。維新案を含めて十分審議されれば当然採決に応じるが、審議が尽くされぬ時は考えなアカン」


◆畑野君枝(共産)
 「米軍等の武器等防護は米側のニーズで盛り込まれたのか?」
 中谷「我が国として主体的に判断したもの」
 畑野「新ガイドラインに平時からの「アセット防護」が入ったことに応じて盛り込まれたのではないか。平時から米艦を防護するのか?」
 中谷「個別具体的に判断する」
◆畑野君枝
 「第七艦隊の洋上司令部がある横須賀基地の米揚陸指揮艦ブルーリッジに海自司令官を派遣している」
 中谷「相互運用性向上のため、連絡官として派遣している」
 畑野「交わしている覚書を出してくれと言っているのに出さない」
 中谷「細部を申し上げるのは控えたい」
 畑野「覚書を出すよう要求したい」
◆畑野君枝
 「米イージス艦にCEC(共同交戦能力)という、敵ミサイルの情報を共有し即時に反撃できるシステムが搭載されており自衛隊も導入する。予算は?」
 黒江防衛政策局長「1隻14億円で2隻」
 畑野「自衛隊のCECは日米共同運用するのではないか?」
 中谷「憲法上問題ない」

◆宮本徹(共産)
 「原口議員の「墜落した米軍パイロットは救援しないか」の問いに答えていない。法案に戦闘現場でも捜索救難すると盛り込んだのは米国からの要請か?」
 黒江局長「捜索救助活動の途中で放棄して休止するかどうかについては、人道的な側面を勘案して、部隊の安全確保を前提に救助可能とした」

◆宮本徹
 「米軍が捜索救難を軍事作戦の一環と位置づけていることを認識しているか?」
 中谷「承知している」
 宮本「大変危険な活動であり、携帯型の地対空ミサイルでの撃墜もあり得る。戦闘現場での活動であり、自衛隊に戦死者が出るのではないか?」
 黒江局長「既に救助を開始しており安全が確保できる時に限る」
 宮本「戦闘現場で安全確保などできるのか?」
◆宮本徹
 「(捜索救難で)どうやって上空から相手の武器を判断できるか?」
 黒江局長「空中のセンサーだけでなく様々な手段で情報を得て判断する」
 中谷「一概に言うのは困難だが、救助活動の実施区域で武器の射程などを判断できる場合を想定している」
 宮本「憲法9条を持ち海外での武力行使が禁じられている自衛隊が行うべきことではない。米軍がやればいいけの話だ」「法案にある「既に遭難者が発見され救助を開始している時」のスタート時点はいつか?」
 中谷「捜索救助を行う部隊等が遭難者の所在する場所に到着し、既に救助活動を始めている場合を言う。まだ発見できずに捜索を続けている場合や遭難者の所在する場所に向かっている段階は含まれない。そうした場合に戦闘が始まれば部隊等が現場に赴き救助活動することはない」
◆宮本徹
 「戦闘現場での捜索救難活動の際、武器使用は?」
 中谷「自己や自己の管理下に入った者を防護するための自己保存的な武器使用ができる」
 宮本「戦闘現場での任務遂行の武器使用であり武力行使そのものだ。自己保存なら活動中断ではないか。活動継続の武器使用が自己保存として成り立つなら、今までの政府解釈の積み上げは崩れる」
 中谷「捜索救助活動は人道的見地から敵味方の区別なく行うもの。仮に戦闘行為が行われている現場で安全確保される限りにおいて例外にあたる捜索救助活動を継続しても武力行使に当たらない。任務遂行の武器使用ではない」

※一般質疑終了後、那覇市とさいたま市での地方参考人会について、今津寛、江渡聡徳議員からわずか5分ずつ早口で形式的な報告。

※ここで質疑終了と思いきや、続けて本日8日に提出された法案(維新対案、維新民主共同案)の趣旨説明。10日の集中質疑で政府案と並行して質疑する段取りの模様。
-----------------------------------
<特別版 第14号(7月6日の埼玉参考人会質疑録はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=304  

pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第14号】(2015年7月7日)
 7月6日、衆議院安保法制特別委員会は那覇市とさいたま市で地方参考人会を行いました。本来、委員会としてきちんと中継すべきですが、国会はあらゆる地方参考人会の中継をしておらず、主権者の知る権利を蔑ろにしています。直ちに改善すべきだと思います。また、NHKもこれほど重大な法案の参考人質疑は中継すべきです。
 今回、沖縄では沖縄タイムスと琉球新報がネット中継していました。また、沖縄、埼玉ともIWJが中継してくれました。さいたま市(パレスホテル大宮)の参考人会の中継をウォッチしましたので、ダイジェストをお送りします。ぜひご一読ください。

★なお、まもなく発売される『世界』8月号に当研究会による「安全保障法制の焦点 3」が掲載されます。ぜひお読みください。

<関連報道>
 衆特委 さいたまで参考人質疑(7月7日、NHK)
  http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20150706/3039121.html
【動画あり】安保法案3人が反対、2人は理解 沖縄で参考人質疑(7月6日、沖縄タイムス)
  https://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=123000
 自民が参院特別委設置提案 民主応じず(7月6日、NHK)
  http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150706/k10010140871000.html
 安保法案:維新、衆院採決退席へ 与党強行すれば(7月6日、毎日)
  http://mainichi.jp/select/news/20150707k0000m010085000c.html
※まったく油断はできません。

<安保法制特別委員会の今後の日程>
    8日(水)午前9時~ 一般質疑
   10日(金)集中質疑(首相出席、NHK中継)
   13日(月)午前9時~ 中央公聴会(衆議院第一委員会室)
-----------------------------------
【安保法制特別委員会 地方参考人会(第2班・埼玉県)】
<参考人の意見陳述>

◆石河秀夫(埼玉弁護士会会長)
 「法案は明白に違憲であり、直ちに廃案にすべき。日弁連の全国55の全ての単位会が、反対する会長声明、総会決議を採択している。埼玉でも今までで最も多い1万人が参加して集会を行った。国民の理解を得られぬ法案の強行採決は立憲主義そのものを破壊し許されない。自衛隊の海外での戦闘行為加担は違憲だ。冷戦期の方が安保環境は厳しかった」
◆石河秀夫
 「民間の現地支援活動も、法案ができると継続が困難になる恐れが高い。全国で違憲訴訟も起こされるだろう。自衛隊員が海外で殺傷した場合どう扱われるのかも不明だ。平和を維持するには、不断の努力によって極力敵を少なくするしかない。武力によらぬ紛争解決機構の充実も必要だ」
◆石河秀夫
「周防監督が紹介した格言「少しの安全のために少しの自由を犠牲にする国民は結局その両方を失う」を思い起こす。結局は戦争に導かれる事を肝に銘じるべきだ。国会審議は費やした時間ではなく、国民の理解が得られたかのが重要。強行採決されるなら多くの国民と共に徹底して闘う」

◆落合洋司(弁護士、東海大学法科大学院特任教授)
 「集団的自衛権の行使を肯定するのは法解釈として難しい。憲法は最高規範であり、安保法制には根本的なところで問題があると言わざるを得ない。
 「存立危機事態」のかなり多くの部分は個別的自衛権で対応可能だ。武力行使と一体化しない事を担保してきた「周辺」概念の廃止も問題が大きい」
◆落合洋司
 「多国籍軍の後方支援について、恒久法については大枠を制定して、細部は個別に対応すればいい。弾薬提供や戦闘作戦行動のために発進準備中の米国等の戦闘機への給油は、武力行使との一体化につながり、戦闘に巻き込まれる可能性が高い」


◆倉持麟太郎(弁護士、明日の自由を守る若手弁護士の会会員)
 「弁護士の「特殊部隊」として日々審議をウォッチしてクラクラしている。切れ目のない違憲法案であり、憲法9条で合憲とされてきたギリギリのラインをまさにシームレスに踏み越えるものだ。政府答弁はあまりにも不誠実であり、民主的正当性が欠けている」
◆倉持麟太郎
 「同じ事実を当てはめ、違う解が出るのは基本的論理が変わったということ。それでも「規範が変わらない」と言うのは欺瞞以外の何物でもない。自衛隊法第76条が「我が国への武力攻撃」と定義しているのは、そうしないと違憲だから。オーダーメイドでしかあり得ず、まさにジャストサイズだった。内閣法制局長官には最後の最後で法律家としての魂を売り渡さないでほしい」
◆倉持麟太郎
 「基本的論理を変えているのに、「変えていない」と強弁するのは、パントマイムをしている人が滑稽なのと同じだ。話はパントマイムで済まない。現場の自衛官への負担も増える。強行採決は政権支持率にも影響するだろう。議論されていない論点は資料で示しただけでも40個以上あり、例えば憲法前文と平和的生存権の関係は一切ふれられていない。強行採決されれば、手続き的にも民主的正当性が失われる」
◆倉持麟太郎
 「これまでの政府答弁を調べてみたが、多くの答弁が使い回しだった。同じことしか答えられない。「全く当てはまらない」「断じてあり得ない」などの打ち消しや否定しかできておらず、答弁になっていない」
◆倉持麟太郎
 「憲法カフェで話を聞くと、人々は自分たちの手の届かない所で決められているという感覚が強い。現政権は「押し付け憲法」と言うが、法案は憲法違反の押し付け。国民は権力者のパントマイムに気づいている。「日本を取り戻す」前に自立を取り戻すべきだ。権力行使への節度を持って廃案にしてほしい」

◆佐伯鋼兵(埼玉県商工会議所連合会長)
 「埼玉県には入間基地などがあり、自衛隊員とも接する機会がある。平和を祈念するだけでなく、平和を守る組織の保持が重要だ。自衛隊の活動の幅を広げるのは非常に大事であり喫緊の課題だ。自衛隊は集団的自衛権の行使などの任務を不安なくこなすと確信している」
◆佐伯鋼兵
「日本に被害が及ぶ恐れがある時、武力攻撃されるまで待っているのか。日本の安全保障は尖閣、南沙諸島など未解決の事項が山積している。中国の飛躍的な軍備増強や北朝鮮の核保有と弾道ミサイル開発も進んでいる。国家間のパワーバランスが変化したのに、従来の自衛権では対応できない」


◆細谷雄一(慶應大学法学部教授) ※安保法制懇の委員の一人
 「日本が憲法9条を掲げても、それ自体では中東の紛争を防ぐ事はできない。マックス・ウェーバーが心情倫理と責任倫理と言っている。政治家には平和を願うだけでなく安保法制を作る事が必要だ。ウェーバーは「良い目的の達成には危険な手段も必要」とも述べている」
◆細谷雄一
 「平和を孤立主義や独善ではなく国際協調主義によって導くべきというのが憲法前文の理念だ。50年代、60年代までは国民に深く浸透していた。それがいつのまにか消えてしまった。自国さえ平和であればそれでいいというのが個別的自衛権。ODA支出も減ってしまった」
◆細谷雄一
 「自衛隊の国際的任務の拡大は日本国憲法の理念に沿うものだ。湾岸戦争後の掃海艇の派遣もカンボジアへ自衛隊派遣も、「平和憲法が崩れる」と多くの人が反対したが、むしろ多くの人命を救済し、国際社会の信頼を回復した。国際安全保障の大きな潮流である集団防衛、集団的自衛権を無視するのはおかしい」
◆細谷雄一
 「サイバー防衛やあいまいな状況への対処、ネットワークで繋がれた国際安全保障から孤立して、日本は一国だけの安全保障で進むのか。国際社会の中で協調行動をとるには、今回の安保法制は重要な意味を持つ」

<参考人への質疑から>
◆細谷雄一

 「軍事力がない方が他国の侵略を招きにくいというのは、過去の歴史を見る限り真実ではない。日米同盟により日本一国で過剰な防衛力を持たなくても済む。軍事大国化しなくて済む」
◆岩屋毅(自民)
 「法案は戦争抑止法案だが、「戦争法案」と的外れな反対もある」
 細谷雄一「軍事力は本来戦争させないためにある。いかに使うかでなく、いかに戦争を起こさないかが重要。米国の戦略家であるエドワード・ルトワックもそう述べている。安保法制があるから想定される事態は起きないと述べるべきだ」
◆細谷雄一
 「今後70年間、新3要件に基づく集団的自衛権の行使は起きないと思う。法案により海外派兵が増えたり、リスクが高まることはない」
◆緒方林太郎(民主)
 「メリットは多く語られるがデメリットが語られない」
 倉持「政府案は日本に交戦権がなく、武力行使しない前提で作られており、捕虜についても「日の丸を付けた山賊」(参考人の意見)との声もある。国際法上、現場でどう扱われるか、法案中の主語である「自衛官」がどう判断するのかが不明だ」
 細谷「リスクが生まれるもので、通常の法案とは違って緊張感を持ち、安全保障に精通して議論すべきだ。人の命を預かる切実さが伝わってこないこともある。また、軍事力による問題解決は困難であり、軍事力以外の解決も重要だ」
◆緒方林太郎

 「法案でリスクは増えるのか?」
 石河秀夫「派遣場所が戦闘現場でないとの判断は困難だ。誰がどう判断するかも不明確。実施後にどう評価するのかも不明。現場の自衛隊員が戦闘に巻き込まれれば、当然殺し殺されることになる。元自衛官もリスクが高
まると明確に証言している」
◆緒方林太郎
 「存立危機事態は想定し難い。いきなりペルシャ湾の話になる。法制度の作り方と事例については?」
 落合「安全保障専門家の議論から始まり、憲法との関係の議論がおざなりになっている。本来は主権者が考え決めるべきもの。憲法より安全保障を優先するのは本末転倒。下から議論を積み上げるべきだ」
◆緒方林太郎
 「世論調査でも説明が不十分との意見が多い。法案の理解が深まらない原因は?」
 倉持「法制自体がわかりにくい。特に主婦などには。説明責任は国家権力にあるのに、政府答弁がクレーマー対処的な形式答弁を続けている」

◆太田和美(維新)
 「維新の独自案の「武力攻撃危機事態」への評価は?」
 石河「「明白な危険」は評価にわたるもので、明確になっていない」
 落合「元の案よりは良い」
 倉持「新3要件の1の肝は我が国か、他国への攻撃かだ。どちらが明確かは判断しづらい」
 細谷「政府案のように、状況に応じた柔軟性が必要だ」

◆太田和美
 「独自案の第一要件への評価は?」
 石河「政府案より抑制されているが、現行法でよい。対案でなく政府案反対がわかりやすい」
 落合「限定は好ましい」
 倉持「他国軍への攻撃が自衛権行使の根拠となるのは問題。1項、2項と分けるのはまずい。この要件でもどういう時に当てはまるかは不明だ」
 細谷「「条約に基づき」とあり、米国以外と協力できないのは好ましくない。独自案を提案されたことは望ましい」
 太田「独自案は合憲か?」
 落合「ぎりぎり合憲の範囲に収まる可能性がある」
◆塩川鉄也(共産)
  「ガイドライン改定にある、平時から利用可能な同盟調整メカニズムとは?」
 細谷「イスラム国やウクライナをめぐる情勢に見られるように、平時と戦時があいまいになっている。日米同盟も平時から公共財、安定化装置として機能している。平時からの同盟調整メカニズムが重要な状況になった」
◆塩川鉄也
 「C130輸送機などによる低空飛行訓練が首都圏各地で行われている。オスプレイが配備されれば同様の懸念がある」
 石河「米軍が首都圏上空の制空権持つ国がどこにあるだろうか。軍事力による抑止は効果がない。米国ですら内外の自国民の安全を守れない。それよりも日本の方が安全だ」
◆塩川鉄也
 「沖縄、米軍機による低空飛行訓練など基地問題については?」
 倉持「現状は主権移譲状態だ。これ以上アメリカに付き合う必要はない。日本は国際的な法交渉も弱い。政治が法を軽視しており、基地問題もその延長上にある」「政府答弁は裁判長に怒られるレベル」

<記者会見>
 記者「今後の採決日程は?」
 江渡聡徳団長(自民党筆頭理事)
   「既に80数時間審議した。中央公聴会など、今後の日程をしっかりこなして検討していく」
 田中龍作記者「維新が対案を、また、維新と民主で領域警備法案を出すが審議は?」
 江渡「早く出していただき、丁寧に議論を進める。ただ、大きな論点は終した」
記者「参考人会を終えての感想を」
大串博志(民主)
 「PKOや恒久法、武器等防護など議論が不十分だ。時間で判断するのではなく、もっと十分に審議をすべきだ」
太田和美(維新)
 「独自案について政府案と同等の審議時間を確保してほしい」
濱地雅一(公明)
 「今日の議論を聞いて、国民の理解が一歩進化したと思う」塩川鉄也(共産)「あくまでこの法案は廃案にすべきだ」
-----------------------------------
<特別版 第13号(7月3日の集中審議録はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=297

pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第13号】(2015年7月4日)
 7月3日(金)の安保法制特別委員会では、安倍首相が出席し、総括的集中審議(NHKも中継)が行われました。審議ダイジェストをお送りしますのでご一読ください。
 いよいよ強行採決の足音が聞こえてきました。質疑終了後に委員会採決の前提となる中央公聴会の日程が議決されました。13日(月)午前9時から開催するという与党の提案が、自民、公明に加えて、維新も賛成して議決されてしまいました。民主と共産は反対しました。維新は、独自案を公表し徹底審議を繰り返し主張しながら、どうして賛成に回ったのでしょうか。
 報道では15日、17日、21日と委員会採決の「候補日」が報じられています。
 強行採決を許さない民意を早急に可視化していくことが必要です。

<安保法制特別委員会の今後の日程
  6日(月)那覇市・さいたま市で地方参考人会
  8日(水)午前9時~ 一般質疑
  10日(金)集中質疑(首相出席、NHK中継)
  13日(月)午前9時~ 中央公聴会(衆議院第一委員会室)

-----------------------------------
【安保法制特別委員会 地方参考人会(第2班・埼玉県)】
  7月6日(月)13時~16時
         パレスホテル大宮
         (JR大宮駅西口より歩行者デッキを経由し、徒歩3分。大宮ソニックシティ内)
   http://www.palace-omiya.co.jp/access/
  団長あいさつ(13:00~13:05)

<参考人の意見陳述(各15分、計1時間15分)>
  13:05~13:20 石河秀夫(埼玉弁護士会会長)
  13:20~13:35 落合洋司(弁護士、東海大学法科大学院特任教授)
  13:35~13:50 倉持麟太郎(弁護士、明日の自由を守る若手弁護士の会)
  13:50~14:05 佐伯鋼兵(埼玉県商工会議所連合会会長)
  14:05~14:20 細谷雄一(慶應大学法学部教授)

<参考人に対する質疑(1時間40分)>
  14:20~14:40 岩屋毅(自民)
  14:40~15:00 緒方林太郎(民主)
  15:00~15:20 太田和美(維新)
  15:20~15:40 濱地雅一(公明)
  15:40~16:00 塩川鉄也(共産)
   団長あいさつ
     ※委員会としてのインターネット中継は行われませんが、独立メディアによる中継が行われると思われます。
-----------------------------------
◆枝野幸男(民主
 「安倍政権の姿勢によって報道機関が萎縮している。国境なき記者団の報道自由度ランキングでは、05年42位、06年37位、07年51位、08年37位、09年29位、10年17位、11年11位、12年22位、13年53位、14年59位、15年61位。産経新聞を追い出した韓国よりも低くなっている。安倍政権下で報道の自由度が明らかに低下した」
 安倍首相「一機関の調査だ。一般国民も「本当にそうか」と思うのではないか。萎縮しているなら報道機関にとって恥ずかしい。権力におもねるのでなく、立ち向かう姿勢が報道に求められている。安倍政権は正式記者会見からどこかの会社を締め出すような事はやっていない」
◆枝野幸男(民主)
 「百田氏をNHKの経営委員に任命したが、当時、彼の報道に対するこうした姿勢を知っていたのか?」
 安倍「幅広い分野で執筆されていた百田氏を一部野党の信任も受けて選任した」
 枝野「答えていない。我々は当時知っていて反対した」
 安倍「設問自体理解できない。任命した際の発言ではない。2年半後の発言は予測し得なかった」

◆枝野幸男(民主)
 「新3要件では72年見解の(2)の根本原理に書かれていた「急迫、不正」の表現が消えている。これがないと概念として広過ぎる。可能性や恐れだけではダメだ。72年見解とズレている」
 横畠法制局長官「今般は「覆される」「明白な危険」と明記している。全
くズレていない」
◆長妻昭(民主)
 「法律のデメリットは?」
 安倍「どういう質問でおっしゃっているかわからない。国民の生命と安全を守りぬくため必要な法制だ」
 長妻「自民党改憲試案の「自衛権」の意味は?」
 安倍「まさに自衛権。この法案とは無関係だ。国連憲章上の自衛権と相通じるもの」
 長妻「自民党のQ&Aにはフルスペックの集団的自衛権という意味で書かれている。一回引っ込めて、堂々と9条改正手続きをして国民に問うたらどうか」
◆後藤祐一(民主)
 「ミサイルが飛んでくるリスクがない中で、単に邦人を乗せた米輸送艦が攻撃された時、集団的自衛権は行使できないとの横畠長官答弁があった。閣議決定の際の総理の説明は間違いだったのではないか?」
 安倍「会見時のパネルは問題意識の共有のため使った。当てはまるかは総合的判断だ」
 後藤「ミサイル飛んでくる明白な危険がない中、存立危機事態に当てはまる事はないという事でいいのか? お経のような答弁はやめてください」
 安倍「ミサイルだけでなく、潜没潜水艇も保有しており、それに乗せる特殊部隊や工作員もいる。ミサイルが顕在化しなくても存立事態は起こり得る」
 後藤「どうしても負けを認めたくないのがよくわかる」
◆後藤祐一(民主)
 「先日も議論したが、他国の掃海艇で足りる場合、第二要件を満たさないのではないか?「行かないことはあり得ない」との外相答弁は精神論で大変怖いことだ」
 岸田外相「湾岸戦争後の機雷掃海では我が国が4隻、全体で30隻で7ヶ月かかった。そうした中、高い技術と実績を持つ我が国部隊が掃海に加わらないのは考えられない」

◆柿沢未途(維新)
 「維新の党は独自案を作った。憲法適合性を確保し国民の不安に応えたと自負している。「立法事実がない」と言って安保法制全体に反対する立場はとらない」「中国の国防費は増大し、透明性もない。また、日本固有の領土をかすめとろうとしている。私は中国を脅威だと感じるがどうか?」
◆下地幹郎(維新)
 「私の質疑で80時間を超える。速記が止まったのは81回。あと120時間やりましょう。強行採決はせず、民主や共産も納得するまでやるべきだ。今度は答弁席に維新の人間が座り、しっかりと議論したい。維新の独自案は
 阪田雅裕、伊藤真、小林節の各先生にも見てもらった」「政府案は最終目標の憲法改正に水を差すのではないか。まず維新案をやったうえで憲法改正へ行くべきだ」
◆丸山穂高(維新)
 「15日、17日にも採決するとの報道がある。維新案は早くても10日に提案理由説明を行うことになる。しっかり審議を尽くす必要がある」
 安倍「しっかり中身のある審議をしたい。ただ、議論が熟したどこかの段階で、決めるべきは決めるべきだ」
◆赤嶺政賢(共産)
 「百田氏のような発言はこれまでも繰り返されてきた。麻生副総理は外相時代の2005年に沖縄を訪問した際、普天間基地について、「周りにどんどん家が増えて基地として具合が悪くなる」と述べて問題になった」「2003年3月に森喜朗幹事長(当時)は「沖縄県の教組は共産党が支配していて何でも国に反対する。二つの新聞もそうだ」とデマ発言を行い、その後陳謝した。また、2005年には山中防衛施設庁長官が「沖縄の新聞は偏り過ぎている。イエローペーパー、ゴシップ紙だ」と発言した。こうした発言は政府からも自民党からも繰り返されてきた。こうした認識は深く根をおろしたものではないか」
 安倍「沖縄の苦難の歴史に思いを馳せながら、沖縄の振興、基地負担の低減に力を尽くしていかなければならない」

-----------------------------------
<特別版 第12号(維新独自案発表と研究会声明)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=290
<【声明】[維新独自案]法案の修正ではなく、閣議決定の見直しを>
  http://www.sjmk.org/?page_id=283
<特別版 第11号(7月1日の参考人質疑・一般質疑録)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=278
<維新「独自案」に関わる3つの論点>
 6月29日 川崎哲(集団的自衛権問題研究会代表)
  http://www.sjmk.org/?page_id=265  

pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第12号】(2015年7月3日)
 維新の党は、7月2日、臨時の執行役員会を開き、安全保障関連法案への独自案を正式決定しました。3日に自民、公明、民主の各党に示して、協議に入るとされています。
 これに対して、川崎哲・集団的自衛権問題研究会代表が「法案の修正ではなく、閣議決定の見直しを」と題する声明を発表しました。タイムリーな内容ですので、ぜひともご一読ください。また、広めていただけるとありがたいです。
-----------------------------------
【7月3日(金)「安保法制」特別委員会質疑】
  ※総括的集中質疑:首相出席、NHK中継あり
    衆議院インターネット中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
   9:00~9:25  木原誠二(自民)
   9:25~9:45  佐藤茂樹(公明)
   9:45~10:45  枝野幸男(民主)
  10:45~11:45  長妻昭(民主)
  11:45~12:00  後藤祐一(民主)
      休憩
  13:00~13:30 後藤祐一(民主)
  13:30~14:08 長島昭久(民主)
  14:08~14:38 柿沢未途(維新)
  14:38~15:28 下地幹郎(維新)
  15:28~16:01 丸山穂高(維新)
  16:01~17:00 赤嶺政賢(共産)
-----------------------------------
【関連情報】
 維新が「安保対案」正式決定 独自要件盛り込む(7月2日、NHK)
   http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150702/k10010136301000.html
 維新の党 安全保障調査会資料(独自案など)
   https://ishinnotoh.jp/activity/news/2015/data/20150701_anpo_web.pdf
 安保法制独自案 憲法学者の公開意見聴取会(小林節氏)
   https://ishinnotoh.jp/activity/movie/2015/07/02/1278.html

-----------------------------------
【声明】
 [維新独自案]法案の修正ではなく、閣議決定の見直しを

     http://www.sjmk.org/?page_id=283
                                       2015年7月2日

                       集団的自衛権問題研究会代表  川崎  哲

◆維新の党の独自案
 7月2日、維新の党は安全保障関連法制に関する「独自案」を発表した。
 その主たる内容は、存立危機事態による集団的自衛権行使を認めないこと、周辺事態法における地理的制約を維持すること、国際平和支援の一般法を作るが歯止めを設けること(1. 国連決議がある場合にのみ認め、2. 「非戦闘地域」概念を維持し、3. 武器弾薬の輸送や発進準備中の航空機への給油は認めず、4. 国会承認を強化する)、領域警備法をつくること、自衛隊の派遣承認手続きを審査する専門委員会を設置すること、などとされている。
 この独自案をもとに維新の党が政府与党との修正協議に入るのかどうかが注目されるところである。しかし、このような内容で法案の修正協議を行うことについては、根本的な疑問が横たわる。それは、何のための修正協議かということだ。
 維新の党が「独自案」で掲げた論点はいずれも重要なもので、政府案のはらむ危険性を正しく指摘しており、議論を深めるべきテーマであることは間違いない。しかし、これらの論点をいずれをとっても、この法案の修正という形で済む問題ではそもそもない。なぜなら、これらの論点のほとんどは、昨年7月の閣議決定(2014年7月1日「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」)の核心部分であるからだ。

◆集団的自衛権を認めるのか
 「存立危機事態」という概念は、昨年7月の閣議決定の文面に忠実に作り出されたものだ。集団的自衛権の行使を認めるが、全面的に認めるのではなく、日本の存立が危機となる事態にのみ認めるといういわゆる「限定容認」の考え方である。この文面は、与党協議において自民党と公明党の間の厳しい攻防の中で妥結されたものだった。
 これに対して維新の党は「存立危機事態での集団的自衛権行使を認めない」といっている。そして「自国防衛のための自衛権行使」を徹底する、それゆえ「武力攻撃危機事態」という概念を設けるという。
 だとすればそれは、昨年7月の閣議決定の核心部分を否定している。逆に与党の立場からみれば、激しい交渉の末に妥結した閣議決定に基づいたこの文面に今さら手を付ける余地はないということになろう。いずれの立場からみても、問うべきは法案ではなく、閣議決定そのものになる。
 維新の党の提案を素直に読めば、それは次のような論理になるだろう。集団的自衛権の行使は認めない。日本が行える武力行使はあくまで「自国防衛のため」の個別的自衛権のみである--。もし維新の党が集団的自衛権の行使を認めた上でこの提案を行っているのだとすれば、それは深刻な自己矛盾となる。逆に集団的自衛権の行使を認めないということなら、なすべきことは法案の修正ではなく、法案審議を凍結させ、閣議決定の撤回を求めることである。

◆「個別的自衛権でも可能」か
 なお、維新の党が「武力攻撃危機事態」なる新概念に基づく武力行使を認めるという立場であるとすると、それは個別的自衛権の文脈の議論になろう。集団的自衛権の行使を認めないとする従来の憲法解釈の範囲内で理論上は可能となりうる。しかしその場合は、「専守防衛」という日本の基本政策との間で矛盾を来す。なぜなら専守防衛とは「相手から武力攻撃を受けたときにはじめて防衛力を行使」する(防衛省)というものであるからだ。
 ホルムズ海峡の機雷除去など、政府が提案する行動は集団的自衛権ではなく個別的自衛権として位置づけることが可能だという主張は、民主党の一部からもなされている。この立場から論じた場合には、日本が武力行使をするのは個別的自衛の場面に限られるが、いまだ武力攻撃を受けていない状態でも一定の条件下では武力行使を可能とする、すなわち専守防衛を部分的に緩和するという主張になろう。いわゆる敵基地攻撃能力の論争と共通する。これ自体は議論に値する問題であるが、いずれにせよ集団的自衛権の議論ではないので、現在の政府の法案の延長で論じられるものではない。


◆何のための「修正協議」か
 このほか、非戦闘地域の概念をなくすということは昨年7月の閣議決定
に明記された点であり、これに異論を挟むのならば、求めるべきはやはり閣議決定の撤回であろう。また、周辺事態法のもつ地理的制約のニュアンスを廃し重要影響事態という概念を導入するということは、政府案の核心部分の一つである。これを認めず従来通りでいくというのであれば、法改正する意味がなくなる。
 維新の党はまた、国際平和支援の一般法(恒久法)はつくるけれども「従来のテロ特措法の法理を遵守」すると主張している。そのために国連決議や国会承認といった条件を厳しくするという説明だ。しかしそこまでいうのなら、従来通り個別事案のたびに特措法で対応すればいいのではないかとの疑問が当然浮上する。領域警備法や防衛出動の手続き明確化は、かつての憲法解釈のままで、防衛力整備のあり方の問題として議論することが可能な分野だ。
 総じて、維新の党の提案は、昨年7月の閣議決定の核心部分を否定しているか、あるいは、政府の法案の主要部分を否定するものだ。法案の修正という形で実のある議論を進められる余地があるとは思われない。維新の党が自らの主張に真摯であるならば、呼びかけるべきは法案の修正ではなく、閣議決定の凍結と見直しであり、安保論議の一からのやり直しということになろう。
 軽率な「修正」協議は、与党によって「単独の強行採決」という汚点を残すことを回避するためだけの政治戦術として利用されかねない。与党の側も、この維新の党の提案をもとに法案を修正する余地があるというなら、昨年の閣議決定はそもそも何だったのかという批判を免れないことを自覚すべきである。

-----------------------------------
<特別版 第11号(7月1日の参考人質疑・一般質疑録)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=278
<★維新「独自案」に関わる3つの論点>
 6月29日 川崎哲(集団的自衛権問題研究会代表)
  http://www.sjmk.org/?page_id=265  
<特別版 第10号(6月29日の審議録)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=275
pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第11号】(2015年7月1日)
 7月1日(水)に行われた安保法制特別委員会の審議ダイジェストをお送りします。午前に2回目の参考人質疑(今回もNHKは中継せず!)が、午後に一般質疑が行われました。会期の大幅な延長にも関わらず、詰め込んでいるのは、強行採決を見据えた動きなのでしょう。1日の質疑で審議時間は75時間を超えました。ダイジェストのボリュームも大きくなってしまいましたが、重要な議論でしたのでぜひご一読ください。

 今後は3日(金)に集中質疑(首相出席、NHK中継)が、6日(月)に那覇市とさいたま市での参考人質疑が入っています。さいたま市では、6日13時から、パレスホテル大宮( http://www.palace-omiya.co.jp/access/JR大宮駅西口より歩行者デッキを経由し、徒歩3分。大宮ソニックシティ内)にて行われます。那覇市での参考人は、与党推薦で沖縄県の古謝景春南城市長と中山義隆石垣市長、野党推薦で大田昌秀元知事、稲嶺進名護市長、高嶺朝一琉球新報前社長が出席する予定です。

★特別委員会理事会で与党側は、採決の前提となる中央公聴会を来週8日(水)に行いたいと提案したものの、野党は時期尚早として応じませんでした。共同通信は速報として、与党が15日に委員会採決、16日に本会議採決=通過を目指していると報じています。強行採決を許さない声を大きく可視化することが必要になっています。

 与党、安保法案の16日衆院通過目指す(7月1日、共同通信)
  http://www.47news.jp/FN/201507/FN2015070101001834.html

 また、維新の党は明日2日に独自案を正式決定し、3日に自民、公明、民主の3党に示して、協議に入るとしています。
-----------------------------------
【7月3日(金)「安保法制」特別委員会質疑】
 ※総括的集中質疑:首相出席、NHK中継あり
   衆議院インターネット中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php

   9:00~9:25  木原誠二(自民)
   9:25~9:45  佐藤茂樹(公明)
   9:45~10:45  枝野幸男(民主)
  10:45~11:45 長妻昭(民主)
  11:45~12:00 後藤祐一(民主)
    休憩
  13:00~13:30 後藤祐一(民主)
  13:30~14:08 長島昭久(民主)
  14:08~14:38 柿沢未途(維新)
  14:38~15:28 下地幹郎(維新)
  15:28~16:01 丸山穂高(維新)
  16:01~17:00 赤嶺政賢(共産)
-----------------------------------
<審議ダイジェスト>
 【7月1日(水)の「安保法制」特別委員会 2回目の参考人質疑】

<参考人の意見陳述>
◆伊勢崎賢治(東京外国語大学大学院教授)
 「日本のPKO5原則が前提とした国連PKOは、ルワンダ虐殺などを契機に、停戦監視から住民保護へと性格を変えた。重大な人権侵害に政府が何もしない、または加担する場合、国際社会は住民を保護する責任があるというもので、内政干渉とバッティングする。だから停戦が崩れても撤退しない。日本のPKO5原則は根本的に変更すべきだ。今は旧宗主国は派遣をしぶり、周辺国が既得権の面もあって派遣している。日本に期待されるのは資金拠出に加えて、非武装の軍人が行うのを原則に信頼醸成などを行う国連軍事監視団への派遣だ」
◆伊勢崎賢治
 「日本の「国家及び国家に準ずる主体でないから武力行使に当たらない」というのは、現代の国際人道法の運用には全く存在しない。英語に訳して発信しないでほしい。PKOには訴追免除特権があり、各国の軍法で裁くが日本には軍法会議がなく、現地の怒りを巻き起こし国際問題になる。自衛隊の作戦上の致命的な弱点だ」
◆伊勢崎賢治
 「統合幕僚学校で教えてきたが、自衛隊員が国防以外に命を賭けるには大義が必要だ。何が起こっても国家が責任を負う法整備がなされていない。1992年のカンボジアPKO以来、現場に送られた隊員が抱え込んできた矛盾だ。自衛隊の根本的地位を国民に問うことなしに海外に送ってはならない」


◆小川和久(静岡県立大学特任教授)
 「保安隊が自衛隊へとドラスティックに変更されたことに比べれば、昨年7月の閣議決定は解釈改憲にはほとんど抵触しない。安倍政権は日本的議論を整理して日本の安全を確立しようとしており高く評価する。集団的自衛権の行使か、日米同盟を解消し独自の防衛力を整備するか、の選択肢しかなく、今のレベルの独自防衛には防衛大学の教授の3年前の試算で23兆円が必要とされる」
◆小川和久
 「日米同盟は世界最高レベルの安全をもたらしており、費用対効果に優れている。「米国の属国」と言うのは日本人が悪い。米国から見て最も対等に近い唯一の同盟国は日本。日本列島という戦略的根拠地を提供し、米軍の本社機能が日本に置かれている。84ヶ所の米軍基地と日米共同使用施設が50ヶ所あり、喜望峰まで活動する米軍を支えている。だから米国は日米同盟の解消をずっと懸念してきた」
◆小川和久
 「本社機能を持つ日本列島を攻撃しないで米国を攻撃するということはない。抑止力として日米同盟に勝るものはない。東シナ海でも中国は極めて抑制的に動いて気を遣っている。沖縄の海兵隊は抑止力でないと言うが、尖閣や台湾有事などで1000人が駆けつける。中国に米国と全面戦争するのをためらわせる抑止力になる。国連憲章、集団的自衛権、戦力投射能力なき自衛隊という3点が全て歯止めになる。日本でしか通用しない議論で自衛隊や警察、海上保安庁を出さないでほしい。向き合う相手はフリーハンドなのだから」


◆折木良一(第三代統合幕僚長)
 「憲法の範囲内での法制化は極めて意義がある。日頃から訓練、準備ができるのは隊員や家族にとって重要だ。局地戦争、宇宙、サイバーなどの様々な脅威があり、東アジアは特に不安定さが強い。安倍総理の「もはや一国のみで自国の安全は守れない」という発言に全く同感だ」
◆折木良一
 「日本はPKOで30ヵ国に約5.3万人を海外派遣してきた。しかし、他国との調整で「我々はできない。自分からは撃てない。治安活動はできない」と言わざるを得なかった。内心どう思われているか。17年間ゴラン高原PKOに参加したが、襲われても他国を支援できず、人道上の対応が不可能だった。それが可能になることは国際的にも大きな前進だ」
◆折木良一
 「今後の重要な課題の一つは、部隊行動基準(ROE)の抜本的見直しと訓練だ。第一線の指揮官にとって運用しやすいネガティブリスト基準にすべきだ。二つ目は武力攻撃に至らないグレーゾーン段階の対処。運用手続きや実施要領を細部まで詰めてほしい。まず海上保安庁や警察、それが無理なら自衛隊の海上警備行動、さらに防衛出動という移行の判断をしっかりして、切れ目なく運用できるようにしてほしい」

◆鳥越俊太郎(ジャーナリスト)
 「エジプトでの安倍首相の「2億ドル供与」発言もあり後藤さんたちが殺害された。将来自衛隊が米軍の友軍として後方支援で派遣されれば、敵と認識される可能性がある。イラク戦争後、マドリードとロンドンで報復テロが起きた。日本が集団的自衛権を行使すれば、セキュリティがないに等しい新幹線などが標的になる可能性がある」
◆鳥越俊太郎
 「自民党の文化芸術懇話会での発言は、憲法21条の集会、結社、言論の自由を保障した憲法21条に真っ向から反するもので、大変危機感を覚えた。間接民主主義の中で、税金の使い道をチェックする機能をメディアに与えている。メディアにはそうした使命があることを理解して審議をしてほしい」


◆柳澤協二(国際地政学研究所理事長)
 「存立危機事態」とはどういう事か、認識が収れんしたとの感覚はない。我が国が攻撃受ければ自衛するのは国民、自衛隊、政治の合意点があったが、他国への武力攻撃が発生し我が国の存立が脅かされるかどうかというのは、一種の価値判断の問題となり、なかなか詰まりきらない」
◆柳澤協二
 「隊員の安全確保は非常に重要だ。かつてバグダッド以北にC130輸送機を飛ばす際には、航空幕僚監部に依頼して脅威の具体的な見積もりをした。新たな任務のリスク分析を認識したうえで議論してほしい。各国はPKOで戦死者を出しているが、せめてそういう事例を検討すべき。とても安全確保できるとは思えない」
◆柳澤協二
 「海外での自衛隊の武器使用についての主語は「自衛官は」だが、防衛出動の主語は「自衛隊は」となっている。自衛隊員の法的ケアも立法府として考えるべきだ。法整備により逆に緊張を高める面もあるのではないか。優先順位と資源配分を考えるべきだ」


<参考人に対する質疑>
◆原田義昭(自民)
 「抑止力の重要性について改めて述べてほしい」
 折木良一「かつて南シナ海には米軍がフィリピンに、ソ連軍がカムラン湾に配備されていた。力の空白を作らない事が大切だ」
 鳥越俊太郎「米国が次に共和党の大統領になったら、「イスラム国」壊滅に地上軍を派遣するかもしれない。その時、自衛隊が全く無関係かどうかは曖昧なままだ」
◆大串博志(民主)
 「報道の自由は大切。今回起こっているようなマスコミへの圧力は過去にあったか?」
 鳥越俊太郎「戦前に治安維持法下であった。ただ、安倍政権になってメディアに神経質になったと感じる。NHKの「従軍慰安婦」問題で安倍さんらが介入して一部変更されたり、NEWS23の街頭インタビューを気に食わぬとブチ切れたり、NHKとテレビ朝日が事情聴取されたりしている」
◆大串博志(民主)
 「今起こっている安保環境の変化とは?」
 柳澤協二「政策立案の面で見て何が一番大きな要素かといえば、アメリカの軍事力行使の意思があやふやになっていること。中国と米国が本気で戦争するのか、わかりにくい。国益が曖昧に対立し、だぶっている。この点が狭間にある日本が置かれている一番の不透明感の源にある。そこをどう舵取りしていくかが問われている」
◆谷畑孝(維新
 「最近の日経の世論調査でも、6割近くが反対、憲法違反も過半数、説明が不十分も8割を超えている。今まで一ヶ月68時間も審議してきたのに、やればやるほど法案への支持率が下がっている。憲法学者や元内閣法制局長官も「憲法違反」と発言した。国民は「なぜ急ぐのか?」と感じている」
◆宮本徹(共産)
 「法改正により自衛隊員が殺してしまう、あるいは殺される可能性は?」
 伊勢崎賢治「今まで無事故で済んだのは隊員の工夫と薄氷を踏む対応の結果であり、奇跡だ。今回の法制で任務は拡大し、奇跡ですむ可能性は非常に薄くなる。法的枠組みを考えておかないと事故は起こる」

◆宮本徹(共産)
 「ファクトでなく価値判断の問題になる、とはどういう事か?」
 柳澤協二「存立危機事態は一義的に定義できない。どの「例えば」をとっても、存立が脅かされるとは思えない。近場の例は個別的自衛権との区別がつかない。「存立危機」との概念を使う事自体に無理がある」
◆宮本徹(共産)
 「戦闘作戦行動のために発進準備中の米軍機への給油は米軍指揮下でやるのか?」
 柳澤協二「給油はメンテナンスも行うことになり、飛んでいってもしミサイルが出なかったら大変なことだ。整備小隊とセットで動く。通常はニーズがないと思う。武力行使との一体化が避けられるとはとても言えない」
-----------------------------------
【午後の一般質疑】

◆笹川博義(自民)

 「自衛隊の制服組の国会答弁は昭和30年代にはあった。以降は背広組がカバーしてきた。任務が拡大した時、やはり現場の声を聞きたいのは当然だ。場合と事柄によっては各幕僚長に来てもらうべきだ。この点問題は生じませんね?」
 中谷大臣「各幕僚長には防衛大臣を専門的見地から補佐させ、管理運営に専念させたい。国会答弁や意見陳述については国会が判断されるべきだ」
◆濱地雅一(公明)
 「ちまたに「特定秘密で情報が出てこない」との批判がある。「対処基本方針」に記載する前提となる情報と特定秘密との関係は?」
 中谷「特定秘密も含まれる可能性があるが、特定秘密にかからない形で事態認定の根拠を示したい。適切に情報公開してご理解いただく」
◆濱地雅一(公明)
 「国際平和支援法で基本計画を変更する場合、報告だけで足りるのか、再度国会承認を求めるのか?」
 中谷「対応措置を実施する国の追加や別の活動の追加の場合は、改めて国会承認を求める。協力支援活動の新たな業務の追加や派遣期間、区域の変更や装備内容などの変更は国会承認は求めない。ただし、国会で決議があれば当該事項について承認を求めることになる」

◆辻元清美(民主)
 「武力攻撃事態法の第3条に報道機関などへの協力要請の項目がある。その148の「指定公共団体」にNHKや民放も入っている。存立危機事態でどういう協力要請をするのか?」
 中谷「国民にお知らせすべき事態で、各社にご協力いただく」
 辻元「報道規制はないという担保はどこにあるか?」
 中谷「協力を求めるとあるのは義務でも強制でもない」
 辻元「しかし、「措置が講じられなければならない」とある。大事な点なので政府見解を出してほしい」
◆辻元清美(民主)
 「どこでどういう経験があったから今回「非戦闘地域」を外すのか?」
 中谷「旧テロ特措法とイラク特措法。活動地域を柔軟に決められ円滑に活動できるように」
 辻元「イラク特措法は「人道復興支援」で「安全確保支援活動」として、後方支援=ロジスティクスは行わないとていた。インド洋でも「協力支援」「捜索救助」としていた。戦争の一貫としての後方支援ではなかった。やったことがないのに非戦闘地域を外そうとしている」
◆辻元清美(民主)
 「ジブチの自衛隊基地や後方支援の拠点がミサイル攻撃されたら、日本への武力攻撃になり、一足飛びに個別的自衛権の発動になるのか?」
 中谷「基本的に他国領土への攻撃だが、我が国への組織的、計画的な攻撃かどうかで判断する」(速記止まる)
 辻元「大事なところ、整理して答えて」
 中谷「類型的にお答えするのは困難。他国では基本的に武力行使しないのが前提で活動を中断する」(速記止まる)
 「自衛隊の保護は施政権を持つ当該国があたるべきで、自衛権の発動は許されない」
◆辻元清美(民主)
 「そうした時に自衛隊員が拘束されたら、ジュネーブ条約上の捕虜として扱われるのか?」
 岸田外相「後方支援は武力行使に当たらない範囲で行う。非紛争当事国として活動する場合、ジュネーブ諸条約上の捕虜となることは想定されない」
 辻元「それは机上の空論。単なる民間人の人質と同じなのか。他国の軍人は条約上の捕虜になる。自衛隊員の身を危険にさらすものだ。後方支援は戦争の一貫であり、自衛隊だけ違うというのは通用しない」
◆伊東信久(維新)
 「昨日まで68時間18分議論したが、国民の理解は深まらない」
 中谷「伊東委員は見識が高い。安全保障は超党派。維新の提案に敬意を表する」
 伊東「自民党の『ほのぼの一家の憲法改正ってなーに?』というマンガはなかなかわかりやすい。20年ほど前の『加治隆介の議』5巻にも集団的自衛権が書かれていた」

◆本村伸子(共産)
 「C130輸送機が武装米兵をイラク現地に運び戦争に加担した。同じ過ちは繰り返させない。空中給油機は小牧基地にしか配備されていない。重要影響事態や国際平和共同対処事態、存立危機事態などで空中給油できるか?」
 中谷「可能だが、個別具体的に判断する」
 本村「燃料がないと飛ぶ事も攻撃する事も出来ないのに、なぜ武力行使と一体でないのか?」
 中谷「補給や整備で戦闘と異質、現に戦闘行為を行っていない、などの4要件を踏まえて判断した」
 本村「給油せず爆撃に行けるか?」
 中谷「その通りです」
 本村「答弁のすり替えはやめるべきだ」
◆本村伸子(共産)
 「日本を攻撃しようとするA国の戦闘機にB国が給油した場合、A国とB国は一体か?」
 岸田「一体化の議論は憲法上の要請だ。我が国固有の概念であり、国際的な概念ではない。A国、B国とあげて国際社会に当てはめるのは困難だ」
 本村「まじめな議論をしていない。1999年の佐藤防衛局長の答弁に「発進準備中の給油オペレーションは専門的で秘密も要するため、整備員がクルーと一体となり行う」とある。米軍と一体で行うのではないか?」
 中谷「他国軍に組み込まれることなく主体的に運用は可能」
 本村「より多くの爆撃のために空中給油は有効だ。戦闘能力強化のための給油が武力行使と一体化でないと、違憲でないと言えるのか?!」
-----------------------------------
<★維新「独自案」に関わる3つの論点>
 6月29日 川崎哲(集団的自衛権問題研究会代表)
  http://www.sjmk.org/?page_id=265  
<特別版 第10号(6月29日の審議録)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=275
pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第10号】(2015年6月29日)
 6月29日(月)に行われた安保法制特別委員会の審議ダイジェストをお送りします。歴史認識を問われて「侵略戦争だった」と明言できない閣僚の姿がまたしても見られました。また、安倍首相が何度もパネルを出して法案の必要性を強調してきた「邦人輸送する米艦船への攻撃」が、「存立危機事態」に必ずしも該当しないことも改めて明らかになりました。ぜひご参照ください。

 なお、本日29日、維新の党は安保法制の「独自案」が週内(明日30日の執行役員会が有力)に固まることを先立って、公明党、民主党、自民党に対して党対党の協議の申し入れを行いました。

 この動きに対して、川崎哲・集団的自衛権問題研究会代表が維新の「独自案」に関する以下のコメントを発表しました。ぜひご一読ください。

★維新「独自案」に関わる3つの論点
  川崎哲(集団的自衛権問題研究会代表)
   http://www.sjmk.org/?page_id=265  

 特別委員会の今後の審議日程は、7月1日(水)に2回目の参考人質疑と一般質疑が、3日(金)に集中質疑(首相出席、NHK中継あり)、6日(月)に沖縄と埼玉での参考人質疑が入っています。

【7月1日(水)「安保法制」特別委員会 参考人質疑】
 衆議院インターネット中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php

<参考人の意見陳述(1時間15分)>
  9:00~9:15  伊勢崎賢治(東京外語大学大学院教授)
  9:15~9:30  小川和久(静岡県立大学特任教授)
  9:30~9:45  折木良一(第三代統合幕僚長)
  9:45~10:00  鳥越俊太郎(ジャーナリスト)
  10:00~10:15 柳澤協二(国際地政学研究所理事長)

<参考人に対する質疑(1時間40分)>
  10:15~10:35 原田義昭(自民)
  10:35~10:55 大串博志(民主)
  10:55~11:15 谷畑孝(維新)
  11:15~11:35 伊佐進一(公明)
  11:35~11:55 宮本徹(共産)

★参考人の折木良一氏は、2008年に田母神俊雄航空幕僚長(当時)らとともに、佐藤正久議員への政治献金で自衛隊法違反に問われた人物です。

【NHKに参考人質疑を中継するよう声を届けましょう!】
 <NHK 要望先>
  (TEL)0570-066-066
  (メールフォーム) https://cgi2.nhk.or.jp/css/mailform/mail_form.cgi
  (FAX)03-5453-4000

-----------------------------------
【7月1日(水)「安保法制」特別委員会 一般質疑(4時間)】
  13:00~13:30 岩屋毅(自民)
  13:30~13:50 勝沼栄明(自民)
  13:50~14:10 笹川博義(自民)
  14:10~14:30 大野敬太郎(自民)
  14:30~15:00 濱地雅一(公明)
  15:00~15:33 辻元清美(民主)
  15:33~16:05 寺田学(民主)
  16:05~16:41 伊東信久(維新)
  16:41~17:00 本村伸子(共産)


※ANNの最新世論調査(6月27、28日)では、「廃案にするべきだ」が10パーセントも上昇して21%に。「今国会成立にこだわらず」63%と合わせて、なんと84パーセントが今国会成立に反対しています。「今国会成立」はわずか13%。これでも強行採決するのでしょうか。

-----------------------------------

【6月29日(月)の「安保法制」特別委員会質疑ダイジェスト】
 一般質疑(7時間):NHK中継なし
 衆議院インターネット中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
 ※右のカレンダーの日付(6月29日)をクリックして、委員会名をクリックするとアーカイブも視聴できます。


◆長妻昭(民主
 「昭和の一連の戦争は国策を誤ったということでいいか?」
 中谷大臣「どれが侵略か特定するのは困難」
 長妻「なぜ後ろで防衛省から紙を入れてもらうのか? これは防衛省のお役人のテーマか? 自分の言葉で答えるべき」
 中谷「安倍内閣は歴代内閣の立場を全体として引き継いでいる。歴史の問題は基本的に歴史家に任せるべき」
  (速記が何度も止まる)

◆長妻昭(民主)
 「物事にはメリット、デメリットがある。この法案のデメリットは?」
 中谷「わからない」
 長妻「デメリットを一つもあげられない。全てバラ色。私が考えても、人・モノ・金が分散し、隊員の業務が増え、日本周辺の守りが手薄になる。安全保障のジレンマや米国による誤解なども思いつく。もっと真摯に答弁すべきだ」
◆長島昭久(民主)
 「平時にいきなり弾道ミサイルが発射され、着弾地点がグアムの場合、現状で、また法案でどういう対応ができるか?」
 横畠法制局長官「ご指摘の手当はしていない」
 長島「法案の欠陥だ。このままでは賛成できない」
◆後藤祐一(民主)
 「ホルムズ海峡の機雷掃海だが、他国の掃海艦で足りる場合、存立危機事態の第2要件「他に手段がない場合」に即して、掃海艇を出さないということか?」
 岸田外相「我が国の掃海能力は高い。他国に任せるだけでなく、他国と共に行うのは当然だ」
 後藤「第2要件が歯止めになっていない」
◆後藤祐一(民主)
 「米国が北朝鮮との戦争に巻き込まれ、邦人が米艦船で輸送されている場合、米艦船が攻撃されて、我が国が攻撃される明白な危険に至っていない場合は存立危機事態を満たすのか?」
 横畠「なかなか難しい。満たし得るとまでは言えない」
 後藤「それならば、米艦による邦人輸送については、それだけでは存立危機事態にはならないのではないか」
 横畠「攻撃国の言動を前提に全体状況を判断して、当たり得る場合もある」

◆緒方林太郎(民主)
 「先の大戦を侵略戦争と考えるか?」
 山谷えり子大臣「お答えを控えさせていただきたい」
 緒方「YESかNOか、はっきりと」
 山谷「安倍内閣は歴代内閣の立場を全体として引き継いでいる。安倍内閣として侵略や植民地支配を否定したことは一度もない。歴史に関する問題は歴史家や専門家に委ねるべき」(途中、速記何度も止まる)
 緒方「かつて雑誌『自由民主』で「東京裁判はおかしい」と発言されていた。見解が変わったのか?」
 山谷「本日は安倍内閣の大臣として答弁している」
 緒方「こうした歴史認識でこの法案を試行するのは非常に危険だ」
◆緒方林太郎(民主)
 「中国が滑走路などを作っている南シナ海の環礁は"低潮高地"(満潮時には海面下に没するが干潮時には海面上に出る)か? 低潮高地なら領海を持たないが?」
 岸田「現状について十分確認できる立場にない」
 緒方「12海里内に警戒監視で入らないのか?」
 中谷「現在行っていないし、計画も有していない。今後の検討課題だ」

◆小沢鋭仁(維新)
 「平和安全法制は平和主義からかなり逸脱している。新ガイドラインに「日米同盟のグローバルな性質を強調」とある。決定的に日米安保を超えているのではないか?」
 岸田「ハイチ、アデン湾で既に協力実績もある。新ガイドラインも構造自体は従来と変わらない」
 小沢「日本が国力の衰えた米国の補完勢力になる流れではないか。後方支援で行える内容は平和主義からかなり逸脱している」
◆小沢鋭仁(維新)
 「地理的条件を外したこと、支援国を米国以外に広げたこと、発進準備中の航空機への給油を認めたこと、この3点は決定的なはみ出し行為だ。多国籍軍や有志連合への加担は日本の平和主義に合わない。また、「その他これに類する組織」と何にでも取れる条文もある。これってインチキではないか。しっかりと書き込むべきだ」
◆升田世喜男(維新)
 「今回「弾薬提供及び発進準備中の航空機への給油及び整備」が追加された。これは相手国から見れば敵国で攻撃対象になる。非常に危険な任務になる」「米国とのACSA(物品役務相互提供協定)には弾薬は含まれていなかったが?」
 岸田「今後交渉してACSAを改定することになる」

升田世喜男(維新)
 「法案にある物品役務の提供についての「3ヵ国以上の多国間」とはどの国を指すのか?」
 中谷「日米、日豪ACSAに基づき提供実績があり、今後それ以外のニーズも想定し得る。現在、カナダ、英、仏、ニュージーランドとACSAの交渉、検討をしている」
◆赤嶺政賢(共産
 「安保環境の根本的変容を法案の理由にあげているが、米ソ冷戦時代の方がよほどミサイルは多かった。1972年政府見解時の旧ソ連のミサイル数は?」
 黒江防衛政策局長「中距離ミサイル1400基、大陸間弾道ミサイル1400基、潜水艦発射ミサイル560基で計3360基以上」
◆赤嶺政賢(共産)
 「冷戦時代はキューバ危機やベトナム、アフガニスタンなど第三国への血みどろの軍事介入が繰り返された。「米ソのパワーバランスの均衡で平和が保たれた」というのは現実を見ない議論だ」「いつ安保環境が根本的に変わったのか?」
 黒江局長「トレンドを評価している。どこかで劇的に変わったということではない」
◆赤嶺政賢(共産)
 「谷垣幹事長は自民党議員の暴言に対して「自民党の努力を無にする」と言ったが、自民党の「辺野古移設」という「努力」が圧倒的多数の県民から「間違いだ」と言われている」「谷垣氏は県民への侮辱について一言もふれていない。そのことをどう考えるか?」
 菅官房長官「党内有志の非公式の集まり。事実関係を承知していない。政府として言うことは控える」
 赤嶺「調査のうえで県民に謝罪すべきだ」
 菅「党の問題であり政府の立場で調べて対応する立場にはない」


-----------------------------------
<特別版 第9号(6月26日の審議録)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=255
<特別版 第8号(6月22日の参考人質疑録)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=251
<特別版 第7号(6月19日の審議録など)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=247
<特別版 第6号(6月15日の審議録など)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=241
<特別版 第5号(6月12日の審議録など)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=239
<2つの政府見解に関するコメント>
 6月10日 川崎哲(集団的自衛権問題研究会代表)
  http://www.sjmk.org/?page_id=217
<特別版 第4号(6月10日の審議録など)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=226
<特別版 第3号(政府見解等を掲載)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=207
<特別版 第2号(6月5日の審議録)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=187
<特別版 第1号(6月1日の審議録)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=136

pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第9号】(2015年6月26日)
 6月26日(金)に行われた安保法制特別委員会の審議ダイジェストをお送りします。安倍首相が出席し、NHKの中継も入りました。百田尚樹氏を呼んだ自民党の「文化芸術懇話会」で相次いだ暴言に関する質疑もありました。また、武力行使との一体化の問題についての具体的な追及もなされました。ぜひご参照ください。

 次回は、週明け6月29日(月)に一般質疑(7時間、NHK中継なし)が行われます。

   9:00~9:20 小田原潔(自民)
   9:20~9:40 中谷真一(自民)
   9:40~10:32 長妻昭(民主)
  10:32~11:24 長島昭久(民主)
  11:24~12:00 後藤祐一(民主)
   休憩
  13:00~13:15 後藤祐一(民主)
  13:15~14:06 緒方林太郎(民主)
  14:06~14:44 小沢鋭仁(維新)
  14:44~15:22 升田世喜男(維新)
  15:22~16:00 吉田豊史(維新)
  16:00~17:00 赤嶺政賢(共産)

 衆議院インターネット中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
 ※右のカレンダーの日付(6月26日)をクリックして、委員会名をクリックするとアーカイブも視聴できます。


-----------------------------------
【6月26日(金)の「安保法制」特別委員会質疑】
 総括的集中審議(7時間):首相出席


◆今津寛(自民)
 「沖縄の戦没者追悼式での一部の心ない言動は残念だ。「備えあれば憂いなし」。どのような理不尽な批判があろうとも、法案成立へ努力を貫く」「憲法前文にあるが、周辺諸国の「公正と信義」に信頼するだけで平和が守れるのか疑問だ。自らの身は自ら守るべき」
◆今津寛(自民)
 「諸外国で日本のように個別的自衛権と集団的自衛権を区別している国はあるか?」
岸田外相「永世中立国のスイスやオーストリアは集団的自衛権の行使を想定していない。コスタリカは集団的自衛権の行使を妨げる法的根拠はないが、軍隊を保持していないので自衛権の行使はない」
◆岡田克也(民主)
 「世論調査でおおむね8割の国民が「政府の説明不足」と、過半数が「反対」ないし「今国会で成立させるべきでない」と答えている。どう考えるか?」
 安倍「国会の会期を過去最大幅で延長して十分な審議時間を設けた。議論を通して説明をしていきたい。議論が尽くされれば、決める時は決める」
◆大串博志(民主)
 「世論調査では「違憲」との指摘が56%にのぼっている。法案を一度撤回すべきだ」
 安倍「(阪田元法制局長官の)「満州事変と同じ」との指摘はあまりに飛
躍している。どういうことか、驚きを禁じ得ない。日本はこういうことをしようとしているのではない」

◆寺田学(民主)
 「出席者から「広告収入を減らせ。マスコミを懲らしめろ」等の発言があった自民党の「文化芸術懇話会」に出席したか?」
 加藤勝信官房副長官「自民党議員として出席した」
 寺田「感想は?」
 加藤「拝聴に値するものだった」
 寺田「百田氏は「沖縄の2紙はつぶすべきだ。沖縄のどこかの島が中国に盗られたら目を覚ます。普天間は田んぼの中にあり、利益になるから住み着いた。沖縄は本当に被害者なのか。沖縄の米兵によるレイプ事件より、沖縄県民自身が犯したレイプ事件の方がはるかに率が高い」などと沖縄についても酷い発言をした」(ここでヤジる方の神経がわからない)
 加藤「内々の勉強会だった。私からの発言は控えたい」
◆寺田学(民主)
 「自民党の文化芸術懇話会で(マスコミに圧力をかけたり、沖縄を侮蔑する)こうした発言があったことを承知しているか?」
 安倍「報道自体知らない。自民党は自由と民主主義を大切にする政党だ。報道の自由は民主主義の根幹をなすもので尊重されるべき。党としてもその立場を貫いている」
 寺田「後ろに会に参加された議員もいる。休憩時間に確認して答弁を」
◆寺田学(民主)
 「懇話会での発言を確認したのか?」
 安倍「寺田さんは私に「けしからん」と言われた。休憩時に会合で訓示しなければならず、午後の質疑の準備もあった。調べる時間はなかった」
 寺田「細かい確認を求めたわけではない。どうして事実を認めないのか?」「報道や沖縄の方々にお詫びすべきでないか?」
 安倍「報道の自由は尊重していく。自民党の会合には様々な方々が来られる。その方々になり代わって私がお詫びすることはできない」
 寺田「広告収入を経団連に言ってなくしてもらえ、と発言したのは御党の議員。責任があるのでは?」
 安倍「自民党が企業にスポンサーを降りろ、というのは考えられない」

◆辻元清美(民主)
 「これが会社だったら、社長は謝る。この懇話会は安倍総理の応援団の集まり。百田さんは総理がNHKの経営委員として選んだ人だ。単なるいろんな人の意見ではない。安倍政権そのものの質が劣化している」「これは普通のことではない、との危機感はないのか?!」
 安倍「内々の集まりだと聞いている。我々の考え方はそこでの議論とは違う」
 辻元「秘密の会ならこういう発言をしていいのか? 言い訳されない方がいい。そういう体質だと国民は思う」
 安倍「何を言ってもいいとは言っていない」
◆辻元清美(民主)
 「百田さんが『WILL』という雑誌で総理を評価されたのがきっかけで声をかけた、とある。「百田さんとは話が合う」と意気投合されている。親しいのですね?」
 安倍「対談でも話し、会食もした。主張が違っても意気投合することはある」
 辻元「沖縄の人々は安保法案について基地の固定化につながると危惧している。また、攻撃して反撃されるのは軍事基地だ。懇話会での発言がこの質疑に関係ない、というのは信じられない。百田さんをNHKの経営委員にしたことは不適切ではないか?」
 安倍「適切な手続きを経て選ばれた」

◆辻元清美(民主)
 「百田さんの沖縄に対する発言は間違いか?」
 安倍「民間人の発言について間違っていると申し上げる立場にない。それを云々するより、本土移転の実現などあげてきた成果が大事だ」
 辻元「なぜ総理は沖縄で歓迎されないのか?」
 安倍「民主党政権の「最低でも県外」発言が沖縄の世論に影響した」
◆辻元清美(民主)
 「戦争という世界に通じるドアには鍵がかかっていて、鍵を外せるのは国民だけだ。それを今、総理が蹴破って向こうに行こうとしているから、憲法違反と言われるのだ」。
◆井坂信彦(維新)
 「作家の問題発言をそのまま傾聴したのか?それとも諌めたのか?」
 加藤官房副長官「作家としての観点からの発言として傾聴に値すると思った。先ほどの発言についてではない」
 井坂「マスコミを懲らしめるために広告収入を外せばいいと発言した議員を確認し処罰すべきでは?」
 安倍「言論の自由は民主主義の根幹をなす。一つひとつの意見をもって処罰するのがいいことなのか」

◆木下智彦(維新)
 「自民党の勉強会のことを議論するよりも、本題の安保法制の議論を優先すべきだ」「日本として日米同盟の評価を積極的にしていかなければ見捨てられてしまう。こうした質問は本来なら自民党議員からなされるべきだ」「橋下最高顧問は「議員が現場に行くべき」と発言している。各党の専門家と有識者による国会承認の仕組みを導入してはどうか」
◆青柳陽一郎(維新)
 「60日ルールは使わないと明確に答弁をしてほしい」
 安倍「議論するのが国会。参議院は良識の府でしっかり議論されると思う」
 青柳「世論調査では時間経てば経つほど「十分説明していない」「今国会で成立させなくてもいい」が増えている」
 安倍「世論調査は日々変わるもの」

◆青柳陽一郎(維新)
 「審議時間を積み上げただけでなく、一定の国民による理解が進んだところで結論を出すべき。数で押し切るなら、総理が日頃批判している「力による現状変更」そのものだ」
 安倍「政府でなく委員会でお決めになること。「数の力」と批判されるが選挙の結果だ」
 青柳「政府答弁は手続きで変えられる。「やらない」と言っても信用できない。違憲と考える憲法学者が増え続け、国民の多くから反対されている。この法案はいったん取り下げるべきだ」
◆太田和美(維新)
 「防衛白書を読み比べたが、平成25年度版にも7月1日の閣議決定後の26年度版にも「専守防衛とは相手から武力攻撃を受けて初めて武力行使する」とある。しかし、英語版では26年度版から「日本に対して」が削除され「攻撃が行われる場合」と変更された。どういうことか?」
 中谷「事前通告がなかったので確かめようがない」
 太田「総理の本音が出ているのではないか。理事会で統一見解を」

◆塩川鉄也(共産)
 「戦闘作戦行動のために発進準備中の米軍機への支援について。1999年に当時の大森法制局長官は「憲法上の適否に慎重な議論を要する」としていた」
 黒江防衛政策局長「戦闘行為を行う場所と一線を画す、補給の一種である、自らの判断で活動し他国の指揮下に入らない、発進準備中であり戦闘行動ではない、との4つの理由で武力行使と一体化しないと判断した」
◆塩川鉄也(共産)
 「空中給油機は2010年度から運用し、愛知県小牧基地に4機、今後さらに3機を購入する。2004年に日米空中給油訓練の覚書を交わし、2010年に米軍給油のために改訂したのは米側の要請か?」
 深山運用企画局長「日米双方だ」
 塩川「米太平洋軍の担任地域は米西海岸からインド洋まで及ぶ。法案でいずれの場合も給油可能になる」
◆塩川鉄也(共産)
 「自衛隊の空中給油機部隊は米軍が育てあげてきた。米軍への給油を可能とした2010年の覚書改訂の際、共同通信は「長距離攻撃能力を重視する米空軍の作戦運用に空自が深く関与する事につながる。米軍の武力行使との一体化を懸念する」と書いた。アジア諸国に脅威を与えかねない」
 「改訂覚書にもあるNATOが定める空中給油の手順書「ATP56」とはいかなるものか?」
 深山局長「NATO加盟国が給油を標準化するためのもの」。
 塩川「アフガニスタン軍事作戦で空爆は米国、空中給油と偵察は英国と役割分担をした。手順書は米軍が同盟国に分担させるため策定したものだ」「空中給油機の詳細情報をまとめた国別附属書は公表しているか?」
 深山局長「手続きは終了している」
 塩川「現場が先行し、それに合わせて法律を作っているのが実態だ。日米共同訓練への米側の参加部隊の機種に空欄があるが?」
 深山「米側の了解が得られなかった」
 塩川「訓練では、空自のF15が核攻撃が可能な米空軍B52の援護さえしている。資料の開示を求める」

pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第8号】(2015年6月23日) 
 6月22日(月)午前に行われた参考人質疑のダイジェストをお送りします。
 2人の元法制局長官のスタンスの違いも垣間見え、今後の審議にも影響するであろう質疑でした。
これほど重要かつ注目された質疑をNHKは中継せず、慣例に従って午後の参議院決算委員会のみを中継しました。質疑の模様は以下で見ることができます。

 衆議院インターネット中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php

※右のカレンダーの日付(6月22日)をクリックして、委員会名をクリックするとアーカイブを視聴できます。

 9月27日までの95日間という史上最長の国会延長が決定されてしまいました。何が何でも法案を通そうということです。なお、維新の党は本日23日に予定していた「対案」の正式決定を来週以降に先送りすることを決めました。根比べに負けることなく、一層の厳しい監視を続けていきたいと思います。
-----------------------------------

【6月22日(月)の「安保法制」特別委員会 参考人質疑】

<参考人の意見陳述>

◆小林節(慶應義塾大学名誉教授・弁護士)
 この戦争法案は違憲であり、政策としても愚かであり、廃案にすべき。憲法9条2項は軍隊の保持と交戦権を否定しており、76条2項は軍法会議を持たないとしている。自衛隊は第二警察として作られ、警察法体系のもとにあり、警察比例の原則という諸国にない縛りがある。
 だからと言って、「憲法守って国滅ぶ」ではいけない。領域警備法の制定、武器使用基準(防衛大臣訓令)の変更、専守防衛とODA、国連支援とPKO、災害支援を徹底するのが、信用されより安全にする方法だ。海外派兵し「後方支援」の名で後方から戦争参加するのは、日本へのテロを招き、戦費破産状態のアメリカの二の舞になる。
 首相の口癖は「ていねいに説明」だが、一度もていねいに説明された記憶がない。紋切り型の返事か「レッテル貼り」との逆ギレばかりだ。これは法案自体に無理があるからだ。首相は「従来の解釈に固執するのは政治家としての責任放棄だ」と言い、やみくもに憲法を踏み越え、違憲の海外派兵をしようとしている。これは首相がよく国際社会でおっしゃる法治主義とか法の支配に反する人治主義であり、独裁政治に向かう宣言をしているに等しい。

◆阪田雅裕(弁護士)
 「存立危機事態」とは具体的にはっきりしないが、善意に解釈すると、「我が国への武力攻撃」との要件を多少緩和しようとしようとすものと考えられる。今攻撃を受けている国が負けたら、次は日本が攻撃されることが必至の場合、日本が武力攻撃されるまで自衛隊が手をこまねいて見ていろ、でなくてもいいのではないか。そう理解すれば、集団的自衛権の限定的な行使がこれまでの政府の解釈と論理的に整合しないわけではない。
 一般論として言えば、政府はいかなる時でも解釈を変えてはいけないわけではない。ただ許容されるには、二つの条件がある。一つは、新しい解釈が法論理的に成り立つものであること。自由自在に解釈できないこと。二つ目は、なぜ解釈変更が必要か、立法事実をきちんと説明できること。朝鮮半島や中国など周辺情勢や在日米軍の現状を見ると、何が今大きく変わったか、理解できない。
 集団的自衛権の行使は進んで戦争に参加すること。相手国に日本を攻撃する大義名分を与えることであり、進んで国民を危険にさらす結果しかもたらさない。法案は本当に集団的自衛権を限定しているのか、政府にその気があるのか。ホルムズ海峡の機雷封鎖はどう考えても我が国の存立を脅かし、国民の生命、自由及び幸福追求の権利を根底から覆す事態に至りようがない。中東有事にまで集団的自衛権の出番があるのなら、限定的でも何でもない。
 従来の政府解釈の枠内に収めるには、法案にある「存立危機事態」の定義を改めて、ただ単に、例えば「他国に対する武力攻撃が発生したことにより、我が国に対する外部からの武力攻撃が行われる明白な危険が生じた場合」とでもすれば簡単にできること。妙な解釈の余地が残る「国民の生命、自由云々」という表現をやめて、スッキリとしたわかりやすい表現に改めてほしい。

◆西修(駒澤大学名誉教授)
 この法案は「戦争法案」ではなく「戦争抑止法案」だ。憲法の平和条項と安全保障体制(集団的自衛権を含む)は矛盾しないどころか、両輪だ。
 枝野民主党幹事長は「そもそも、個別的自衛権か集団的自衛権かという二元論で語ること自体、おかしな話です。そんな議論を行っているのは、日本の政治家や学者くらいでしょう」(『文藝春秋』2013年10月号)と。これを強く重く感じる。
 集団的自衛権の目的は「抑止効果」であり、その本質は「抑止効果に基づく自国防衛」である。我が国は、国連に加盟するにあたり、何らの留保も付さなかった。国連憲章第51条を受け入れたとみるのが常識的だ。個別的自衛権にしろ、集団的自衛権にしろ、その行使は政策判断上の問題。今回の安全保障関連法案は、「新3要件」など、限定的な集団的自衛権の行使容認であり、明白に憲法の許容範囲である。
 188の成文憲法典を調べたが、平和条項を持つのは158ヵ国。一方で平和を謳い、一方で国防をきちんとやるのが世界の大勢。1990年代以降に制定された102ヵ国の憲法中、国家緊急事態条項を入れていない憲法は皆無。これが世界の現状だ。政府学説は国連に入った原点に帰るべきだが、それは不可能だ。そうであれば、究極の、二者択一の憲法改正の国民投票をやろうではありませんか。

◆宮崎礼壹(法政大学法科大学院教授)
 集団的自衛権の本質は他国防衛であり、自国への直接の侵略の排除という意味の自衛の権利とは異質な概念。集団的自衛権は各国間の評価が対立している状況でも、「同盟国」と自称する国家による介入的武力行使を容認し、恣意的で過剰な武力行使の危険をはらむ。
 政府の憲法解釈は単なる説ではなく、それに基づいて国会も法律制定や予算承認などを積み重ねてきた。それを政府自身が覆す法案を提出するのは、法的安定性を壊すものだ。
 砂川判決は、領土防衛の不足を補うために友好国の軍隊に駐留してもらうことも一見明白に憲法に違反するとは言えないとの主旨内容であり、他国防衛たる集団的自衛権の話が入り込む余地はない。昭和47年意見書(見解)にある「外国の武力攻撃」とは、「外国の我が国に対する武力攻撃」と読むしかない。ところが、現在の政府答弁は「「我が国に対する」と明白には書いていないから、密接な関係にある外国に対する武力攻撃も含むと読める」と強弁している。これは言わば、黒を白と言いくるめる類いと言うしかない。当時の状況のみに応じた臨時的当てはめの結果などと解する余地は全くない。
 「自国防衛」と称して、攻撃を受けていないのに武力行使をするのは、違法とされる先制攻撃そのものだ。自国の利益と関わりない集団的自衛権などがかつて主張されたことがあったか。どの国も「死活的利益」と称して、集団的自衛権で軍を出している。集団的自衛権の行使容認は、限定的と称するものも含めて従来の政府見解とは相いれない。これを内容とする法案部分は憲法9条に違反し、速やかに撤回すべきだ。また、他国の治安維持に自衛隊を投入し、駆けつけ警護と任務遂行のための武器使用を追加するのは、停戦合意が崩れればたちまち深刻な混乱を招き、違憲の武力行使に至る恐れが大きいと憂慮する。
 改正自衛隊法95条の2の米軍等の武器等防護も、「我が国の防衛力を構成する重要な物的手段だ」との評価に重大な疑問があり、事前の回避義務、事後追撃禁止の条件を米軍自体に約束させることが前提でなければ、武器防護は容易に違憲の武力行使に至る恐れがある。

◆森本敏(拓殖大学特任教授)
 2006年頃から東アジアに構造的な変化が起きている。北朝鮮は3回の核実験を行い、数回ミサイル発射をしてきた。核兵器がどの程度ミサイルの弾頭部分に搭載可能か、定かではない。安全保障は最悪の事態に備えて抑止をどう効かせるかというもの。中国は2008年、アメリカに太平洋2分割を提案し、毎年外洋に出てくる範囲を拡大している。
 こうした安保環境の変容だけではなく、もう一つの要請により、日本は役割・機能分担を決断した。日米安保のもとで、日本は米国が攻撃されても防衛義務を負わない。この片務性の解消が大きなテーマとなってきた。現行で完全でなくとも、役割分担できないかというのがガイドライン見直しの理由であり、日本がリーダーシップを発揮するため、今までにない役割を担おうとしたことが安保法制の大きな背後要因だった。
 しかし、法律を作るためにできた新しい用語や定義が国民の間に浸透しておらず、国会審議でどうわかりやすく説明していただけるかが審議の大きな課題だ。
 今の法体系では周辺諸国の脅威に対応する体制ができていない。従来の法解釈の下で日本がやれたことでは、もはやアメリカと一緒になって抑止力を有効に発揮できないような実態が現に生まれているし、今後もっとこれが深刻になる。アメリカのリバランス政策をどう補完し、この地域の抑止と対応の能力をつけることができるかが安保法制の最も重要な命題だ。

<参考人に対する質疑>

◆柿沢未途(維新)
 この参考人質疑は採決の前提や一里塚としての位置づけとは全く違う。共同通信の世論調査では、政府が「十分説明していると思わない」が84%、法案に「反対」が58%、聞けば聞くほどわからない。数で押し切り、形式的に採決することは許されない。2回、3回と参考人質疑を積み上げていきたいがそれでいいか。
◆浜田靖一委員長(自民)
 法案の議論を深めるための参考人質疑であり、当然のごとく、必要があればさせていただく。
◆柿沢未途(維新)
 朝鮮有事の際の米艦船の防護やどこに向かうかわからない弾道ミサイルを撃ち落とすことは必要だが、集団的自衛権を根拠にする必要はない。維新の党は昨年9月の結党時の見解で「自衛権の再定義」とのコンセプトを打ち出した。今回の安保法制に対しては独自案として、「日本の防衛に資する活動を行っている他国の軍・部隊が武力攻撃を受けた場合であって、これを排除しないと我が国に対する外部からの武力攻撃が発生する明白な危険が切迫すると認められるに至った時」に我が国防衛のための事態対処として武力行使が可能になる、という厳格な要件づけを検討している。こういう整理であれば、新3要件のような拡大解釈の余地や憲法適合性への深刻な疑義はなくなる。こうした整理が妥当かと思うがどうか。
◆小林節
 私自身も元々そういう整理をしてきており、全く同感です。
◆阪田雅裕
 大変大事なポイントだが、我が国への武力攻撃がない状態での武力行使は、宣戦布告であり、敵になること。それをやらないと本当に守れないのか、やったことでむしろ相手が我が国本土を攻撃できることになる。そうしたリスクを十分考えるべき。そのうえで、今までやらなくてよかったことをなぜやるのか、きちんと説明されることが大前提だ。
◆遠山清彦(公明)
 新3要件では「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し」のあとに、「これにより」我が国の存立が脅かされ、とある。因果関係を明確にしており、現行憲法下でとり得る自衛の措置の限界を明らかにした。これは今までの憲法解釈と論理的整合性があると思うがどうか。
◆阪田雅裕
 他国への攻撃によって何が侵害されるかがポイント。「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される」というのは、我が国自身への武力攻撃が起きない限り起こり得ない。そこをはっきりさせていただきたい。油が入りにくくなった、備蓄が少なくなった、そんな話まで入るなら、満州事変の時の「自衛」と同じになる。どうしても必要なら、それができる憲法に変えるのが政治の王道だ。
◆赤嶺政賢(共産)
 3人の憲法学者の違憲発言や学者、知識人、旧自民党、自衛隊OBなどから、立場の違いを超えて反対の声が大きくなっている。そのことをどう思われるか。
◆小林節
 宅急便のおじさんやタクシー運転手から声をかけられたり、街で高齢の女性が寄ってきて握手を求められたり、色紙を書いてくれと言われるなど、生活感覚で「異常」なことが起きている。
◆赤嶺政賢(共産)
 今回、日本への武力攻撃がなくても武力行使ができるようになるが、これは従来の憲法解釈からは導き出せないと思うがどうか。
◆阪田雅裕
 私は宮崎参考人とは少し違って、本当に限定的で十分に説明ができるなら、従来の憲法解釈の論理から導き出せないものではないと思う。しかし、憲法には「交戦権がない」と明確に書いてある。だから、攻められても敵の侵略を排除するための必要最小限の実力行使しかできない。今回の集団的自衛権の行使は、外国で戦うことを意味する。武力攻撃事態法を見ると、存立危機事態で「政府は速やかに集結させなければならない」とある。それは戦争に勝つことであり、最大限の武力行使をしなければならなくなるのではないか。
-----------------------------------
<特別版 第7号(6月19日の審議録など)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=247
<特別版 第6号(6月15日の審議録など)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=241
<特別版 第5号(6月12日の審議録など)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=239

ageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第7号】(2015年6月20日)
 6月19日の特別委員会の審議ダイジェストをお送りします。時間は3時間でしたが、菅官房長官をはじめ、政府側が追い詰められる場面が多々ありました。
 今後の審議日程ですが、週明け22日(月)に参考人質疑が行われます。与党が「採決の前提にしない」と表明したことを受けて、野党が受け入れたものです。

【6月22日(月)の「安保法制」特別委員会 参考人質疑】
<9時~10時15分 参考人の意見陳述>
  9:00~9:15 小林節(慶應義塾大学名誉教授・弁護士)
  9:15~9:30 阪田雅裕(弁護士)
  9:30~9:45 西修(駒澤大学名誉教授)
  9:45~10:00 宮崎礼壹(法政大学法科大学院教授)
 10:00~10:15 森本敏(拓殖大学特任教授)
<10時15分~11時55分 参考人に対する質疑>
  10:15~10:35 平沢勝栄(自民)
  10:35~10:55 大串博志(民主)
  10:55~11:15 柿沢未途(維新)
  11:15~11:35 遠山清彦(公明)
  11:35~11:55 赤嶺政賢(共産)

★NHK(0570-066-066)に中継するよう求めましょう!

 衆議院インターネット中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php

※右のカレンダーの日付をクリックして、委員会名をクリックするとアーカイブも視聴できます。本日の動画も見られます。

-----------------------------------
【6月19日(金)「安全保障法制」審議ダイジェスト】
 一般質疑(3時間、首相出席なし、NHK中継なし)

◆辻元清美(民主)
 「総理も徴兵制は憲法18条の「苦役」にあたり憲法違反としているが、憲法に「徴兵制禁止」とは明記されていない。菅官房長官があげた3人の憲法学者全てが「徴兵制の政府解釈は間違い」と述べている。ご存知でしたか?」
 菅「知りませんでした」
 辻元「徴兵制について、菅さんがあげた3人の憲法学者は、西修さん「政府の解釈は世界に通用しない」、百地章さん「私は(政府解釈に)反対」、長尾一紘さん「徴兵制と奴隷制を同一視する国は存在しない」と述べている。一方、中曽根元総理は「憲法の解釈論は政策論や願望でやるべきではない」と」。「安倍総理は「解釈に固執するのは政治家の責任放棄」と言い、安保法制懇の西さんも「徴兵制の解釈は変えられる」と言っている。「明記されていなければやれる」というのは砂川判決についてもそうだ。このような方々が今回の法案を「合憲」と言われても説得力に欠けるのでは?」
 菅「各々の憲法学者のご意見だと思います」
◆辻元清美(民主)
 「徴兵制は違憲とされるが、安保環境が変わったり、少子化がさらに進んだり、あるいは自衛隊員に被害者が出たり、任務が増えれば、足りなくなるかもしれない。自民党の憲法草案には、「国は国民と協力して領土・領海を保全」とある。自民党は国民に「協力しろ」と言っている。今回と同じ手法で、環境の変化によって限定的徴兵制はできるか?あるいは未来永劫できないとお考えか?」
 横畠法制局長官「限定的徴兵制は全く思いつかない。今回の明確な議論とは別だ」
 辻元「今は「(徴兵は)ない」と言っても、答弁も閣議決定も変えられるのではないか。それは憲法規範が揺らぐことだ。今回、この一線を超えたのでは?」
 菅「政府の仕事は国民の命と平和な暮らしを守ること」
 辻元「平和が守られたのは、集団的自衛権行使の一線を超えなかったからだ」

◆辻元清美(民主)
 「政府は「法案は1972年見解を根拠にしている。砂川判決もそれと軌を一にしている」との立場だ。この論理に矛盾があり、政府の主張がおかしいと論証されれば、法案は違憲となり撤回されるということでいいか?」
 菅「私たちは全く合憲だと自信を持って提出している」
(この後、何度も速記が止まる)
 辻元「1972年見解の枠内でなければ憲法違反ですね?」
 菅「枠内で提出している」
 辻元「枠内との論理が崩れれば憲法違反ですね。ここは答えた方がいい。自信があるなら答えて下さい」
 菅「堂々と崩れないと考えている」
 辻元「崩れたら憲法違反ですね」
 菅「堂々と自信を持って枠内。それ以上でも以下でもない」
◆辻元清美(民主)
 「1972年見解の他に砂川判決も法案の根拠に当たるか?」
 中谷大臣「法的拘束力を持つ意味での根拠ではないが、新3要件の下での限定的行使は砂川判決の範囲内であり、砂川判決は根拠足り得るもの」
 辻元「いつ判決が集団的自衛権に絡まると気づいたのか?」
 中谷「昨年1972年見解をじっくり熟読して」
 辻元「今まで我が国への武力攻撃しか含まれなかったものを、他国への武力攻撃も書いてないから読めますと、横畠長官、あなた自身が編み出したのでは?」
 横畠「私が考えたわけではなく、元々書いてあると申し上げた」。
 辻元「どこに書いてあるのか?」
◆辻元清美(民主)
 「1972年見解の③の結論を導く①②はものさしだ。その解釈をどうしてきたかを問うている。今まであなたと同じように言った人か、文献があれば提出を」
 横畠「今まで集団的自衛権にものさしを当てようと試みたことはなかった」
 辻元「あなたはものさしの目盛りと形を変えた。去年聞いたようなものは根拠にはならない。24日の会期末までよく考えて撤回を」
◆寺田学(民主)
 「総理の「過去の憲法解釈に固執するのは政治家の責任放棄」との答弁は中谷大臣も同じか?」
 中谷「その通りです」
 寺田「横畠長官は「フルスペックの集団的自衛権は禁止されているが、そこから切り出してきた」と答弁した。腐った味噌汁からの一杯も腐っている」
 横畠「毒きのこなら一部かじってもダメだが、フグは肝を外せば食べられる」
◆寺田学(民主)
 「法が成立したら自衛隊員確保にどんな影響があるか?」
 中谷「今まで同様「我が国を守る」との姿勢で募集していく。今後のことで一概には申し上げられない」。
 寺田「足りない場合どんな対策をとるか?」
 中谷「募集人員を超える応募があり、現状では考えていない。徴兵制は憲法上できない」

 「1972年見解の前段のみを維持して結論を180%変えた。一内閣による憲法の解釈変更が問題だ。憲法裁判所を作る論議を進めるべきだ」
 中谷「大きな問題で憲法審査会でも議論した。国民的議論にすべきだ」
 篠原「違憲とする学者の会も5千人近くになったという。国民の理解を得る場、信を問う場を作るべきだ」
◆宮本徹(共産)
 「前回の宿題から。他国が武力攻撃を受けて別の国の存立が脅かされた例があるか?」
 岸田外相「我が国の限定的な集団的自衛権は、極めて厳格な基準であり過去の例には存在しない」
 宮本「立法事実がないなら法律を出す資格はない。頭の中で空想的観念を作りあげているだけだ。こんなことで180度変えるなんてあり得ない。撤回を」

◆宮本徹(共産)
 「自衛隊法95条の2の他国軍の武器等防護について「部隊同士でも、警護任務を持つ部隊の派遣もある」との答弁があった。米軍輸送艦も空母も防護でき、戦闘機が飛び立つ場合すらある。これが専守防衛か? 他国防衛そのものだ」
 黒江防衛政策局長「我が国防衛に資する活動をしている米軍等に受動的かつ限定的に行うもの。自衛隊の武器に匹敵する。憲法9条が禁じる武力行使には当たらない」
◆宮本徹(共産)
 「武器等防護の武器使用基準(ROE)は米軍と同じかバラバラか?」
 黒江「事前に米軍と意思疎通を図り実施する」
 宮本「米軍は「標準交戦規則」を持ち、他国軍とROEの共通化を進めるとしている。自衛隊も求められるのではないか?」
 中谷「あくまで我が国判断で行う」
 宮本「米軍は敵対的意図だけで先制攻撃を行うとしている。こうした事との共通化に巻き込まれる恐れがある」
◆宮本徹(共産)
 「法が成立すると部隊行動基準は改訂するのか?」
 黒江「手の内を明かすので具体的にはお答えできない」
 宮本「日経新聞にも改訂すると報じられたし、安倍首相も先日「改訂する」
と答弁した。交戦権を否認する日本が運用ルールまで変えて米軍防護に出ていく。部隊行動基準の考え方を提出してほしい」

ageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第6号】(2015年6月15日)
 6月15日の特別委員会の審議ダイジェストをお送りします。砂川判決や「存立危機事態」の例とされるホルムズ海峡での機雷掃海の問題、自衛隊員の戦地派遣による精神疾患のリスクなどが議論になりました。
 今後の審議日程は、17日(水)の午前9時~12時、休憩をはさんで13時~14時50分、党首討論をはさんで16時~17時に委員会がセットされています。
 質疑者は未定です。
 衆議院インターネット中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
※右のカレンダーの日付をクリックして、委員会名をクリックするとアーカイブも視聴できます。本日の動画も見られます。

-----------------------------------
【6月15日(月)「安全保障法制」審議ダイジェスト】
  一般質疑(6時間、首相出席なし、NHK中継なし)

◆長島昭久(民主
 「砂川判決は自衛権について判断していないというのは一般常識だ」
 横畠法制局長官「(傍論の部分は)厳密な意味での法的効力はないが、それなりの重みがあり、権威ある判断として尊重すべき」「「固有の自衛権」と言うのみで個別的、集団的の区別をしていないが、自国防衛のための限定的な集団的自衛権の行使は判決に含まれる」
 長島「今回持ち出した砂川判決の法理は後知恵に聞こえる」
◆長島昭久(民主)
 「80年代は米ソ冷戦による軍拡競争が激しく、極東を取り巻く軍事情勢は現在の比ではなかった。それでも政府は憲法解釈を変えなかったのに、なぜ今変える必要があるのか?」
 岸田外相「我が国へのリスクに質的変化がある。北朝鮮、在外邦人へのテロ、宇宙・サイバーなど」

◆長島昭久(民主)
 「法案が理解されない背景に日本国民のトラウマがある。一つは260万人の同胞を失った悲惨な敗戦。二つ目は政府不信。情報が与えられないまま戦争にひきづり込まれ、外地で兵士の6~7割が餓死した。これをきちんと乗り越えるには時間が必要。与野党が相互不信を乗り越えるべきだ」
◆寺田学(民主)
 「砂川判決には集団的自衛権の合憲性への言及はあるか?」
 中谷「言及はありません」
 寺田「言及がないことを集団的自衛権は合憲だという根拠と解釈されるのか?」
 中谷「根拠はあくまで昭和47年(1972年)見解。砂川判決はそれと軌を一にしている」
◆緒方林太郎(民主)
 「個別的自衛権と集団的自衛権を分けて、存立危機事態を緩く、打ち出の小槌のように使えるようにする。その典型例がホルムズ海峡ではないか?」
 中谷「どちらが緩いかは言えない」
 緒方「公明党はホルムズの例は不適切としている。閣内不一致ではないか?」

◆後藤祐一(民主)
 「正式停戦がなく、その前の段階でも掃海に出せる余地があるのか? 事実上の停戦の前に、対処基本方針の策定や国会承認を行うことはあるか?」
 中谷「法理上は認められるが、停戦前では慎重な判断が必要」
 後藤「存立危機事態に当てはまるかを検討したり、国会承認などの手続きをしている間に派遣が遅れ、途中で停戦が発効して現行法で対応することにでもなれば、隊員の士気にも影響する。現行法で出す方が早く対応できるのではないか」
◆今井雅人(維新)
 「アーミテージレポートに、ホルムズ海峡での機雷掃海を日本はすべき、と書いてある。アメリカから依頼、要望が来ているのか?」
 岸田「要請がどういう形のものか、一度確認しなければならない」
 今井「文書で提出してほしい」
◆今井雅人(維新)
 「機雷掃海について、日本のように「受動的、制限的」と言っている国は他にあるのか?」
 岸田「国際的に見ても新3要件は極めて厳格な歯止めであり、我が国以外の国がそう言っているとは考えにくい」

◆初鹿明博(維新)
 「米国の帰還兵の自殺者は1日22人と言われている。自衛隊のインド洋・イラクへの派遣で計54人の自殺者が出ている。この法律で派遣されると、目の前で人が殺されたり、場合によっては人を殺すことも想定される。隊員が帰国後、PTSDになるリスクが高まるのではないか?」
 中谷「海外派遣は過酷な活動で精神的な負担が大きいので、PTSDを含む精神的な問題が生じる可能性はあるが、メンタルヘルスケアに十分に留意して対応する。活動はリスクを極小化して実施する」
◆初鹿明博(維新)
 「兵士のPTSDには、長時間にわたる死の恐怖、敵兵や味方、民間人など他人の死の目撃によるストレス、戦場に順応し過ぎて安全な本国で支障をきたすという3つの原因が指摘されている。しかし、ベトナム帰還兵のPTSDの最大の原因は、正義のためと思って行ったのに帰国後に批判の的になること」「自衛隊も国論が二分され多くの国民が反対する中での派遣になる」

◆丸山穂高(維新)
 「この法律により、「非戦闘地域」の概念を外して「現に戦闘行っている現場」以外で活動することになる。地域的に広がり、今まで行けなかったところにも行けるのか?」
 横畠「柔軟性を持たせようとするもので、どこに行くかは同じだ」
 中谷「一概には言えない」
 丸山「なぜ「(今まで以上に)行けます」ということすら言えないのか」
 中谷「その通りです」

◆丸山穂高(維新)
 「名古屋高裁の判決は、クウェートからバグダッド空港への150回の輸送のうち、125回は主に米兵輸送と指摘している。掃討作戦を実施している地域から約15kmの空港への兵員輸送が違憲とされた。
 「ロケット砲で狙われていた」と政府が答弁した空港が「非戦闘地域」なのか。この法律でも、政府、国民、裁判所の判断が一致しないと違憲になる」
◆赤嶺政賢(共産)
 「米国とイランの関係改善など、ホルムズ海峡の周辺環境は前向きの変化が現れている。なぜ今、集団的自衛権の行使という話になるのか? 安保環境にどんな「根本的変容」があったのか?」
 中谷「イラクやシリア、イエメンの情勢やISILなどの要因もある。かつてオイルショックもあり、機雷をまかれたこともある。大切な地域であり、危機が起きる潜在的危険性がある」
◆赤嶺政賢(共産)
 「米海軍大学の研究者の論文に、「日本は近代的で有能な対機雷戦部隊を持つ。米軍掃海部隊は全海軍予算の1%のみで脆弱だ」とある。米国は同盟国である日本を組み込むことを前提にしているとしか考えられない」
 「当時米国から多国籍軍への支援を要請された海部首相は、「憲法上の制約と国会(決議)の制約で軍事分野の協力はできないと断った。当時できなかった多国籍部隊への参加ができるのでは? クウェート侵攻以降の当時の日米交渉記録の公開を」

pageのtopへ

【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第5号】(2015年6月13日)
 6月12日の特別委員会の審議ダイジェストをお送りします。この日の審議は、民主党、共産党が反対する中、浜田委員長がまたも職権(乱用!)により強引に開催を決めたものです。そして、それに維新の党が協力したことも重大です。審議では、永田町の業界用語で「空回し」と呼ばれる信じられない運営(ダイジェスト参照)も行われました。
 今後の審議日程ですが、週明け15日(月)の午前10時に委員会がセットされていますが、質疑者は不明です。より一層の厳しい監視が必要です。

◆衆議院インターネット中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
  ※右のカレンダーの日付をクリックして、委員会名をクリックするとアーカイブも見られます。
-----------------------------------
【6月12日(金)「安全保障法制」審議ダイジェスト】
 一般質疑(首相出席なし、NHK中継なし)
◆若宮健嗣(自民)
 「国際法違反の武力攻撃を支持するかのような議論が行われているが?」
 岸田外相「我が国は国際法に違反する武力行使を支持することは全くありません。我が国として米国が違法な武力行使を行うことは考えておりません」
◆若宮健嗣(自民)
 「重要影響事態と国際平和共同対処事態との優先関係は? 国際平和支援法から重要影響事態安全確保法へ変更しなければならない場合もあるだろう。こうした状況の推移の中、本当にシームレスに対応できるか?」
 中谷防衛相「まずは重要影響事態法の適用を検討し、それが適用できない場合にのみ国際平和支援法の適用を検討する。状況の推移によっては、国際平和支援法から、基本計画の策定、国会承認等の必要な手続きを経て、重要影響事態法に切り替える場合もある」
◆若宮健嗣(自民)
 「法整備により日豪、日米豪でどのような協力ができるようになるのか?」
 中谷「日米豪3ヵ国で共同訓練、人道支援、災害救援、海洋安全保障、能力構築支援等で地域諸国と協力することを確認した。法整備により、グレーゾーン事態での米軍等の武器等防護、国際平和共同対処事態における協力支援、重要影響事態における後方支援、存立危機事態・武力攻撃事態における支援で、法律に明記されてはいないが、ニーズが一致し要件を満たせば、日豪、日米豪の運用協力が可能となる」

 ※この後、佐藤茂樹議員(公明)が質疑。終了後、民主党の割当時間に入ったものの抗議して欠席。浜田委員長は「理事をしてご出席いたさせるよう要請させます」とのパフォーマンス。その後、質疑者がいないにも関わらず、そのまま予定時間いっぱい時計を回し続けました。これは「空回し」と言われ、審議時間を稼ぐための慣習とのこと。私語と雑談で費やされる時間が、審議時間として算入されてしまうのはどう考えてもおかしいと思います。こうした悪しき慣習を改めさせることも必要でしょう。

◆牧義夫(維新)
 「自衛官が入隊した時の大前提は専守防衛で、民間ならば労働契約法違反。自衛隊法第40条に、防衛大臣は最小限度必要な期間、退職の承認を制限できるとあるが、無理やり首に縄をつけて連れていかれるのか?」
 横畠法制局長官「限定的な集団的自衛権行使は我が国防衛のためで、隊員の宣誓にある大前提は変わらない。退職制限は一般職の公務員にもある」
◆足立康史(維新)
 「民主がいないのは残念。ここにはいないが厚生労働委員会には55年体制の亡霊が徘徊していた。与党と維新で議論を深めたい。大阪都構想の住民投票の際も、学者と名乗る百人以上が反対していた。私は数じゃないと思う。憲法学者の意見をどう受け止めるのか?」
 中谷「幅広い方々にご意見を聞く、その参考の一助だろう」
◆足立康史(維新)
 「今まで自衛隊員は訓練等で1874人死亡している。車両事故353件、航空機事故586件、艦船事故41件、演習事故394件、他500件。これまで海外の公務で亡くなる人が出ていないのは"僥倖"との声があるが、法成立で海外で隊員が命を落とすことを想定しているか?」
 中谷「海外の公務での死亡は4名。少ないのは大変な努力の結果」「起こらないよう最善を尽くすが、オペレーションを通じてあらゆる準備をしている。ご遺体の輸送の用意を含め様々な準備をしているが、具体的内容や要領は自衛隊の脅威の見積もりなどを推察されることになるので差し控える」

◆足立康史(維新)
 「自衛隊員のリスクについて、大臣の見解は?」
 中谷「法律に伴うリスクが増える可能性はあるが、いかなる任務をさせるのか、その中で特に運用、管理の面でリスクを極小化させる」
◆河野正美(維新)
 「仮に最高裁で違憲とされたら政府はどう対応するか?」
 横畠長官「違憲判決は想定し難いが、判断されれば法の適用ができない。ただ当該事件にのみ効力持ち、法自体を違憲無効とは判断しない。どの条項が問題になり、どういう判断が示されるのか、個々の内容を見ないと対応は決められないが、司法判断は尊重し適切に対応する」
◆河野正美(維新)
 「上陸作戦能力は以前は海外派兵につながるとタブーだった。離島防衛について、どのような議論や経過があったのか?」
 中谷「水陸機動団を速やかに新編できるよう、水陸両用車の取得や教育訓練施設の整備、要員養成により早期の戦力化に努めていく」

◆河野正美(維新)
 「今後、水陸機動団のような能力は他国から求められるのではないか?南シナ海、スプラトリー諸島、南沙諸島で中国とフィリピン、米国の間で緊張が高まっている。同盟国の米国、フィリピンが攻撃を受ける可能性もある。この場合、法的にどんな対応ができるか?」
 中谷「限られた前提条件だけで、特定地域をあげての仮定の問いには答えを差し控える」

◆河野正美(維新)
 「私も精神科医師として隊員のメンタルヘルスを見てきた。隊員の心身の健康への対策は?」
 塚原防衛省大臣官房衛生官「これまでメンタルヘルス強化月間、教育資材配布、カウンセリング、自殺発生後のアフターケア、部外有識者・部内専門家による教育などを実施してきた。継続して取り組んでいきたい」

※維新の3人の議員の質疑が終了後、浜田委員長はまたも「共産党のご出席が得られません。再度理事をしてご出席を要請させます」と。当然かなわず、「これより共産党の質疑時間に入ります」と述べ、予定時刻まで、私語と雑談による審議時間の消化が行われました。

<2つの政府見解に関するコメント>
 6月10日 川崎哲(集団的自衛権問題研究会代表)
   http://www.sjmk.org/?page_id=217
<特別版 第4号(6月10日の審議録など)はこちら>
   http://www.sjmk.org/?page_id=226
pageのtopへ

■「地域から平和を」メーリングリスト■からの転載です。
   【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第4号】

            (2015年6月10日)   

          [転送・転載歓迎/重複失礼]
 「安全保障法制」の審議が5日ぶりに再開されました。憲法審査会での全ての参考人による「違憲」発言を受けて出された政府見解や、菅官房長官による「違憲でな いと言うたくさんの著名な憲法学者」発言などをめぐり、何度も速記が止まる激しい議論が交わされました。ダイジェストをまとめましたので、ご参照ください (後半に掲載)。
 今後の審議日程については、6月11日(木)14時30分からの理事懇談会で協議されます。
 なお、9日に出された以下の2つの政府見解に対して、本研究会代表の川崎哲がコメントを発表しました。こちらもぜひご一読ください。

【政府見解】新三要件の従前の憲法解釈との論理的整合性等について
   http://www.sjmk.org/?page_id=198
【政府見解】他国の武力の行使との一体化の回避について
   http://www.sjmk.org/?page_id=200
-----------------------------------
★2つの政府見解に関するコメント http://www.sjmk.org/?page_id=217
     2015.6.10 川崎哲(集団的自衛権問題研究会代表)
 6月9日、政府は「新三要件の従前の憲法解釈との論理的整合性等について」と「他国の武力の行使との一体化の回避について」の2つの政府見解を示した。

「認識を改めた」では済まされない
 「従前の憲法解釈との論理的整合性等」に関する政府見解は、憲法学者3人が衆院憲法審査会で現在の安保関連法案を「違憲」と述べたことを受けたものである。

  この見解では、今回の閣議決定と法案は、1972年の政府見解の「基本的な論理を維持」しながら、「集団的自衛権の行使は憲法上許されない」とする結論部 分について「これまでの認識を改め」変更したものだという。しかし、1972年の政府見解は「集団的自衛権と憲法の関係」に関するものであり、そのもっと も重要な結論部分について政府が「認識を改め」たとして根本的に転換してしまうことができるとするのは詭弁であり、憲法学者らが指摘する通り、法的な安定 性が大きく損なわれているといわざるを得ない。

 また「認識を改め」るに至った背景説明として政府は「パワーバランスの変化や技術革新の 急速な進展、大量破壊兵器の脅威等」による安全保障環境の変化を挙げているのみで、きわめて抽象的である。大量破壊兵器についていうならば、先の見解が出 された1972年当時は冷戦下の核軍拡競争のさなかであり、世界には今日の3倍近い約4万発の核兵器が存在した。米ソ間、あるいはその代理戦争の形で世界 のどこかで核戦争が起これば、仮に日本に対する直接的な軍事攻撃がなかったとしても、日本が深刻な被害を受けることは明らかであった。そのような時代状況 下においても、集団的自衛権の行使は許されないという憲法解釈を政府はとっていたのである。今日のどのような安全保障環境の変化によって、憲法解釈の根本 を転換させる変更が正当化されると考えているのか、政府はさらなる説明を求められる。

 さらに、政府は安全保障環境が「変化し続けている 状況を踏まえれば」と述べている。安全保障環境が変化することに合わせて憲法解釈についても「認識を改め」ることが許されてしまうのであれば、今後も国際 情勢が「変化し続け」る中で憲法の拡大解釈がなし崩し的に進む可能性を否定しえない。一度タガが外れれば、今日においては集団的自衛権の行使が「限定的」 なものだと説明したとしても、今後際限なく拡大されていくおそれがある。

「他国を防衛するためではない」は本当か
  そのうえで、今回の政府見解においては、昨年7月の閣議決定の文言に対して、日本が武力行使を許される条件をさらに厳格化する文言が加えられていることに も注目したい。「他国を防衛するための武力の行使それ自体を認めるものではな(い)」こと、「他国を防衛するための武力の行使ではなく、あくまでも我が国 を防衛するためのやむを得ない必要最小限度の自衛の措置にとどまる」こと、「当該他国に対する武力攻撃の排除自体を目的とするものでない」ことなどが明記 されている。

 また、こうした措置の発動のためには「武力を用いた対処をしなければ、国民に我が国が武力攻撃を受けた場合と同様な深刻、重大な被害が及ぶことが明らかだということが必要」とも明記している。

  もしこれらの条件が厳格に適用されれば、いわゆる存立危機事態を認定して武力行使を発動させる条件、またその中で現実に行使できる武力の範囲は理論上はき わめて限定されるだろう。だが現実の運用においては、自衛隊の行動がなし崩し的に「他国防衛」の領域に踏み込んでいってしまう危険性が常につきまとう。だ とすれば昨年7月の閣議決定前の議論に立ち戻って、そもそも現在論じているような事態は個別的自衛権の範囲内で整理できるというふうに議論をやり直すべき ではないか。きわめて限定的な事例にこだわって憲法解釈の根底を変えることは、将来的ななし崩しに道を開くという危険を冒す行為である。

「一体化の回避は満たされている」か
  次に「武力行使との一体化」に関する政府見解についてである。この見解では、日本の自衛隊の行動が他国の「武力行使との一体化」をしてはならないというこ とは「憲法上の判断に関する当然の事理」であるとし、いかなる状態を「一体化」とみなすかについては従来の判断基準(4つの基準)を維持するとしつつ、し かし「非戦闘地域」や「後方地域」といった枠組みを見直したと説明している。

 だが、政府が従来示してきた武力行使との一体化に関する判 断基準の第一は「戦闘活動が行われている、又は行われようとしている地点と当該行動がなされる場所との地理的関係」である。このたびの閣議決定および法案 において、これまでは「戦闘地域」として活動が認められなかった場所においても活動が可能とされるようになったわけであるから(「現に戦闘行為を行ってい る現場」でない限り)、地理的関係については根本的な変化が導入されたのである。

 自衛隊が活動している場所が「現に戦闘行為を行ってい る現場」になってしまった場合は、直ちに活動を「休止又は中断」するというが、速やかに退避できなかった場合には現に「戦闘行為を行っている現場」に自衛 隊がとどまることになる。武力行使との一体化に関する第一の判断基準(地理的関係)に照らすまでもなく、戦闘行為の主体から見れば、同現場にとどまる武装 部隊を戦闘上の敵と一体化した存在とみなすであろう。

 この一点のみをとっても、今回の安保関連法案は「『一体化』の回避という憲法上の 要請は満たす」ものであるとする政府見解は無理な強弁といわざるを得ない。「一体化」の回避を維持するというのであれば、少なくとも、「一体化」を回避し なければならないことおよび「一体化」に関する定義と判断基準を法律の中に明記し、いかなる事例が「一体化」となるかということについて明確な政府見解を 示さない限り、論理的整合性も説得性もない。
-----------------------------------
【6月10日(水)「安全保障法制」審議ダイジェスト】
 一般質疑(計7時間、首相出席なし、NHK中継なし)
 衆議院インターネット中継 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
 ※右のカレンダーの日付をクリックすると、アーカイブが見られます。

◆盛山正仁(自民)
 「機雷掃海に十分な要員と装備はあるか? また、任務に携わる隊員に十分な特別手当を保障すべきだ」。
  左藤防衛副大臣「掃海艇27隻は世界有数規模。平成20年度から木製から強化プラスチックに変更。平成25年度から機雷探知の範囲も2.5倍に拡大。自走 式機雷用の弾薬も装備」「平成23、24、26年のペルシャ湾での多国間掃海訓練にも参加した」「勤務形態や特性に考慮して待遇を検討していく」。
◆辻元清美(民主)
 「先日の中谷大臣の「現在の憲法をいかにこの法案に適用させていけばいいのか」との発言は立憲主義に反する。撤回してください」。
 中谷「趣旨を正確に伝えられなかったので、撤回して修正したい」。
 辻元「この間の一連のやり方は立憲主義に基づく日本へのクーデターのように見える」。
◆辻元清美(民主)
 「昭和47年政府見解の(1)(2)を維持し(3)の結論を安保環境の変化を理由に「当てはめ」で変えたのなら、安保環境が良くなれば元に戻せるのか?」。
 横畠法制局長官「我が国への攻撃以外に国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される可能性がないという環境になればあり得る」。
 辻元「そういうことが法的安定性がないということではないか」。
◆辻元清美(民主)
 「全く違憲じゃないという著名な学者をいっぱいあげて下さい」。
 菅官房長官「個別にあげるのは控えるが、百地(章)先生、長尾(一紘)先生、西(修)先生など」。
 辻元「政府がいっぱいいると示せないなら法案を撤回すべき」。
 菅「わたくし、数じゃないと思いますよ」。
◆辻元清美(民主)
 「違憲判決が出たら、装備や訓練も含めて元に戻すんですね?」。
 中谷「法治国家なので司法の判断に従う」。
 辻元「ガイドラインもやり直すか?」。
 中谷「仮定の判断は差し控える」。
◆寺田学(民主)
 「違憲判決が出たら、今までの慣例と同様に、政府としてまず法の執行を停止するのか?」。
 中谷「適切に対応する」を繰り返すばかり。
◆緒方林太郎(民主)
 「北朝鮮の核実験や台湾海峡での1996年のような緊張した事態と、ホルムズ海峡の事態と、どちらが我が国にとってより深刻な事態と考えるか?過去に両者は「周辺事態に当たらない」との政府答弁もあるが?」。
 中谷「個別の事態に応じて総合的に判断する」。
◆大串博志(民主)
 「昭和47年見解を決裁した当時の吉國内閣法制局長官は「我が国が侵略されて(初めて自衛の措置をとる)」と3回も発言している。強い傍証だ。これを覆す事実関係はあるか?」。
 横畠「それはまさにその当時の認識。今般、事実認識に変化がある」。
◆後藤祐一(民主)
 「集団的自衛権と個別的自衛権は重なり合うことはないか?」。
 中谷「ございません」。
 後藤「「数量ではなく目的が超えているので集団的自衛権の行使は違憲」との平成11年の大森法制局長官の有名な答弁がある。この答弁は維持されているか?」。
 横畠「「我が国の防衛に限る」との目的に収まっており、矛盾しない。維持している」。
 後藤「昭和56年の稲葉衆院議員への答弁書にある「集団的自衛権の行使は我が国防衛のための必要最小限度を超えるもので許されない」との趣旨の有名な見解は維持するのか?」。
 横畠「フルセットの集団的自衛権に関するものとして維持している」。
 後藤「両者の答弁を引き継ぐのか政府見解を出してほしい」。
◆高井崇志(維新)
 「せめて「違憲でない」と言う学者が何人くらいいるか、答えてほしい」。
 菅官房長官「私が知っているだけで10人程度おります」。
 高井「極めて少数だ」。
 菅「いろいろな学識経験者の意見を聞いた」。
◆高井崇志(維新)
 「歴代法制局長官の多くが違憲だと批判していることをどう考えるか?」。
 横畠「元長官の方々の個人としての発言にいちいちコメントしない」。
 高井「法制局の皆さんがこの話を聞いたときに、反対する意見はなかったのか?」。
 横畠「反対する意見はありません」。
 高井「最高裁で違憲判決が出ないという自信はあるのか?」。
 横畠「ご指摘の通りです」。
◆宮本徹(共産)
 「昨日の政府見解に「安保環境が根本的に変容」とあるが、かつてソ連はもっと多くの核ミサイルを日本に向けていた。何をもって、いつから根本的に変容したのか?」。
 中谷「インターネットや人工衛星ができ、科学技術が発展し、(ムニャムニャ)」。
 宮本「それが基準か?!」。
 中谷大臣は結局、明確には回答できず。
◆宮本徹(共産)
 「他国に対する武力攻撃によって国の存立が脅かされるようになった例はあるのか?」。
 中谷「一概に言えない。絶えず国際社会は対立、紛争を繰り返してきた」「事前に聞いてないので調べて対応したい」。
 宮本「調べて提出を。出せなければ立法事実がなく法案は出せない」。
◆宮本徹(共産)
 「砂川事件判決は集団的自衛権について何か言っているか?」。
 横畠「ふれているわけではありません」。
 宮本「政府見解で引用されているのは砂川判決の傍論部分に過ぎない」「一方で、イラク派遣の違憲判決を政府は「傍論だ」と批判した。これは二枚舌、ご都合主義だ」。
◆宮本徹(共産)
 「自衛隊による他国軍の武器等防護の「武器」とはどんな武器か?」。
 黒江防衛政策局長「武器、弾薬、火薬、船舶、航空機等々(=全て含む)」。
 宮本「米軍から要請がある場合、そのための自衛隊部隊を派遣するのか?」。
 黒江「部隊同士の防護もあれば、必要な部隊を派遣する場合もある」。
◆宮本徹(共産)
 「自衛隊による武器等防護の対象となる米軍は、世界中で情報収集や警戒監視をしている。防護の範囲は地理的に無限定か?」。
 黒江防衛政策局長「要請があり、我が国防衛に資するかの要件で判断する。地域では判断しない」。
◆宮本徹(共産)
 「自衛隊による他国軍の武器等防護で、米軍の空母は警護できるか?」。
 黒江防衛政策局長「例外は特に設けていない」。
 宮本「武器等防護は"集団的自衛権の裏口入学"ではないか?!」「防護している自衛隊が攻撃を受ければ反撃して武力行使することになる。集団的自衛権がなし崩しで行使される」。
------------------------------------
<特別版 第3号(政府見解等を掲載)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=207
<特別版 第2号(6月5日の審議録)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=187
<特別版 第1号(6月1日の審議録)はこちら>
  http://www.sjmk.org/?page_id=136
------------------------------------
発行:集団的自衛権問題研究会
   代表・発行人:川崎哲
   News&Review特別版 編集長:杉原浩司
   http://www.sjmk.org/
  ツイッター https://twitter.com/shumonken/
   ※ダイジェストはツイッターでも発信します。ぜひフォローしてください。

 <本研究会のご紹介>
   http://www.sjmk.org/?page_id=2

◇集団的自衛権問題研究会News & Review
 第9号の内容
  ● 歯止め無き対米支援法制は「国民を守る」か(川崎哲)
  ● 新「日米ガイドライン」は何を狙うか(吉田遼) 
   http://www.sjmk.org/?p=130

◇『世界』7月号、6月号に当研究会の論考が掲載されました。
  http://www.sjmk.org/?p=194

  http://www.sjmk.org/?p=118
pageのtopへ

九条医療者の会HP INDEX

inserted by FC2 system