「日本の防衛産業は生き残れるのか」…「日経」特集記事から
        ―新たな「防衛計画の大綱」を考える―

 政府は12月17日の閣議で、新たな「防衛計画の大綱」と、今後5年間の防衛費の総額などを定める中期防衛力整備計画を決定しました。新たな防衛計画大綱では、北朝鮮や中国の動向を脅威と捉え、警戒・監視能力を高め、機動的に部隊を派遣するという「動的防衛力」を掲げ、南西諸島の防衛態勢の強化などが打ち出されています。
 この考え方は、攻撃せずに防衛に徹するという自衛隊発足時からの専守防衛に基づいて、1976年に初めて防衛大綱を策定したときに打ち出した基盤的防衛力構想を否定するものであり、特定の脅威に軍事的な抑止力を配備する脅威対抗型へと大きく転換したものといえます。

 また、日本経済新聞がこの防衛大綱を受けて、「日本の防衛産業は生き残れるのか」と特集記事をくんでいます。

 2010年12月20日号 http://www.nikkei.com/biz/focus/article/g=
■戦闘機、途絶える国内生産
 
「もう生産継続の芽は完全になくなった」――。と

■武器輸出三原則に悩む
 
日本の防衛産業の苦境の根底には武器や武器に関連する技術の輸出を禁じる武器輸出三原則がある。

《武器輸出三原則とは》

 
1967年、共産圏や紛争当事国への武器流出を防ぐ目的で禁輸地域を定めた規定。具体的には(1)共産圏諸国(2)国連決議で武器などの輸出が禁止されている国(3)国際紛争の当事国または紛争の恐れのある国――の3地域を指定した。後に平和国家として国際紛争などの助長を回避するとの観点から、それ以 外の国への輸出も慎むことになり、武器輸出が事実上できなくなった。
 例外的に米国とは武器技術の供与ができるとの枠組みが定められており、艦船やレーダー、ミサイル関連などで技術供与が行われてきた。またテロ対策や人道目的などで輸出が認められている。


 
八方ふさがりの現状を打開する突破口として防衛産業が強い期待を寄せたのが、武器輸出三原則の緩和だった。
 今年の1月12日のことだ。「そろそろ基本的な考え方を見直すこともあってしかるべきだ」。都内で開かれた防衛産業の新年会。北沢俊美防衛相は三原則の見直しに前向きな考えを示した。その後、半ばタブー視されていた三原則緩和への流れが加速。「年内発表の防衛計画の大綱(防衛大綱)で緩和が明記されそうだ」。防衛産業からの期待は防衛大綱が発表される12月に向けて高まっていった。


■欧米が日本企業に秋波
 
「輸出よりもむしろ、国際共同開発への参加を通じて最新技術に触れ、日本の技術水準を底上げすることに意義がある」。三菱重工の川井昭陽常務は三原則緩和のメリットを強調する。

■見送られた三原則の緩和
 
緩和に傾きかけた流れが変わったのは12月3日。衆院再可決に必要となる3分の2以上の議席確保を狙い、菅直人首相が社民党の福島瑞穂党首 との党首会談実施を固めた時だった。社民党は三原則緩和に反対の立場。菅首相は、メディアを通じ「緩和は認められない」と強調する福島氏に譲歩せざるを得なかった。
 「これまでの議論は何だったのか、安全保障より政局を優先するようでは話にならない」。防衛産業の複数の関係者からは、あきらめと失望が入り交じった声が漏れる。
 今回の大綱においては、武器輸出三原則の緩和は見送られましたが、武器輸出三原則、非核三原則、PKO五原則など憲法の平和主義がなし崩し的に破られていくことがないように注視していくことが必要です。
H23年度以降に係る防衛計画の大綱について
中期防衛力整備計画(H23〜27年度)について
内閣官房長官談話
防衛大臣談話

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韓国からも反対の声が! …菅首相らに「三原則崩すな」の声
◆韓国市民から政府・民主党幹部にあてた、武器輸出三原則保持要請メール
親愛なる菅直人首相
       CC:仙石由人官房長官、岡田克也党幹事長

 
日本の友人たちの知らせで、私たち韓国市民は日本の国会内で武器輸出三原則の見直しが協議されていることを知りましたが、それは大切に保持されている憲法9条の精神に反するものです。

 私たち韓国市民は、そのような動向を深い憂慮で見ています、なぜならその三原則緩和は、6者協議を行う韓国・北朝鮮・日本・中国・米国・ロシアの6つの国の合計の防衛予算が、世界全体の60%以上を占める、そのようなアジア太平洋で増大しつつある軍拡競争への制御をさらにゆるめることになるからです。

 加えて天安艦沈没事件後の現在の緊張状況の高まりの中で、韓国・日本・米国は、その三国間の軍事同盟を活発に促進しつつ、沈没事件を悪利用し、アジア太平洋の人々の平和への意思に反して不必要な緊張の高まりに寄与しました。

 我々はまた、武器輸出三原則緩和の裏にある意図が、恐らくはイランとロシアを目標にする、レイセオン社と三菱重工の共同開発によるスタンダードミサイル3の販売を、ヨーロッパ全域と他の地域で可能にすることであるとも聞いています。

 我々韓国市民はまた、三原則の緩和が中国と北朝鮮を目標にする、米・韓・日の三国によるミサイル防衛同盟の強化を加速し、アジア太平洋での平和をより不安定なものにするであろうと考えます。

 米国レイセオン社はまた、パトリオットミサイルとスタンダードミサイルの装備とサービス体系を含む兵器販売について韓国と契約を結びました。
 韓国は現在、中国・インドに次ぐ第3の兵器輸入国であると言われており、アラブ首長国連邦も同様な状態である今、兵器取引をさらにエスカレートさせ、世界各地での挑発による軍事衝突と戦争を世界各地で扇動することに貢献していくであろう、日本の武器輸出緩和がなされたあと、必然的に生じる危険な結果について、我々は懸念せずにはおられません。

真の安全保障は武装によってではなく平和によりもたらされます。それを疑う人たちは、去る11月23日のヨンビョン島での砲撃合戦のあと我が家を後にしなければならなかった、まさにその島民たちの言葉に耳を傾けてみるとよいでしょう。

 「他の人たちが、韓国は北朝鮮を非難し防衛予算をもっと増やすべきだと言うとしても、それは私たちの状況を知らないための言葉だ。さまざまな事態に当然遭遇することになるこの島の住民にとり、強硬な軍事対抗措置が何になるだろう? ほんの数年前には西海(黄海)の5つの島の平和を維持するため、ヨンビョン島に海上自由公園を建設する計画があった。しかしそれらの平和な計画はすべて(李明博大統領により)キャンセルされ、その結果11月23日にあのような事件が起こったのだ。」

 ヨンビョン島住民は、北朝鮮に対する韓国政府の強硬政策を平和政策にする、外交方針の転換を求めています。

 我々韓国市民は、(武器輸出三原則を緩和した後の)日本がその兵器製造と販売により他国からの仮想攻撃の対象になるようなことにはなってほしくありません。平和国家日本は、今後の武装により現在の真の安全保障を
失ってしまうのです。

 別の話ですが、最近韓国で催された平和軍縮祭の資料によれば、2003年に武器取引を管理するグローバルな運動があったそうで、現在世界の人々は2012年に、世界での武器取引を厳密に管理し得る条約の誕生を期待しているとのことです。世界各国の政権が自国民の平和への願いを無視し、平和産業へと転換されるべき邪悪な軍需産業の方にむしろ耳を傾けるのは残念なことです。

 憲法9条は、これまで世界の多くの人々を啓発してきた灯台であり、平和を愛する我々韓国市民は、平和を愛する多くの日本の友人たちや世界の人々と共に、日本政府がその精神を守り、それを破棄することがないよう、強く求めます。

    Sung-Hee Choi  韓国、仁川
         (訳:さとう http://www.anatakara.com/petition/index2.html

・…………・…………・…………・…………・…………・…………・

◆「武器輸出国」へ暴走する民主党政権――新「防衛大綱」策定で問われる民主主義
   
 杉原浩司(核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)  2010年12月1日
   
http://www.peoples-plan.org/jp/modules/article/index.php?content_id=72
    
(ピープルズ・プラン研究所ウェブサイト)

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今だからこそ、戦争平和を考える …菅首相らに「国是を勝手に崩すな!」の緊急要請を!

    朝鮮半島を巡る危機キャンペーン報道や、政治・外交の動きや言動は軍事力強化と米軍基地・自衛隊の一体化を促進する方向へと一機にカジをきりそうな勢いです。
 武器三原則を撤廃する動きが加速しています。
  自衛隊も、九州・沖縄を防衛の拠点として位置づけて、部隊の増強を図っている現状があります。

◆菅首相らに「国是を勝手に崩すな!」の緊急要請を!
   (核とミサイル防衛にNO!キャンペーン)です。

 11月30日、民主党政調役員会は、武器輸出三原則の実質的撤廃など危険な内容満載の外交安保調査会「提言」を了承しました。しかし、「リベラルの会」による反対意見書も併せて提出されており、党内合意なき見切り発車に過ぎません。
 12月3日で国会は終わりますが、新防衛大綱の閣議決定が10日にも迫っています。米国の新「ミサイル防衛」戦略が輸出解禁の背景にあることがウィキリークスにより改めて裏付けられ、社民党の福島党首は三原則を見直せば予算案に反対すると表明しています。時間は限られていますが、武器輸出国への道を阻むために、できる限りの働きかけを続けたいと思います。諦めないで、菅首相らにファックス(電話)による要請を集中して下さい!

 武器輸出三原則撤廃に関する「ウィキリークスが公開した公電」の詳しい要約(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版)
  http://on.wsj.com/dVj9Wx

 福島党首「武器輸出3原則見直しなら予算案反対」(12/2 読売)
  http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101202-OYT1T00338.htm

【菅首相らに「国是を勝手に崩すな!」のファックス(TEL)集中を!】
   ↓   ↓   ↓   ↓   ↓   ↓   ↓    
◆菅直人首相      (FAX)03-3595-0090  (TEL)03-3508-7323
◆仙石由人官房長官   (FAX)03-3508-3235  (TEL)03-3508-7235
◆岡田克也民主党幹事長 (FAX)03-3502-5047  (TEL)03-3508-7109

<要請ポイント>
1.武器輸出三原則という国是を民意に問うことなく崩すことは許されない!
  =「主権在民」の大原則を踏みにじり、主権者をないがしろにするもの
2.三原則を崩すことは民主党マニフェストに記載されていない!
3.民主党の中ですら、合意はなされていない!
4.武器輸出国になることは紛争加担の道!
5.防衛省や軍需産業が先取りして動いているのは、まるで「軍部主導」!


 菅首相が強調する「国民主権」と、民意に問うことなき国是崩しは明らかに矛盾します。岡田幹事長は「マニフェストに書かれていなかったことから三原則見直しを疑問視している」(11/25 朝日)と報じられています。
また弁護士でもある仙石官房長官が、立憲主義と法治主義に反する見直しを是認するのは恥ずべきことでしょう。新大綱への盛り込みは断念し、議論を尽くすべきです。一人でも、一枚でも多くの声が届くことが必要です。
ファックス、電話という文明の利器を活かしましょう!
……………………………………………………………………………………
以下の緊急行動にご参加下さい。
 ●日本製の武器が世界の子どもたちを殺すの?
  新防衛大綱ってなに? 12・7院内集会
  日時:12月7日(火)12:00〜2:00(開場11:30分)
  会場:衆議院第1議員会館多目的ホール(国会議事堂前、永田町)
     [11:30〜、議員会館ロビーで係が入館証を配布します]
「呼びかけ団体」
  WORLD PEACE NOW/NO BASE 全国アクション/ピースボート/核とミサイル防衛にNO!キャンペーン/キリスト者平和ネット/フォーラム平和・人権・環境
 問い合わせ 03−3221−4668(市民連絡会)
……………………………………………………………………………………
 <核とミサイル防衛にNO!キャンペーンのブログ>
   http://nomd.exblog.jp/

<南西へ向かう自衛隊>

 NHK総合の「クローズアップ現代」は大変良い特集番組を放送しますけれど、その内容は放送日の前日にならないとホームページにアップされません。チェックするのが他の番組よりも難しいところがあります。
 
 今日(12月2日)放送されたものはそうでした。
 自衛隊が、中国・北朝鮮を仮想敵国とし、九州・沖縄を防衛の拠点として位置づけて、部隊の増強を図っている現状を放送しました。
 総合では終わりました。BS1は再放送します。
 
 NHK「クローズアップ現代」 
 “南西”へ向かう自衛隊  〜最前線からの報告〜 (NO.2974)
  http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2974
  12月2日放送
    時間 総合:19時30分〜19時56分
       BS1 : 24時15分〜24時41分
   
 私たちが住む九州が、自衛隊が想定する戦場になるのです。

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【緊急共同アピール】 国会議員の比例定数削減は民意を無視する民主主義の破壊です
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 菅首相は7月30日の記者会見で、「衆議院の比例定数80削減、参院定数40削減」を「8月中に党内の意見をとりまとめ、12月までに与野党で合意をはかる」よう、枝野幹事長と輿石参院議員会長に期限を区切って指示したことを公表しました。

 これは議会制民主主義の根幹に関わる重大な問題で、私たちは容認できません。
参院選挙に際して、菅首相は「財政再建」を口実にして消費税の増税を主張し、世論の反発を受けましたが、そのためにも「まず国会議員自ら身を切ることが必要だ」というもっともらしい理由で、比例区定数削減を主張しています。

 試算では比例区を80人削減すると改憲反対を主張する社民党も共産党も国会から消えかねないといわれています。小選挙区制を中心にして2大政党をめざすといいますが、2大政党制では多様な民意の選択肢が失われ、多くの民意が無視されることは明らかで、民主党が手本としてきた英国においてすら選挙制度を含めた見直しが始まり、連立政権が成立しています。また世界各国の国会議員数を有権者数と比較しても日本は少ない方に属します。

 そして菅首相らがいうように衆院議員を80人減らしたところで、秘書給与などを合わせても年間56億円、参院の40人を加えても84億円減にしかなりません。

 例えば自衛隊の装備の新規契約費は2010年度で6800億円にものぼり、いま自衛隊はさらに新型超音速機や、新型対艦ミサイルなどまで導入しようとしています。米軍への「思いやり予算」も年間2000億円に達しており、駐留軍関係費は6000億円を超えています。また米海兵隊のグアム移転費を日本は5000億円以上も負担しようとしています。政府がいうように辺野古に新基地がつくられれば、さらに巨額の税金が投入されることになります。その一方で消費税増税は法人税引き下げとセットになっていることも見逃せません。菅首相と民主党のマニフェストは明らかに論理のすり変えです。

 多数の民意を政治から排除し、2大政党制という非民主主義的な国会につながる国会議員の比例定数削減と小選挙区制への純化という暴挙を許さないための声を、思想や政治的立場の違いを超えて、今こそ大きく広げましょう。

 私たちは共同でこの声明に対する諸団体・個人の賛同を呼びかけます。第一次締め切りは民主党が集約するといっている8月末に合わせて、8月25日とし、国会議員に届けます。その後もひきつづき集めたいと思います。団体・個人とも連絡先を明記して下さい。発表は団体名と、個人は在住する都道府県名のみを付した個人名とに致します。インターネットでは個人名は公表しません。

【呼びかけ団体】
 キリスト者政治連盟、「憲法」を愛する女性ネット、憲法を生かす会、市民憲法調査会、日本山妙法寺、VAWW−NETジャパン、ふぇみん婦人民主クラブ、平和憲法21世紀の会、平和を実現するキリスト者ネット、平和をつくり出す宗教者ネット、許すな!憲法改悪・市民連絡会(8月4日現在)

賛同連絡先 FAX 03−3221−2558 email=kenpou@annie.ne.jp
許すな!憲法改悪・市民連絡会

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【アピール】 海外派兵恒久法の成立を阻止しよう!!
  井上澄夫(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)

 2009年12月27日付『時事通信』は、自民党が次の通常国会に「国際平和協力法案(石破私案)」をベースとする海外派兵恒久法案を提出する方向で検討に入ったと報じました。
 まず、その記事を引用します(一部略)。

●自衛隊派遣の恒久法案検討=自民、安保で違いアピール

 自民党は12月27日、自衛隊の海外派遣を随時可能にする「恒久法案」を、2010年1月召集の通常国会に提出する方向で検討に入った。民主党政権の「アキレスけん」とされる安全保障政策で積極的な取り組み姿勢をアピールし、夏の参院選に向け、旧来の支持基盤である保守層を引き込む狙いがある。
 自衛隊の海外派遣は国連平和維持活動(PKO)協力法に基づく場合などを除き、その都度、新テロ対策特別措置法など個別の特措法を整備する必要がある。このため自民党は与党時代から、「迅速性に欠ける」などとして恒久法制定を模索してきた。
 今回提出を目指す法案は、石破茂政調会長が党防衛政策検討小委員長だった2006年にまとめた国際平和協力法案(石破私案)がベースとなる見通し。(1)国会の事前承認を前提に、国連決議や国際機関の要請がなくても政府の判断で派遣が可能(2)他国軍隊が襲われた際の「駆け付け警護」を認めるなど、武器使用基準を緩和−など踏み込んだ内容だ。
 鳩山政権が米軍普天間飛行場移設問題の結論を先送りし、外交・安保政策での迷走ぶりが際立つ中、石破氏は「日本が世界のためにいかなる責務を果たすかが極めて重要。鳩山政権に対するアンチテーゼになる」と、法案提出に意欲を示している。……

  石破茂自民党政調会長の動きが、2010年夏の参院選をにらむ、民主党への対抗策であることは上の記事のとおりでしょうが、民主党もこれまでに海外派兵恒久法の必要性を掲げた前歴があります。
 福田内閣の時代、政府・与党がインド洋に海上自衛隊の艦隊を再派兵する新テロ対策特措法案を国会に提出したとき、それに対抗して民主党は「アフガニスタン復興支援特措法案」を提出しました。その25条〔基本的な法制の整備〕にはこうありました。
 〈国際的なテロリズムの防止及び根絶のための国際社会の取組に積極的かつ主導的に寄与することを含む我が国の安全保障の原則に関する基本的な法制の整備が速やかに行われるものとし〉

  これが、自民党による海外派兵恒久法制定の動きへの対抗策であったことは明らかです。
 海外派兵恒久法は福田政権下でも麻生政権下でも成立せず、政権が交代しましたが、同法の必要性については両党とも一致しているのですから、民主党が自民党の挑発に乗る素地は十分あるわけです。ですから、今回の野党・自民党の動きには民主党を揺さぶって、海外派兵恒久法案を政治の舞台で焦点化するねらいもあると思われます。骨の髄からの国防族、石破政調会長の単なるパフォーマンスと侮ることは危険です。 石破私案は、国連などの要請がなくても日本政府独自の判断で随時、海外派兵を可能にする危険きわまりないものですが、自民党がまったく同じ内容の法案を出すとは限らないでしょう。

 さらに、民主党が自民党案よりいくらかマイルドな内容の海外派兵恒久法の成立をもくろむ可能性もあります。

 鳩山首相は2005年2月に上梓した自著『新憲法試案』(PHP研究所刊、絶版)でこうのべています。
 〈私は今こそ、戦後の憲法論議を迷走させてきた空想的平和主義あるいは国家主義的ノスタルジアなど、左右両翼の感情論のいずれをも排し、確かな平和を構築するために国際協調を推進するという立場で、新たな憲法を創りたいと考える。〉
 そして次の改憲案を提起しています。
 ●第47条〔国際活動への参加〕
  日本国は、国際連合その他の確立された国際的機構が行う平和の維持と創造のための活動に積極的に協力する。
 ●第50条〔自衛軍〕
  日本国は、自らの独立と安全を確保するため、自衛軍を保持する。
  
 さらに、こう記しています。

 〈憲法改正とあわせて、「安全保障基本法」を制定し、自衛権発動の要件や自衛権行使の態様、国際協力としての海外派遣の要件、国家緊急事態の定義、国会承認の手続き等々重要事項をできる限り規定する。/今の(内閣)法制局解釈のように、いたずらに集団的自衛権のハードルを高く設定していることが、われわれの外交政策における選択肢を狭め、国益を損なうことになっていはしないか。この憲法試案はこのような観点から、集団的自衛権の制限的な行使を容認するという立場に立つ。周辺事態を含む日本有事の際、日本近海において救援に駆けつける米軍が攻撃を受けるような場合の反撃は当然許されることになる。〉

  ※上記の提起に関する鳩山の改憲案は、衆議院議員・鳩山由紀夫のHPで読むことが出来ます(「国際協調及び平和主義、安全保障」の項目をクリック)。
  http://www.hatoyama.gr.jp/tentative_plan/index.html

 イラクから陸上自衛隊と航空自衛隊が帰還し、海上自衛隊もインド洋・アラビア海からまもなく撤収することになっています。
 しかし、東アフリカ・ソマリア沖での海上自衛隊による「海賊対処」は続き、アフガニスタンのカルザイ傀儡(カイライ)政権に対する莫大な「復興支援」資金提供が実施されることになりました。そのアフガニスタンにオバマ米政権は3万人の米兵増派を決め、NATO基軸のISAF(国際治安支援部隊)によるタリバーン掃討作戦も続いています。
 ジョージ・W・ブッシュ米前大統領が始めたアフガン侵略戦争はオバマ政権に引き継がれ、パキスタンへの越境攻撃も拡大の一途をたどっています。米国・イスラエルによるイラン空爆も深刻に懸念されます。鳩山政権は「平等な日米関係」を謳いながら、オバマ政権の戦争拡大政策に一言の警告さえ発しようとしていません。

 「海外派兵恒久法」の成立を許さないよう、強い不断の警戒心をもって事態の推移を見守り、事態の進展に、ともに、迅速に、対応することを呼びかけます。「海外派兵恒久法」が制定されれば、日本国憲法の前文と第9条は、これまで以上に無惨に掘り崩されてしまいます。     (2010・1・1)

◆ 資料・民主党政策集INDEX2009(09・7・23)外交・防衛の項
 
国連平和活動への積極参加
 国連は二度にわたる大戦の反省に基づき創設された人類の大いなる財産であり、これを中心に世界の平和を築いて
いかなければなりません。
 国連の平和活動は、国際社会における積極的な役割を求める憲法の理念に合致し、また主権国家の自衛権行使とは性格を異にしていることから、国連憲章第41条および42条によるものも含めて、国連の要請に基づいて、わが国の主体的判断と民主的統制の下に、積極的に参加します。

◆ 資料・民主党の政権政策マニフェスト Manifesto  2009年7月27日

7外交
54.世界の平和と繁栄を実現する
○わが国の主体的判断と民主的統制の下、国連の平和維持活動(PKO)等に参加して平和の構築に向けた役割を果たす。

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【ご報告】
「千葉景子新法相に、死刑執行の停止を強く要求する市民の共同声明」運動の経過と結果について

                 共同声明運動事務局 奥田恭子・加賀谷いそみ・井上澄夫・廣崎リュウ

2009年10月6日
 「千葉景子新法相に、死刑執行の停止を強く要求する市民の共同声明」への賛同の呼びかけにご賛同下さったみなさん! そして運動の呼びかけ人になって下さったみなさん!

 日本全国と海外から寄せられたご賛同は、賛同の締め切り期限(10月4日)を1日過ぎた10月5日現在、830件に達しました。そのうち、個人賛同は786件、団体賛同は44件です。賛同の表明は文字通り、全国47都道府県から寄せられ、さらにフランス、ドイツ、イギリス、米国、タイなど海外在住の方からも届きました。賛同表明をお寄せ下さったすべてのみなさまに、深い感謝をこめて、厚く御礼申し上げます。

 「市民の共同声明」はすべてのみなさんのお名前および団体名とともに、法務省と首相官邸に送られました。その際、お一人おひとりのおおまかな住所や肩書きあるいは職業、そして団体の所在地を記しました。同省と官邸からは当事務局に受領の通知が届きました。


《運動の経過》

・ この運動は8月30日衆院選の2週間前に準備が始まりました。運動の事務局を担当した「死刑廃止を求める市民の声」(略称「市民の声」)はこれまで、歴代法相による死刑執行への抗議などを続けてきましたが、8月30日衆院選が大きな政治の変化を生むと予感し、新しい法務大臣に「死刑執行の停止」を強く要求しようと考えました。

・ そのために、「市民の声」単独ではなく、全国各地の多様な立場の人びとによる〈共同の呼びかけ〉によって運動を広げようと考え、アピールの冒頭に列記したように、51名の方がたによる〈共同の呼びかけ〉が実現しました。

・ 衆院選の結果、ご存知のように、鳩山連立政権が発足し、新法務大臣には千葉景子氏が就任しました。そこで私たちは、新政権成立の翌日、9月17日午前1時に〈共同の呼びかけ〉を全国に発信しました。

・ 反響は実に爆発的でした。連日、賛同表明が、次々に寄せられました。寄せられたご賛同は冒頭記したように830件です。

《爆発的な反響の意味について》

 今回の反響の大きさは、私たちがかつて経験したことのないものでした。それは何より、衆院選の結果、「政権交代」が実現したことによると思います。多くの人がこの「政権交代」によって「今こそ声をあげる好機」と感じたのではないでしょうか。

1993年の後藤田正晴法相による死刑執行再開以来、「国家による殺人」が続いてきました。長勢甚遠法相は10人の死刑を執行し、「ベルトコンベアー式」の自動執行を主張した鳩山邦夫法相は在任中、ほぼ隔月に13人の死刑を強行しました。死刑執行の停止や死刑廃止が世界の大勢になっているのに、日本では死刑執行が激増していました。

 その一方で、足利事件で無期懲役に服せられていた菅谷利和さんの無実が明らかになり、菅谷さんが釈放されて、再審が決まりました。刑事事件で冤罪(えんざい)が生まれることが改めて白日の下にさらされ、死刑執行への疑問が幅広く世論に共有されるようになってきました。また、民間から抽出される市民が場合によっては死刑判決を下す判断を迫られる「裁判員制度」が動き出し、同制度への疑問も高まっています。

 〈共同の呼びかけ〉に「爆発的な反響」が生まれた背景はおよそ以上のようなことだったと思います。賛同者で一番多かったのは、初めて死刑反対の声をあげた人たちでした。言うまでなく、これまで死刑廃止運
動を支えてこられた方がたも多数賛同されました。

 今回の運動の特徴は、呼びかけが無数の自主的な協力によって広まったことです。ネットやFAXでアピールが転送・転載され、ブログやホームページでの紹介で、〈共同の呼びかけ〉が広がっていきました。ご協力下さったみなさんに厚く御礼申し上げます。

《今後の運動について》

 私たちの思いは千葉法相に届けられました。しかし千葉法相が死刑執行について「慎重に判断する」とのべていることを非難するマスメディアが執行存続を求める世論を煽っています。それを背景に法務省高官が千葉法相に対し死刑執行命令書に署名するよう圧力をかけているだろうことは想像にかたくありません。

 民主党が本年7月17日にまとめた政策集『INDEX2009』は、「『終身刑』の検討を含む刑罰の見直し」と題する項目をもうけ、「死刑存廃の国民的議論を行うとともに、終身刑を検討、仮釈放制度の客観化・透明化をはかります。(中略)国際的な動向にも注視しながら死刑の存廃問題だけでなく当面の執行停止や死刑の告知、執行方法などをも含めて国会内外で幅広く議論を継続していきます。」と記していましたが、その10日後、7月27日に公表された同党『マニフェスト』ではその部分は削除されました。

 世界人権宣言(1948年)はその第3条で「すべて人は、生命、自由及び身体の安全に対する権利を有する」と規定しています。しかし1989年に国連総会で採択された国連死刑廃止条約を日本は批准していません。自由民権運動の理論家だった植木枝盛(うえき・えもり)による「東洋大日本国国憲案」はその45条で「日本の人民は何らの罪ありと雖(いえど)も生命を奪はれざるべし」と明確に規定したのですが、その先駆的な主張は今もって実現していません。

 法務省は世論の8割が支持していることを死刑制度存置の理由としていますが、EU(欧州連合)は日本政府に対し「死刑廃止の是非は、世論調査によって決めるべき問題ではありません。死刑制度の廃止は、国家としての主義の問題です。ひとつの社会を統括する政府には、この問題に関する議論の舵取りを行う責任があります。根強い偏見に賛同したり、死刑執行にまつわる秘密主義を助長したりすべきではありません。」と勧告しています。

 死刑執行をめぐる状況はまったく楽観を許すものではありません。この国では人権思想の定着になお時間を要すると思われます。しかし〈共同の呼びかけ〉への大きな反響に励まされ、私たちはみなさんとともに努力を続けようと思います。「国家による殺人」を停止させ、死刑制度を廃止するため、どうか、ともに歩んで下さい。ご賛同に重ねて深く感謝しつつ、報告を終わらせていただきます。

【全国のみなさんへの緊急のお願い】

■「千葉景子新法相に、死刑執行の停止を強く要求する市民の共同声明」に、至急、ご賛同下さい!!

〔呼びかけ人〕

浦島悦子(沖縄・名護市) 平良 修(沖縄・沖縄市、沖縄から基地をなくし世界の平和を求める市民連絡会、牧師) 西尾市郎(沖縄県那覇市、平和をつくる琉球弧活動センター、牧師) 小川みさ子(鹿児島市議会議員) 木村 朗(鹿児島大学教員) 田中信幸(熊本県熊本市、イラク訴訟元原告) 舟越耿一(市民運動ネットワーク長崎) 梶原得三郎(大分県中津市、草の根の会) 木村眞昭(福岡県福岡市、浄土真宗本願寺派妙泉寺住職) 青柳行信(NGO人権・正義と平和連帯フォーラム福岡・代表) 筒井 修(福岡地区合同労働組合代表執行委員) 脇 義重(平和をあきらめない人々のネットワーク・福岡) 渡辺ひろ子(福岡県築上郡築城町、平和といのちをみつめる会代表) 浦部頼子(山口県山口市、「憲法を活かす市民の会・やまぐち」共同代表) 大谷正穂(山口県下関市、アイラブ・KENPO・ネットワーク) 纐纈 厚(山口県山口市、山口大学教員) 廣崎リュウ(山口県下関市、死刑廃止を求める市民の声・共同代表) 藤井純子(広島県広島市、ピースリンク広島・呉・岩国) 宇田川健次(岡山県総社市、ハンドインハンド岡山) 安西賢誠(愛媛県松山市、真宗大谷派専念寺住職) 宮本 恵(愛媛県松山市、キリスト教牧師〔日本バプテスト道後キリスト教会/中国・四国バプテスト教会連合社会委員〕) 奥田恭子(愛媛県松山市、死刑廃止を求める市民の声・共同代表) 阿部悦子(愛媛県今治市、愛媛県議会議員) 岩崎淳子(香川県高松市、前高松市議会議員) 安斎育郎(立命館大学名誉教授) 長谷川存古(大阪府箕面市、関西大学名誉教授) 吉田孝子(大阪府大阪市 グループ・テ) 近藤ゆり子(岐阜県大垣市、9条の会・おおがき) 山本みはぎ(愛知県名古屋市、不戦へのネットワーク) 石下直子(神奈川県横浜市、かながわ憲法フォーラム) 細井明美(神奈川県横浜市、ピースアクティビスト) 小牧みどり(神奈川県相模原市、ブログ「ブーゲンビリアのきちきち日記」) 本野義雄(神奈川県川崎市、市民の意見30の会・東京) 石川逸子(東京都葛飾区、『ヒロシマ・ナガサキを考える』発行者、詩人) 岡田良子(東京都杉並区、西東京平和遺族会) 葛西則義(東京都府中市、市民意見広告運動) 諸橋泰樹(東京都小金井市、フェリス女学院大学教員) 漢人明子(東京都小金井市議会議員・みどりの未来) 田鎖麻衣子(東京都新宿区、NPO法人・監獄人権センター、弁護士) 武田隆雄(東京都渋谷区、日本山妙法寺) 辻子 実(東京都目黒区、キリスト者) 西田和子(東京都港区、市民の意見30の会・東京) 花村健一(東京都江戸川区、樹花舎代表) 谷島光治(東京都三鷹市、アンポをつぶせ!ちょうちんデモの会) 長谷川修児(東京都世田谷区、『遊撃』発行者、詩人) 井上澄夫(埼玉県新座市、死刑廃止を求める市民の声・共同代表) 澤野耕司(埼玉県さいたま市、神父) 志茂美栄子(埼玉県新座市) 加賀谷いそみ(秋田県男鹿市、死刑廃止を求める市民の声・共同代表) 七尾寿子(北海道札幌市) 大嶋薫(北海道札幌市、札幌市議会議員)〔順不同〕
                              2009年9月17日

■■千葉景子新法相に、死刑執行の停止を強く要求する市民の共同声明 ■■

 私たちは、日本政府・法務省が現在、人権を何よりも尊重する世界の大勢に逆らって死刑の執行を強行し続けていることに、耐えがたい恥ずかしさと深い憤りを感じています。
 鳩山内閣の法務大臣に千葉景子氏が就任しました。就任直後の記者会見で千葉新法相は死刑執行については「慎重に判断する」とのべ、死刑制度について「国民的な議論が必要」と表明しました。

 みなさん、死刑執行を停止させる重要なチャンスです。千葉新法相に、これ以上、死刑を執行しないよう、みんなで、強く、強く要求しようではありませんか。下記の「市民の共同声明」に、どうか、至急、ご賛同下さい。
 声明はご賛同の締めきりのすぐあと、千葉法相と鳩山首相に提出します。ご賛同の要領は次のとおりです。

◆賛同は個人・団体(グループ)を問いません。

▼賛同者になっていただける場合は、大まかな在住の地(たとえば、大分県中津市、岩手県岩手郡滝沢村)をお知らせ下さい。

▼団体(グループ)賛同の場合は所在地(たとえば、静岡県浜松市)をお知らせ下さい。「九条の会・○○」のように名称に地名がついているときはその限りではありません。

◆賛同の締めきりと連絡先
  ▼賛同の表明は【10月4日(日)までに】お願いします。
  ▼賛同表明の連絡先は次の通りです。

    「市民の声」電子メール アドレス : shikei_haishi@yahoo.co.jp

※ お名前・おおまかな住所、団体(グループ)名・所在地に加えて、必ず「声明に賛同します」とご明記下さい。なお上記メールアドレスはご賛同の連絡専用です。

【ご協力のお願い】この共同声明にご賛同のみなさんにお願いします。このメールをみなさんのご友人やお知り合いの方々にご転送下さい。またご関係のメーリングリストやそれぞれのブログ、ホームページでご紹介下さい。どうか、よろしくお願いします。

◆〔個人情報の保護について〕 賛同者や賛同団体のお名前をインターネット上で公表することはありません。ただし賛同件数については、声明提出後、賛同者と賛同団体のみなさまに、運動の経過とともにご報告します。また賛同件数はインターネット上で公表いたします。 

◆賛同の集約と千葉法相・鳩山首相への提出は、「死刑廃止を求める市民の声」が担当します。「市民の声」の共同代表(兼事務局)は下記の4人です(順不同)。
  井上澄夫(埼玉県新座市、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)
  加賀谷いそみ(秋田県男鹿市、男鹿の自然に学ぶ会)
  奥田恭子(愛媛県松山市、心に刻む集会・四国)
  廣崎リュウ(山口県下関市、下関のことばと行動をつなぐ『海』編集委員)


 私たちは法務大臣に就任したあなたに、死刑執行命令を下さないよう、強く要求します。

 世界の流れは死刑廃止へと向かっています。死刑を廃止した国の数は1981年末には63カ国でしたが、1991年末には83カ国、2000年末には118カ国と年々増え、本年(2009年)6月には140カ国に達しました。192の国連加盟国中、実に72%の国々が死刑を廃止しているのです。

 最近では、3月19日に米国のニューメキシコ州が、4月27日にアフリカのブルンジ共和国が、さらに6月23日には同じくアフリカのトーゴ共和国が死刑を廃止しました。
 また昨年10月、国連の自由権規約委員会が日本政府に死刑廃止を強く勧告したことは記憶に新たなところです。そして同年12月の国連総会は死刑執行停止決議を採択しましたが、それはその前年(2007年)12月の同決議採択より多くの賛成を得てなされたのでした。

 さらに本年7月28日の森英介法相による3人の死刑執行に対しては、欧州連合(EU)が議長国声明を発して「遺憾の意」を表明するとともに、日本政府に「死刑を法的に完全に廃止するまでの間、その適用を停止するよう」要求しました。

いわゆるG8の中で死刑を存置しているのは、米国と日本だけですが、米国は死刑を大幅に減らしています。

 しかし日本はこのような世界の流れにあえて挑戦するかのように、死刑の執行回数を増加させています。2006年には4人、2007年には9人、そして2008年には15人、2009年には7月までに7人の確定死刑囚に死刑が執行されました。しかも日本の法務省は隔月執行を方針とし、司法における死刑判決も2004年以降激増しています。
 日本はまさに「死刑大国」の醜態を世界にさらしています。

 足利事件では無期懲役の判決を受けていた菅谷利和さんについて再審開始決定がなされ、菅谷さんは釈放されましたが、それが意味するものは刑事事件にも誤判がありえるということです。ところが飯塚事件で死刑判決を受けた久間三千年さんに対しては、再審請求の準備中であったにもかかわらず、昨年10月、死刑が執行されてしまいました。
  
 私たちは重ねて、あなたが死刑を執行しないことを強く要求します。あなたがなすべきことは、死刑廃止の滔々たる世界の大潮流に沿って、死刑制度廃止の努力を始めることです。法務大臣としてのあなたの最初の仕事が「死刑大国」の汚名を返上することであることを私たちは心から望みます。
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